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リュウの道 <後篇> by.isako

(2)のつづき

 アヤカは長椅子に座り直し私を向かい合わせに膝に載せた。このまま行為が進むのは困る。服の方へ行こうともがきならこう言った。
「あのね、まだ本調子じゃないからさ」
 しかしアヤカは腰をつかんで離さない。
「記憶が曖昧なので臆病になっているんでしょう」
 そう言いながらアヤカが私の内ももを撫でると、ざわざわと妙な感覚が沸き上がってくる。
じっと耐えながら、
「そうじゃなくって……」
 と続けようとした。
「じゃあ、問題無いわ」
 アヤカの口辺に訳あり気な笑みが浮かんだ。
「でも」
「あら、道場で訓練しても良いって診断書が出ているのに?」
 やり込められた私は情けない顔をしたらしい。
「そんなに嫌なら……」
 アヤカは困惑げだ。
 霧島マヤとして生きなければならないなら、男の沽券や体面にこだわるのは無意味なのかもしれない。それに実の所、抑えていた女の体への興味が噴火するように湧いてきていた。
「少しだけなら」
「そうこなくっちゃ。優しくするから」
「うん」
 緊張する私を左手で抱き寄せるとアヤカは私の耳朶や首筋に舌を這わせ、唇でサッキングを繰り返す。右手は脇腹や太ももを撫でさすり、時には軽く揉むように愛撫した。私は目を閉じる。
 この体がとても敏感だということは私も知っていた。自慰をしたわけではないけれど(そういう行為は肉体を譲ってくれたマヤや御家族、特に母親に悪い気がしてできない)シャワーを使うだけでもうずうずしてしまうのだ。
 しかしアヤカはマヤの肉体を知り尽くしているようだ。私はあっという間に与えられる快感の虜になってしまった。一番敏感な部分はまだ下着に守られているというのに。

 呼吸は荒くなり、まるで男を誘うような声を出してしまう。それは、元の私でも職務を忘れ、家族を忘れ、野獣になってしまうような雌の声だった。

 急に刺激が消え、アヤカは私を横抱きにして立ち上がった。慌てて目を開け首にすがりつく。
「ベッドへ」
「う、うん」
 主導権は完全にアヤカにあった。
(3)

 娘とベッドインするという背徳感や正体を秘密にしている罪悪感はとても強く、本来なら私はアヤカの性技に溺れることなどなかったはずだ。
 しかし霧島マヤの体が生みだす快感はこれまでに経験したものをはるかに超えていた。
 以前の私が性に淡白だったわけじゃない。どちらかと言えば強いほうだったと思う。再婚したのも、もちろんキララを愛したからだが、プラトニックのみと言い張る気はない。
 だが男として不足のない性生活を送ってきたと自負する私も、さすがに自信がなくなった。この愉悦はなんなのだ。
 この肉体のせいなのか?
 若いから? 私にだって若い時はあった。
 とすれば、女性の肉体が敏感なのか、マヤが特別なのか、アヤカのテクニックが……

「どうしたの、マヤ」
 私をベッドに降ろしたアヤカはすでに全裸になっており、私のショーツに手をかけていた。
「え?」
 スルッとショーツは抜かれた。
「小難しそうな顔をしていたから」
 アヤカに促されるまま、ブラのホックをはずしてもらう。
 アヤカは私のブラと自分のタンクトップ、カットジーンズをサイドテーブルの下段に置き、二人の湿ったボトムを床に捨てた。どちらもクロッチがじっとりと湿っていて、このまま履く気にはなれない。
「ちょっと恥ずかしいの」
 手ブラをして、そう応える。
「ふーん」
 アヤカは少しいじわるな表情を浮かべ、私の手首を掴むと簡単に引き離し押し倒した。
 女どうしとはいえ、犯されるような体位に抵抗を試みるがびくともしない。もともと体格が違うし、この体は、日常生活に支障はないといっても、少し前まで入院していたのだから仕方がないのだが……
 
