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【投稿小説】変わり目

作 tefnen
イメージイラスト もろへいや

「最近の連続失踪事件、知ってるよな」
「あぁ、互いに関係ないように思える、複数の男が行方不明になってるやつだろ」

昼下がりの高校の教室で、二人の男子がしゃべっていた。不気味な失踪を見せる男性が続出していたが、被害者の住んでいる街も違えば県も違うという、どこで起こっているかも分からない事件に、警察も担当する所轄が決められず、手をこまねいているところだった。

「あれ、お前だったらどこで事件が起きてるか、検討付いてるんだろ?」
「なんでそう思うんだよ」

ガツガツ質問しまくるのは紡久(つむぐ)。スマホをいじりつつ、それに答える伊月(いつき)の幼馴染だった。親友というほどでもない、腐れ縁というくらいの関係の二人は、週に2回くらい伊月に紡久が一方的に喋りかけていたのだった。

「いや、昔からお前って情報通だし」
「はぁ……ま、ここら辺で失踪してるな、とは思ってる……全員共通して通る場所が何箇所かあるが……」

話半分で、紡久が割り込んだ。

「じゃ、そこ行ってみようぜ!」
「は?」

明らかに煩わしそうにする伊月だが、紡久は止まらない。

「ちょっとした冒険だよ。どうせ学校の帰りに通るところの近くだろ?」
「近く……って、20分くらい追加で歩かなきゃならんのだが?……まあいいか、どうせ暇だし」
「よしきた!じゃあ今日放課後な」
「え、そんな急な!……いなくなりやがった」

紡久のゴリ押しに、伊月は毎度付き合っていた。先約があるときは別だが、彼は人からの頼み事を断れないタイプだった。

そしてその放課後。電車通勤で、いつも乗り換える駅で降りた二人は、少しだけ離れた駅までつながる道の、一本裏に入ったところを歩いていた。

「この道のどこかで、失踪してると思うんだが」
「怪しげなところはないけど、人通りは少ないなぁ」

伊月が足早に路地を進んでいくのを、紡久がついていく形で、「探検」していく。表通りは様々な飲食店や専門店が軒を連ねているのに対して、この道には何も目立ったものはなく、真っ直ぐな道路の先に、高架の線路を走る電車が時折見えていた。

「ん?こんな所に空き地……?」
「この空き地がどうかしたのか?」

家や低層ビルが密集している中に、ぽつんと一区画だけ何も建っていない空き地があった。その端に、井戸のような何かが設置されている。

「見るからに怪しい……」
「あそこ、入ってみようぜ!」

紡久は、井戸に向かって走っていってしまう。伊月はやれやれと呆れつつ、彼についていった。

「お、ハシゴかかってんじゃん!こうなったら中に入るしかないな!」
「それは流石にやめとけ……って言った所で止まるお前じゃなかったな」
「大丈夫だって、俺が保証する」

井戸の中に吸い込まれるように降りていく紡久を追って、伊月もはしごを降りていった。

「暗いな……足元に気をつけろよ」

一番下に降りると、辺りは真っ暗な空間だった。

「おい、紡久?おーい!……あいつ、どこ行ったんだ」

紡久を呼んでも、返答がない。どうやら、どんどん先に進んでしまっていったようだ。幼馴染を置いて帰るわけにも行かず、しかし周りが暗すぎて進む方向も決めかねる。途方に暮れていた伊月を、強烈な明かりが照らした。

「ま、まぶしいっ!……なんだこりゃ」

それはその空間の照明だったが、その部屋の作りは見たこともないもので、壁は銀色の金属板でできていた。SF映画やゲームでしか見たことがない堅牢な核シェルターのようで、扉もタッチパネル式の金属製自動ドアだ。

「あいつ、この扉の向こう側に行ったのか?ったく、好奇心旺盛なやつだな」

伊月は、扉を開こうと、その表面にあるタッチパネルに触れた。だが、扉は開かず、代わりに周りからシューッという空気が噴出するような音が響き始めた。

「な、なんだこれ!睡眠ガスか!?」

息を吸うたび、意識が遠のく。伊月は本能的にその空間から出ようと、降りてきたはしごを登ろうとした。

「だ、だめだ……意識が……もた……ない……」

伊月はなすすべもなく、床に倒れ込んで眠り始めてしまった。それを確認したかのように、ガスは部屋の吸気口に吸い込まれる。

ガスが完全になくなると、扉が開き、その奥に白衣の男が姿を現した。男は、部屋に入ると伊月の体を持ち上げ、運んでいく。広大な秘密基地のような地下シェルターを、ズンズンと進み、中心に円柱型の水槽がある部屋に入ると、その脇にある大きな穴に伊月を放り込んだ。

「これで準備は完了だな」

男が水槽の脇にある操作盤のボタンを押すと、水槽の底がカパッと開き、空いた穴の下から伊月の体が持ち上げられてくる。彼の体はそのまま、水槽の中を浮き上がった。

「これまでいろんな被検体で予行演習してきたが……待たせてしまったね……これで私たちは結ばれるんだ……」

男は水槽に浮かぶ伊月を見つめ、ニヤッと顔を歪ませると、水槽の前に設置された操作盤のボタンを押した。すると、水槽につながっている管から液体がゴボゴボと中に流れ込んでいく。

「これは君の脳にエストロゲン……女性ホルモンを出させる物質と、体の細胞に変化を促す物質の水溶液だ……と言っても、君には聞こえないだろうが」

男の言葉通り、紡久に変化が訪れ始める。まず、全身の筋肉が萎縮し、一部は脂肪に置き換わり、輪郭が丸くなる。さらにその黒い髪がサラサラと伸び、逆に他の体毛は薄くなっていく。

「いいぞ、いいぞ……君は私の理想の女性になるんだ」

水槽_擬音のみ

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【投稿小説】温泉で女体化!? 子宝温泉で妊婦になった僕ら by.ととやす

テキスト:ととやす
挿絵:もとこ https://twitter.com/motoko01610 

1
テレビに映っている朝のニュースで、気象予報士のお姉さんが微笑みながら天気図を指差している。今日も快晴、真夏日だそうだ。

仁志 「今日も暑いなぁ・・・ストレス溜まるな」

下宿の窓から空を見上げていると、そういえば随分と長いこと換気をしていなかったことに気づく。僕は窓をほんの少し開けてから部屋を後にする。
 
僕は山名仁志。地方から進学のため東京に越してきて早数年、学生生活も折り返しを迎え、そろそろ築ウン十年の下宿にも慣れてきた頃合いだ。この日も僕は、いつものように大学に向かった。照りつける日差しは容赦なく、移動するだけで汗びっしょりに。

仁志「汗を流してスッキリしたいなぁ・・・」

2

大学に着き、講義室に入るや、
肇「おっす、おはよう! 仁志!」
仁志「おう、おはよう」
髪をド派手に染め、耳にピアスを着けた男がニッコリ笑いながら話しかけてくる。彼は僕の悪友 川井 肇だ。

仁志「珍しいな、お前が一限目からいるなんて・・・真夏なのに雪でも降りそうだ」

肇「おいおいおーい、そりゃひどいっしょ!」
見た目こそ遊び人だが、案外気さくで良いやつだ。同じゼミということもあり、何かと一緒に過ごすことも多い。
肇は僕の隣の席に腰を下ろした。

肇「なあなあ・・・」

仁志「はいよ?」

僕は肇にかまわず、バッグから教科書を取り出し、前回の講義の復習を始める。

肇「最近クソ暑いからさ、今度のゼミ発表会終わったら温泉でも行かね?」


仁志「へっ?」

僕は呆気に取られ、肇の顔を見つめていた。こんなことを言い出すのは初めてだった。

肇「バイトの先輩から近場で良い温泉宿聞いたんだよ。なんか美肌の湯だとか、子宝の湯だとかあってさ、美人がいっぱい来てるらしいぜ?」
肇はニヤニヤ笑う。やっぱりな、こいつが真っ当な理由で温泉旅行なんて提案するわけない! 

肇「どう? お値段もお手頃、綺麗なお姉さんのいる温泉で身も心も癒しに行くってのは?」

仁志「お前なあ・・・それ以前に発表会大丈夫なのかよ?」

肇「大丈夫、大丈夫! 一人旅ってのもつまんねぇからさ、頼むよ!」

そう言うと、肇は僕の肩をポンと叩く。僕は小さくため息をつき、
仁志「しゃあねぇなぁ」
と答えた。正直言って、暑い日が続いていてサッパリしたかったのだ。

3
肇「あぁ〜いい湯だわほんと・・・」
仁志「発表会前のデスマーチでボロボロの身体に沁み渡る〜」
数週間後のある日。無事(!?)発表会を乗り切った僕たちは大学を自主休講して件の温泉宿にやって来ていた。昼過ぎに到着してまず一風呂、夕食をいただいてから、もう一風呂と、こうして二人して湯に浸かっている。
うっそうとした木々の隙間に爽やかな風が吹き抜ける。遠くからは川のせせらぎが聞こえて来る、お宿自慢の露天風呂だ。
仁志「温泉もいいし、ご飯も最高だったなぁ・・・精がつくようにって山の幸から海の幸までたっぷりと」
肇「部屋も広くていいわ。ダラダラできて。これであの値段ってコスパやばくね? 女将さんも宿泊客のお姉様方も超美人揃いだったし!」
確かに出迎えてくれた宿の女将はそこそこの年齢に思われたが、とんでもなく美人だった。すれ違うだけの他のお客も。
仁志「ひょっとしたら芸能人向けの隠れ宿として密かに人気だったりするのかもな」
肇「女風呂には美肌の湯とかがあるらしいし、案外そうかもなぁ。この仕切りの向こうに裸の美女たちがいるかもしれないわけかぁ! 覗きてぇわw」
欲望丸出しの肇の言に、僕は思わず苦笑した。
肇「そんな顔するなよ。お前も興味はあるだろ? ・・・ん?」
不意に訝しげな表情を見せる肇。ツイと、脱衣所と逆、入口からすると奥まった方向を指差す。つられて僕もそちらを見ると、男女を仕切る木製の壁に備え付けられた扉が、風に吹かれて揺れているではないか!
肇「あれ、さぁ、開いてる・・・よな」
仁志「あ、あぁ。そう見える、な。」
肇「あの向こうって、女湯だよな。」
仁志「そうだろう、な。」
肇「よし、閉めに行こう! その時チラッと向こう側見えちゃっても、立ちくらみで向こう側に多少入っちゃっても問題ないよなぁぁぁぉ!!!」
仁志「そうだなぁぁぁ! むしろ開けっ放しだと後から来た男がのぞき魔だったらまずいしなぁぁぁ!!!」
なんでこんな馬鹿なこと考えたんだろう。後から思い出してみても、のぼせていたとしか思えない。

4
肇「はぁ〜」
仁志「まぁ、犯罪者にならなくてよかったじゃないか」
結論から言うと、女湯には誰も入っていなかった。ドキドキしながら覗き込んだが、完全に肩透かし。男二人してトボトボと元の湯への道を歩いていた。
肇「ロマンだったのになぁ。ん?」
また何か見つけたのか、先程と同じように前方を指差した。古びた木でできた看板には、「子宝の湯」と言う文字が。
仁志「へ〜、もう一つ湯があったのか」
肇「いく?」
仁志「え〜、他に人いて見つかったらどうすんだよ?」
肇「そんときゃそん時だ」
能天気な肇。止むを得ずついていく僕。

5
しばらく木々の中歩いた先に、その湯はあった。物陰からそっと覗くが、そこには誰もいない。
肇「はい、誰もいない〜。・・・ちょっと入ってみるか?」
仁志「マジか。」
肇「どうせ今こんな奥まったところに人なんて来ないって。サッと入って戻れば大丈夫!」
仁志「う〜ん」
石で舗装された道だったとはいえ、少し足裏も痛むし湯冷めしてきていた。僕としても、正直湯に浸かりたいのが本心だ。
仁志「でもこれ、子宝の湯だぜ? 男が入って意味あんのかな?」
肇「プッ、なに言ってんだよ。女の人だってここに入ったからって子供ができるわけないじゃん。あくまで効能は気分の問題だって。男がちょっと入っても罰なんて当たらないっしょ!」
そう言って、ザバァと湯に浸かりだす肇。
肇「あぁ〜いい湯だぜぇ〜身体がとろける〜」
それを見て僕も我慢がきかない。恐る恐る、湯に身体を沈めるのだった。
仁志「ふぅ〜あぁ、いい湯だぁ」
肇「なーんだ、子宝の湯ったって普通の温泉じゃんな」
仁志「そうだな。べつになにも・・・」
その時、強い風が吹き、湯気が大きく舞い上がった。一瞬周りが見えなくなる程の濃い湯気で包まれる浴場。
肇?「な、なんだぁ!?」
僕の隣、肇の座っていたはずの場所から声が聞こえる。だが、湯煙の向こうから届く声は、聴き慣れた彼のものではなく、女性特有の柔らかなそれだった。やばい、ひょっとして女の人が入って来ていたのか!?
慌ててぼんやりと見える人影に声をかける。
仁志?「あっ、あのっ、すみません、僕たち・・・!?」
驚いて思わず喉を抑える。僕の口から出てきたのも、まるで鈴の鳴る様な澄んだ女性の声だったからだ。
やがて徐々に湯気が薄くなってくると、その人影が、派手な髪色の若い女性であることが明らかになってくる。本来ならそこにいるはずの肇の姿はどこにもない。彼女もまた、僕と同じ様にこちらを見て驚いている様だった。
二人「「え“っ」」
彼女と僕、二人同時に驚きの声が溢れた。だってそうだろう? 何せ隣に座っていたのは、一糸纏わぬうら若き女性だったのだから。つり目で気の強そうな顔立ち、派手に染めた髪、バッチリ決まったメイク。風に吹かれて耳元のピアスが揺れている。ちょっとギャルっぽいけれど、相当な美人だ。それに何より目を引いたのは、彼女の丸々と膨れたお腹だ。妊娠されているのだろう。そう遠くない未来、彼女からは赤ちゃんが産まてくるということで。
そんな彼女が顔面を蒼白にしながら、震える手でこちらを指差し、そっと呟く。
??「お、お前・・・仁志、か・・・? その身体・・・?」
何故だか僕のことを知る派手なメイクの女性。どことなく誰かに似ているような?
彼女の言葉につられて、何気なく目線を下に落とす。
仁志「えっ!?」
落とした視線の先で、二つの膨らみが揺れる。その膨らみは、確かに自分の胸に存在していた。震える手でその膨らみに触れると、手からは柔らかな感触が、胸からは触られているという感覚が伝わってくる。股間に手をやると、そこには男のモノはなく、一筋の溝が刻みこまれていた。どう見ても、つい先程までの自分の身体、男の身体とは違う。驚くべきことに、なんと僕は女になっていた。それだけではない。
仁志「!?」
お腹の中から、自分以外の生命の鼓動が確かに感じられる。お腹が丸く、大きく膨らんでいるのは、隣に座るギャルだけではなかった。それは、つまり、
仁志「ぼ、僕っ・・・妊婦さんに!?」
いつの間にか腰にまで長く伸びた黒髪が、風に吹かれてさらさらと流れていった。
ここでやっと思い至った。隣に座るギャルが、どことなく肇に似ていることを。そして、ここが「子宝の湯」であったということを!

温泉

6
仁志「じゃっ、じゃあ、君は肇なのか!?」
肇「やっぱりお前、仁志かよ! 何で俺たちこんな・・・妊婦さんに!?」
二人して湯船で立ち上がり、お互いの身体を確認してみたが、やはり間違いない。元々チャラい見た目のやつだったが、今の肇はどこからどう見てもギャル系の妊婦さん、そして僕は所謂清楚系、麗しい黒髪の妊婦さんになってしまっていたのだった!
大慌てで湯から上がってサッと身体を拭くと、重い身体を抱えて脱衣所へと移動する。小走りの勢いで、たっぷりと膨らんだ胸やお尻の肉がブルンブルンと震えて、僕たちは思わず赤面する。
仁志「おっと」
つまづきそうになり、反射的にお腹を抑えてしまう。あぁ、もう! 本能的にお腹の子を守ろうとしてしまうのか!?
脱衣所に辿り着き、大慌てで身体を拭く。
肇「あぁっ!?」
仁志「なんだこれは!?」
僕ら以外、誰も使っていないはずの脱衣籠には、身に覚えのないパンティーとブラジャー、それに・・・
仁志「こ、これ・・・?」
肇「マタニティドレスってやつだよな・・・?」
着てきたはずの服は見たあらず、代わりに置いてあったのは緩めのワンピースだった。
籠に入れておいた財布から、学生証を取り出す。そこには、今の僕と同じ顔をした黒髪の美人の写真と、「山名 仁美」という名前が刻まれていた。同じことは肇の方にも起こっていたようで、彼の運転免許は「川井 はじめ」と名前が変わってしまっていた。
肇「おいおい、これって・・・」
仁志「俺たち、元々女の子だってことになってるんじゃ・・・」
肇「はぁ!? なんでだよ!?」
仁志「子宝の湯はお産に効く、女性限定の湯だ。男の僕たちが入ってしまったから、子宝の湯の効果が効く存在、つまり妊婦さんになってしまったのかも・・・?」
肇「なんだそりゃあ。・・・勝手につかって罰が当たったってことかよ・・・」
そう言って押し黙る肇。無理もない。僕だって混乱している。
肇「っていうかさ・・・俺らまだ学生なわけじゃん。」
しばらくして、ポツリとこぼす肇。
肇「俺らのお腹の赤ちゃんって、お父さんは誰なの・・・?」
山間の温泉に一陣の風が通り抜ける。脱衣所では若い妊婦が二人、裸のまま途方に暮れていた。心底大事そうに、大きく膨れたお腹をさすりながら。

7
ドクン
お腹の内側から、新たな生命が脈打つのを感じる。もうそう遠くない未来に、ここから赤ちゃんとしてこの世に生まれ出るのだろう。そして、パンパンに張った僕らの乳房からはやがて母乳が出てくることに・・・?
仁志(早く会っておっぱいをあげたいなぁ。・・・!?)
不意に、自分がお腹の中にいる子を愛おしいと思い始めていることに気づく。違う違う! 僕は男で、この子の母親なんかじゃ・・・
仁志?(うふふ、産まれてきたらたっぷり愛してあげるからね〜)
そうだ。この子は旦那様と私の愛の結晶なんだから。大切に大切に育ててあげないと。
仁美(でも、初めての出産だし、少し怖いかも・・・。母乳もちゃんと出て、この子に授乳できるかしら。)
愛しい我が子の出産に育児、期待と不安が入り混じる。
ふと、目の前の「はじめ」を見てみると、彼女も私と同じ気持ちだったようだ。頬を赤らめて、愛しそうにお腹を触っていた。
はじめ「あら、あたしたち、こんなに裸でいたら湯冷めしちゃうわ。お腹の子にもよくないし」
仁美「ええ、そうね。」
そして私たちはいそいそとブラジャーとショーツを身につけ、マタニティウェアを羽織るのだった。

8
数ヶ月後
とある病院でベテラン看護師が、まだ少女の面影が残る若い母親に話しかけていた。
看護師「あらー、今回が初産なのね。でも安心して、お友達っていう先輩ママがいるんだし。最初の赤ちゃんって誰でも不安なものよ。大丈夫、きっとあなたに似た可愛い赤ちゃん生まれるわよ、がんばってね」
前日、親友のはじめは私より一足早くお母さんになった。流石に出産直後は憔悴していたようだったけど、可愛い我が子(男の子だったみたい)を抱いて幸せそうにしていた。あの笑顔は生涯忘れないだろう。
そして、次は私の番で・・・。看護師さんはあぁ言ってくれるけど、やっぱり不安が尽きなくて・・・。
その時、ガラリと音を立てて病室の戸が開いた。入り口を向くと、私の愛しの旦那様がそこにいた。一目見るだけで身体が熱くなり、胸の鼓動が早くなる。
仁美(そうだ。この子は彼と一つになって命を授かったのよ)
彼と・・・した時のことを思い出して、私は思わず頬が赤くなる。
彼はそんな私の手を取って、
「お待たせ、いよいよだね。僕らの子だから、きっと大丈夫。安心して。」
そう言って私の手をギュッと握る。何とも言えない幸せな心地だ。
仁美「うん、私、元気で可愛い赤ちゃんが産まれるように頑張るわ」

看護師「二人ともお幸せに」
微笑む看護師の言葉がそっと部屋に響いた。

【投稿小説】 星は願いを承る <後編> by.ととやす

テキスト:ととやす
挿絵:蜂蜜柑

前編はこちら

12
望「あぐぅ!?」
康生クンの男性自身が俺の身体の中にゆっくり侵入してくるのを感じる。痛みととも感じる異物感。股が引き裂かれるようだった。少しずつ、ゆっくりと、イチモツが身体の奥深いところにまで進んでいく。手で洗面台の飾り布をギュッと握り、お尻を突き出し、四つん這いになって康生クンにバックから犯されている女の子。鏡に映ったそれは紛れもない今の自分の姿なのだった。俺の腰を両手で掴んで立った康生クンは、ゆっくりと自分の腰を前方へ突き出す。
望「あぁぁん、いやぁぁ」
鏡に映る女の子が、苦悶の表情を浮かべたまま声を漏らす。腰を完全に突き出し、じっくりと俺の、女の秘肉の感触を味わう康生クン。
康生「あぁ、やばい、気持ちイイよ望先パイ」
そう言って、静かに腰を前後に動かし始めた。
望「!?」
固くなった康生クンの肉棒が、俺の膣の中を出入りするのが確かに感じられた。ニュルリ、ニュルリと滑らかに動くそれは、俺の膣内を微かに摩擦し始める。5、6回も前後運動が続くと、初めに感じられた痛みは徐々に消え、その影に隠れていた別の感覚が顔を出し始める。
俺の身体に挿入された肉棒が内壁を擦り、そこから全身に快楽を送り出す。康生クンのアソコが俺の股を突く度に、ピチャピチャと肉同士がぶつかり合い、擦り合う音が響いていた。
望「あっ、あぅっ、あっあっ・・・あんっ!」
望(ゆ、夢や・・・。これは夢なんや。俺が康生クンより小さな女の子になるなんて。その上、康生クンのカノジョとして、「女の子として」抱かれるなんて。犯されるなんて。こんなの、夢に・・・)
そんなことを夢想していると、俺の膣の奥深い部分のどこかに康生クンのイチモツがコツン、と当たった。その瞬間、これまでとは比べ物にならないほど強烈な快感が下半身を襲い、全身へ広がっていく。まるで男の頃、自慰の果てに射精した瞬間のような。
望「あぁ〜ん、気持ちイイ♡」
あまりの気持ちよさに、俺は思わず声を上げた。それも男に媚びるような、甘く切なげな声色で。驚いたことに、その快感はなかなか引いていかない。康生クンが腰を振り、ズンとイチモツが俺の中を突くたび、その奥にあるホットスポットに当たる。
望(あかんっ!ここっ、めっちゃ気持ちええ!もっともっと挿れて!突いて!って思ってまう〜)
パンパンと腰を打ち付ける音と、それを受けて喘ぐ女の声しか響かない部屋の中。男同士、先輩後輩だった二人はそこにはいない。いるのは、愛を確かめ合う先輩後輩カップルだけだった。

はちみつ3

13
突かれるたび、俺の「女としての部分」が刺激され、終わろうとする快楽を増幅させる。康生クンの腰の動きに合わせ、押しては引くさざ波のように甘く切ない疼きが俺に押し寄せる。気がつくと、康生クンのイチモツが挿れられるたびに喘ぎ声が口からこぼれてきまっていた。
望「あっ(ピチャ)、あっあっ(ピチャ)、あぁ、あぁ〜ん(ピチャピチャ)、いやぁっ、んっ(ピチャ)」
望(恥ずかしい・・・なんで声出してるんや、俺はぁ!? 康生クンにチ◯ポ挿れられて、こんな声を・・・でも、止めれへんよぉ〜!)
可愛がっていたつもりの後輩に、女として扱われ、男の頃にはなかった器官を刺激される。その羞恥心が、この快感を増大させているのかもしれない。
腰を打ち付ける勢いで俺の身体が弾み、それにつられて大きく膨らんだ乳房も揺れる。それがお気に召したのか、康生クンは片手を俺の胸にあてがい、先端にある乳首を弄ぶ。それがまた俺の疼きを加速させた。
望「ひやぁ、あっ、あはんっ!」
望(すっ、すごすぎる・・・こ、これが女の子の感じ方なんか)
周期的だった快感の波は、いつの間にか連続的なものになり止めどなく俺の全身を襲う。どうしようもなく気持ちがよく、抵抗するのも忘れてその快楽に身を委ね、康生クンの肉棒に突かれるままになってしまっていた。肉棒に貫かれるごとに、まるで本当の女の子のように「あっ、あっ」と喘いでいる自分に気づくのだが、この身体から発せられる「女としての歓び」が容赦なくそれを呑み込む。今や快感は大きなうねりとなり、波濤となって押し寄せ続けていた。
康生「気持ちイイでしょ、望先パイ。いや、望?」
背面から康生クンの聴き慣れた声がするが、「あっ、あっ、あっ、あぁん」と喘ぎ声しか紡げない自分がどうしようもなく情けない。この時、俺はもう身体だけでなく、心まで女に染まりつつあった。
望「あんっ♡、あっあっあっ、あぁ〜ん♡気持ちイイ、気持ちイイよ〜康生クン♡」
望(もっと、もっと挿れて♡ もっと強く、激しく突いてぇ♡ このまま、ずっと・・・)
康生「あぁ、俺もだんだん、そろそろ、イクよ」
康生クンの腰の動きがいっそう早くなる。
望「きゃぁ♡ あぁぁん、あっ、あっ、あっあっ♡ あはぁん、あぁっ♡」
連続する強烈な快感。意識が朦朧とする中、突然それまでの何倍もの快感が一気に降り注いできた。
望(あぁぁん、気持ちイイ! なんやこれぇ!)
望「あっ、気持ちイイ、イクっ、イクっ、イクっ、イっちゃう〜〜♡」
わけもわからず、心の底から湧き起こった素直な言葉が口走る。俺は今や、年下の彼氏にイチモツを挿入されてよがり悶える一人の女の子になってしまっていた。康生クンの肉棒を咥え込んだアソコがヒクヒクと痙攣し始める。
康生「望、望ィ! 可愛い、ほんとに可愛いよ!」
康生クンの言葉に胸がキュゥゥンと締め付けられる。女陰の痙攣はその頻度を上げていき・・・。
康生「う、わっ、あっ、気持ちイイ〜。で、出るぅぅぅ!!」
康生クンの腰が急に止まり、同時に俺の身体の奥深くで男性器がビクンッと収縮するのを感じた。
望「あぁ〜ん、イッ・・・クゥゥゥゥ!!!」
身体の中に、肉棒の先から迸る白濁液が勢いよく注がれるのが分かった。イチモツが数回収縮するのと同時に、頭の中が真っ白になる。身体中に電流が流れたように全身が痙攣し、ヒクヒクと肢体を震わせながら全身の力が抜けていく。
望(これが、女の絶頂、なんやろうか?)
気が狂いそうになる程の絶頂感が、いつまでも身体に残り続けていた。

14
康生「大丈夫?起きれる?」
遠くからそんな声が聞こえた気がした。俺はいつの間にか気を失っていたようだ。気がつくと、床に這いつくばっていた。その横で康生クンがイチモツの後処理を行っていた。先程までと違い、ダランと下を向いている。
望(あれがさっきまでウチの中に・・・ってウチ!?)
いつの間にか、頭の中の一人称が「俺」から「ウチ」になってしまっていた。
望(なんで自分のことをウチなんて言うてしまうんやろう? 心の中まで女の子に・・・? あかん、ドッと疲れが)
全くと言っていいほど、身体に力が入らない。もう康生クンのモノは抜かれているはずなのに、まだ股間に何か挟まっているかのような感覚が残っている。
康生「望、今日はホント気持ちよかったよ。ありがとう。望も気持ちよかったよね?」
誇らしげに康生クンが声をかけてくる。またさり気なしに呼び捨てにタメ語を!でもそんなことより!
望「そんなん、どう答えてもウチの負けやんかぁ、アホォ、いけずぅ!」
顔を真っ赤にしたまま、ウチはそう答える他なかった。とっさのことでも口をついてしまう「ウチ」・・・それに違和感を覚えなくなりつつあった。康生クンが笑い、ここでようやく落ち着いて話ができる雰囲気になった。
望「あんさぁ、康生クン。ウチ、昨日まで男やったと思うんやけど・・・」
プゥッと噴き出す康生クン。
康生「何言ってんのさ、望にしてはキレのないギャグだね!」
そう言って、ウチの胸に手を伸ばす。
康生「この身体をよく見てみなよ。男にこんな大きなおっぱいが付いてる?」
望「ひゃぁん!で、でもぉ・・・」
康生「どっからどう見ても、望は可愛い女の子だよ。・・・さっきはあんな気持ち良さそうに喘いでたじゃない? ね、望先パイ?」
カーッと頬が熱くなる。赤面するのはこれで何度目だろうか。全く抵抗できず、年下の男の子にバックから犯され、喘ぎ声を上げて感じてしまっていた自分。それが恥ずかしくて堪らなくて。そう思う一方、心のどこかで「また、もう一度・・・」と期待してしまう自分がいて。
望(あぁ、そっか。ウチはもう・・・康生クンのカノジョなんやな)
そう、自覚せずにいられなかった。

15
汗だくの身体をシャワーで流そうとする。ノブを回そうとしてふと、下を見る。ねっとりとした白い液体が太腿の裏側を伝っている。隠毛に覆われた股間の奥深くからそれは流れ出していた。
望「もぉ!」
勢いよくシャワーを流し、少し乱暴に取り除く。しかし、男の満足を表す白濁液は、流しても流しても股の間から滲み出てくる。
望「何なん、ホンマにィ・・・」
急に頭がスッと冴え、冷静さを取り戻す。と同時に、さっきまでの出来事が無性に恥ずかしくなる。つうっと膨らんだ乳房や、割れ目になった股間をなぞる。
望(ウチ、これからどうなるんやろう。女の身体になって康生クンにエッチなことをされて。抵抗もでけへんでそのまま女の子として感じて、喘いで。康生クン、満足してくれたんかな・・・?)
ブンブンと頭を振る。これでは本当の本当にカノジョじゃないか。
その時だった。パチッ、パチッと記憶が蘇ってきた。昨夜、流れ星に願った後に見た夢のことを。

16
その夢の中には一人だけが出てきていた。男のようにも、女のようにも見え、老人のようにも若者のようにも見える。正体が分からないが、人型の生命であることは確かなようだった。
??「その願い、承った。キミたちは運がいい。我々の力がピークを迎えた時間に願いを唱えるとは。」
日本語を喋っているのかすらよく分からない。しかし、何故か意図は通じた。
??「そちらの青年の願いは恋人。キミはツッコミと女か。」
アゴに手を当てるような仕草。少し首を傾げたような。
??「恋人、というのは分かる。キミたち生命が子を宿すために交尾をする相手のことだな。しかし、ツッコミ、女とは、いったい。」
ややあって、
??「分かった。キミたちは、交尾に際して男性が性器を突き挿れるようじゃないか。ツッコミ、女。それはつまり・・・」
したり顔の謎の人。
??「キミは女になって、この青年と交尾がしたい。そういうことだな! そして、青年はキミという恋人を得るわけだ」
望(ぜ、全然ちゃう〜!!! ツッコミくらいテレビとかで漫才見て勉強せぇやぁ!?)
オイオイと叫び声を上げて、本物のツッコミというやつをコイツに見せてやりたかったが、それは出来ない。何故ならここは夢の中。
??「あぁ、心配せずとも良い。キミと青年との交尾の相性はバツグンになるようにしてあげるとも。もちろん、キミの元の記憶を残したままだ。男が急に女に変わってしまうと社会生活を送る上で不便だろうからな、キミ以外のニンゲンは皆、キミが元から女だったと認識を変えておこう。時間が経つにつれてキミ自身も女として振る舞うことに違和感がなくなっていくことだろう。」
ふふん、と得意げになっているのが分かる。
??「これほど願い主の希望通りに願いを叶えられた経験は私も初めてだ。さぁ、キミはこれから女になり、つがいとなって青年と添い遂げるのだ・・・。どうかお幸せに」

望「って、ちゃうわーーい!!!」
夢の記憶から我に帰り、怒りに任せて風呂場の壁を殴る。
望「ぎゃあー、痛ったぁ!?」
こんなしょうもない勘違いでウチ・・・ちゃう! 俺はこんな目に!?
先の言葉通りに女の子に馴染んできたのか、自然と口をついて出てしまっていた「ウチ」を無理くり「俺」に言い直す。
康生「どうしたの?大声出して?」
ガラリと戸を開けて康生クンが入ってくる。股の間にぶら下がった竿が、こちらを見た途端に再び屹立し始めて・・・。
康生「それとも、またしたくなっちゃった?」
望「きゃぁぁぁん♡」
身体に触れられ、またしても女の子として感じてしまい、声が出る。
望(あっ、あかん、頼むから何とかしてくれぇ! でないと、俺・・・ウチ・・・ホンマに康生クンのことを・・・)
先輩後輩カップルとなってしまった2人の夜の営み、その2回戦が始まろうとしていた。

17
それから1年後の夏のある日。あの時と同じ山頂で、康生クンと2人並んで星を眺めていた。
康生「そろそろ流れ星が来ますよ〜」
キラッ。あの時と同じように星が流れる。まるで同じ光景の再現だ。1つ違うことは・・・。
望「男、男、男、男・・・」
一年間を女の子として過ごしたウチが、男に戻ろうと必死で祈りを捧げているということだ。康生クンはそんなウチを微笑ましげに眺め、背後からそっと抱きしめている。
康生「そんなに男が欲しいんですか、望先パイ?」
望「ちょっ、あかん、今はなしやってぇ!?」
夏らしく薄着なウチの服の内側に、康生クンの手が入り込んでくる。
望「ダメダメダメ、きょ、今日はだっさいババシャツやからぁ!」
慣れた手つきでブラジャーのホックが外され、胸とブラとの間に隙間が生まれる。その空間を器用にかき分け、康生クンの指がウチの胸の先に至り、乳首をキュっと摘む。
望「キャッ! んん・・・もぉ・・・!」
この一年間、散々弄られてきたのに、未だ慣れることはない甘く切ない疼き。身体の相性抜群という夢の言は決して大袈裟ではなかったようだ。
望「このままやと、男になられへんやんかぁ〜」
康生「うふふ、面白いね、望は。こうして俺につねられて乳首をおっきくして何言ってんだか。」
スッと開いた手がウチの股間へ伸びる。もうされることは分かっている。
望「はぁっ、はぁっ、はぁっん、あんっ♡」
望(康生クンに触られてると、もっと、もっとって思ってまうよぉ・・・)
ねっちょりとした愛液が股の間から糸を引く。
康生「こんなに気持ちよさそうに悶えてて、それでも男になりたいの?」
望「〜〜〜ッッ!!!」
顔が赤くなる。
望「こっ、これはっ、ウチの身体が女やから・・・生理的な現象なんや!」
康生「ふーん、じゃあさ」
ズイッと顔を近づけてくる。唇が寄ってきて、ウチは自然と目を瞑り、それを受け入れた。この一年間、事あるごとに繰り返されてきた恋人同士の、大人のキスだ。
康生「こうしてキスしてくれるのも、生理現象?」
望「もっ、もう!康生クンのいけず!アホォ!」
康生クンになすがまま、されるがままの女の子生活。先輩としての威厳もクソもない。
康生「このまま最後までシちゃっていいかな?」
ギュッと康生クンの服の端を摘み、ウチは・・・。
望「今日はホ、ホテルで、せぇへん?」
これがせめてもの抵抗、なのだろうか。

18
康生「この一年くらいで望もすっかり変わったよね」
望「はっ・・・むっ・・・プチュ・・・」
屹立したイチモツを口で舐っているとそう康生クンが笑いかける。男のペニスをしゃぶるという行為は男の頃はやったこともなかったし、しようとも思わなかった。なのに今、ウチは一生懸命に彼のモノを舐め、しゃぶり、咥えている。
康生「ずいぶんエッチに積極的になったよね。自分からホテルに誘ってくれるなんてさ」
望(なんでなんやろう?)
頭の片隅で、ウチは考える。 きっとそれは、相手が康生クンだからだ。側にいて楽しい彼だから、そして今の自分は「女」だから・・・。
流れ星への願いとともに押し付けられた康生クンとの彼氏彼女の関係は、ウチにとって不思議と嫌なものではなかった。むしろ心地よさすら感じていて。ツッコミ役と彼女を願った挙句、女になって康生クンと男女の仲にされてしまうなんて詐欺も良いところだとは思う。けれどそれが何故だかしっくりくる。
望(たぶん、身体が変わっても、関係が変わっても康生クンがウチを大切に思ってくれるところは変わってへんからかな?)
なんてことを思いながら、覚えたてのフェラで彼に奉仕を続ける。

19
あの時から・・・女の子にされてから、何やかんや色々と好転したように思える。こうして恋人もできたし、解釈こそ違うがツッコミ役、相棒も出来た。文字通り身も心も深く繋がった。・・・自分で言ってて恥ずかしくなるほどに。
それ以外でも最近のウチは何故か大学で声をかけられることが多くなっている。背丈がだいぶ縮んでしまったからなのか、サークルなんかでも「関西弁のマスコットキャラ」みたいな扱いだ。男子にも女子にも、友人と呼べる人が増えてきた。彼ら彼女らから、康生クンとのやり取りすら「夫婦漫才」なんて茶化されて・・・。気がつくと、「ウチ」という言葉遣い、女の子としての生活にも十分以上に馴染んでしまっていた。
望(男の頃との扱いの差はなんなんや、ホンマに!)
とは思うけれど、周りにいてくれる人が増えていくのは嬉しくて堪らない。一年前まではあれほど辛かった毎日が、今は輝いて見える、なんてのは大袈裟だろうか。
でも康生クンだけは
康生「ちぇっ、俺が最初に仲良くなったのに〜」
と何故か拗ね気味だ。そのためだろうか、こうしてベッドで一夜を共にするたびに、イジメが激しくなっているような気がする。
ウチからショーツを脱がせて両脚を抱えて自分の方に引き寄せると、左右にパックリと開いた。ウチは恥ずかしくて、目をつぶって顔を横に背ける。 そのまま、ためらいもせずにウチの股間に顔を埋めてきて・・・。
望「ひゃあっ!」
康生クンの髪が腿に当たって、擦れて、すごくくすぐったい。
望「や、やめっ!こしょばいやんか!ん、やぁっ!!」
続けてぬるん、と大きな何かが挿ってくる。
望「いやあっ! やぁぁぁぁっ!」
背中にベッドがあるのに、重力が感じられない。康生クンが舌でウチの中をかき回す度に、部屋がぐるぐると回る。丁寧に陰核が舐められる。そのまま内側をぐるっと、ざらっと舐められて意識が飛びそうになる。
イク・・・なんて言う余裕すらなかった。クリトリスをチュッと吸われた時は、康生クンの頭を脚で締めつけてしまった程気持ちよかった。

20
ベッドの端から足を下ろし、腰をかけた康生クンにまたがりながら、ウチはゆっくりと腰を下ろしてゆく。
康生「望のオ◯ンコが丸見えだよ」
望「あ、あほぉ!なんつーこと言うとるねん!」
彼の肩に手を置き、ペースを整えて腰を下ろしてゆく。上を向いた康生クンのナニが見える。
望(ゴクリッ)
緊張からか興奮からか、唾を飲み込んだ。
望「い、いやぁ・・・」
直前になり、股間から愛液がトロリと溢れ出てしまう。くくっと声を押し殺して康生クンが笑う。
望「なに笑っとんのよぉ!」
康生「いや、本当に望は可愛らしくなったなと思ってさ」
望「はぁ!?」
彼と恋人になってから、これで何度目だろう。熱を持ったウチの顔が、さらに熱くなる。
康生「最近はみんな望ちゃん、望ちゃんって声かけてくるけどさ。最初に可愛さに気づいて、仲良くなったのは俺だよね? それに・・・」
ウチの腰に両手を添えて、下に引いた。
康生「望のこんな姿を知ってるのは俺だけなんだよね♪」
カクン、とウチの腰が落ちた。膣口がニュルリと肉棒を咥え込み、そのまま一息に奥まで入ってしまう。
望「いひぃんっ!」
視界の中に火花が散った。敏感になった全身に快感が走る。もうこうなったら、何をされても快感だ。折ったひざをバネにして、上下運動を繰り返すことで、ゴリッ、ゴリッと膣内が擦れる。
康生「こんなにエッチで、俺に抱かれるのが大好きな望は俺だけしか知らないんだ!」
望「あ、あひっ、ひっ!」
いわゆる騎乗位の姿勢になり、康生クンはイチモツを下から突き上げる。

21
望「あぁん、はぁん、うっ! あかん、やめて、抜いて、止めてぇぇ〜♡」
康生「自分から腰振っといて何言ってんのさ、望先パイw」
この出し挿れを何度繰り返しただろうか。気がつくとウチは、自ら腰を振り、彼の男性器を自分から感じようとしてしまっていた。
望「あぁん♡あぁん♡あんっ♡気持ちイイ、気持ちイイよぉ♡もっと、もっとぉん♡」
康生クンは後から抱きかかえるようにして、腿を跳ね上げた。
望「ひゃんっ!」
康生「あっ・・・俺も気持ちイイよ。このまま、イッちゃえ、望ィ!」
ベッドの上での康生クンは乱暴だ。
望(友達とかの前やとウチがリードしてる姉さん女房カップルって感じやのに、ベッドやと完全に逆転するんは何なん!?)
でも、そんなのとは裏腹に、ウチの身体の「キモチイイ」はどんどん高まってゆく。
望「あ、はぁっん! こ、康生クン、そんな、あかん、激しっ! いやぁっ!」
ボリュームのある胸がタプンタプンと大きく揺れる。その勢いだけで乳首がジンジンと痺れて気持ち良くなってしまう。
望「やんっ! いいっ、いいの! 康生クンのオ◯ンポ、ウチのオ◯ンコの奥までぇぇ! いいっ、いいぃっ! いいよぉぉぉっ!」
女の子の恥ずかしい部分を余すことなく曝け出す。トロットロにとろけた股の裂け目に差し込まれた肉棒が、ビクンッビクンッと震えた。
康生「あっ、つっ、で、出る、出る〜っ!!!」
コツンと勢いよく突き上げられ、ウチの身体の奥の奥に精液が激しく注ぎ込まれていく。
望「イッ、イクぅっ! あはぁ・・・イッちゃうぅぅぅぅぅぅっ!!」
チカチカと目が眩む。全身から溢れんばかりの快感を浴び、ウチは今日一番の大きな声で叫んだ。
望「ああぁぁっん! ひっ、イッてまうぅぅぅぅぅっ・・・!」
頭の中がパァッと真っ白になっていって・・・。生まれたままの姿で抱擁し、愛を確かめ合う男女がそこにいた。

22
事が終わり、ベッドの中。隣で眠る康生クンの穏やかな寝顔に、思わず笑みがこぼれた。
望「うふふ、大好きやで、康生クン。ウチのこと好きでいてくれてありがとう。」
決して聞かれるわけにはいかない言葉を紡ぐ。
望「・・・男の頃からも、女の子になってからも、ずっといっしょやで」
チュッと眠る彼の唇に口づけをする。さぁ、もう寝よう。明日は彼とどこへ行こう、何をしよう!どこでも何でも楽しいはずだ!
そんなことを思いながら、ウチは彼の腕の中に包まれて眠る。元が男だろうが関係ない。今この時だけはウチは世界で一番幸せな女の子なんや。

夜空に星が一つ、瞬いて消えた。それはまるで2人の幸せを祝福するかのように煌めいていた。

はちみつ4

【投稿小説】 星は願いを承る <前編> by.ととやす

テキスト:ととやす
挿絵:蜂蜜柑

1
望「いやー、ありがとうなぁ康生クン! 俺のワガママに付き合ってもろた挙句クルマまで出してもろて」
康生「全然イイっすよ。俺と望先パイとの仲じゃないっすか!」
望「嬉しいわぁ、そんなん言うてくれるん康生クンだけやで」
康生「まぁ望先パイ、あんま友達いないですもんね」
望「やかましいわw」

とある夏の日、俺こと星野望は、大学のバドミントンサークルの後輩である流山康生クンの車に乗って暗い山道を走っていた。
望「ほんまラッキーやわ。まさか今日が流星群の日なんてなぁ。」
偶然目にしたネットニュース。それをふと話題に出したところ、康生クンが「穴場スポットがある」と教えてくれた。一度話が盛り上がると大学生の男二人だ、もう止まらない。その場のノリと勢いでこうして夜道を往くことに。
康生「僕もたまたまバイト先の友人からこの山教えてもらってて気になってたんですよ。でも望先パイ、星とか好きだったんですね。」
望「いや、正直別に興味はあらへんよ?」
康生「えぇ・・・」
望「俺の願いを叶えるにはもう流れ星に祈るしかない、そう思っただけや!」
極々フツーの大学生である俺の悩み。それは・・・
望「ツッコミ役と彼女、どうしても手に入れたいんやぁ!」

2
生まれも育ちも関西の俺。大学進学にあたり、漠然とした憧れで東京へやって来た。・・・やって来たはよかったのだが、ちょっと色々やらかした。元々希望していた都心のマンモス校への受験に落ち、滑り止めで受けていた比較的小さな(それでもまだ穏当に表現した方だ)大学にしか合格できなかった。
当時の俺は「トウキョー」への憧れが捨てきれず、心のしこりを抱えつつも進学したのだが。俺の思い描いた薔薇色のキャンパスライフはそこになかった。
望「都内は都内でも、都心から大外れの郊外やし、そもそも学生の数が少ないねん!」
康生「少ない上に殆どが首都圏出身者で固まってますし、望先パイみたいに関西出身者は数えるほどしかいませんもんね」
望「俺なりに普段通り話してるつもりなんやけどなぁ、なかなか友達できひんねんな」
康生「関西弁、テレビとかではよく見ますけど、リアルで見たことない人ばかりでビックリしてるだけですよ、きっと」
望「あっちのノリでボケても誰もツッコんでくれへんのがほんまストレスやわぁ・・・」康生「あはは、関西人的にはそうなんですね」
望「極め付けに理系学部やったからクラスに女の子がゼロ! サークルの女の子もたいがいお手付き済み! 彼女ができる見込みもあらへん!」
半ば不貞腐れたまま数年経ったある日、康生クンに出会った。若干浮き気味ながらも続けてきたバドミントンサークルに後輩としてやって来て、何故か妙にウマが合った。関西弁でハイテンションにがなり立てても、うんうんと和かに話をしてくれる、俺にとって数少ない存在だ。穏やかで気配りもでき、男女問わず人気者。何で俺なんかとつるんでくれているのかは分からないが、今や先輩後輩の垣根を越えた付き合いだ。

3
康生「で、ツッコミ役と彼女をくーださいってお星様に願うわけですか。端的に言ってバカでしょw」
望「こういうアホなノリでええねんって、大学生なんやし。おっ、こんな山の途中にラブホあるでw」
康生「願い事が叶って彼女できたら連れ込んだらいいんじゃないですかねー」
なんて話をしているうちに山頂手前の駐車場に着いた。穴場という噂は本当のようで、自分たちの車以外何も停まっていない。ここからは少しだけ歩いて向かう。
望「ほんで康生クンは何願うんやー?」
康生「うーん、正直ノリで来ちゃったのでパッと思いつかないっすね。とりあえず安心して一緒に過ごせる恋人とかにしましょうか」
望「俺とそんな変わらんやんw」
歩くこと数分、木々を抜けて拓けた場所に出た。真っ暗な中、星の光だけが爛々と輝いている。都心から離れているだけあり、街の灯りもほとんど入ってこない。
望「すごっ・・・」
康生「天然のプラネタリウムみたいですね。あっ!」
スッと空に一筋の光が流れて、消えた。流れ星だ。
望「さっそくお出ましや! ツッコミ役と彼女、ツッコミ役と彼女、ツッコミ役とぉ・・・あかん、消えてまうわ」
康生「略したらいいんじゃないですかね? ツッコミ、女みたいな」
望「なるほどなぁ。あっ、来たで!」
今度こそ、俺の願いを聞いてもらうぞ!
康生「恋人、恋人、恋人」
望「ツッコミ、女、ツッコミ、女、ツッコミ、女!」
間に合ったぁ!
そう思ったのも束の間、
???(その願い、承った・・・!)
頭の中に知らない声が響く。強く光が瞬いて、俺の頭は真っ白になっていって・・・そのまま意識を失ってしまった。

4
望「ん、くぁ・・・」
目が覚めると、年中散らかしっぱなしの下宿にいた。どうも記憶が定かではないが、昨日はあのまま眠ってしまったらしい。寝ている間に何か夢を見ていたような気がする。
望(ん?)
ふと、部屋の違和感に気づく。寝起きが悪く、一限をすっぽかすなど当たり前の俺だが、それくらいはすぐに分かった。男の一人暮らしなので、当然部屋にはシングルベッドが一つしかないはずだ。しかし、今朝俺が寝ていたのはそれより幾分大きなダブルベット。さらにふと横を見ると、康生クンが口を半開きにしたまま眠っていた。
望「ウププ、イケメンが台無しやなw ・・・?」
起こしてはまずいと笑いを堪えたところでまた違和感が。気のせいか、声がいつもと違って甲高く聞こえた。まるで自分の声ではないような。
望(しかしいくら康生クンが相手とはいえ、男二人で一つのベッドで眠っていたなんてちょっと居心地悪いなぁ)
なんてことを考えながら上半身を起こす。夏用の薄い掛け布団がずり落ち、俺は自分が薄水色の服を着ていることに気がついた。
望「なんや、このパジャマ。いつものと全然ちゃうやん?」
パジャマの生地は薄く、そもそも布の面積自体が小さく肌が普段よりさらされてしまっている。顔を下に向けた途端、髪の毛がバサリと落ちてきて視界を塞ぐ。
望「げぇ!髪の毛めっちゃ伸びとるやん!」
髪の毛をそっと触る。いつもの太く黒い毛からは程遠い、細く艶やかで柔らかい髪だ。
望「えっ・・・えっ!!」
髪をかき分けた手を見て驚く。指が、手がいつものそれと明らかに違う。色白で、細くて・・・見慣れた俺の手ではない!
どう見ても自分の指ではないはずなのに、自分の意思に従って動いている。
望「なんや、この・・・」
今度は視界に入ってきた胸元に絶句する。なんと自分の胸が膨らんでいる。それも、普通ならありえない大きさに!