 そのままアヤカが顔を胸に近づけるを見て、私は抵抗を諦めた。下着に守られていも、悶え苦しんだのに、今や……
 しかし最初のソフトなタッチで生じた感覚は、私の期待……いや予想よりはるかに小さなものだった。ただ小さなさざ波のような快感は飽きることなく繰り返し私をおそう。そして徐々に潮が満ちるように私の自我の砂浜をおかしはじめた。強く弱く、規則的なリズムで、そしてときおり不意に大波が渡しに押し寄せる。堅牢だと思っていた私の理性の要塞は、もろくも砕け散る。女の快楽の前には砂上の楼閣にすぎないのだろうか。

 さらなる刺激を求め私は身悶えしている。解放された両の手はシーツを鷲掴みにし、股を広げ、大柄なアヤカを持ち上げる勢いで体を弓なりにそらそうとしていた。
 乳首をはなれたアヤカの口が私の秘所に熱い息を吹きかけるとたまらず手でアヤカの顔を引き寄せた。
 アヤカは逆らわず顔を近づけ乳首の時より丁寧に唇と舌で私の喜びを引き出し狂わせた。
 男の時ならとうに果て、一ラウンド終了となっていただろう。しかし迎えた絶頂はピーキーではなく波打ちながらずっと続いている。しかも乳首ともっとも敏感な部分の感度が上がっていた。
 アヤカの顔を股にはさみ、自ら乳首を刺激して嬌声をあげ、私の意識はブラックアウトした。

 幼子(おさなご)が母に抱かれているような暖かさの中で私は目覚めた。
 私たちはまだ全裸のままであり、向かい合わせで横臥していた。
 目の前には妙な表情を浮かべたアヤカの顔がある。まるで霧島マヤを初めて見るような顔だ。
 アヤカの裸体を見るのが恥ずかしく頭側に顔をあげた。視線に入った宮(ベットの頭元にある板の部分)に見覚えがある。レイカと生活していたころ使用していたもので、応接セットやティーセットと同じに再婚のとき貸し倉庫にあずけた。ベッドまでアヤカが古いものを使っていたとは知らなかった。

「どうしたの、マヤ」
「だって変な顔で私を見るから」
「あなた意識がとんだでしょう」
「えへへ」
「目覚めなかったらどうしようって心配だった――」
「医師のお墨付きがあるんでしょう」
「変かな」
「……」
「義母とは気が合うけど……やはりね。今じゃあなたが一番私の近くにいる」

 私はアヤカの肩を押し上向きにし、のしかかった。アヤカの孤独を癒そうとしたのか、自分の動揺から逃げたのか、ただ快楽を求めたのか、はっきりした動機はわからない。あるいは昔のベッドでレイカとの夜の生活を思い出したのか。
 とにかく若いころレイカにいどんだように少々乱暴にアヤカをせめた。
 今の私は法的にも生物学的にも霧島マヤという女性であり、犯しているわけでもないし、ましてや近親相姦でもない。もちろんそれが分かっているから、このような行動をとっているのだが、相手がアヤカである異常性は私の興奮を高めた。

 アヤカのほうが体が大きいのに戸惑いながら私は前戯を続ける。
 性感帯はレイカに似ていた。反応も良い。私は夢中になった。
 充分アヤカが高まったと判断したところで自分の股間を探り、間抜けなことに肝心なものがないことに気がついた。
 動きを止めたとたん、アヤカは私をうっちゃるように倒し、右足をもち大きく股を広げた。左腿にまたがるようにして互いの股間を密着させる。
 熱く濡れた女性器の接触はアヤカが腰を振ると強くなる。上下に横に、そして回るように。
 しばらくすると前後の動きも加え、肉のぶつかる音がした。
 女同士なのにまるで犯されているような感覚を味わいながら私は際限のない女性の快楽の海に放り出された。
 放出で終わらない女同士のからみは永遠に続くかと思われた。
 女性器をこすりあわせ、乳首をアヤカに弄ばれながら私の意識は徐々に薄れていく。それはまるで……


(おわり)
 

コメント

感謝です

 お読みいただいて、ありがとうございます。
 伏線もはってあり、プロットも用意はあるのですが、どなたかの作品のコメントにある通りTSFからは離れてしまうので(おわり)とさせて頂きました。
 TSF的には邪道かもしれませんけれども、可逆性のほうが連載化、長編化がやり易いかもしれません。

レズシーンも、官能的でいいですね。
続きが読みたくなりました。

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