5
恐る恐るその膨らみに触れる。ムニュッとした柔らかな感触が伝わってくる。急いで下半身にかかった布団も跳ね除け、ベッドを降りる。ようやく全身がはっきりと分かるようになった。
望「これ、キャミソール・・・?」
ずっと薄手のパジャマかと思っていたが、違った。気がつくと俺は女物のキャミソールに身を包んでいた。下は女物のショーツだけで、他に何も履いていない。白くてピチピチとした健康的な足がそこに広がっていた。無駄毛ひとつないそれは、どう見ても男の足という感じではなかった。足を先の方から身体の方へ辿っていくと、太ももに行き着く。むっちりとして、弾力があって・・・。
望(ゴクリ)
思わず唾を飲み込む。自分の足であるはずなのに、どうしてこんな色っぽいんだ。
キャミソールの上から膨れた胸をもう一度触れる。先程と同じく、ムニュッとした柔らかな感覚が手のひらに広がっていく。手のひらだけではない。「触られている」という感覚が、胸の方からも確かに感じられるのだ。柔らかいだけでなく、適度に弾力のあるそれは・・・本物の乳房に他ならなかった。
望(嘘や嘘や嘘や)
叫び出したい衝動を押し殺し、キャミソールを下からそっとめくり上げる。と、股間には下着が見えた。それはいつも履いているトランクスとは違う、どうみても女物のパンティだ。
望(ア、アソコはいつも通りのはずなんや)
パンティの上から股間に触れる。しかし、その上は期待に反して平らで、つるりと手が滑るだけだった。触り慣れた男のふくらみはどこを探しても見つからなかった。
望(そんな、そんな、そんな! な、なくなってる!?)
居てもたってもいられず、俺は寝室を飛び出し、風呂場へ向かった。

はちみつ1

6
望「うっ、あっ、あぁ」
男と女で決定的に違う場所を確認するため、ショーツのバンドを広げ、スルリとおろす。すべすべとした白い太ももの感触が手に伝わる。やがてショーツが足から抜ける。意を決してしっかりとこの目で確認したが、男のシンボルは影も形も無くなっている。
望「うっ、そやろ・・・?」
男にあるべきはずのものはそこにはなく、代わりに形よく逆三角形に生えそろった隠毛が見えた。恐る恐る手を股間に。少し湿っぽい恥毛の感触。そしてその奥には・・・。
望「あっ・・・んっ・・・」
柔らかな肉の裂け目が。その裂け目をかき分けると、指が秘肉の隙間にぬるりと入り込んだ。そこはまさしく女の股間に違いなく。
望「あんっ、やばっ」
危ういところで触り続けたいという欲情を振り払い、パンツを腰まで引っ張り上げる。そして風呂場の脱衣所にかかった鏡に己を映し出す。そこにはいつも通りの俺の姿があるはず・・・だった。
しかし、写っていたのは紛れもなく美しく若い女性だった。その顔は面影こそあるものの、俺の顔ではなく。その身体は共通項が何一つ見つからないほど俺の身体ではない。鏡には、キャミソール1枚にショーツだけを履き、口を大きく開けて驚く美しい女性がいた。パッと後ろを振り向くが、そこには他に誰もいない。つまりこの扇情的な若い女の子は・・・。
望「キャァァァァァ!!!」
絹を裂くような女の声が響いた。
もはや疑いの余地はない。
清潔感のあるすらりと伸びた髪の毛。
豊満で形よく隆起した乳房。
なめらかに細くくびれた腰つき。
健康的でハリのある太ももにお尻。
白く細く伸びた脚。
自分の身体にあるそのどれもが、自分が女であることを否応なしに示していた。
望「う、嘘やん!俺、女の子に!?」
混乱冷めやらず、これからどうしたものかと途方に暮れていたその時だった。
??「何してるんすか、そんな格好で?」
背後から男の声が聞こえた。

7
振り返るとそこにいたのは康生クンだった。
康生「シャワーでも浴びるんです?」
望「いや、その別に・・・」
康生「それとも、こうしてほしいんですか?」
望「!?!?」
言葉が終わらぬうちに、太く大きな手で後ろから抱きしめられる。鏡には、抱き合う男女の姿が映る。
望(康生クン、めっちゃデカなってる!? ちゃうわ、俺が小さくなったんや!)
望「ちょっ、ちょっと待たんかい!」
突然のことに驚いて叫び、身体をよじる。悲しいかな、力の差は歴然だ。・・・元々俺の方が背も高く、力もあったのに。
康生クンは俺の背後にぴったりと引っ付き、パンティを着けただけの俺のお尻に下半身を押し当ててくる。そしてさらに、
望「痛っ!ちょっ、ちょい!」
両手で俺の乳房を揉みしだく。正直なところ、少し痛い。
望「痛いって言うてるやん、康生クン!」
それには答えず、下半身を俺の尻に密着させたまま胸を弄る。
望(ヒッ!)
すぐに分かった。もっこりと隆起した固いものが俺のお尻のちょうど割れ目に当たっていることが。これはその、つまり、康生クンのナニが勃起してるということで。サーっと血の気が引く音がし、一周して冷静になってくる。
望「ホンマにその、やめてくれへんかな、康生クン?」
彼に顔を向け、頼むような口調で言った。途端、
望「んんぅっ!?!?」
康生クンの顔が迫り、俺の唇に触れた。いきなりのキス。思わず顔を背けた。
望(あかん、なんとか逃げ出さへんと!)
再び身をよじらせるが、康生クンの力が強くてとても動けそうもない。そしてその間も康生クンは俺の胸を容赦なく揉み続けている。小さくて華奢な今の身体に不似合いな大きな乳房が上に下にと形を変えながら、康生クンの手の中で揉みしだかれる。さらに勃起したイチモツを大きくて丸い尻にぐいぐいと追い当てられるのだからたまらない。いくら仲が良いからってこれは・・・。
望「いい加減にせえよ!俺の胸揉むなって言うてるやん!それに勃起したナニも仕舞わんかい!!」
意を決して、荒っぽい言葉遣いでもがき叫ぶ。必死の訴えだったが、康生クンはびくともしない。
康生「そんな男っぽい言葉を遣って・・・余計に興奮するじゃないか、望」
望「はぁ!?呼び捨てかい!」
康生「あれ、二人の時は呼び捨てで良いって言ってませんでしたっけ、望先パイ?」

8
頭がクラクラする。何故だか分からないが、康生クンは俺のことを男の先輩とは認識していない。彼にとって、今の俺は「わざと男っぽい言葉遣いで自分を誘っている年上のカノジョ」なのだ。聞き慣れない男っぽい関西弁にすっかり興奮してしまっているようだ。思えばさっき目覚めた寝室の雰囲気も、如何にも「同棲する大学生カップル」って感じだった。ベッドがダブルになっていたのもそういう・・・。と、
望「んっ!?」
突然、康生クンの手がキャミソールの隙間に入り込み、俺の乳房の先端にある乳首をキュッと摘んだ。さっきから揉まれて痛いだけだった胸から、電流が通ったような奇妙な感覚が全身を襲った。もがいて抜け出そうとしていた身体から力が抜けていく。
望「うっ、あっ、いやっ・・・!」
堪えようとしても、声がこぼれる。その声が呼び水になったのか、お尻に押し当てられた康生クンのナニがさらにムクムクッと大きく、固くなっていくのが分かった。
望「はぁっ、あんっ、あっ、あかん、やめてぇ・・・」
康生クンに胸を揉まれるたびに、電流のようなチリチリとした刺激が身体を駆け巡る。逃げようにも力が入らない。そもそも康生クンよりも小さなこの身体では、とても。
チラリと視線の端に見えた鏡には、後ろから胸を鷲掴みにされ、髪を振り乱しながら悶えている女の子が映っている。AVなんかではお馴染みのシーン。だけど今のこれは自分自身、男に掴まれて犯されそうになっている女の子は俺なのだ。
突然、康生クンの右手が胸から離れ、俺のお腹の辺りにまで伸びてきた。その行き先に当たりがつき、手首を掴んで静止しようとする。しかし、それはとても女の細腕で止められるものではなく・・・。あっけなく、脚の付け根にまで至ってしまう。
望「あかんあかんあかん、そこはホンマにあかんって!? 俺は男や!女やないんや!」
必死の訴えも、今の康生クンは全く気にしていないようだった。完全にスイッチが入ってしまっている。雌を狙う、雄としての本能が!

9
康生クンの右手が、身につけたばかりのショーツの上から女性の秘部に触れる。左手は止むことなく俺の乳房を揉み続け、断続的に刺激される。ショーツの上に至った右手の中指が立てられ、女の一番敏感な部分を上下に擦り始める。その指がショーツの上を何度か行き来した時、先程よりはるかに強い刺激が俺の下半身から全身に伝導する。
望「はぁぁぁん! あぁ!」
これまで男として生きてきた日々で感じたことのない感覚に、俺はまた声を上げてしまう。この声を「OKサイン」と思ったのか、右手の動きが加速していく。初めはどこかくすぐったさが入り混じっていたこの感覚は、今や明らかな快感にまで至っていた。
望(やっ、やばい、これはあかん、めっちゃ、気持ちええ・・・)
下半身と胸からそれぞれ送られてくる快感が全身を駆け、それが次の刺激を増幅していく。やがてこの電流は、全身がふわりと浮くようなゾクゾクとした感覚に変わっていく。しかもそれが途切れることがない。
望(全然ッ、男とちゃう・・・女の子って全身で感じるんや!)
望「あん、あっ、あぁ」
情けないことに、俺はこの気持ち良い刺激を全身で感じて思わず声を出してしまっていた。それはまるでAVで聴くような女の喘ぎ声。全身から力が抜けて立っているのもやっとなのだが、腰から下が康生クンの指の動きに合わせて動き出してしまっていた。そしてさっきから、股の間からおし×こが漏れ出たかのように、何か液体が染み出しているのを感じていた。
康生「ほら、濡れてきてるよ」
かあっと顔が赤くなるのを自覚する。
康生「気持ちイイでしょ?」
康生クンの右手が動くたび、濡れた下着からクチュクチュと淫らな音が立つ。
ゾクッゾクッと逃れえぬ快感と共に、自分の身体の中から愛液が滲み出ているのが分かった。
望(おっ、俺のっ! オ◯ンコっ、康生クンに、男に触られて濡れちゃってるっ・・・!)
心、自意識こそ男のままだが、康生クンから刺激を受けて反応するこの身体は間違いなく女なのだということを、否応なしに自覚されられる。
望「あっ、あぁ・・・! ちゃっ、ちゃうねん! 俺はっ!あんっ!康生クンの彼女なんかと・・・はぁん!ち、ちゃうねん!」
女の身体から受ける強烈な快楽の中、途切れ途切れに意思を伝える。しかし、これも先程と同様、康生クンをヒートアップさせただけのようで。
康生「だいぶ濡れてきたね・・・もうビショビショですよ」

10
そう言いながら、康生クンの指がショーツの淵にかかり、その内側へ侵入を始めた。
望「やっ、だめぇ!?」
必死の抵抗も虚しく、男らしいゴツゴツした中指が、俺の膣口に触れた。
望「やっ、はぁん」
触れたと思ったすぐ後に、ヌルッとほとんど抵抗なくその指が身体の中へ入り込んでくる。自分の身体の中に異物が侵入してくるという感覚を、俺はこの時初めて知ることとなった。
望「あっ、あぅぅ・・・」
康生クンの指は止まることなく、そのままゆっくりと根元まで入ってきた。そして、俺の身体の中でモゾモゾと動き始めたのだった。中指が俺の身体の奥深い部分に当たるたび、これまでに感じたことのない、身体の内側から湧き起こる快感が全身を襲い出してきた。
望「あぁ、あっ、あんっ、いやぁ!!」
それは身体の内側から広がる快感。全身に広がり、俺の身体を興奮させる。男であれば決して味わうことのない快楽。
今や俺は、オ◯ンコの中に指を挿入されて女としての悦びを享受する「一人の女」に他ならなかった。抜き差しされる康生クンの指は次第に速く、激しくなっていき、その度に止めどない程の愛液が俺の膣からピチャピチャと音を立てて滴るのだった。
康生「すごい、望先パイ。いつも以上にグチュグチュになってますよ」
望「ああっ、うっ、あぁぁん!」
声を出そうにも声にならず、ただ感情のほとばしるまま嬌声が漏らすことしかできない。
望(こっ、これがぁ!女の子の感じ方ぁ!?はぁぁん、身体が蕩けそうやぁ!)

はちみつ2

11
突然、これまで激しかった康生クンの指の動きが止まった。糸の切れた人形のように俺は鏡の前の洗面台にもたれてしまう。
望「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
一瞬、康生クンの手が俺の身体から離れ、ようやくこの状況から抜け出せるかと期待した。しかしそれは大きな間違いで。
ずるっとショーツが膝の辺りまで下され、俺の尻や、股の間の性器が外気に触れる。康生クンはそのまま俺の尻を両手でグイッと掴んだ。何が行われようとしているのか、正直言って分かっていた。身体こそ女だが、元々はれっきとした男だ。だからこそ、分かる。こんなところで「お預け」など、出来るはずもないのだ。やがて、無理やりキャミソールが剥ぎ取られ、ブルンとボリュームのある胸が揺れた。
お尻を引きよせる康生クンの動きに少しだけでも抵抗しようとしてみたが、小柄な女の子の身体ではとても太刀打ちできない。もう、何度もやって分かっていたことだった。背中を上から抑えられ、身体を折り曲げて手と顔を洗面台へ近づけられる。鏡には、四つん這いになって、丸く大きく膨らんだヒップを突き出した女の子の姿があった。背後の康生クンに、今にも責め立てられようとしている。
望「あかん、やめてぇ!?」
これが最後とあらん限り叫んだが、興奮の絶頂にいる「雄」の前には何を言っても無駄だった。そうだ、分かっていたことだ。
康生クンが自分のパジャマのズボンとトランクスを下ろし、そのイチモツが現れた。大きく、太く勃起したそれが、鏡の中に映っている。トイレや練習上がりのシャワーの時に見たことのある康生クンのモノと、目の前にあるそれはまるで違って見えた。それが今、背後から自分を貫こうとしている。逃げる事は、もうできない。
ややあって、固くなった康生クンのイチモツが俺の股間に当たるのを感じた。次に行われることは、もちろん・・・。

<後編はこちら>

【投稿小説】キス by.奈落

文:奈落
イメージイラスト:あみゆー

「ねぇ、キスして♪」
部屋に入るなり、彼女はそう言った。

いつもなら他愛ないお喋りをして、良い雰囲気になった所で彼女を抱き締め、キスをしていた。
とはいえ、僕は何も考えることなく、彼女の求めに応じていた。

まだ塗ったばかりだったのか、彼女の口紅が僕の唇に移っていた。
「やっぱり可愛♪」
僕から離れた彼女は僕を見てそう言った。
「何?どうした…」
何か僕の声が裏返ってる?
「鏡、見てみなよ♪」
と、部屋の隅に置かれた姿見の前に連れて来られた。

僕の唇が紅くなっていた。
しかし、不自然な感じはない。
(ちゃんとお化粧すればもっと可愛くなるかも…)
そんな事を考えてしまうくらい、その顔は彼女と同じくらい可愛…


ちょっと待て!!
これは「僕」の顔なのか?
まるで「女の子」じゃないか?
「ど、どうなっているのよ?」
そう言って振り向くと
「この口紅♪男が点けると女になっちゃうんだって♪」
と、彼女は一本のスティックをちらつかせた。
「バカな事するんじゃないわよ!!」
あたしは近くにあったティッシュで唇を拭った。
「あら、そんなんでは落ちないわよ♪」
鏡の中に隣に立った彼女が映り込んできた。
いつもは見下ろしていた彼女の頭が同じ高さにある?
(あたしの背が縮んじゃったの?!)
その事を裏付けるように、ぶかぶかの服があたしの動きを阻害する。
「服も着替えた方が良いわね♪」
あたしはあっという間に裸にされていた。
そこにあったのは「女」の裸体…
「これ、新品だから♪」
とチェストから取り出した白いショーツを穿かされた。
ブラジャーもきつくない感じであたしの胸を覆う。
ブラウスを着せられ…
「次はこれね♪」
彼女が持ってきたのはあたし達の高校の制服だった。
いつの間にかか彼女も同じ制服を着ていた。
「これ、一度やってみたかったんだ♪」
と彼女があたしに抱き付いてきた。

その勢いであたし達はベッドの上に倒れ込んでいた。
「な、何をしたかったっていうのよ?」
「…女の子同士の…エッチ…」
「そんなのいつだってできたでしょ…いつだってって?」

ようやく、あたしは「さっきまで」女の子ではなかった事を思い出した。
あたし…僕…は不思議な口紅の魔法?で女の子にされたのだ。
着替えた時に見た裸体が、完全に女の子だったのを思い出した。
僕はスカートの上から股間に触れて…
(ない…)
そこに在る筈の男のシンボルは存在しなかった。
「しよっ♪♪♪」
即に彼女が責め始める。
ブラウスのボタンが外され、彼女の手がブラジャーの隙間から侵入していた。
「っんあっ…」
乳首が摘ままれ、思わず喘ぎ声をあげてしまった。
「抵抗しても無駄よ。女の子の肉体はあたしの方が熟知してるからね♪」
彼女の指が触れる度に淫らな声を発してしまう。
僕は彼女の指だけで女の子としてイかされてしまった…




シャワーを浴びたあと、今度は別の服…勿論女の子の服を着させられた。
椅子に座らされドライヤーで髪が乾かされる。
ブラッシングされるにつれ、髪の毛がスルスルと伸びてゆく。
それだけではなく、髪の毛は淡い栗色に染まっていった。
乾いてサラサラになった髪が両サイドで括られ赤いリボンが結ばれた。
しっかりとお化粧させられる…
「はい、出来たわ。立ってみて♪」
とようやく鏡を見ることができた。
「すごい…」
鏡の中にはヒラヒラの黒いワンピース姿の「僕」が映っていた。
「これが、あたし…?」
「この服、あたしにはヒラヒラ過ぎてダメだったんだけど、貴女なら似合うと思って♪」
「あ、ありがと…」
振り向くと彼女の顔が近づいてきた。
そのまま彼女に抱きしめられる。
僕が瞼を閉じると、彼女の唇が僕の唇と重なった。
長い長いキスが始まった♪

もう口紅が落ちることはないのだと僕の唇に刻み込むように…

あみゆーさんのルージュ 0807納品

【依頼小説】男子高校生がスーパーヒロインになるやつ

テキスト 四季 https://skima.jp/profile?id=128287
イメージイラスト:いちこ https://skima.jp/profile?id=45042

山田太一は男子高校生。
 皆からは爽やか系イケメンと呼ばれており、女子からの人気もそこそこ高い。
 世界で一番かっこいいというほどではないが、それなりに整った目鼻立ちをしており、橙寄りの金髪は艶がある質の良いもの。また、黒髪の者が多い街中では、その独特の髪色が注目の的となることも珍しくはない。
 ただ、本人はいたって普通の男子高校生であり、今日も何事もなかったかのように道を歩いていた。
 白い半袖シャツを着て、斜め掛けの鞄を肩に掛け、手にはスポーツ飲料が入ったペットボトルを持っている。
 先ほど学校の前で友人や女子生徒と別れた時の格好のままだ。
 太一は少しばかり疲れていた。今日も女子生徒にやたらと絡まれたから。彼はそこらにいる普通の女子生徒たちには興味がない。それゆえ、ちやほやされてもちっとも嬉しくないし、疲れるばかりなのだ。ただ、愛想のよい性格ゆえに、いつも爽やかに接してしまうのだが。
「帰ったら何をしようか……」
 空はまだ青い。夜が来るまでにはまだ時間がある。太一はただひたすらに、帰宅してから何をするかを考えていた。
 刹那、突如強い風が吹き抜けた。
 考え事に勤しんでいた太一は、強風に煽られうっかり転倒してしまう。
「いっててて……」
 前に向かって転んだことと咄嗟に手をつけたこともあって、体に強い痛みはなかった。ただ、膝を擦ってしまっていたのか少しばかり足に痛みがある。手で痛む場所に触れようとして——彼は気づく。
 己の身に、理解不能な異変が起きていることに。
「えっ……!?」
 最初に感じた異変は、太ももの周囲の感触。
 いつもより触り心地がふんわりしているような気がした。
 不自然さを感じ太一は自分の体を見下ろす。刹那、雷が落ちたかのような衝撃が脳に走る。着ていたはずの白い半袖シャツがなくなっていて、しかも、胸元が女性のそれのようになっていたのだ。

いちこ

「ウソ……だろ……!?」
 太一はすぐに状況を理解することはできなかった。ただ、風に煽られ転倒する前と後で自分の姿が変化したのだということは、漠然と掴めた気もする。とはいえ、何がどうなってこうなったのか、詳しいところまでは把握できていない。
「なっ……何だよ、この衣装……!?」
 金の縁がついたピンクのマントがいつの間にか装着されていた。シルクのような滑らかな生地で、風で僅かに揺れている。
 また、着ているのは紺色の艶のあるワンピースで、こちらにも金の縁取りが施されている。黄金のベルトはヒーローのようで心なしかかっこよさも感じられるが、太一は妙に短いスカート丈の方が気になった。
 ワンピースの丈はかなり短く、太ももが見えてしまっている。
 また、防ぐものが何もないため、風が吹くたび冷たさが内側に入ってくる。
「え、えええ……」
 ワンピースと同じ色みの指先なし手袋をはめた手で、スカートがめくれ上がらないように押さえる。
 スカートなんてはいたことがないので、太一にはこのくらいのことしかできなかった。中が見えてしまわないようにするので精一杯。
 いきない女性になる、なんてことが、人通りが多い場所で起こらなかっただけ良かった——思いつつ、太一はこれからどうするかを考える。
 このまま誰にも見つからないように家に帰る?
 もう一度転倒してみる?
 色々なパターンを考えていた太一は、ふと、後頭部に触れるものがあることに気づいた。
「ウソだろ、髪も……?」
 元々野球部員のような坊主頭や超短髪ではなかった。ただ、数秒前に後頭部に触れた髪のようなものは、明らかに今までとは違っていた。
 そう、まるでポニーテールでもしているかのような……。
 太一は恐る恐る手を頭の方へと動かす。
 そして、意を決して頭部に触れた。
「やっぱり!」
 髪質や髪色は変化していない。しかし長さは明らかに変わっていた。男子だった時より伸びている。ロングとまではいかないが、後頭部で一つに結べるくらいの長さはある。しかも、既に一つに結ばれている。
 さらにそこからもう少し触ってみると、髪の結び目についているのはリボンであることが判明した。
 もっとも、それはどうでもいいようなことなのだが。
「信じられない……何があったんだ」
 太一が己の外見が変わり果てたことに落ち込んでいると、どこかから耳にしたことのない声が聞こえてきた。
『キミは今日からスーパーヒーロ……じゃなかった、スーパーヒロインだよ!この世界のため、敵と戦ってね!』
 謎の声が太一にさらなる謎を突きつける。
「いや待って、何を言っているのか分からな——」
『男の子に戻りたかったら、敵を全部倒すんだよ!でないと、ずっと女の子のままだよ!』
 青い空の下、ひんやりした風が駆け抜ける。そのたびに足に寒さを感じ、半ば無意識のうちに短いスカートを手で押さえてしまう。そうしていないと体の芯まで冷えきってしまいそうな気がして。
「敵?倒す?もっと分かりやすく話してくれよ!」
『もっと分かりやすくって、キミはちょーっと頭が弱いのかな?ボクは丁寧に説明しているつもりなんだけど』
 髪やらワンピースの裾やらマントやら、あちらこちらが風で揺らされることにはまだ慣れない。
『これからキミにはスーパーヒロインとして活躍してもらうよ!』
 謎の声は無邪気に言うが、太一は声と一緒に盛り上がれる気分ではなかった。
 こんな格好をしていては恥を晒すばかり。道を歩くことすらまともにできない。もし知り合いに会って正体に気づかれたりしたら、と想像するだけでも、全身の毛穴から大量の汗が出てきそうだ。
 そんな状態なのに、この格好のまま敵と戦うなど無理な話である。
「敵とうんぬんはいいから、早く男に戻してくれ!」
『あぁそれは無理なんだ。ごめんね』
「無理とかそういうことは聞いてない!元々男だっただろ、その状態に戻すだけでいい!」
『いやぁ、それは無理なんだってばー。それに、敵を片付けたら男の子にさくっと戻れるよ?』
 謎の声は嫌になるくらい呑気で、太一は話す気を失ってしまった。
 彼の胸のうちにあるのは、もはや恥じらいと悲しさだけだ。
「これから、どうしよう……」
 敵を速やかに倒して元に戻してもらうということも一つの選択肢ではある。しかし、敵なんてものを倒せる気がしない。太一はその敵というものがどういうものか知らないが、少なくとも一人では勝てる気はしなかった。
 非現実的な戦いで命を落とすくらいなら、女子として生きてゆく方がまだしも良いのかもしれない——もうそこまで考えてしまっている部分もある。
 太一は戸惑うと同時に揺れていた。
 どの道を選ぶことが最善なのか、分からなくて。

【依頼小説】アナルバイブで遊んでいたら女体化

テキスト:宰原 https://skima.jp/profile?id=130205
イメージイラスト:阿部なぽり https://twitter.com/abe_napori

エネマグラ女体化 阿部なぽり


「勢いで買っちまったけど……案外挿入るモンだな……っ♡」

 俺は貴島真祐。趣味は――アナル開発。

 別にそっちのケがあるとかそういうわけじゃない。ただ純粋に快楽を求めた結果だ、これは竿を擦るだけのオナニーの延長線上にある行為。たまたまネットで目にした「前立腺」と「空イキ」の文字、そしてその感想。その域まで達するのは難しいといえど、ソコで迎える絶頂は、射精などとは比較にならないほどの快感を呼ぶらしいではないか。
 本当に興味本位。だった。そんなに気持ちいいはずがない、だってソコはそんな風に使う場所じゃない。思いながらもきっちり用意したローションを指に纏わせくちくちと後孔を弄り、何とかかんとか挿入った指の違和感にほら見ろなんて思ったのは、束の間。抜こうとした指が、

「ひッ、!?」

 何かに引っかかって、ついでに微かでも快感を拾ってしまった。
 それが運の尽き、半年前のことである。

 それからというもの後ろについてを調べまくって、ドライオーガズムとやらに達するため日々ソコを開発し続けた。
 そして今日、ついに。勢いで購入したバイブにこれでもかとローションを垂らし、さあデビューだと胸躍らせているわけだ。

「ん、っはぁ……♡ゴリゴリえぐれてたまんねえ……っ」

 ベッドに四つん這いになり、バイブをゆっくり馴染ませていく。ずろろと抜けば前立腺に引っかかり、ちゅぶちゅぶ押し込めば逆に押し込まれ。気がつけば腰が揺れている有様だった。

「ぁ゛~~……ッ♡もっと、はあっ♡はげしーの……ッ♡」

 情けない話だが。半年も開発に勤しんでおきながら、まだ怖くて最後の一線をぎりぎり自力で越えられていなかった。
 激しいのがほしい。はやくイッてみたい。でも、怖い。体は甘く痺れるばかりで強引な絶頂へ導くような動きをしてくれない。どうしても脱力してしまう。

 そこでだ、俺は考えた。どうせこうなることは薄々分かっていた。
 カチリ、

「っひゃんぁ!?♡♡ぁ、あ~~~~ッッ♡」

 途端、ヴヴヴヴッ♡とナカで音があがる。そう、振動してうねるバイブの、その両方の機能を一度にオンにした。
 とはいえやはり俺は臆病、いや慎重派だと言ってほしいのだが。振動は6段階あるうちの2、うねりは弱と強とがあるが弱に留めてしまった。それでもこの快楽。一瞬意識がトぶかと思った。
 振動は指ではありえない動きでもって襲い掛かり、うねりはそれを前立腺へと押し付ける。まだこんな弱い段階なのに腰なんか振って、唾液を吸うのも精一杯で。これ以上なんてどうなってしまうんだ。

「あ、んぅ♡いったん、きゅうけ…ぁあ゛あッ!?♡♡♡」

 一回抜いて態勢を整えよう、なんて、そんなことをするからいつまで経っても空イキできないんだと責めるみたいに。指がローションで滑って、なにか色んなところを押してしまった。
 間違いなく色々強くなった。うぃんうぃんと容赦なくナカを抉るバイブ、その振動も激しく不規則なものになり、どんどん腰が上がっていく。
 空いた手でシーツを必死に掴み、四つん這いの足はガクガクしながらつま先を丸め、快感に耐える。それなのにナカは未知のレベルの快感に喜び勇んでバイブを迎え入れ、きゅんきゅんと締め付けては奥へ誘ってしまう。だから余計に、強引に前立腺が抉れて、ああ、もう、

「ひゃ、♡♡らぇ、ぬくっから♡まて……ッぁあ~~~~~♡♡♡」

 視界がぱちぱちと弾け、白ける。体がビックンと大げさに跳ねたっきり脱力して、ベッドに倒れこんだ。

 ――が、責め苦は終わらない。

 バイブは強いまま振動し続け、うねり、甘い放心状態に陥りかけている体に快感を刻み続ける。
 このままではまずい、やばい、なにかがおかしくなる。
 ローションでぬめる手で必死に、手探りで電源を落とすと息を吐く。安堵と共に、とろんと溶けるようなじんわり尾を引く快楽が、なんとも言えず全身に広がり支配していた。

「は……これならさすがに、」

 俺も空イキができたはず。
 そう続くはずだった声は、続かなかった。続けられなかった。

「……え? なに、何だこれ!?」

 いつもよりずっと高く柔らかみを含んだ声。白くほっそりした指、シーツに垂れるほど長く真黒い髪、それどころか、否。真っ先に目に入ったのは、これは紛れもなく――女性の乳房、だった。

「え、え、ホンモノか? つーかなんでこんなことに…!」

 先人たちの書き込みでもこんな事故が起きたなんて見たことがない。本当にあのまま意識がトんで、夢でも見ているのではないか。そう思って、とりあえずインナー越しに揉んでみる。
 そう、これは事実確認のためであって決して揉みたいからというわけでは……と言い訳したところで、これは自身の体もしくは夢なのだから、存分に好き勝手して構わないのだが。

「んっ……これ、結構重いな……やわらけ~」

 しかし手に感じるのはしっかりとした重み、それからたゆんとした弾力。実際のところ実物を触った経験などなく正直に言えば偽物との区別はつかないわけなのだが、そこは男の勘というやつだ。これは絶対本物であるに違いない。だってこんなに柔らかいし。理想の形だし。

「……ちょっとだけ……」

 さっきの空イキの甘い余韻が、まだ脳みそに熱を帯びさせている。この時はたぶん、ちょっと、まともじゃなかった。あるいは身体が女になってしまった、というあまりにも非現実的すぎる事態に、置いてけぼりを食らったのかもしれない。
 四つん這いからへたれていた体勢を立て直し、インナーをたくし上げる。動いたことでごり、とナカを抉ったバイブはもう、前立腺を刺激しない。当たり前だ、女にはないものなのだから。それなのにどうしてか、頭が余計にふわふわする。じんじんと後ろから甘い快楽が広がる。

 ぶるんっと勢いよく飛び出した乳房は、まさに美白と言うほかないきめ細やかさと上向きのラインと、その頂点にある、既にピンと勃ってしまっているピンク色の乳首、と、どれをとっても完璧に男の劣情を煽るものだった。
 そそられて、今度は直接乳房をやわやわと揉んでみる。時折乳輪を挟むようにしながら、けれど決して硬くなった乳首には触れず。

「んッ、ぁ……♡これはこれで、イイかも……っ♡」

 じゅわり、と股の間が熱くなるのを感じて――そうか、胸があるのなら。
 そうっと片手を伸ばす。入り口のあたりを挿入らないよう上下になぞれば、くちっくちっ♡といやらしい音がして。

 もう堪らなかった。

「ぁん、♡ちくび、したいよぉ♡は……~~~っっ♡きゅって、するの♡きもち♡♡ぁッ、あっあっ♡ぴんって弾くのとまらにゃ♡♡」

 衝動に任せて思い切り乳首を弄り回す。きゅうぅと摘まんで伸ばせばびりびりっとした快感が背筋を上って、ピンピンと上下に弾けばぞわっぞわっと刺激が襲い、そのたび背が仰け反る。勃ちきったソコの側面をカリカリ擦ればとまらない、へなへなとした女の子の感じきった声が部屋中に響き渡った。
 割れ目をなぞる指も次第に激しくなっていき、比例してぴちゃぴちゃと水音も派手になる。

「あ、ぁ、ああ♡♡おんなのこ、きもちぃっ♡はぁ、あ、おんなのこしたいよぉ♡♡♡」

 ずるり、と意味をなさなくなっていたバイブをアナルから引き抜く。快感は確かにあったけれど、この先の期待にそれどころじゃなかった。
 すっかり乳首の虜になって、摘まみながら引っ張っては先っぽをカリカリして、時折慰めるように手のひら全体でくるくる乳首を回してみたりして。割れ目に添えている指に愛液が次々垂れてきて、添えているだけでもモノを欲してうごめいているのがよく分かる。ソレを受け入れるためのいやらしい汁は、太ももを伝ってシーツにも染みを作っていた。

 添えていた指で、割れ目を開いて。
 引き抜いたバイブを宛がって、もう我慢ならずに――思いきり挿入した。

「ふぁああぁん♡♡♡」

 待ちわびたナカへの刺激と圧迫に、処女だろうに痛みもなく。ただただ気持ちよさだけがあふれてとまらなかった。
 アナルで失ったからかな、なんてどうでもいいことが脳裏をちらついたけれど、血が出なくて痛くもないなら何だっていい。そもそも女になっていること自体が現実かどうか怪しいのだから、楽しめるだけ楽しめばいいんだ。
 そうだ、きもちいいことだけ。それだけ考えたい。

「っあ♡ぁはッきもち……ぁあああ♡♡ばいぶ、っうねって♡おにゃか当たるときもひぃよお♡♡♡」

 見境いもなく適当にバイブのレベルを設定して、なされるがまま、翻弄されるままの被虐的な快楽に身をゆだねる。
 ビクッビクッと身体が勝手に跳ねて言うことをきかない。違う、バイブに勝てない、有無を言わせてもらえない。その状況がより興奮を煽って、ぼたぼたと愛液が落ちシーツをぐしょぐしょにしていく。耐えず喘がされる口からも唾液が流れ落ち、ああ、枕のシーツも替えないと。

「ひン♡あ♡くるっなんかキちゃ、ぅう♡♡ぁにこれ、ぁ、あ、♡」

 大きく身体が痙攣し始め、何かがクる予感が、期待が膨らんでいく。
 思い出したように乳首をぎゅうぅと摘まみクリクリ捏ねれば、

「あぁ♡っあっンぁあ~~~~~~♡♡♡」

 背も顎もこれでもかと仰け反らせて、プシッと潮まで噴きながら――盛大にイッた。

 これまで感じたことのない、大きすぎる快感。
 バイブを抜く余裕もなく、まどろみに落ちるように、意識が薄れていった。

【依頼小説】優秀なエスパー戦士が女体化されるやつ

作 へるきゃっと https://twitter.com/uiharu_saten
イメージイラスト 夜月 https://twitter.com/tuver28_order

エスパー

 うぅ、痛い。頭がズキズキと痛む。

 俺は痛みに耐えながら上体を起こした。どうやら硬い寝台のようなものに寝かされていたらしい。周囲を見渡すと、そこは殺風景過ぎるほどのコンクリート造りの部屋だった。頭の上には得体の知れない細い腕のようなものが幾本も突き出した謎の機械がある。

 俺は次第に状況を理解し始めた。

 ――そうだ。俺は失敗したのだ。


『ブリング・ストーム』それが俺のコードネーム。――とある政府機関に属するエスパー戦士だ。要は悪事を働く連中を超能力を使って始末するのが仕事。これでも持ち前の冷静さと強力な思念動力《テレキネシス》によって、今まで与えられた仕事はただの一度もしくじらずにこなしてきた。

 ――それなのに……

 そう、それは一瞬の判断ミスだった。
 俺はテロ組織に指定された『宵の明星《トワイライト・ルシファー》』の拠点への潜入捜査を行っていた。そして苦労の末に敵の幹部に接触を果たし、『宵の明星』の親玉であるヴォルザードの居室への侵入方法を探り出した。後はそれの情報を味方に届け、拠点へ味方を迎え入れればこちらの勝利のはずだった。――しかしそれは敵の罠だったのだ。

 拠点を去ろうとした俺は敵の不意打ちを受け、超能力を使う前に頭に一発食らってしまい、呆気なく意識を失った。そして今に至るというわけだ。


「俺としたことが情けない。これで計画は白紙に――?」

 思わず呟きが漏れて、俺は自分の声に違和感を覚えた。俺の普段の声はもっとこう……低いのだが、今の自分の声はそれとは比べ物にならないくらい高く、ハスキーなものだった。訝った俺は自分の身体を確認してみる。――嫌な予感は的中していた。

「くそっ……参ったな」

 例のハスキーボイスで再び呟く。
 俺の鍛え上げられていたはずの身体は、曲線的な少女のものになっていた。そして当たり前だが、股間についているべきものがついていないし、胸部にはわずかな膨らみが二つ。服装もホットパンツに黒いキャミソールという今どきの女の子っぽいコーディネートだ。――恥ずかしさを覚えなくもない。

 犯人は恐らく『宵の明星』だろう。奴らは人体改造に関してはかなりの技術レベルを誇っている。自分たちの組織の構成員を怪物に変化させて街を襲うというテロ行為を得意としているのだ。男の身体を少女のものに変化させるなんて朝飯前だろう。

 どうして俺の身体を改造したのか、敵の目的は不明だが、俺は何としてもここを脱出して仲間に知らせなければいけないことがある。

 幸いなことに、思考を巡らせていると、幾分か頭痛は治まった。そして、さらに幸運なことに、この部屋の扉は中途半端に開いていて、外に出れそうだった。もちろん罠である可能性も高いが、ここは意地でも脱出を試みるしかない。それに――いざとなったら思念動力もある。――今度は油断はしない。

 俺は、寝台の横に置いてあった椅子にかけてあったコートを羽織る。こいつはこの部屋にあった唯一の俺の持ち物だ。そして、右手を軽く動かしていつでも思念動力を放てるように備えると、開いていた扉から飛び出して一気に駆け出した。


 薄暗い敵の施設の中をひた走る。が、そこは不気味な程に静まり返っており、人っ子一人いる気配がなかった。――これはおかしい。だが、楽に脱出できるに越したことはなかった。

 と、目の前に突如として現れた非常口のサイン。これ幸いと、指示に従って扉を開く。

 が、目の前に広がっていたのは外の景色ではなく、一面白いタイルに覆われた十メートル四方の部屋だった。

「くそっ! 罠か!」

 慌てる俺の背後で、ガチャンという音を立てて扉が閉まる。俺は自分の不用心さを恥じた。一度のミスで動転してしまい、再びミスを犯すとは……!

『いやはや、まさか本当にここへやってくるとはな……ヴォルザード様の仰るとおりだった。ヒャッヒャッヒャッ』

「誰だっ!?」

 響いた声に振り向くと、俺の背後にそいつはいた。人間――否、人間のような形をしているが人間ではない。『人間だった』とでも言うべきだろうか。
 シルエットは確かに人間に近いのだが、その皮膚は赤黒く変色し、腕からはうねうねとうねる何本もの触手を生やしている『怪人』だった。

『オレが誰なのか、忘れちまったのかぁ? 『ブリング・ストーム』くん?』

「その声は……!」

 確かに俺はその声、そしてその人を小馬鹿にしたような呼び方には聞き覚えがあった。かつて俺が追っており、あと一歩のところで逃がしてしまったテロリスト――好敵手とも言うべき因縁の相手だ。

「横溝《よこみぞ》 倫哉《みちや》……」

『その名はもはや捨てた。――オレの名は『ヴェノム』。怪人ヴェノムだ』

「貴様! 『宵の明星』に魂を売り、怪人に身を堕としたか!」

 俺が一喝するも、倫哉――否、ヴェノムは気持ち悪い笑い声を上げるのみだった。

『ヒャッヒャッ! 分かってないなブリング・ストームくん。人間の身体というのは実に不便なのだよ。その点この触手は自由自在。切られても復活する優れものだ。どうだぁ? ブリング・ストームくんも怪人になってみるかぁ? ヴォルザード様に土下座すれば考えてくれるかもしれ――』

「冗談も休み休み言え! 貴様、ここで始末してやる!」

 いくら相手が怪人とはいえ、俺の思念動力をもってすればこんなやつは相手ではない。さっさと始末してここから脱出してやろう。

『おいおい。自分の置かれている状況が理解できないのかぁ? お前は追い詰められてるんだよ! ブリング・ストームくん? いや、ブリング・ストームちゃん……かぁ?』


「問答無用!」

 俺はヴェノムに向かって右手を伸ばし精神を集中する。俺の手から放たれた槍型の思念動力は、ヴェノムの胸を一息に貫き、奴は絶命する――はずだった。

 ――しかし

「……っ!? くそっ、どうなっている!?」

 俺は困惑した。放ったはずの思念動力は、あろうことか不発に終わり、行き場をなくなったエスパーエネルギーが体内で暴れ回る。

「……くっ!」

 身体中が熱くなり、たまらず膝をついてしまった。

『やーれやれ、これだから物分りの悪い奴は……オレがなんの考えもなしにお前の前に立つと思ってんのかぁ?』

 確かにその通りだ。だからこそ俺はこいつを何度も撃ち漏らしていたのだ。
 身体の熱は次第に胸部に集まり、気づくとなだらかだった俺の胸は比べ物にならないくらい大きく膨らんでいた。

「なんだこれは……うぅっ!」

 キャミソールを持ち上げる大きな胸に触れてみる。熱い。そして刺激を受けると、俺の身体をなんとも言えない快感が駆け抜けた。

『ヒャッヒャッヒャッ! オレはな、ヴォルザード様にお前を好きにしていいと言われてんだよ! だからじっくりと楽しませてもらうぜぇ! ブリング・ストームちゃんよぉ!』

 ヴェノムの触手が迫る。俺は回避しようとしたが、身体が思い通りに動かずに触手が脚に絡まってしまった。そのままうねうねと全身に絡みつく触手。

「おい! 離せこのっ!」

 暴れたところで離してくれるヴェノムではない。


『忌々しい宿敵を好き勝手に犯せるなんて夢みたいだぜぇ!』

「……させるか!」

 下卑た笑みを浮かべるヴェノムに恐怖を覚えながらも、俺は再度思念動力を放とうとした。

「ふぁぁぁぁっ!?」

 しかしまたしても思念動力が放たれることはなく、身体が熱くなっただけだった。胸はさらに膨らみ、はちきれんばかりの乳房から快感が波のように押し寄せてくる。

『ヒャッヒャッ! 苦しいかぁ? じゃあオレがそのおっぱいに溜め込んだやつを吸い出してやらないとなぁ!』

「や、やめろっ!」

 キャミソールの裾からヴェノムの触手が侵入してくる。そして大きく膨らんだ俺の胸を弄ぶ。

「うぁぁぁっ……だめっ……や、やめっ……」

『やめろと言われてもやめねぇけどな! ヒャッヒャッヒャッ!』

 触手が胸の上でうごめく度に俺の身体を耐え難い快感が襲う。頭が真っ白になりそうだ。

「くっ……ふぁっ……あぁぁっ……」

 俺の乳首に触れた触手はドクッドクッと脈動を始めた。と同時に、乳首から何かを吸われているような感覚に襲われる。思わず情けない声が漏れた。

『さすがはブリング・ストームちゃんだ。いいものを持ってやがるぜ』

 こいつ、俺のエスパーエネルギーを吸い取っている……!? 見ると、黄金色に光り輝くものがヴェノムの触手を伝って奴の身体に流れ込んでいるのがわかった。

『この調子で吸収し続ければオレはさらに強くなる。この世の誰よりもな』

「き、貴様……! 最初からそれが目的で……!」

『そう。お前を捕らえた時からこうやってエネルギーを吸い取るためのエサとして使うつもりだった。だからわざわざ女の身体にしたってわけだ』

「くはっ……はぁ……はぁ……」

 ヴェノムにエネルギーを吸い取られ尽くした俺は、触手から呆気なく解放された。胸も元の大きさに戻っている。だが、身体に力が入らず、俺はその場にへたり込んでしまった。


『ふぅ……いやぁ、なかなかにいい食事だった。――今日から毎日、オレのためにエネルギーを寄越せよ。――じゃあな、ブリング・ストームちゃん』

 言い残して部屋から去っていくヴェノム。

 俺はすっかりここから逃げる気力を失っていた。少女の姿にされ、自分の存在意義とも言える思念動力を放てなくなっていたこと。そして、宿敵に散々辱められたことは俺のプライドを完膚なきまでにへし折っていた。

「はぁ……」

 部屋の壁に背中を預けながらため息をつく。

「……俺はもう、戻れないのか」

 記憶にある限り泣いたことなんてなかったのだが、俺の頬を一筋の涙が伝った。



 それから、俺は毎日エネルギーを胸にたくわえ、それをただヴェノムに吸われるだけの男――いや、女と化してしまったのだった。
 いつしか、仲間が『宵の明星』を滅ぼし、俺を救い出してくれることを祈りながら。

<END>

【再掲・投稿小説】男に脱がされると女の子になる少年の話

界隈の古株でもあり、弊所にも寄稿頂いておりました城弾さんが令和2年7月12日に急逝されました。
https://churabbs.com/mogisky/33498
謹んでご冥福をお祈りいたします。

作 城弾 http://johdan.a.la9.jp/index.html
イラスト 深夜工場 

 俺の名は松山光輔(まつやま こうすけ)
 ごく普通の男子高校生……の、はずだった。
 九月のあの日、この忌まわしい呪いを思い知らされるまでは。

 あの日は体育の授業でサッカーをしていた。
 月曜の六時間目。
 授業の後半の方でプレイしていたので、まだ汗が引かなかった。
 だから体操着が汗で体に張り付いて上手く脱げない。
 なんとかそれを脱ぐ。
 どうやらそこで「スキ」ができていたらしい。
 同級生の一人というより「悪友」の白坂真太郎(しらさか しんたろう)が後ろから忍び寄っていたと後で知る。
「それっ」
 悪ふざけ以外の何物でもない。
 俺のトランクスをずり下ろしにかかる
「わわっ!?」
 驚いた俺だがさらに驚く。
 なにしろ俺のたわわな胸が盛大に揺れて、髪の毛が一気にケツまで伸びた。
 ウェービーロングというところか。しかもピンク色。
 目の当たりにした真太郎も茫然としている。
「マコ。お前、女だったのかっ?」
 男子一同が俺を見ているが言葉もないようだ。
 真太郎も何とか声を出した。
「誰が女だっ。『まつやま こうすけ』で『ま』と『こ』が続くからって女みたいに『マコ』なんて呼ばれちゃいるが正真正銘の男……なんだよ。この声」
「あ、ああ。川柳で意思疎通をする美少女って感じの声だったぜ」
「でもまるで体内を駆け巡る赤血球のような元気の良さもあったが」
「農業高校の方言丸出し女子というのもありだな」
 な、なんかこいつらの目が怖い。
「同級生の男子」を見る目じゃない。
「親に隠れてエロビデオを見ている」という感じの目だ。
「へ、変な目で見るな……つっ」
 思わず怒鳴った俺だが、その際にむやみにでかい胸がプルンと揺れた。
 そしたら痛みが。
 え? おっぱいって揺れただけで痛いの?
 い、いや。その前に俺ほんとに女になっちゃったのか?
 おそるおそる生まれてからずっと一緒だったものを確認すべく手を伸ばす……までもなかった。
 パンツが下ろされていたから丸見え。
 長年一緒だったものがなくなっていた。
 胸。髪。声。そして股間。
 あらゆる部位が俺の新しい性別を突き付けてくる。
 あ。それを見てこいつらにやけていたのか?
 フルヌードの女…まだ実感わかない。
 俺は最後の悪あがきで更衣室の大鏡を見た。
 そこにはずっと見た俺の姿はなく見知らぬ、それでいて俺の面影を残す美少女が一糸まとわぬ姿で映っていた。

 俺は目の前が真っ暗になった。
 そのまま立ち眩みのように倒れてしまう。
 また胸が揺れたけど、痛みを感じるより気絶が先だった。

深夜工場さん 完成

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【300DL突破&販売1か月経過】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル①

性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ DLsitecom版

性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~

作:kagami0235
絵:BRLL様



 とある都内の学園――。
 時刻は、既に放課後。
 直ぐに帰宅する者もいれば、そうでない者もいた。
 自主学習や生徒会……。そして、部活動。
 様々な理由で校内に残っている学生は大勢いた。
「本当に分かっていないな! お前たちは!!」
「何言ってんですか! 先輩の方こそおかしいんですよ!」
「いや、お前もダメ過ぎる! この小説こそ究極の異世界転生だよ!!」
「何言ってんだよ! お前、この間まで別の先生の作品を推していたじゃないか! 裏切りやがって!!」
 まだ春だと言うのに、日射病に掛かりそうなほど晴れ晴れとした空の下。
 野球部がグランドを走り、サッカー部がリフティングに励んでいる。
 しかし、この集団だけは体育館の裏。人気のない場所で部活動とは、
全く関係ないことに盛り上がっていた……。
「いいか、異世界転生なんだぞ! 異世界転生!! なんでハーレムにいるのが、人間やエルフの女の子だけなんだよ!? 最低でも獣人とか入れるだろ!? 折角のファンタジーが台無しだ」
 この集まりのリーダーである男が、大きな声を張り上げた。
 彼はエルフや獣人どころか、より人外要素を含む架空の女の子――。
即ち、モンスター娘を推すタイプの人間であった。
 その意見に、他の人間が噛み付く。
「エルフを馬鹿にしてるんですか!? エルフこそ最高のヒロインです!! オレはエルフとダークエルフのツンデレ・ダブルヒロインのおっぱいに挟まれたいんですッツツ!!」
「異世界とは言え、リアルティは必要です! チートとか、ハーレムとか! そんな物!! ひとりのヒロイン一筋!! 平凡主人公の正統派物語の前ではゴミです! ゴミ!!」
「おいおい! てめぇー、本当に裏切りやがったな!! 何が正統派だ!? 小説や漫画の世界だけでもハーレムになりたいだろうが!? 女の子にモテモテの人生無双したいだろうが!? ウソを言うな! 素直になれ!!」
 彼らは漫画や小説の異世界転生モノを好む……〝普通〟の高校生男子である。自分のお勧めする作品を同志に自慢する。
 ただそれだけの集まりだった。
 が、しかし……。
「エルフこそ、殆ど人間と同じじゃないか!? ……しかも、古いんだ! 使い古されているんだ!! 時代はモン娘たちのハーレム!! ラミアや、スライムの女に死ぬまで、搾り取られたい!!」
「エルフの良さを知らない奴に……異世界転生を騙る資格なんてない!! あんたには、普段男に冷たいエルフヒロインが、時たま主人公にデレデレする良さが……なぜ、分からないんだぁ~~ッ!!」
「キュンキュンするんだよぉ!! ハーレムもので溜まっていたドロドロした俺の感情を! 俺の腐った心を! ……あの正統派ファンタジー小説が、浄化してくれたんんだぁ!! オレは、オレは……普通に女の子と恋愛したいんだぁああ~~ッ!!」
「戻ってこい! お前だけ正常になるなんて……ずっ、ずるいぞ!? 俺を異世界転生ハーレムの沼に引き摺り込んだのは……お前じゃないか!?」
 悲しいが、どんな些細なことでも争うのが人間である。例え相手が同志であっても、ここでも醜い衝突が生まれていた。
 モン娘か、エルフか……。
 正統系純愛か、複数の女性を囲むハーレムか……。
 互いを互いの天敵と認め、男たちは拳を構える。蹴りを繰り出し、敵の胸元を掴み、絡まり転げる。
 意地があった。譲れない物があった。
 例えそれが愚かでちっぽけなことであっても、彼らは決して引かない。
 曲げない。
 己の好きな物を、声高らかに主張する――。
「こら! 貴様ら!! また部活をサボって、馬鹿なことしているな!! 自分たちがサボっている自覚があるのかっ!? 何時も、何時も、大声で喚きやがって!!」
 だが、他者にしてみたら、あまりにも下らない対立だ。犬も食わない最低な喧嘩を止めたのは……額に血管を浮き上がらせた男性教師。
 筋肉隆々で、ジャージを纏い、竹刀を握り締める大柄な男性。
 彼は、剣道部の顧問だった。
 そして、ここに集まる彼らも……剣道部の部員なのである。
「毎回、喧嘩するなら……そもそも集まるな! 部活動にちゃんと出ろ!!」
 正論である。
 ぐうの音も出ない意見だ。
「いや、でも……モン娘が……」
「エルフが……」
「主人公とヒロインのイチャラブ・王道ファンタジーが……」
「自分に惚れた複数の女の子とのハーレム無双人生が……」
「現実を見ろ! そんなことは絶対に起きないから!! 物語の主人公に憧れるな、馬鹿者!!」
 都合のいい空想に耽る未熟な少年たちを、大人の彼が一喝する。
(――俺だって、自分のことをワシと言うロリババァとイチャイチャする人生を過ごしたかった。……けど、諦めろ! 現実をしっかり見据えるんだ!!)
 因みに、彼は合法ロリヒロイン――。所謂、ロリババアと呼ばれる見た目は幼く、中身は数百年生きている人外娘が好きだった。
 大好きだった。
 ただし、この男性教諭の場合は空想を空想として切り捨てているため……。
今では同じくロリババァ好きなオタク系美女と結婚していたのだ。
「……メェーンッ!!」
 その時である。若く未熟な少年たちを叱っている最中、心地いい掛け声が聞こえて来た。
「ほら! お前らも、吉沢を見習え! そしたら、モテるぞ!!」
 換気のため開けていたドアの向こうへと、少年たちの視線を誘導する剣道部顧問。
 掛け声の主は、この部の主将。
 吉沢透也であった。
「きゃー、吉沢くん」
「かっこいいっ! 惚れちゃうっ!!」
「せんぱーいっ♪」
 突如として沸き上がる黄色い声援。
 体育館の隅にいたのは、部員ではない複数の女子生徒。彼女たちは……何と吉沢透也のファンクラブの人間であった。
「いやいや!! あいつと俺たちとを比べないでくださいよ!?」
「先輩の言う通りです! 女子にモテて、恰好良くて……文武両道!! なんですか、あれ!? あのリアル主人公!!」
「あんな完璧超人……反則です!!」
「あんな人と自分を比べたら……ますます空想に逃げちゃいますってばぁ~~っ!!」
「ええい! 情けない! 情けないぞ、お前たち!!」
 やる気を出させる筈が、情けない泣き言を漏らす四人の少年たち。
 その一方で、彼らに注目されている本人――。吉沢透也はお面の中で、
整った形の眉を不快そうに吊り上げた。
(あいつら……勝手なこと言いやがって! …………はぁああ)
 先輩たちを抜き去り、剣道部主将。
 生徒会副会長も務めており、学園の成績は上位に必ず入っている。
 しかも、勝手に自身のファンクラブが出来てしまうほど、彼は何もしないでも女性に好かれていた。

(ちくしょう! なんで俺は……恋愛だけは上手くいかないんだよぉ、おおお~~ッ!?)

 だが、悩みを抱えていない人間などいない……。
 彼もまた若くて未熟な少年のひとりに、過ぎなかったのだ。

性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ DLsitecom版

【投稿小説】男子テニス部のエースが運動オンチの女の子にされる話 

作 なまむぎ
イメージイラスト も゛  https://twitter.com/s_h_riek

「岸野くん、少しいい? 」
振り返ると、そこにはテニスウェアを着た1人の女子生徒が立っていた。
俺はちょうど、今日の分の部活動を終え、道具を片付けようとしているところだった。先ほどまで周囲のコート上には、同じ男子テニス部の部員たちが何人もいたのだが、今では自分1人しかいない。
そんな時にいきなり背後から声をかけられたものだから、声に出すほどではないにしても、少しばかりびっくりさせられる。
声をかけてきたその女子は、知っている人物だった。俺と同じ2年生で、女子テニス部の部長を務めている滝沢 梨華だ。
 この学校のテニス部は、男子と女子の2つがある。
俺の所属する男子テニス部の方は、この辺りの学校ではそこそこ強い方として知られていて、例年、部員の何人かが地区大会で上位に進んでいる。自他ともに認める男子テニス部のエースの俺も、今年の大会でいい結果を出せるよう、毎日練習に励んでいる。
 そんな男子テニス部に比べて、女子テニス部の方はこう言っては何だが、全然パッとしない存在だ。
過去に大会で大した実績を残したことも無いし、そもそも部員が常に数人しかいない。部活が存続できるぎりぎりの人数である。これまで廃部にならなかったのが不思議と言えるほどだ。
というか実際、この女子テニス部がこれまで廃部にならずに存続できていることは、この学校の七不思議のひとつにも数えられている。
しかしそんな女子テニス部も、今年はいよいよ新入部員が少なく、いよいよ廃部の話が出ているらしいと話だ。実際に、まだ3年生が引退する時期では無いというのに、2年生の滝沢が部長を務めているという事実からも、その窮乏がうかがい知れる。
 そんな彼女がいったい、俺になんの用だろう。
「えっと、何か用? 部活も終わったし、時間なら大丈夫だけど」
 俺がそう答えると、滝沢はうっすらと微笑んだ。
「よかった。それじゃあ、私と1ゲーム付き合ってくれない? 」
「え? ゲームって……、当然テニスのだよね? 」
 彼女がコクリと頷く。
「うん。練習に付き合ってほしいの」
でも、練習なら女子のほうですればいいのでは? なぜわざわざ俺と?
そんな当然の疑問が頭をよぎる。しかしすぐに、その理由を察することができた。
ようするに、女子テニス部の方には、彼女の練習相手になるほどのレベルの高いプレイヤーがいないのだろう。廃部が取りざたされるほど人が少ない部活なら、それも仕方のないことだろう。
そして練習相手が欲しい彼女は、わざわざ男子テニス部の部員である俺に声をかけてきたのではないか。
「ね、お願い、岸野くん。1ゲームだけでいいから! 」
 可愛らしく上目遣いでこちらにお願いしてくる滝沢。なかなか整った顔立ちをした彼女にそうして頼まれると、男としてはなかなかに断りづらい。
「……まあ1ゲームだけなら、いいよ。やろうか」
結局俺は、彼女の頼みを引き受けることにしたのだった。

 部活の時間も終わって、人気のなくなったコートに立つ俺と滝沢。
うちの学校は勉強の妨げにならないように、との方針で、部活の時間は短めだ。この季節だから陽はまだ出ており、まだしばらく、周囲は明るい。セットをこなすのは無理でも、1ゲームほど打ち合って、彼女にアドバイスをするくらいの時間はあるだろう。
「じゃあ、さっそく始めようか」
「あ、まって。私と岸野くんじゃ実力が違うし、ハンデをもらえない? 」
「ハンデ? ……まあいいけど……どのくらいつけようか? 」
 ハンデが欲しいという突然の滝沢の提案だったが、俺は深く考えずに了承する。
元々、男子と女子では体力が違う。それに滝沢のプレイは、以前に何回か見たことがある。女子テニス部の中では一番上手だろうが、それでも俺より実力がかなり下なのは確かだった。
これらの点を考えれば、ハンデを付けるというのも当然と言えば当然だ。もっとも、ただの練習でしかないこんなゲームで、わざわざハンデを付ける意味があるとも思えないのだが……。
「じゃあ、サーブ権がこっち側で、ポイントがラブフィフティーンからのスタート、でどう? 」
 テニスの1ゲームは4本を先取した方の勝ちだ。そして彼女の提案したハンデは、1点分、彼女がポイントを取った状態で始まる、ということを表している。
 正直、俺と彼女の実力差を考えれば、それくらいのハンデを付けたところで、何も問題無く勝てると思った。
「うん、それでいいよ」
「ありがと! ……ふふっ」
 俺がハンデを了解したことを伝えると、滝沢はなぜか、とても嬉しそうに笑った。
「それじゃあ、もういいかな、時間も遅いし、早く始めよう」
 俺はラケットを握って、コートの反対側へと歩き出す。
「ああ、岸野くん、あと……これ」
 まだ何かあるのか、そう思って俺が振り返るのと、彼女が手にした『それ』を放るのがほぼ一緒だった。
「え? 」
 彼女の手から宙に放たれたものを、目が捕らえる。
それは何の変哲も無い、テニスボールだった。黄緑色をしたそのボールが、滝沢の手から俺の頭に向かって弧を描いて飛んでくる。距離が近かったし、不意打ちだった。俺はそれをよけることもキャッチすることもできなかった。
「あたっ!? 」
 そこそこの硬さを持ったボールが頭にごつんと当たり、ポーンと跳ねて飛んでいく。
「た、滝沢さん、なにをするんだ」
 俺は最初、ただの悪戯だと思った。当てられたものは、どうみてもただのテニスボールにしか見えなかった。悪ふざけでこちらにボールを投げ、俺の驚いた様を見ようとしたのだろう、と。
しかしそれにしては、彼女の様子はどうもおかしかった。
「ふふ、当たっちゃったね、岸野くん。そのボールに……ふふふふっ」
 なぜかは分からないが、嬉しさを隠しきれないという様子で笑う滝沢。その様子に、俺は正直、不気味なものを感じずにはいられなかった。
「た、滝沢さん……? な、なにがそんなに……ん? 」
 その時、俺は身体に異変を感じた。
「なっ!? 」
 身体中に突然、ムズムズというような、かゆみとも痛みともつかない感覚が走り抜けた。
「な、なんだ!? 身体が!? 」
 今まで体験したことの無い未知の感触に驚く暇もなく、俺の身体に異変が起こる。
 部活で鍛えていた身体が、みるみる変わっていく。筋肉の硬さが皮膚の下から消えて、かわりにもちもちとした柔らかな肉が腕についていく。
目の前にかざした手の指はどんどん細くなっていき、それと並行して、腕に生えていたうぶ毛がパラパラと抜け落ちていく。連日の部活動で日に焼けていた肌も、スーッと白みを帯びていった。
「えっ!? 」

 次の変化が起きたのは胸の辺りだった。ジンジンと疼いたかと思うと、次の瞬間には、胸が空気を吹き込んだ風船のように膨らみ始めていた。慌てて手で押さえるが、それでも急成長は止まらない。あっという間に、俺の胸にはテニスウェアを大きく押し上げるほどの巨大なふくらみが生まれていた。肩にズシンと、重量がかかる。
さらに、胸と同様、尻の肉がぐぐっと外側に向けて膨らんでいく。それに連動して太ももにも柔らかい肉がついていくようだった。
首筋から背中にかけて、さわさわと何かが触れる。手を回してみると、それは長く伸びた自分の髪の毛だった。でも普段の髪質とは全然違って、凄く滑らかな手触りをしている。
 そして極めつけの変化が、股間に起きた。
「ひっ……!」
 ゾッとするような悪寒が背筋を這い上り、俺は慌てて股間を抑えた。しかしその時にはもう、そこにあるべきはずのものは、跡形も無かった。
「う、うそだろ!?」
何度も触って確認するが、生まれてこの方そこにあった、男ならあるべき器官は完全に消滅していた。
そしてその股間の変化を最後にして、ようやく、俺の身体を襲った変化は収まった。
「な、なんだよ……? これ」
 呆然としながら自分の身体を見下ろす。その視界を妨げるのは、大きく膨らんだ胸だ。恐る恐るその上に手をやる。両手を使ってもなお収まりきらないほどのボリュームだった。信じられないほど柔らかな肉の感触が、手のひら一杯に広がる。それと同時に、胸からも、手に触られている感触が伝わってくる。夢でも幻でもなく、これが自分の身体の一部であることを、その感触が雄弁に伝えてくれていた。
 ウェアの前を抓んで服の中を覗き込んでみると、そこには2つのふくらみによって深い谷間が形成されていた。身体が呼吸するのに合わせて、餅のように柔らかな肉がふるふると揺れる。
「あらあら、予想以上にかわいくなりましたね」
 滝沢の声を耳にして、俺は我に返った。
「こ、これはどういうことなんだ!? お、俺の身体が、まるで女の子みたいに……。た、滝沢さん、君が何かしたのか!? 」
 俺が問いただすと、滝沢は満足げな笑みを浮かべたまま頷いた。
「うんそう。いま岸野くんに当てたボール、あれ、実は魔法の込められたボールなの」
「え? ま、魔法だって? 」
 非現実的な響きを持つ単語が彼女の口から飛び出し、思わず聞き返してしまう。
「そうだよ、魔法。男子を、女子へと変えてしまう魔法」
「な、何言ってんだよそんな……」
「ふふ、信じられないだろうけど、本当なの。自分の身体を見れば、これが現実だってわかるでしょ? 」
 彼女の言う通り、男を女にする魔法が存在するなんて、とても信じることはできなかった。
……しかし。
 俺は変わり果てた自分の身体を、今一度見下ろした。

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現にこうして自分の身体が女のものになってしまっている以上、その存在を否定することもできなかった。確かに、男の身体を一瞬で女のものに変えるなど、魔法でもなければ不可能だろう。
「……で、でも、なぜ? どうして俺を女に…… 」
「それはね、女子テニス部員確保のためなの」
「え? 部員確保……? 」
「うん。岸野くんも噂に聞いてるでしょう? 今年の新入部員が少なくて、女子テニス部が廃部の危機だってこと。でもうちの部には、こういう時の為の対応策が代々伝えられているの。それが、このボール」
 滝沢が、手に握りこんだボールを見せる。先ほど俺に向かって投げられたボールだ。こうしてじっくり見てみても、やはりありふれたただのテニスボールにしか見えない。
「このボールが代々伝えられてきたって? 」
「……昔からこの学校の女子テニス部って部員数が少なくて、何でこれまで廃部になってないのか不思議だって、よく言われてるでしょ? でも本当は、もう何度も廃部になるほど部員が集まらなかったことがあったの。でも、そのたびに女子テニス部は廃部を免れてきた。……実は廃部になりそうになるたび、代々、部に受け継がれてきたこのボールの魔法で、部員を確保してきたんだって。今の岸野くんみたいに、男子テニス部員を女子に変えて……ね? 」
「そ、そんなこと……」
 信じられない、と言いたかったが、やはりそれも、今の俺の身体が女のものになってしまったという事実を前にすると説得力がない。
「じょ、冗談じゃない! 俺の身体を元に戻してくれ! 」
 俺は滝沢に詰め寄った。ついさきほどまでは俺が彼女の顔を見下ろしていたのに、今では背が縮んだ分、こちらが彼女の顔を見上げなければならなかった。
目線一つ上分から、彼女が俺を見下ろす。
「元に戻ることはできるよ。これから始まるゲームで、岸野くんが私に勝てばいいの。そうすれば、身体は元に戻るんだって」
 滝沢の答えを聞き、俺は少しばかり安心した。もう元には戻れないとかそういうことはなく、ちゃんと元に戻れる方法はある。
しかもその条件は、滝沢にテニスのゲームで勝つこと。俺と彼女の実力差を考えれば、それはいともたやすいことのように思えた。
「ただし、岸野くんが負けたら、岸野くんが女の子で、女子テニス部員であることは確定しちゃうの。そうなればもう二度と男の子には戻れない。……あ、あと、試合放棄も負けとみなされるから、まあ、男に戻りたかったら、頑張って私に勝つことね」
どうやら俺には、これから始まるゲームで彼女に勝つ以外、選択肢はないようだった。

「じゃあ、始めるね~」
 そう言って、コートの反対側で滝沢がサーブの構えをとった。
その彼女の姿を見つめながら、俺はラケットを握りしめる。身体が小さくなり、手も小さくなっているせいか、使い慣れたはずのラケットが妙に大きく、それに重たく感じられる。
 いや、違和感があるのはラケットだけではない。上半身に纏うテニスウェアも今の俺には大きいのか、胸周りをのぞいてぶかぶかに感じられる。その一方で下半身を包むパンツの方は、尻に肉が付いたせいか、やけにきつい。シューズも、足が小さくなっているせいで靴紐をかなりきつく縛らなければならなかった。
 そして何よりも違和感が大きい部分はやはり……。
(む、胸が、重い……)
 肩にズシリとかかるのは、大きく育った胸の重量だった。片方だけでも小ぶりのスイカほどのサイズがありそうだ。たぶん、学校中の全女子生徒を探しても、これより大きな胸の持ち主はいないだろう。
この胸の重さのせいで、ただ立っているだけなのに、その重さに負けて身体が前傾姿勢になりそうだ。
「……負けられない」
 俺も男だから、女性の胸は嫌いではない。しかし自分がそれを持つとなると話は別だった。絶対この勝負に勝ち、元の身体に戻らなければ。滝沢には悪いが、本気でいかせてもらう。
「そーれっ! 」
 スパン、と音がして、滝沢がサーブを放った。ラケットから打ち出されたボールがネットを超え、コートのこちら側でバウンドする。俺はそのボールを、ラケットの真ん中で受け止めた。
「っ! 」
 パン、という音と共にボールを打ち返した俺は、すぐにコートの左サイドへと走り出す。
テニスというスポーツは相手の返してきたボールを打ち返せなければ負ける。
今、俺はサーブを返すためにコートの右側にいるのだから、普通に考えれば相手は、こちらが一番打ち返しにくいコートの左側にボールを打ってくるはずだ。滝沢がどこにボールを打ち返してきても対応できるよう、少しでもコートの真ん中へ寄っておきたい。
 しかし、走り出そうとした俺は、思いもよらぬ障害に出くわすことになった。
「い、痛いっ!? 」
 俺を襲ったのは、足を踏み出すたびに、ぶるんぶるんと揺れ弾む自身の巨大な胸だった。
(いっ! 痛い痛い! もげるっ!)
 まるで一歩踏み出すごとにに、大きな胸が上下左右、好き勝手に暴れるようだった。
肉の塊が弾むたび、胸元に大きな負担がかかる。それはかなりの痛みで、まるで胸の肉がもぎ取られてしまうのではないかと思うほどのものだった。それに加え、胸の先端が服の生地に擦れて、これもまた痛む。
胸をしっかりと抑える何かがあればよかったのだろうが、身体が変わっても俺の衣服は元のままで、そんなものも無い。
「くっ! 」
それでも俺はどうにか痛みをこらえて、滝沢が打ち返してきたボールに追いつくことができた。すんでのところでボールを打ち返し、今度は逆方向へと走り出す。
 しかし我慢にも限界がある。どうにかして胸の痛みを緩和したい。窮余の策で、ラケットを持っていない左腕で胸を押さえてみるが、焼け石に水といったところだった。それに左手を不自然に、胸に押し当てているせいで、身体のバランスが乱れがちになってしまう。これではいつ転倒してもおかしくない。でも、今はこうするより仕方がない。
そして対応策も無いまま、ラリーを4,5回交わしたころ……。
「あっ!? 」
 恐れていたことが起きる。ボールを打ち返して身体を捻った時だった。胸の重量にかかる遠心力に負け、足がもつれてしまったのだ。
「し、しまった! 」
 慌てて立て直そうとするが、一度バランスを失った身体は全く思うように動いてくれない。普段より筋力が無く、胸と尻に余計な重量を付けているとなればなおさらだ。
 一瞬の後には、俺の身体は硬いテニスコートの上に投げ出されてしまっていた。
「いっつ!? 」
 バチン! と胸が地面にたたきつけられ、その痛みに思わず目に涙が滲む。普通なら、胸を打ったくらいでそんなに痛くは感じないはずなのだが、ほとんどが脂肪でできた、この柔らかい肉は、衝撃を身体の芯にそのまま伝えるようだった。
「~~~~~~~~っ!!! 」
「あらあら、大丈夫? 」
 痛みに悶絶している俺の上に声がかけられる。涙目で声の方に目をやると、コートの中央のネットにもたれかかるようにして、滝沢がこちらを見ていた。彼女がそうして立っているということは……。
「あっ……」
 コートのこちら側に目をやると、勢いを失いかけたボールが、ころころとゆっくり転がっているところだった。
「ふふ、ごめんね~。まずは1点いただき! これでスコアはラブサーティーだね」
「くっ……」
 やられた。これで4本勝負の内、2本までを彼女に奪われたことになる。
「これで2点目を取ったね。ほら、次の変化が始まるよ~」
 え? 次の変化? と、俺が思う間もなく、それは来た。
「あ、うわあっ!? 」
 今度の、滝沢の言うところの『変化』が訪れたのは、俺が身に着けていた衣服や道具だった。この身体にはサイズが大きかったテニスウェアが見る見るうちに、身体にフィットするサイズへと縮んでいく。
「あっ……」
ウェアが縮むのと同時にその内側では、下着が変形しつつあった。直接見ることはできないが、皮膚の表面を撫でる感触のおかげで、何が起きているのかは察することができる。大きく盛り上がった胸が、変形した下着に包み込まれていく。それは意外に悪くない感触だった。いままで放り出されていた胸が、あるべき場所に収められていくようだ。
 腿に開放感を感じる。見下ろしてみれば、先ほどまで穿いていたパンツが、女子用のテニススコートになっていた。ひらひらとした裾の布地が、剥き出しになった太ももを、さわさわと撫でる。
「な、な、なんだよ、これ! 」
 男の自分が女子用のスカートのような衣装を身に漬けさせられているという事実を認識して、恥ずかしさのせいで、頭にカーっと血が上っていくのが、自分でもよく分かった。多分今の自分の顔は、ゆでだこのように真っ赤になっているのだろう。頬がたまらなく熱を帯びている。
「ど、どうして、俺がこんな格好に!? 」
 思わずスコートの裾を抑えながら、滝沢を問い詰める。
「ああ、あのボールに込められた魔法の詳しいことを、まだ説明してなかったね。あのボールに当たった男子は、1ゲームの間、点数を相手にとられるごとに、だんだん女子に近づいていくんだって。1点目では、身体が。2点目を取られたら、持ち物や着ているものが……という風に」
「1点目で身体が変わって、2点目では着ているものが……? って、まてよ、じゃあ、最初にハンデを要求してきたのは……」
「あ、気が付いた? 」
 滝沢がペロッと舌を出す。
「ハンデを付けて貰ったのは、最初から岸野くんを女の子にした状態でゲームを開始するためだったの。だって、普段の実力差のままじゃあ、私が岸野くんに勝つなんて無理でしょ? パーフェクトゲームを決められちゃうもん。私が勝とうと思ったら、岸野くんの普段の実力が出せない状態でゲームを始めなきゃね」
 そう言って、滝沢がふふんと笑う。な、なんて人だ。
そんなことなら、ハンデなんて認めるんじゃなかった。ハンデなんて無く、元の身体のままプレイができていれば、胸の重さのせいで走るときに痛みを感じることも無かったし、さっきみたいに、バランスを崩して転ぶことも無かったのだ。滝沢の言う通り、1本も取られることなく彼女に勝つことだって簡単だっただろうに……。
 しかし悔やんでももう遅い。ゲームはもう始まっているのだから。
「……ちなみに、1点目で身体、2点目で持ち物なら、3点目を取られると、何が変わるんだ? 」
「ああ、次に変わるもの? 私も聞いただけで見たわけじゃないけど、『心』だって聞いてるよ。3点目を取られたら、その人の口調とか仕草が女の子のものになるらしいの。それに、生まれた時から女の子として育ってきた記憶も生まれるんだって」
 その答えを聞いて、これ以上は絶対に負けられないと、俺は決意を固めた。

 次のプレイは好調な滑り出しだった。
 皮肉にも、衣服がこの身体にフィットしたものに変化したおかげで、先ほど俺を悩ませた胸の問題が解決できたのだ。ウェアの下で胸を包むブラジャーによって、胸の揺れが抑えられ、身体のバランスもとりやすくなっていた。それに、乳首が服に擦れることもない。
 ブラジャーの存在ひとつで、先ほどとは雲泥の差だ。……まさか自分がブラジャーに感謝する日が来るなんて思いもよらなかった。
 しかし、この衣裳に難点が無いわけでもない。その難点とは、ただでさえ女物の衣裳を身に着けていることが気恥ずかしいのに、これが全く頼りなくて集中力をそいでくる点だ。
この身体は胸ばかりでなく尻も大きいから、その分スコートがめくれやすくなっているのかもしれない。とにかく、相手のボールを打ち返すたびに裾がふわりと浮き上がり、お尻を外部の空気に撫でられる。その慣れない感触は俺の集中力を途切れさせるのには十分だった。
 今は俺と滝沢以外に人がいないからよいものの、これでもし観戦者でもいたら、スコートの中身が見られることが恥ずかしくてテニスのプレイどころではなかったかもしれない。
 そういえば、スコートを穿く女子テニスプレイヤーは、見られてもいいようアンダースコートとかいう下着を穿いてプレイすると聞く。
確認はしていないけど、ひょっとして今の俺も、スカートの下にはあのフリルのたくさんついたアンダースコートを穿いているのだろうか。
コーン、とボールがコートを跳ねる。これで、5、6回ほどラリーが続いただろうか。今のところはお互いに勝負を仕掛けることなく、慎重に打ち合っている感じだ。
こうして打ち合っていると、滝沢もなかなか隙が無かった。だが焦ることも無い。俺と彼女の間にはプレイ技術にはかなりの差がある。こうして互いに打ち合っていれば先に隙を見せるのは彼女の方になるはずだ。それにこちらは慣れない身体ということもある。ここは下手に勝負をかけず、相手の隙が生まれた時に畳みかけるべきだろう。

俺はそう考え、あえて慎重なプレイを続けていた。
 しかし、結果的には、それは間違いだった。
 俺が自分の判断ミスに気が付いたのは、さらに10回ほどラリーが続いたころだった。
「はあっ、はあっ……」
 この時点で、俺の息はひどく乱れ始めていた。
(ま、まずい! こ、この身体……、体力がなさすぎる! )
 普段ならこれくらいのラリーで息が上がるはずはない。この何倍も走ったって、平気なくらいの体力はある。
しかし、この身体にはそれだけの体力は無いようだった。先ほどから走り回っていた足の筋肉は、情けないことにもう悲鳴をあげている。ラケットを振る右腕の筋肉も強張り始めていた。
「はあっ、はあっ、くっ! 」
 何とかボールを打ち返し、チラリと相手の顔を伺う。
 こちらが既に疲れ始めているのに比べ、コートの反対側にいる滝沢の方は、まだまだ余裕がありそうな表情をしていた。
(くそ、このままじゃあ、こっちが先に体力が尽きる)
 なんとかその前に勝負をつけて、休息を入れたい。しかし足の回転は既に落ち始めており、いつしか俺は、ボールにおいつくのがやっと、という状況に追い込まれていた。相手の打ち込むボールを打ち返すので精一杯で、とても勝負を仕掛けるどころではない。
「はあっ、はあっ、ひぃっ」
 そしてこちらの体力が限界を迎えようという頃、こちらの疲れを見透かしたのか、滝沢が勝負をかけてきた。俺がかろうじて打ち上げたボールを目がけて、彼女の振りかぶったラケットがきれいにヒットする。
「あっ!? 」
 滝沢のスマッシュで打ち出されたボールが、俺のラケットのかなり先で地面に落ち、そのままコートの外に跳ね返って飛んでいく。
「はあっ、はあっ、そ、そんなぁ……」
 疲労とショックで、俺はラケットを地面についてへたり込む。これで俺は、4点中、3点を取られてしまったのだ。
「うっ!? 」
 突然頭痛を覚え、俺は自分の頭を押さえた。そうだ、点を入れられたということは、また魔法のせいで変化が起きるということで……。今度変化が起きるのは、俺の心だと滝沢は言っていた……。
「う、あっ、ぐうっ!? 」
 頭の奥が一瞬ひどく痛み、私の中で、何かが変わっていく……。

「ふええ……な、なにが……わ、私、どうなったんですかぁ……って、あれ!? な、なんですかぁ、この喋り方! 」
私は思わず手で口を押さえた。
「わ、私……、なんで、何でこんな喋り方になっちゃうんですぅ!? 」
 気を付けて喋ろうとして見ても無駄だった。私の口から出てくる言葉は、女の子のようなものになってしまっている。そして、心のどこかでは、自分がそういう喋り方をするのが普段通りだと思う自分もいた。本当は私は男の子なんだから、こんな喋り方、絶対おかしいはずなのに……。
「あはは~、本当に 女の子みたいな喋り方になってる! 」
 ネットの向こうから、滝沢さんが声をかけてくる。
「た、滝沢さぁん! どうなっているんですぅこれ!? わ、私、喋り方が、なんだか変になっちゃってますぅ! 」
「いったでしょう? 3点目を取られたら、口調や仕草が女の子っぽくなるって。それにこれまで女の子として生きてきた記憶も生まれるってね。どう? 女の子として生きてきた記憶も思いだせるんじゃない? 」
 そう言われてみれば……。
 思い出そうとしてみると、たしかに私の中には、この身体で、女の子として生きてきたこれまでの人生の記憶があった。
そしてこの学校に入学してからは、女子テニス部に入って部活をしてきた記憶が……。
「……って、違います~。私、本当は男の人なのに……何でこんな記憶が~! 」
 私は頭を振って、脳裏に蘇る記憶の数々を否定しようとする。
 そんな私の様子を楽し気に見ながら、滝沢さんが口を開く。
「ふふふ、さ、ゲームを続けよ? 次に私が点を取ったら、ゲームセット。そうしたら今度変化が起きるのは、この世界全体なんだって。岸野くんが男の子だったことは、誰の記憶からも、どこの記録からも消えちゃうの。そしてあなたの存在が、女の子であるということが確定するの。そうなったら、もう男の子には戻れない。……もしそうなりたくなかったら、私に勝つことね」
「わ、私が滝沢さんに勝つ……? 」
 ゲームはまだ終わっていない。私が男の人に戻れるチャンスはまだある。しかし……その条件が滝沢さんに勝つこと、となると、それは……。
「そ、そんな! 私が滝沢さんに勝つなんて、無理ですよ! ムリムリ、絶対ムリです~!! 」
だって私はそもそも、運動が苦手だ。大きな胸のせいで身体のバランスがうまくとれないのもあるけど、何もない場所で転んでしまうほど運動神経が悪い。
体力だってクラスで一番低い自信がある。女子テニス部に入ったのだって、滝沢さんに無理やり勧誘されたからだし……。
そんな私が、女子テニス部で一番プレイの上手な滝沢さんに勝つなんて、絶対に無理。できっこない。
「……って違いますぅ! 私は本当は男の人で、部でもテニスはかなり上手な方で……。いや……でも……。うわ~ん、頭の中がぐちゃぐちゃになっちゃいそうですぅ~」
 元からもっていた男の子としての自分と、頭の中に生まれた女の子としての記憶とがぐちゃぐちゃになり、私はとても混乱してしまった。
「ふふふ、別に降参してもいいのよ? まあそうしたら、あなたが男の子に戻れるチャンスは完全になくなっちゃうけどね」
「ううっ……」
 勝てっこないと分かってはいるけど、男の人に戻る事はやっぱり諦めることはできなかった。少しでもチャンスがあるのなら、それに縋りたい。
私はぎゅっとラケットを握りしめて、のろのろと立ち上がった。

……結局、最後は数回ラリーを交わしただけで終わった。
私は男の人に戻りたい一心で、ボールを必死に追いかけた。でも全然駄目だった。
走っていても、足は勝手に内股気味になってしまうし、腕も前後じゃなくて左右に振ってしまう。これじゃ、典型的な運動オンチの女の子みたいな走り方だ。それは分かっているのに、直そうと意識しても、ではどうやって走るのが正しいのかよく分からなかった。
ボールを打ち返しても、思ったところと全然違う方向へと飛んでいく。
 そんなありさまだから、私が滝沢さんに勝つなんて、分かっていたことだけど、とても無理だった。
最初から、私は滝沢さんの打つボールに翻弄され続けた。そして最後には、必死に打ち返したボールをネットに引っかけてしまい、情けないほどにあっさりと負けてしまった。
「ふええ……そんなぁ……」
こうして私の運命をかけたゲームは終わり、その日から私は、胸が大きくて運動オンチな、女子テニス部部員として、生きていくことになった……。

それから10日ほどたった放課後。
私は女子テニス部で、部活動をしていた。この部で唯一の後輩との、練習試合。後輩相手だから勝つのが普通。なのに、私は彼女にも負けてしまっていた。
「ま、また負けちゃいましたぁ……」
 重すぎる胸と、体力やスタミナの無いこの身体のせいで、今や私は女子テニス部の中でも一番へたなプレイヤーだ。何べんやっても、部長の滝沢さんはおろか、他の部員たちにも一度も勝つことができていない。
うう……本当だったら私、男子テニス部でも、いちばんテニスが上手だったのに……。
「おつかれさま、夏。今日の部活はこれで終わりだよ」
 落ち込んでいると滝沢さんが近寄ってきて、親し気に私の肩に手を乗せた。
「わ、わかりましたぁ……」
私をこんな風にしてしまった元凶なのに、なぜか彼女のことを憎むことはできなかった。きっと魔法で、心の中まで変えられているせいだろう。今では滝沢さんは、私の一番の友達だ。
 結局、私という追加の部員が入ったことで、女子テニス部は廃部を免れた。
いや、免れたというよりも、部員数は最初から足りていた、ということになったらしい。私が女子テニス部に所属していたから人数も足りていて、廃部の話も最初からなかったことになったのだ。
 そして私の方も、最初から女の子として生きていたことになっていた。親や先生、友達の誰も、私が本当は男の子だったことを覚えてはおらず、最初から私が女の子だったように接してきた。私が男の子だったことを覚えているのは、私自身と滝沢さんだけみたいだ。
「た、滝沢さん~、私の身体、元に戻してくださいよ~」
 これまでに何度もしたお願いを、また滝沢さんにしてみる。だけど彼女の答えはいつも同じだ。
「それは無理だって。もう夏が女の子だってのは、確定しちゃったみたいだもの。あのボールに込められた魔法は、男子を女子にすることだけで、女子を男子にすることはできないの。だから諦めてその身体を受け入れなって。……さ、片付けしよ? 」
 そう言って笑う滝沢さん。
「うぅ~」
私は何も言い返すことができず、彼女の手伝いをするしかなかった。
「そりゃ! 」
「きゃあっ! 」
 更衣室で汗を吸った衣服を着替えていると、後ろから滝沢さんが飛びついてきた。
「うーん、やっぱり部活で疲れた後の、夏のおっぱいは癒しだね~」
「あ、ちょ、ちょっと、だめですよ~。や、やめて~っ」
 背後から胸に触られて、情けない悲鳴をあげる私。
「元々男子だったのに、こんなに大きいなんてずるいよ~」
「うう、こんなの大きくても、邪魔なだけですよ~。着られる服は少ないし、男子達にはじろじろ見られるし……」
「あ、言ったなぁ!? 持てる者の余裕に満ちた発言! そんなことを言う夏には、お仕置きだ! 」
「ひゃん! 」
 滝沢さんに胸の先端の敏感な部分をつままれて、思わず口から変な声が飛び出す。
「も、もう! お返しです! 」
「あ、やったなっ」
 仕返しに滝沢さんの胸に触り返す。男の子だったころには考えられないスキンシップだけど、今の私は自然にこういう振る舞いができる。こうして女の子同士のスキンシップをしていると、自分が男の子だったことを忘れそうになってしまう。
 男の子に戻りたいという気持ちは確かにある。大会に出て、いい結果を出すことへの未練も。
けれど私の中で、日に日にその気持ちが薄れていってるのが感じられる。
男子テニス部と比べて格段に緩い女子テニス部での部活動が、今の私にはとても居心地がよかった。それに、こうして女の子同士で、きゃあきゃあとじゃれ合うのも、楽しいと言えば楽しい。
……このままじゃ私、そのうち完全に女の子に染まっちゃうかな……。そう考えると少し怖いけど。
「そんなに大きかったら、肩が凝って大変でしょ~。マッサージしてあげるね。ほら、もみもみ~! 」
「って、どこ揉んでいるんですか~! も~! 」
 こんな生活も悪くないかな……そんな思いが、チラリと私の脳を掠めていった。

【販売1周年】10億円誘拐の人質となった俺がどんどん女体化調教される件 第1章-1

ときどき出す小説作品です!TAMAこんにゃくに書いてもらって、挿絵はもろへいやさんにお願いしました!

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第一章 誘拐された俺

「ふい~っ、今週もよく頑張ったな~」
 金曜日の夜、俺は会社帰りの道をいつものように歩いていた。
俺の名前は中村裕明(なかむらひろあき)。中肉中背の、まあどこにでもいる一般的なサラリーマンといったところか。
「明日は、待ちに待った休日か……」
 季節は六月。五月はゴールデンウィークがあったものの、今月ときたら祝日がない。
 故に、通常の土日が待ち遠しくてたまらなかった。
(そういえば、明日はあの日だったような?)
 ふと頭に湧き上がった気づきに、俺は歩行を止める。
 左腕を眼前に掲げ、紺色のスーツを右手でまくり、むき出しにした腕時計にそっと語りかけた。
「日付を教えてくれ」
 すぐさま、正面にぼうっと『二〇四〇年六月八日金曜日・午後七時十分』と白文字が浮かび上がる。
「ってことは、明日は母さんの誕生日じゃないか……!」
 はっと気づいた俺は、続けて腕時計に問いかけ、
「丸野百貨店までナビして」
「OK、このまま道なりに進んでください」
 落ち着いた女性の声が聞こえてくる。ナビゲーションに従い、俺は歩みを再開した。
 もうお気づきかもしれないが、俺が今左腕に装着している腕時計、もとい腕時計型ウェアラブル端末が、この時代では個人間の通信を司(つかさど)るデバイスとして用いられている。
 この手の端末は十年前、つまり二〇三〇年辺りから急速に普及していった。
 それまで人々は、薄くて平べったい長方形のデバイス、いわゆるスマートフォンを使用していたのだが、空間上に画面を投影し、それを操作できる技術が確立されると、それに対応したウェアラブル端末が主流となり、スマートフォンは一気に廃れていった。
 実際、スマホは幼×園・小×生の時分(じぶん)にはよく見かけたものの、中学に入る頃にはすっかり見なくなったものだ。
 ウェアラブル端末がスマホよりも明らかに優れているのは、頑丈に作られているので落下させて壊す心配がない・表示される画面が目に優しい・かさばらないetc。
 今や当たり前になっている技術ではあるが、改めて考えてみると凄さを実感する。
「突き当たりを右に行ってください」
 技術の進歩にしみじみしていると、ナビの音声が聞こえてきたので、その通り右に進む。
(母さんのプレゼント、何がいいかな? 順当なところでブローチか? でも去年あげたし……お菓子とかはどうだろう? でもなあ、太るって遠慮しそうだ……)
 頭の中で逡巡する。迷っているこの時でさえも、ぶっちゃけ楽しく感じるものだ。
(なら紅茶はどうだろう? うん、悪くないチョイスだ)
 それほど苦労することなく結論が出た。
 歩行する速度が、自ずと速くなっていく。
 目的となる丸野百貨店まで徒歩十分程度なので、閉店時刻の午後八時までにはまだ余裕がある。
 もちろんこれは、プレゼントを選ぶ行為そのものが楽しみで仕方ないからだ。
 去年もこんな感じで、誕生日前日にわくわくして百貨店に駆け込んだことを思い出す。
 いきなりの独白になるが、俺は母子家庭で育てられてきた。
 幼い頃に父親が不慮の事故で他界したあと、地方公務員の母親は女手一つで立派に育ててくれた。
 給与は安定していたものの、家事やその他諸々の負担は察するに余りある。
 その背中を見て育った俺は、少しでも母親を助けたい、いつか恩返しがしたいと願い続けてきた。
 そして去年、大学を卒業し就職した俺は家を出て、新社会人として一人暮らしを始めたのだ。
 正直まだまだ半人前ではあるが、これからは俺が母親を支えるのだという気概を持って、日々の業務に一生懸命に取り込んでいた。
 こうした経緯で、母親の誕生日には自分で稼いだお金でプレゼントするのが、俺にとって何よりも誇らしく、楽しいことになっていたのであった。
「次の曲がり角を左に行ってください」
 そうナビゲーションの指示が響いたものの、あべこべに俺は右の小道に進み出る。
 道路沿いをそのまま進む左のルートより、裏通りとなる右のルートのほうが近いからだ。
 飲み屋などの飲食店・雑貨店などが立ち並んでいる通りのちょうど裏、午後七時台というゴールデンタイムにも関わらず閑散としている薄暗い路地裏で、俺はいそいそと歩みを進める。
 今思えば、この小道を選択した時点で、俺は正常な人生のルートを盛大に踏み外す羽目となったのだろう。
 だが、期待感でいっぱいの俺の胸に、悪い予感など感じ取る余地などない。
 屋根上から虎視眈々と視線を向けている、いくつもの怪しい影についても気づくことがなかった。
 突然、目の前にすたんと落下してくる一つの影。
「えっ……!?」
 呆気に取られる間もなく、
「何っ……!」
 続けざまに落下したもう一つの影が、背後から俺をいきなり羽交い締めにする。
「はっ、離せっ!」
 当然抵抗する俺だったが、もがけばもがくほど、がっちりと固定された両腕に相手の腕が食い込んできて、とても振りほどくことが叶わない。
 ここで俺はようやく、薄暗闇に浮かび上がる白いシルエットを直視する。
(これは……お面……?)
 角付きで恐ろしげな形相をした、般若のお面だった。それを顔面に装着した目の前の影の全身は、周囲の薄暗さに紛れて判然としない。おそらく、隠密行動に適したカラーリングの服を着用しているのだろう。
「お前らは誰だ! いったい俺に何の用なんだっ!」
 声高に叫ぶものの、目の前の影はおろか、いつの間にか周囲に降り立った、いくつもの影から返答は返ってこない。
 皆それぞれ、目が細長くて真っ白な女性のお面、髭が付いた翁面、角が生えた鬼面など、ヴァリエーション豊かな能面を被っている。
「ごくっ……」
 異様な能面姿に包囲されるという、とてつもなく異様な状況に、無意識のうちにカラカラになった喉を、口内の唾を飲み込んでどうにか潤す。
(どうしていきなり、こんな連中が……まるで、映画やアニメに出てくる暗躍集団みたいじゃないか……)
 立ち込める緊迫感はすごいが、あまりに突然すぎるせいか、なんとも現実味がない。
 そのうち前方から、こつこつと近寄ってくる足音が聞こえてくる。
「お前はっ……」
 接近してきた人物の、首から下は薄暗さに紛れてよく見えず、そのうえ顔面には覆面を被っていた。髪はボブ程度の長さで、性別はわからない。ただ、爛々と輝く眼光の鋭さがビシリと伝わってくる。
「中村裕明だな?」
「――そうだ」
 目の前にまで迫ってきた人物からの問いに対し、俺は正直に答える。嘘をついたところで、懐の社員証を探し出されたら一目瞭然だからだ。
 ひとまずは勇気を振り絞り、逆に質問をぶつけてみる。
「お前は誰だ! いったい俺をどうするつもりだっ!」
「答える必要はない。おとなしく来てもらおう」
 彼の声は、想像していたより幾分か低めである。
(男? 若そうだな。年齢は俺と同じか、若干下か……)
 覆面下の素顔を見てみたい思いに駆られつつ、質問を続ける。
「来てもらうってどこにだよ!」
「それにも答える必要はないな」
 ぴしゃりと返答される。取り付く島もない。
 らちが開かないと判断した俺は、
「離せっ! お前らに付き合う道理はないっ!」
 それこそ無我夢中でもがき、羽交い締めになった両腕を何が何でも振りほどこうとする。このまま奴らに連れ去れたら、間違いなく非常にやばいことになるという直感があった。
「おとなしくしてろと言ったはずだ。やむを得ん。手荒な真似はしたくなかったのだが――」
 その言葉とともに、真正面の覆面の男は両腕を伸ばし、こちらの首元を両手でつかむと、左右親指をぐいっと沈め込む。
「ぐえっ……!」
 強烈な圧迫感を感じるとともに気道が狭くなっていき、一気に呼吸が苦しくなる。
 締め上げる力はますます強くなり、
(かっ、母さんっ……!)
 急速に遠ざかっていく意識に浮かび上がってきたもの。それは母親のいつも通りの、気取らない気丈な笑顔であった。

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【200DL突破】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル⑦



「気持ちいいだろ? 妾の体は……。自慢のエッチでスケベな体だから……。異界人でも気に入る筈だぞ? よし……もっと敏感にしてやろう!!」
「はぁ、んふぁぁ♡」
 口付けは、人外美体の性感を高めるための儀式であった……。
 透也が初心な少年であることを一切考慮せず、魔王ジゼルは己の物だった美しい女体の性感を無理やり底上げしていく。
 普通の状態でも未知で危険な女悦が、より狂おしい肉快感へと昇華され、女体化少年の理性と知性を容易くダメにしてしまう……。
「はぁ、んふぁぁ♡ き、気持ちよくなりたいっ♡ だめぇ、堪えられない……! ああ、イキたい♡ イキたいっ♡」
 彼はキスの甘美で満足できず、熱く火照った体を動かし……。
 にゅぐりっ、ぐにゃっ、ぐにゃあぁ!!
 青紫色に艶めく乳肉ふたつを、自ら強烈に揉み扱く。
 ……が、しかし。
「はぁ、んふぁぁ♡ だめぇ、んふぁぁ、もっとぉ♡ た、たりないぃ~~♡」
 初めての女体。初めての性転換。
 女となった自分の肉体をどう弄れば絶頂するかなど――。彼には少しも分からなかった。
 正に無知な子供そのものだ。熱く息を乱しながら、ただ只管に己の爆乳を揉み捏ねることしか出来ない。
(ああ、疼くぅ~~!! お股っ!! お、おまんこ!! 熱いぃ、ぃ~~ッ!!)
 衣服として殆ど機能していない胸当て部分をずらし、熱く茹る生乳肌へと、細い指を突き立てる透也。
 豊かな乳肉は感度も素晴らしく、堪らない乳快感が立て続けに彼の意識を熱く乱す――。
 けれども、女体化少年が盛大に絶頂するには物足りず……むしろ、飢えにも似た焦燥感が、人外美体の胎底へと狂おしく溜まってしまう。
 すると。
「妾がそちらの世界に行けば、暫しの別れになるからな……! その前に、
その肉体の楽しみ方を――もう少し教えてやろう!!」
「ひゃぁっ♡」
 突如である。
 魔王ジゼルが、透也の尻尾を鷲掴みにした。
「はぁ、んぐっ、ふぁ、ぁああ♡♡」
 胸当て同様に、際どいハイグレ状の心許ない極薄下着では、衣服として
不十分――。何も守ってはくれなかった……。
 透也自身の尻尾の先が、発情陰唇に、ちゅぷ、ちゅぷ、と突き立てられる。
 ……そして!!
「はぁ、んん♡♡ んふぁ、ああっ♡ あっ、あンン、ンっ♡」
「こうやって、尻尾で! 股の奥を抉るのが気持ちいいのだ!!」
 ずぶずぶ、ぬぶぬぶ、ずぶずぶずぶっ、と。
 透也の濡れ火照る股の粘膜穴へと尾先を捻じ込み――魔王ジゼルは、彼の尻尾を掴んだまま、腕を激しく上下に振り立てていく。
 逆ハート型の先端が、容赦なく自身の膣穴を突き乱す。
 切なく狭まっていた襞壁を強引に押し広げられて、透也は息を詰まらせ……あまりの快感に咽び泣く。
「ひゃぁ、あああンン♡ ンふぁぁ♡♡」
 それほどまでに彼女のやり方は、心地いい肉悦をこの女体化少年に齎していたのだ!!
(なにこれっ! うそぉ、これぇぇ!? 滅茶苦茶……気持ちいいっ♡♡)
 漆黒の尻尾を鷲掴みにされただけで甘美な媚電が、腰骨を蠱惑的に貫いていた。
 ……なのに。
 今はその倍以上の悦楽が襞粘膜より迸り、透也は思わず細腰を、ぐねり、ぐねり、と淫靡にくねらせる。
「はぁ、んふぁぁ♡」
 甘い吐息を繰り返し、無意識に尻尾を操る。
 尾の先端に熱い襞壁が、ぎゅっ、ぎゅっ、と吸い付き、それを力ずくで引き剥がしながら、奥の奥を突き捏ねる性快感。
 途方もない法悦だ。意識が途切れてしまうエクスタシー……。
「ああっ、尻尾がぁ、っ♡ おまんこぉ♡ 俺のおまんこっ、滅茶苦茶にしてるぅ、ぅ~~♡♡」
 襞穴を満たす肉摩擦の心地よさ。
 尻尾そのものから溢れ出る不思議な愉悦感。
 ふたつの喜悦に理性を奪われ、知性を砕かれ――透也は夢中で美尻を
躍らせる。
「はぁ、んん♡ しっ、ぽぉ、ぉ♡ きもっ、ひぃ、いい~~♡♡」
 既に魔王ジゼルから解放されている尻尾の回転を一心不乱に激しくさせ――。
(きも、ちぃ、いいい♡ さ、最高♡ ああ、子宮……おまんこっ♡ 熱うっ♡ 熱うぅ、ううう~~ッ♡♡)
 透也は自身の牝穴を強烈に突き捲った!!
 体を取り戻すとか。異性の体に対する恥じらいとか。
 もう……どうでもいい。
「あぅ♡ おまんこぉ♡ おまんこっ♡ 熱くてぇ、気持ちぃいい~~ッ♡」
 背徳の高ぶりを爆発させた透也の腰は、淫靡な躍動を加速させた。
 美女魔王の胎底。人外美体の奥の奥。
 牝壺器官そのものに、自分の体の一部を押し当てるなど――。
 人間の女には真似できない肉快感だ!!
 その悦楽が鮮烈であればあるほど、うっとりと熱い息を零し、透也は尻尾の先端で、窄まる襞肉穴を執拗に掻き混ぜた。
「あっ、あっ♡ ここっ♡ うそぉ、は、入るぅうう~~♡ おまんこのナカっ♡ 尻尾が、じゅぶじゅぶしちゃぅううう~~っ♡♡」
 こんなに物凄い牝悦は……正直、怖い。
 だが、その恐怖すら、淫芯より込み上がる熱い衝動に掻き消されてしまう。
 繰り返し襞粘膜を尻尾で突き捏ねながら、彼は乳房を両手で拉げ回す。
 勃起乳首も、くりくりと責め立てた。
 ぷしゅううう~~っ!! ぷしゅっ、しゅわぁあああ!!
「はぁ、んふぁあああ~~っ♡」
 逆ハート型の鋭い尾先が子宮頚管を貫く強烈な媚電が、子宮内の粘膜を容赦なく焼き尽くし、びゅっ、びゅっ、と淫靡に迫り上げた股の女陰より絶頂汁を立て続けに噴き漏らす透也……。
 彼は、女の悦びを。
 ――いや、牝の悦びを堪能し、トロトロに蕩けたはしたない顔付きで、腰を抜かしてしまった。

「ああ、止まんないぃい~~っ♡ とめっ、ひゃぁああ♡ おまんこっ♡ 自分の尻尾に苛められてぇ……イクゥ♡ イクぅうう~~♡♡」

 しかし、子宮粘膜を狂おしく炙り立てる淫熱は勢いを増すばかり。彼の尻尾は勝手にくねくねと動き、何度も何度も牝壺器官を直接、突き潰した。
 一瞬のうちに、透也は何回も意識を昇天させる。繰り返し牝絶頂の甘美が脳裏を満たし、その倒錯の幸福感に溺れてしまう。

「たすけぇ、ぇ……あっ、あぅ♡ 助けてぇぇ~~っ♡♡」

 魔王ではなく、どこぞの村娘のような可憐な悲鳴を絞り出し、透也は涙目で懇願する。
 底無しの人外の牝悦から自力では抜け出せない女体化少年――。
 その前で。

「では、さらばだ! 異界人!! ……もし妾の体が気に入ったら、そのままお前の体にしてもいいぞ? その代わり――妾はこの体を貰うから!! では……妾の体と、異界人の世話を任せたぞ!!」
「はい! 分かりました! ジゼル様!!」

 透也の肉体を乗っ取った美女魔王は、早速異次元転移を始めてしまった。
 余程、透也の世界に憧れていたのか。
 一瞬で、その場から消えてしまう魔王ジゼル。
 そして、彼女が自分の本当の肉体と共にいなくなっていることに……気付かないまま!!

「はぁああ♡ 限界っ♡ もう限界っ♡ ジゼルっ! ジゼルさまぁ♡ た、助けてよぉ、ぉ~~♡ オレを止めてぇ、ぇ♡♡」

 暴走する尻尾に、己の発情牝壺を強烈に突き乱されて――。

「んふぁあああッ♡ ひぁあああっ♡♡」
 
 魔王ジゼルの肉体に閉じ込められてしまった吉沢透也は、白目を剥きながら、幾度となく絶頂痙攣に襲われているのであった。



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性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
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【100DL突破】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル⑥



(さ、触っていいの? 本当に……?)
 魔王様に対する絶対的な恐怖心や、異性の肉体に対する恥じらい、不安。そして、戸惑いが……透也の胸中で激しく渦巻いている。
 例え、『美女魔王の肉体は自分の物になった……』と言う認識をしていても、自分の意思で、この美しい女体を弄れるほど、彼は豪胆などではない。
 先程も、そうである。
 成り行きで彼女のおっぱいに顔を突っ込み、その柔房を両手で掴んでしまったのは……ただの事故に過ぎないのだ。
(でも、今度は違う。 ジゼルが……許してくれた! じっ、自分の意思で……このおっぱいを触ってもいいのかよ!? あっ、……あそこも! 股の……女の子の大切な部分も!! 触って、いい……のかっ!?)
 しかし、同時に心の中では、倒錯の興奮が激しく燃えていた。
 魔王ジゼルの美体に当惑しつつも、異性に対する興味は本物だ。
「う……うぐっ! あっ、あぁ……ぁぁ……ッ!」
 気恥ずかしさよりも、女体を直に触れたいと言う欲望が、やがて膨らみ……透也はゆっくりと腕を動かした。
 むにゃりっ、ぐにゃあぁぁ!!
 悩ましいほど柔らかい紫色の人外乳房へと、可憐な両手を押し当てる。
 先程とは違い、自覚をもって触れる豊かな乳肉の悩ましい感触に、透也は息を詰まらせる。
 心地よさを覚え、尻尾がくねくねと動いた。
「あっ、ふぁんっ! あっ、ふぅ、ぅ……っ!!}
 純粋な少年には、これだけで十分だ。
 感動したみたいに、身体が戦慄く。呼吸すらも忘れて、女性の乳房に触れる甘美に、透也はのめり込む。
 ……が。しかし!!
「ええい! じれったいなぁ! 妾のおっぱいを触りたいなら……もっと、堂々と触れ!! 妾の肉体を……もっと感じろ!!」
「ふぁ、ンンっ!? ひゃぁ、ああ!?」
 どうやら魔王様は、短気らしい――。
 初心な反応を示す女体化少年に苛立ち、自ら動き始めた。
 ぐにゃ、ぷるるん、ぐにゃりっ!!
「ひゃぁ、ンンン~~ッ!?やめっ……あっ、あっ、ンン!?」
 魔王ジゼルは、透也の両手へと自身の掌を重ね、力を込める。
 強引に爆乳房ふたつを激しく揉み立てられてしまい、信じられない乳悦が彼の脳裏を掻き乱す。
 ぐにゃ、ぐにゃ! ぷるん、ぷるるん!!
(今の声……俺の声なのか? あぅう! おっぱい……痛い! 痛いよぉ~~ッ!?)
 本人は善意なのだろうが、力いっぱい男の腕力で双乳を揉み扱かれると、軽視出来ない痛みが、透也の意識を切り裂いていく。
 自分の口から出た女性そのものと言った可憐な悲鳴と、人外乳房から発生する鈍痛に、ますます真っ赤な顔で彼は切羽詰まる。
 ズキズキと痛む乳肌より、絶えず熱い快感が迸り、魔王ジゼルに逆らいたいのに。細くて繊細な四肢が、情けなく麻痺してしまった。
「暫く、妾の体でいて貰うからな!! ……餞別代りに、その体の性感を強化しておくぞ? 何せ、この世界の楽しみと言ったら……精々、自慰くらいだからな……フフ」
「はぅンンっ!?」
 くちゃ、くちゃ!!
 唐突に悩ましい肉音が響き渡る。
 透也は限界いっぱいまで両目を見開いた。
(えっ? キス……? 俺……ジゼルとキスしているのか? 俺の体の……彼女と!? 自分の体と……キスしてるッ!?)
 色んな意味で驚きである。
 可憐に涙ぐんでいた透也の唇を、魔王ジゼルは一瞬で奪ってしまった。
 彼女の舌先が強く回転し、彼の口腔を激しく攪拌していく。
 途端、口粘膜や小さなベロに、未知の快感が産み付けられた。
「はぁ、んふぅ、ぅ……!!」
 ファーストキスを女の子として奪われながらも……堪らない心地よさが総身へと走る。
 接吻の快感に、乳房の肉豆器官が、ふたつ揃ってビリビリと甘切ない媚電を垂れ流し、さらに狂おしく充血する。
「んふぁ、はぁ……っ!」
 鼻の掛かった吐息を漏らし、必死に抵抗しようとする透也。
 だが、全く太刀打ちできない。
 甘切なく人外美体が脱力しているせいでもあるが――。魔王様の絶対的な力は、魂と一緒に目の前の男の肉体に移っていたのだ。
 がっしりと女体を抱き締められて、透也は、ドキドキっ、と奇妙なときめきを覚えてしまう。
「んふぁ、ふぁあっ♡」
 非力な娘と言った風貌で、ちゅっ、ちゅっ、と淡いキスを何度も何度も強要される。
 すると、透也の下腹部の奥より、もどかしい熱が噴き出してきた。
 股の奥。女体の奥まったところが、疼いて仕方がない……!!
(熱う♡ おっぱい、乳首ィ! 熱いぃ、いい~~っ♡♡)
 お腹の奥から込み上がる妖艶な熱感は、全身の性感へと飛び火していく。
 一瞬で火達磨になったかのような狂おしい肌の火照り――。
 ふたつの人外乳房も官能的に張り詰まり、両乳首がジンジンと疼き捲る。
「あっ、やめぇ、ぇ♡ おっぱい……股の奥ぅ♡ 熱いぃ、ぃ♡ ドキドキするぅ、ぅ♡ 怖いくらい……熱うぅ、ぅ~~っ♡♡」
 透也の紫色の美肌は切ないもどかしさを強めながら、甘い香りの汗を
そこら中から垂れ流した。
 脇や乳房の谷間に溜まる汗が、破廉恥に蒸し上がり、強烈な牝臭が、
むわぁ、むわぁ、と透也とジゼルを包み込む。
(はぁ、んふぁぁ! お股、熱う♡ 熱う♡ はぁああ……どうなっているんだぁああ~~ッ♡♡)
 ぷしゅ、ぷしゅ、と。
 甘ったるい香りの体液が繰り返し、透也の淫芯より溢れ出た。
 お腹の中で、炎が渦巻いているかのように。
 どうしようもない肉欲が、彼の意識を苦しめる。
 全身の火照りが美女魔王の奥底で凝縮され、きゅむぅっ、きゅむぅっ、と女にとって、大切な壺器官――。子宮は、半狂乱に窄まり捲った。
「ふぁぁああっ♡」
 ぷしゅぅううう~~!!
 股の肉穴より蜜液を吐き零し、ガクン、ガクンと打ち震える透也……。


性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ DLsitecom版

【100DL突破】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル⑤



「……せ、成功だ! これで妾も異界人のように……そちらの世界で遊べるぞぉおお~~ッ!!」
「……ハッ!?」
 目の前の『少年』の雄叫びで、現実に戻る。
 しかし、もはやその時点で透也の本当の身体は、美女魔王によって――
問答無用に奪われていた!!
「えっ……? うそ……俺? 目の前に俺がいるってことは……まさかッ!?」
 むにゅり、ぷるるん!!
 視線を下に向けるよりも早く――。透也の胸元が、奔放に波打った。
 間違いなく、女性のおっぱいである。
 妖しく美しい艶めきを纏う紫色の柔房ふたつが、甘い香りを垂れ流しつつ、たぷん、たぷん、と繰り返し上下に揺れ撓んだ。
(マジかっ? ……マジなのかよッ!?)
 異世界召喚。美女魔王や、スライム娘。
 驚きの連続だが……。
 理不尽なことばかりだが……。
「~~っ!? ひぃいいッツ!?」
 行き成り自分の胸に、人外の爆乳房がくっ付いていたら――。今までのことが、どうでも良くなるほどの衝撃である。
(うわぁああ! ほ、本物だよ! このおっぱい!? ……ああ! そんなぁ、ぁ!? やぅぱり、股間にも――ちんこがねぇ! 俺のおちんちんが、どこにも無いッ!?)
 破廉恥なデザインの服越しから、自分の物になった人外女体を透也は恐る恐る確かめた。
 ビキニ水着のような黒い布地を引っ張り、胸元の肉房ふたつを、むにゅぅ、むにゅぅ、と拉げる。さらには、恥丘のむっちりとした牝肉を破廉恥に晒しつつ、彼は極薄の股当ても、くいっ、くいっ、と引っ張った。
(今の俺の……ここに! 股間にあるのが……お、女の子の性器? お、おまんこっ!? う、嘘だろ……!?)
 ヌチャ、ヌチャ、ヌルリ、と。恥部の秘裂が悩ましく綻び、自分の股座に女性器があることを痛感する女体化少年。
 頭の中の困惑が、ますます強くなる。
 男の証である肉棒を失った途端、言葉に出来ない恥ずかしさが胸いっぱいに広がった。
「ほっ、本当に、魔王と! ジゼルと、体が入れ替わったのかよ……ッ!? し、信じらんねぇー! でっ、でも……声も、こんなに甲高い――! ゆ、夢じゃないんだ……! 本当に俺は、今……ジゼルになっているんだ……ッ!!」
 胸元の官能的な乳感触や、股座の心細くなる男性器の喪失感。
 口から漏れる、艶やかな女の美声。
 いや、それだけではない。
 ずっしりと頭部に圧し掛かる二本角の重み。
 くねくねと動き回る尻尾の違和感。
 そして、全身の紫色の人外美肌が、真実――透也が人外美女の姿に変身してしまった事――を、何よりも雄弁に物語っていた。

挿絵

(俺が……あの綺麗でエッチなお姉さん? お姉さん魔王になっている? 俺が、俺の体が……オっ、オンナ……っ!?)
 吉沢透也は、美女魔王と肉体を入れ替えられてしまったのだ!!
 魔王ジゼルの姿となった透也は、変わり果てた自分の身体を唖然と見下ろしつつ、恥ずかしそうに頬を紅潮させていく――。
(これが……女の体? あのジゼルの……エッチ過ぎるおっぱいやお尻が俺の物になった……? なんだよ、これ!? 心臓が……ドキドキするッ!?)
 ごくり、と。
 唾を飲み込む。
 彼は、健全な男子高校生。異性の身体に興味がない訳が無かった。
 しかも、あの人外の美女魔王。
 魔王ジゼルの艶美な肉体なのだ。
 ……ドクン、ドクン、ドクン!!
 豊かな乳房の奥で、今や透也の物となった魔王の心臓は、熱い脈動を
響かせる――。
「やはり、妙な奴だな……お前は。 異界人は皆そうなのか?」
 可憐に恥じらい、耳まで赤くしていく透也へと、彼の姿となった魔王ジゼルが、そう話しかけてきた。
「男と女。――オスとメスと言うものは、まだ良く分からないが……妾の体に、興味はあるのだろう? なら遠慮せず……触ればいいじゃないか! その肉体は、もうお前の物だし……。先程だって、あれほど夢中に妾のおっぱいを揉み回していたではないか?」
「え……っ!? あっ、いや……えっ? えぇ……っ?」
 気恥ずかしくて、布地越しでしかジゼルの人外美体を確かめられない透也へと、その本人が背中を押す。
 ごくり、とまた喉が生々しく響き渡る――。

性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ DLsitecom版

【100DL突破】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル④





「か、体を貸して欲しい……ですか?」
「うむ、その通り!! お前の世界に行くため、お前のその体を妾に貸して欲しいのだ!」
 少しは落ち着いてきた吉沢透也は、自身を異世界へと召喚した魔王様と――。取り敢えず、会話を試みていた。
「……ところで、お前は何時までその奇妙な座り方をしているのだ?」
「あっ、いえ。お構いなく……」
 恐怖と不安は大分和らいでいるものの、肉体の方はすっかりと美女魔王の下僕と化していた。
 弱者が、強者に取る姿勢など自ずと決まってくる――。
(さっきも気楽にしろと言われたけど……無理! 無理っ!! 体が勝手に動くんだよぉ、おお~~ッ!?)
 びしっと綺麗に正座する透也。
 幸い土下座とは違い、剣道で常にやってきた作法である。
 大した苦も無く、背筋を伸ばし、少年は眼前の魔王様の様子を伺う。
(でも……本気なのか? 俺の世界に行くためだけに、次元を破る術や意思疎通の術を生み出して……。さらには俺まで召喚したって言うのは?)
 彼女の名前は、ジゼル。
 魔王ジゼル様――。
 この世界を統べる絶対の存在であり、透也を召喚した本人。
 そして、その一般の男子高校生が逆立ちしたって逆らえない魔王様の目的が……まさか、異世界に遊びに行くことなんて流石に想像外だ。
 しかも、である。
「もう待てない! いい加減に我慢の限界だ!! さぁ、妾とお前の肉体を――早く交換するぞ!!」
「うわっ! ちょっと! 待って! 待ってぇええ~~!!」
 その方法が、とんでもない内容だった……。
 急に接近してきた魔王様から逃げるように、立ち上がる透也。
「やっぱり本気なの!? 俺とあなたの体を入れ替えるって話は!? いっ、異世界に行くためだけに……俺と本当に入れ替わるのかよ!?」
 肉体交換の術……。
 それによりふたりの身体を入れ替え、透也の代わりに、この魔王様が彼の世界へと出発する――。
 正直に話されても、とても素直には納得できない計画だった。
「そうだ! 妾の力が強大過ぎて……このままでは、そちらの世界に行けないのだ!! ……これほど妾の力が忌々しいと思ったことはないぞッ!?」
 だが、この魔王様は本気であった。
 豊かなおっぱいを上下に動かし、戸惑うばかりの透也へと力説していく。
「妾がそちらの世界に行っても、影響を最小限に抑えられる方法は、幾つか考えたが――妾の魂と適合出来る異界人の器……。つまり、お前の肉体を借りるのが、一番いい方法だったのだ!!」
「な、なんで、そこまで!? そこまでするんですか!?」
 異世界で美女美少女と巡り合い、冒険の果てに大恋愛をする自分勝手な妄想をしていた少年にとって――。
 『異世界に飛ばされたら、美しい女魔王に身体を入れ替えられました』などと言うことは、完全な想定外!!
 彼の幼稚な目論見など……最初っから成立してはいなかったのだ。
「馬鹿!! この世界には何もないのだぞ、異界人!? もうこんな世界……堪えられない!! お前の世界のような……特に日本のアニメやゲーム! 美味しい料理とか、観光とか……遊んでみたいのだ、妾はっ!!」
「ひぃ、いい~~っ!? そんな理由で……体を入れ替えられたくない!! なっ、ないですぅ~~っ!! 考え直してくださいよぉ~~ッ!?」
 人外美女に身体を交換される覚悟が……当然、出来ていない透也は一心不乱に頭を振るい、魔王様に抵抗する。
 ……けれども。
「ずるい! ずるい!! なぜ、妾の世界だけ、こんなに何もないのだ!? お前の世界に比べたら……虚無ではないか!! 幾ら異世界とは言え、お前たちだけ楽しむなんて……ずるいぞぉおおお~~!?」
 彼の気持ちより、魔王ジゼルの気持ちの方が……遥かに上だった。
 透也の世界の人間が、妄想の異世界へと憧れるように。
 美女魔王もまた、彼の世界へと強い切望を抱いていたのだ。
「偶然、異世界の存在を発見してから約一万年以上!! この日のためだけに……異次元転移や意思疎通の術。そして、肉体交換の術を妾は開発したのだ!! 今さら、止めて堪るものかッ!!」
 その、思い。情念。執着。欲求。
 重ねに重ね――実に一万年以上である。
 ちっぽけな男子高校生の悩みと、その何千倍も苦悩した魔王様の憂鬱。
 やはり彼女と自分とでは、全てが違う。
 ……あまりにも。
「では、始めるぞ!! 今より妾はお前に。お前は妾に。――ふたりの肉体を入れ替えるぞ!!」
 人間ではない美女魔王は、何のためらいもなく、その美しい人外の美体を捨て――ただの少年に過ぎない透也の肉体を奪おうとする。
「うわぁああッツツ!?」
 魔王ジゼルと、透也の足元に魔法陣が現れる。
 今回の魔法陣は、先程の三倍以上の大きさだ。しかも、複数の魔法陣が幾つも折り重なり、明らかにこちらの方が複雑怪奇な紋章を描いている……。
 逃げることも。拒むことも。
 ――手遅れ、だ。
 今度は光ではなく、濃い闇が円の中心から出現した。
「あぐぅ、うう~~ッ!?」
 瞬時に膨張した闇が、意思を持つかのように魔王ジゼルと、異世界召喚された少年の身体に纏わり付く。
 すると、強力な引力が魔法陣の中心で渦を巻き、その深い深淵へとふたりの肉体と魂は呑み込まれていく。
(うそッ!? 本当に入れ替わる……? 俺が、この綺麗でエッチなお姉さんの魔王とッ!? うわぁ、ああ~~っ、っ!?)
 無限に落ちているような……。
 あるいは永遠にどこか遠くへと飛ばされているような……。
 今まで感じたことのない独特な浮遊感に意識を苛まされる吉沢透也。
 ――そして。

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【100DL突破】性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル③

(声が出ない! 体が……全然! 少しも!! う、動かせねぇ~~ッ!!)
 この人外の美女と、人間である透也とでは――あまりにも存在が異なっていた。格の違いを痛感し、彼の肉体は指の先まで硬直する。
(う、動け! 動いてくれよぉおお!!)
 猛獣たちの前に行き成り突き飛ばされた感覚に近いかもしれない――。
「うぬぅうう!! 妾が、どれほど今日と言う日を待ち望んでいたかも知らないで! ――わっ、妾を馬鹿にしているのか!?」
 人外の美女が、どんどん怒りを募らせる。
 何か話さないと殺されそうなのに。彼女のオーラに圧倒されて、透也の唇は思うように動かなかった……。
「……っ!? ……ひ、ぃ……っ、っ!!」
「あ、あの……魔王様! その嬉しいのは分かりますが……御力を抑えて下さい!! 折角の異界人が死んでしまいますよ!?」
 涙を浮かべ、本気で死ぬ覚悟をしていた透也。
 だが、間一髪、救いの声が響き渡る。
 彼の背後、人外の美女――やはり、魔王様だった女性――に進言する者がいてくれたのだ。
 声の響きからして、恐らくこちらも女性のようだった。
「なぬっ!? そ、そうか……危ない、危ない!! 異界人が、か弱いことを忘れていた!! 妾としたことがっ……!? ……ふうぅ。 ――これで問題ないだろう……」
 圧倒的な存在感と力を垂れ流していた美女魔王は、びくりと震えた。
 途端、彼女からの圧迫感が軽減していく。
 もっとも。
(う、うわぁああッ……!!)
 唐突に身体の金縛りが抜けたのだ……。踏ん張りが効かず、透也は前乗りに倒れてしまう。
 すると――ぽよよん!!
「……むごっ!?」
 心地いい弾力が、透也の鼻先を叩いた。
 流石は異世界である……。
 足元の床は、言葉では言い表せないほど柔らかい。しかも、甘いミルクのような香りも鼻孔を擽り、彼の両手は反射的にその魅惑の弾力を掴む。
 むにゅり、むにゅり!! ぷるるんっ!!
(おお! まるで、女のおっぱいみたいだぁ~~!!)
 勿論、想像である。
 女のおっぱいに、彼は触ったことなどない……。
 けれど、なぜか、脳内では女の胸元への強いイメージが膨らんでいく。
「んっ、んぶ……っ!!」
 むぎゅ、むぎゅ!!
 やはり、何とも言えない心地よさ。
 彼は頬に触れているふたつの膨らみを、さらに鷲掴みにする。
 その直後――。
「こらぁあああ!! 魔王様の胸に! おっぱいに!! 何をしているんですかぁああ――ッ!?」
 彼の命を救った声が、今度は死神の声となって少年に襲い掛かった。
「むごぉおお!? んぐぅうう!?」
 ニュル、ニュル! ニュププッ、ニュブブブッッ!!
 水色の粘液が、透也の鼻や口を一瞬で塞いでしまったのだ。
 彼の気管は、完全に塞がれていた。粘液はまるで生きているかのように
蠢き、そして、粘着剤のように彼の身体から離れない。
 異能をひとつも授かることも無く、運命のヒロインに出会うことも無く――。
(溺れるぅ、ぅ~~!? しっ、……しぬぅうう!! た、助けてぇ、ぇ!?)
 透也の命は、風前の灯火であった……。
「止めろ!? アホか!? 折角、見つけた異界人の適合者を殺すつもりか、お前は!!」
 けれども、救世主と死神の立場が、ころころと移り変わる――。
 彼を強烈なプレッシャーで無意識に殺害しようとしていた美女魔王が、今度は窒息している透也の命を救ったのだ。
 ぱちん、と。彼女は指を鳴らす。
 それだけで身体に纏わり付いていた粘液は一瞬で引き剥がされた。
 ――ばかりか。
「キャアアア!? も、申し訳ありません~~ッ!?」
 バチバチ!! ……バチンッ!!
 黒い稲妻が、粘液の塊を沸騰させる。
 蒸気の音を立てて、面積が三分の一まで減った粘液生物は、直ぐ様に透也から遠ざかる。
 ――そして。
「はぅうう……!!」
 可愛らしい声を漏らし、ぐねぐね、ぐちょぐちょ、ぐにゅるるんッ!!
 巨大な粘液は、素早く変形していった。
 愛嬌のある童顔や、ぷよぷよと大きな両手。瞬く間に可愛らしい女の子の造形が、粘液の塊から現れた。
(……あれか! スライムか! スライム娘って言うやつか!!)
 そう。彼女はスライムの女性であった。
 透也の世界では、スライム娘とも呼ばれる存在だ。
 ただし、スライムが最弱モンスターである彼のイメージは、一瞬で打ち壊されてしまった。
 変幻自在。意思を持ち、どんなに暴れても、ねっとりと吸い付いてくる粘液生命体は……。実は、とんでもなく恐ろしい生物だったのだ。
「ご、ごめんなさい! 魔王様の胸に顔を突っ込んで、あまつさえ魔王様の胸をいっぱい揉むから、どうしても許せなかったんですぅ、うう~~!!」
 おまけに知能も高い。
 プルプルと絶えず震動しながら、透也に謝るスライム娘。
 絶対に逆らいたくない相手だ。
 ――もっとも。
(胸……?)
 透也は首を傾げた。その後ろで……。
「なに妾は構わん……。何ならもっと触ってみるか、異界人?」
 『ほれ、ほれ……』と言う雰囲気で、美女魔王が、その豊かな乳房を突き出してくる。
 ぽよん、ぷるるん!!
 殆ど水着のような恰好なだけに。
 紫色の柔らかそうな乳肉が、悩ましい谷間を強調しつつ、淫靡に撓む。
(おっぱい? えっ……ええっ!? まさかっ、まさかぁあああ~~ッ!?)
 青褪めていた顔色が、みるみると赤く染まる透也。
 漸く、この少年も理解したのである。
 彼が地面だと思っていたのは、美女魔王の豊かな乳玉ふたつだったのだ。
 つまり、自分は女性の乳房の谷間に鼻先を突っ込み――しかも、何度も、その肉房を揉み回していたのである!!
「す、すっ! すみません!! ごめんなさい!! いや、ホント……命だけはご勘弁をっ、つつ!?」
 平伏! 命乞い!!
 冷たくなっていた彼の体は、信じられないほどの速さと正確さで、美女魔王に屈服する。
 人生初の土下座は……それはそれは見事に決まった。
(こ、殺されるッ!? えっ? 嘘? 嘘だろ!? お、俺……女のおっぱいを揉んだことで死ぬのッ!? 殺されちゃうのッツツ!?)
 男にとって幸せな感触は頬や掌にまだ残っているが……。
 相手は、目の前の美女魔王。下手な言動は一発でアウト。
 彼女にとって、きっと透也はゴキブリ以下の存在に違いないのだから――。
「何でもします! いや、本当に……!! 奴隷でもなんでもいいから!! 殺さないで下さい! 魔王様……っ!!」
 超人高校生。イケメン男子生徒。
 そんな肩書きは、何の役にも立たない。深々と頭を下げる透也……。
 もう彼の頭の中は、パニックでいっぱいだった。
(死ぬなら! 死んでしまうなら!! せめて、おっぱい! おっぱいを!! もっとじっくりと味わうんだった!! ちくしょう!!)
 普段の彼ならば絶対にしないであろう邪な思考さえ浮かんでくる。
 ……と、その時だった。
「そうか! 丁度いい! 手間が省けて助かるぞ、異界人!!」
 美女魔王が笑う。
 死角の筈なのに、その存在感故なのだろう……。
 にやり、と。
 悪魔のように口元を吊り上げている彼女の気配が、嫌でも伝わる。

(……あれ? あれー? もしかして……俺、不味いことしたのか? 言葉を間違えた……ッ!? うっ、うそぉおおお~~ッ!?)

 恐ろしくて頭を上げられない。
 だが、その一方で彼の生存本能は極限まで研ぎ澄まされており――。
(うわぁああ! やばい! 何だよ、これっ!? やっぱり現実は小説や漫画みたいに上手くは行かないのかよぉ!? ちくしょう~~っ!?)
 咄嗟に口から出た自分の言葉が……とんでもない事態を引き起こしていることに、気付いてしまった吉沢透也。
 そして、実際に美女魔王の頼み事は――簡単に容認できないほど、出鱈目なことであった。


性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ FANZA版
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性転魔王~吉沢透也の人外牝淫戯~ サンプル②



(……はあぁ。なんで俺は、見込みのない女性ばかり好きになるんだろう?)
 吉沢透也は――彼以外の誰も信じないだろうが――恋人を作ったことが、一度も無い。
 部活動が終わり、彼は肩を落としながら、ひとりで帰宅していた。
(……まさか、会長に。……大学生の恋人がいるなんて!!)
 確かに透也は、少しおかしいくらい異性にモテるものの……彼本人が好意を寄せていた女性からは、いい返事を貰った例がない。
 何時も空振りだ。
 昨日告白したばかり先輩……美人で評判の生徒会長にも、振られたばかりである。
(年上が好みって言われたら……どうやっても無理じゃないか!!)
 しかも、何故か努力だけではどうにもならないことが理由で、彼の告白は
何時も失敗していた。
 初恋の女の子は、外国人と結婚するのが夢。
 中学校の同級生の女の子は、同性愛。告白した時には既にガールフレンドがいて、恋人と共に今も彼の友人だ。
 そして、今度こそと思っていた会長の好みは、年上男性。彼女の幼馴染でお兄さん的な男と、もう一年以上も交際しているらしかった……。
(……いや、俺!! ちょっと女運無さすぎじゃないのか!? こんなの……ふっ、不幸過ぎるだろ!?)
 本命には悉く相手にされない吉沢透也。
 なまじ他の女の子たちには、好かれているだけに。恋愛に失敗したコンプレックスばかりが募っていく。
 自分だって恋愛したい。
 想い人に振り向いて貰い、相思相愛の関係となり――その先のことも、恋人と一緒にやってみたいのだ!!
「俺だって! 小説や漫画みたいに、運命のヒロインに出会いたいぞ!! ちくしょう……!!」
 生徒会長にも振られたショックが、余程強いのか……。
 思わず口から本音が漏れた。
 幸い人影は見当たらないものの、今の彼は不審者そのものである。
(でも……そんな上手い話なんてないか。行き成り異世界に飛ばされて、可愛い女の子に愛されるなら……俺だって、こんなに苦労しねーよ!!)
 吉沢透也だって、普通の少年だ。
 彼だって異世界転生や、異世界召喚に憧れている。
 実は、他の誰よりも小説や漫画のような冒険を――。いや、大恋愛を透也は求めていた。
 そして、そんなことを考えながら、薄暗い街路を進んでいる時である。
 異変は唐突に訪れた。
「……え?」
 彼の足元に、緑色の光が浮き上がる。忽ち眩しい光の塊となって、彼の
足元を照らす正体不明の現象。
(は、はぁああ……ッ!? 魔法陣!? えっ、うそ!? 誰かの悪戯じゃないのか!?)
 それは、どう見ても魔法陣。
 彼には少しも読めない謎の文字がびっしりと描かれた円形の図形が目の前に存在していた。
 今まさに小説や漫画のような異世界での生活に憧れていた少年の驚きは、とても計り知れない。
 ――しかも、だ。
「お、おおぉぉッ!?」
 何とその魔法陣がゆっくりと浮上し、足先から彼の肉体を呑み込んでいく。
(ほ、本物が来たァアア~~ッ!?)
 非科学的で。まだ自身に起きていることを信じ切れていないが――。

(ハーレムじゃなくていいから! お願いです、神様!! 好きになった人と……俺、結ばれたいです!! 好きになった人と、恋愛成就させて下さいぃいいい~~ッ!!)

 結局、少年は自ら望んで魔法陣の中へと消えてしまう。
 異空間へと肉体を。
 そして、意識を飛ばされてしまった彼に、今度こそ恋人が出来るか、
どうかは――。
 しかし、残念ながら〝神様〟にも分からないことである。
 ……なぜなら。



「…………」
「――よく来てくれたな! 歓迎するぞ、異界人!!」
 吉沢透也を異世界転生――。
 いやや、異世界召喚したのは神でも、天使でもなかった。
 ましてや、人間のお姫様や魔術師でもない。
「……どうした? 術は発動しているから、妾の言葉は分る筈だぞ?」
 夜の闇を凝縮したような漆黒の角を生やし、男らしく喋る美しい女性が、
艶やかな雰囲気で首を傾げた。
 艶めく光沢を纏い、純銀のように美麗な白い髪。人間ではありえない紫色の滑らかな柔肌。
 ビキニ水着と、変則的な構造の服を組み合わせた装いは、彼女の艶やかな肌を大胆に露出させ、途轍もなく色っぽい。
「召喚には成功したのだ! 何でもいいから早く喋ってみろ……ッ!?」
 ぴくり、とも動かない異界人。
 ――いや、動けない彼に苛立ち、玉座より腰を上げた煽情的な恰好の娘。
 彼女の美尻から伸びているのは、黒い尻尾であり、その先端は逆ハート型に尖っていた。
(選りにもよって、まっ、……魔王に召喚されたのかよッ!?)
 どう見ても悪魔。――否!!
 どこから見ても、女魔王にしか見えない人外の存在により、透也は異世界より召喚されたのだ!!
 てっきり綺麗な女神様や天使様に異世界へと飛ばされるのだと思い込んでいた少年は、行き成り困難に直面する。
 ……と言うか。

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【依頼小説】正体がばれてスーパーヒロインになってしまうスーパーヒーローの小説

作 TAMAこんにゃく
絵 Meito

 俺は愕然とした。
 今、俺の目の前には今しがた、怪人の魔の手から助けたばかりの少女の姿がある。
 ツーサイドアップのセミロングがなんとも愛くるしいこの美少女の、普段は強気そうな眼差しをたたえた両瞳は現在、驚きで見開かれていた。
 その理由は納得できる。何せ自分を窮地から救ってくれたヒーローの容貌は、クラスメートである幼馴染と瓜二つ……というかまったく一緒なのだ。
 俺だって、危ないところを間一髪のタイミングで助けた少女がまさか、クラスメートである幼馴染、篠崎悠里(しのざきゆうり)ご本人であるなどと、どうして予想できよう。
 奇怪な偶然とは、このようになんの前触れもなく、不意打ちのような形をとって起こるのだ。
「あ、あ……」
 驚愕の表情で、お口をあんぐりと開いたまま、何やら呟こうとする悠里。
 この次に来る言葉が「ありがとう」ではないのは、さすがに予想できる。
「あ、あんた、もしかして……!!」
 言葉が続いた瞬間、俺はとっさに、
「NO! NO!」
 開いた両手を前方に向け、英語で必死に否定してみせる。訳あって俺は、救いのヒーローであることが他人にバレてはならないのだ。
 だが悠里は、今一度じっくりと瞳を凝らし、こちら側に視線を向けてから、
「やっぱりあんた、奨悟よね」
「…………!」
 本名を突きつけられ、愕然とする俺。英語で否定したのは失敗だった。思えば声質から俺本人であることなど、たやすく判別可能だというのに。
 正体を明かしたくないのであれば、本来ならすぐさま、この場から立ち去るべきだったのだ。
 だが、今さら後悔しても後の祭り。
「しまった……っ」
 いきなり身体の周囲が、きらきらとした鮮やかな光の粒子に取り囲まれる。
 光の粒子は七色に発光し、渦巻きになって身体を取り囲んだかと思った瞬間、
「うわっ……!」
 じわじわと温かく、なおかつ強烈な感覚が、身体全体を包み込む。
 伴って、急激に気が遠くなっていき――
「んんんっ……」
 これまでに感じたことのないほどの違和感を身体に覚え、俺は再び瞳を開く。
「あれっ……?」
 身にまとっている赤色のレオタードに首をかしげる。おかしいぞ。俺は今まで確かに、赤色の戦闘服を身にまとっていたはずなのに。
 胸元が妙に膨らんでおり、両腕両脚がやけに、細くすらっとしている。
(これじゃまるで、女になったみたいじゃないか……って――!)
 ここで俺は、”機関”からあらかじめ言われていたことを思い出した。
(そういえば、正体がバレた時のペナルティって”女になる”ことだったよな……ってことは……!)
 間違いない。俺は男から女になってしまったのだ。
「えっ、ええとっ……し、奨悟……?」
 動転して声をかけてくる悠里。彼女とて、自分を助けてくれたヒーローがなんと、実のクラスメートである幼馴染だったという事実を目の当たりにした直後、その幼馴染が突如、男から女に変化するという異常事態に、とても理解が追いつかないようであった。
 こういうシチュエーションに置かれた場合、はたしてどう切り返したらよいものだろう。
 答えられる人間はそうそう多くないはず。
 まして人生経験をさほど積んでいない俺では、なおさらのことだ。
「ご、ごめんっ……!」
 よって俺は上記の台詞を呟いたあと、開いた口が塞がらない様子の幼馴染である少女の前から踵を返し、バッタの如き大胆な跳躍によってその場から立ち去る他なかった。

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【投稿小説】専用プールにご用心〜TS姉妹とその後のこと〜(挿絵4枚付き)

作 ととやす
挿絵 蜂蜜柑

1
夏樹「ひゃっほー!プールだぁ!」
春人「おいおい、ちゃんとシャワー浴びろって!」
炎天下のプールサイドに出るや否や駆け出す海パン姿の弟、夏樹。まだまだ小×生、元気いっぱいなのは分かるけど、もう少し落ち着きをだな。
ザッパーン!
「こらー!飛び込みは禁止です!」
大きな水しぶきが上がり、監視員のおじさんが声を荒げる。っておい、何やってんだあのバカ!
春人「こら〜夏樹!」
夏樹「へっへっへ〜」
ただいるだけで汗が滴り落ちるほど暑い夏の日、これが俺 四谷 春人にとって忘れられない一日になることを、この時はまだ知らなかった。

夏休みのある朝。クーラーから出るひんやりした空気を浴びながらテレビを観ていた。健全なる高校生としてはいかがなものかと自分でも思うけど、昨日は遅くまで親友の東と遊び回っていたのだ。・・・本当は宿題を終える予定だったが、東から呼び出されてしまったのだった。
今日こそは宿題を! が、とりあえず昼過ぎまではダラダラして疲れを癒すか。そんなことを考えていたら、ドタドタと二階から足音。ややあって、
夏樹「春人兄ちゃん、プール行こうぜ!」
バン!リビングの扉を叩くように開けて弟の夏樹が現れた。
夏樹「夏休みなんだからさ、遊んでくれよ!」
春人「・・・」
どうしたものか。正直なところ、昨日の疲れもあるので休みたい。しかし、高校に入ってからあまり構ってやれていない弟の頼みを断るのは少し胸が痛む気も。
春人「近くの市民プールなら、いいけど」
夏樹「やったぁ!兄ちゃんとプールだぁ!」
春人「ただし!」
浮かれる夏樹に対し、ピシャリと告げる。
春人「騒いだり、人の迷惑になることをしない、約束できるな?」
夏樹「サワイダリ、ヒノトメイワク・・・?」
春人「いいね?」
ポカーンとした夏樹。こいつ、ちゃんと分かってるのか。
夏樹「できらぁ!」

そんなこんなで近所にある市民プールにやってきて冒頭に至るのだった。
案の定テンションが上がりきった夏樹は早々に監視員のおじさんから大目玉をくらった。
夏樹「ちぇー、なんだよあのおっさん。ちょっとくらいいいじゃんよぉ」
春人「お前なぁ、あれ程言ったろう・・・おかげで俺まで巻き添えで怒られちゃったじゃないか」
夏樹「そだっけ? まぁ、切り替え切り替え!」
言うや否やパッと立ち上がり、プールサイドを駆け出す夏樹に、ため息を漏らさざるを得ない。元気があり過ぎるのも考えものだ。
春人「おーい、待てよぉ!」
あまり目を離してもいられない。俺も昨夜の疲れを押して立ち上がり、目立たない程度の速度で夏樹の後を追ったのだった。

2
夏樹「ん? なんだこれ? ・・・専用プールはこちら?」
春人「専用、の前の部分が滲んでて読めないな」
夏樹とともに矢印付きの看板を見て首をかしげる。
この市民プールには俺も子供の頃から何度か来たことがあるが、こんな奥まった目立たないところにもう一ヶ所あったっけな?
夏樹「よし、行ってみよう!」
春人「お、おぅ。でも専用って書いてるからなぁ」
もし規則に反してしまったら、またさっきみたいに監視員に怒られてしまうのでは。そんなことを考えていると、
「わーい、楽しかったねぇ!」
「ね、すごく気楽でよかったわ」
看板の先の方から、俺と同年代か少し上くらいだろうか、若い女性2人組がこちらに向かって歩いてくる。
春人「あっ、わわっ!」
プールにいるということは、つまり、その、女の子2人は水着姿で。め、目のやり場に困る。俺とて年頃の男、女の子に興味がないと言ったら嘘になる。しかし彼女いない歴=年齢だし、なんか緊張するし、今日は弟も来てるし。
そんな俺の態度を見てか、一瞬こちらに訝しげな目線をくれてからすぐ愛想笑いを貼り付け、ペコリと会釈をして俺たちの横を通り抜ける女の子たち。
ふー、緊張したぁ。
夏樹「春人兄ちゃん意識しすぎだよ。気にせずでーんとしてたらいいのさ、見てな!」
言うや否や、
夏樹「おーい、お姉ちゃん! バイバーイ!」
大声を上げて手を振る夏樹。な、なんてことを・・・恐々として夏樹の視線の先に目をやる。あっ、笑顔で手を振り返してくれてる。
夏樹「なっ? 女の子なんてこんなもんだよ。」
えへんと胸を張る夏樹。こいつ俺より何歩も上を行ってやがる。っていうか小×生相手にこの様な俺って。とほほ。
夏樹「さーって! なんか知らねーけどこの先は普通にプールがあるみたいだし! 行くぞー、兄ちゃん!」
ダッと駆け出す夏樹。
春人「また怒られるからやめろー!」
つられて後を追う俺。
そのため、残された女の子たちの会話が俺たちの耳に入ることはなかった。
「さっきの男の子可愛かったね〜お隣はお兄さんかな?」
「多分そうじゃない? あの人もなかなかカッコ良かったよね! でもさ」
「うん。あの兄弟、プールの方へ行っちゃったけどいいのかな?」
二人して首を傾げる美少女たち。
「ここから先は女の子専用プールなのにね」
もしもこの話を聞いていたら・・・後々まで俺は悔やむことになる。

3
夏樹「ははっ、なーんだ、ちょっとボロいけど、すげー広くて泳ぎやすいじゃん! こっち来て正解だな、兄ちゃん!」
春人「本当だな。なんでこんなに人が少ないんだろう?」
だだっ広いプールには俺と夏樹以外、片手で数えられるほどの人しかいない。それも、
夏樹「またまーた鼻の下伸ばさないようにね、兄ちゃん」
春人「そ、そんなことしねぇよ!」
不思議なことに、そこにいたのは皆綺麗な女の子ばかり。アイドルグループがお忍びで来たのだろうか、という程に顔もスタイルもちょっとそこらでは見かけないレベルだ。
夏樹にはあぁ言ったが、あんまり露骨になりすぎない程度にちょっと見ておきたいという気も・・・。なんてことを考えていた、その時だった。
夏樹「あっ?!」
突然、夏樹が声をあげた。夏樹の短く刈られた髪が長くなっていく。肩口まで一気に伸びた髪が、風に吹かれてふわりと舞う。・・・まるで女の子のように!
変わっていったのは髪だけではない。二次性徴を迎える前の夏樹の身体が、少しずつ、少しずつ丸みを帯びていく。日々の運動で幼いなりに絞られた四肢にも脂肪がついていき、骨格自体も縮んでいっているようで。そのためか、履いていた赤い海パンがずり落ち、大きくなったお尻にかかってしまっていた。顔も丸く、ふっくらとしていって・・・。
ぷくり。
男の子なので当然外にさらけ出していた乳首が大きくなって。胸もほんのり、膨らんでいく。・・・まるで夏樹と同年代の女の子のように!
春人「な、夏樹・・・?」
自分の姿に唖然とする夏樹。あまりの出来事に渇いた笑みすら出てくる。
夏樹「ヒャン! な、何じゃこりゃ?!」
夏樹は急に股ぐらを抑えた。ま、まさかアソコが!?
春人「だ、大丈夫か、夏樹! い、今すぐ病院に・・・」
しかし、次の瞬間
春人「?!」
異変は俺にまで迫っていた。

いち

4
春人「うぐっ!」
骨が軋むような、今までに感じたことのない気味の悪い感覚。ふと腕を見ると、それなりに焼けた肌の色がスーっと白くなっていくのがわかった。同時に、二の腕から手の甲、さらには指にも生えていた体毛が消え失せる。目を下に向ければ、脚も同じようになってた。恐らくは脇や下の毛も・・・。
後に残るのは、雪のように真っ白で、きめ細かな肌。
春人「ああっ!?」
部活のおかげでそこそこ見れるレベルまで出来ていた筋肉がみるみる落ちていき、その代わりとでもいうかのように全身に柔らかな皮下脂肪が蓄えられていく・・・さっきの夏樹と同じように!
お腹周りがぐぐぐっ・・・とくびれ、骨盤が広がるような感覚。尻がムチムチと大きく張っていき、女性のヒップのような妖艶な曲線を描いていた。 骨格の変化に伴い、脚が少しずつ、少しずつ内股へ曲がっていく。
春人「くっ、あっあぁ・・・!」
呻き声のトーンが高くなっていく。数年前に声変わりを終えた男子高校生とは思えない程に。男らしく骨張っていた輪郭が丸くなり、顔も小さくなっていくのがなんとなく分かる。夏に向け、行きつけの床屋で短く、軽く切っておいた髪が艶を帯び、サラサラと伸びていく。
春人「くはぁ・・・んっ!」
喘ぎ声に変わりつつある声が漏れる唇も、ぷるんとした艶っぽいものになり、眉が細く弧を描き、睫毛も伸びていく。
春人「やんっ!はぁあ!」
薄くなった胸板に鎮座した桜色の乳首がツン!と立ち上がった。気付けばその大きさは元々の2倍か、それ以上にまで・・・。
春人「ひょ、ひょっとしてこのまま・・・」
2つの胸が、鼓動に合わせてむくむくっ・・・と徐々に膨らみ始めた。脂肪を蓄え、体積を増していく胸。
春人「うわぁ!!」
思わず手で胸を押さえ込む。 が、抵抗は虚しく、ゆっくりと、しかし確実に胸はむにゅむにゅと膨らみを増していく。
残す所はあと一か所だった。
春人「っ!・・・あっ!あぁぁああっっ!!」
俺の股間が突然大きく反りかえり、ビクンビクンと脈打つたびに小さくなっていく。
春人「ちょっ、ちょっと、まってぇ!」
やがて触ってみないとどこにあるかわからない程まで縮んでしまう。そして、そのまま手をすり抜けるように消えていった。
春人「うっ、ぐぅ!」
一瞬、下腹部が掻き回されるような感覚がしたと思うと、股間にあるはずのない割れ目が刻まれていく。
春人「ひゃっ!?」
こうして、俺の身体は一瞬にして女の子になってしまったのだった。しかし、変化はここでは終わらない。
春人「なっ・・・あんっ!」
生まれたばかりの俺の乳房(!?)がギュッと締め付けられる感覚。男であれば知ることのない未知の感覚に、思わず顔が赤くなる。
春人「お、俺・・・」
「俺」という一人称に違和感を覚えるほど可愛いらしい声が溢れる。出来たての胸はいつの間にか柄の入った緑色の水着で包まれている。
春人「そ、そんな・・・」
股間にも子供の頃履いていたブリーフのような締め付け感。違うのはその内側にあった俺のイチモツが、もう存在していないということ。いつの間にか海パンはビキニのボトムへと変わり俺の股を覆っていた。
キュッと股ぐらを抑えるそれは、幾分頼りなくなってしまった自分の股間を自覚させるのに十分で・・・。
春人「きゃあ!」
嬌声が溢れた。反射的に指で触れた股の付け根には当然慣れ親しんだモノはなく、かわりにビキニ越しに敏感な秘所を刺激してしまう。
春人「嘘・・・これって・・・」
次第に動悸や息切れは落ち着きはじめ、胸の重量感を思い出して下に目線を向ける。
大きく膨らんだ2つの乳房は、確実に自分のものであった。 ちょっ、と持ち上げてみると、柔らかく、重い。作り物なんかじゃない、確かに自分の身体にくっついているという感覚が。それは、つまり。
春人「俺、女の子に〜!?」

5
夏樹(?)「に、兄ちゃん!」
動転のあまり、夏樹のことが意識から飛んでいた。声のした方角を見ると、どことなく夏樹の面影の残る女の子が。
春人「お、お前、夏樹なのか!?」
肩口まで伸びた黒髪、ほんのり膨らんだ胸元。健康的な小麦色の肢体を包むのは、やはり女の子向けの水着だ。ブラジャーに似たビキニトップ、太ももがあらわになったボトム。どこからどう見ても、夏樹と同年代の小×生の女子にしか見えない!
夏樹「う、うん。お、俺たちなんでこんな・・・ち◯ち◯もない! 身体もプニプニしてる! む、胸まで・・・。兄ちゃん、俺たち女の子になっちゃったんだよ!」
分かっていたことだが、改めて事実を突きつけられるとサッと頭から血の気が失せる。
春人「と、とにかくここを出よう! 更衣室へ戻るんだ!」
急いでプールサイドへ移動し、ザバッと水から身体を上げる。
ブルン
その勢いで柔らかく膨らんだ胸が揺れ、思わず赤面してしまう。それを誤魔化すようにダッと駆け出し・・・転びそうになる。
夏樹「危ねぇ!」
後ろから夏樹の声。女の子の身体って、男のとは肉のつき方だけじゃなく、重心まで違うのか! ブルンブルンと揺れる胸をギュッと抱えるように抑え、小走りで元来た道を進む。長くなった黒髪が背中に当たりくすぐったい。と、そこでちょうど同年代の男女二人組とすれ違った。ちらっ。二人と目が合う。
春人「やばい、見られた」
夏樹「急ぎすぎだって!」
サッと急ぎ足で通り抜けたところで、夏樹が追いついてきた。こんな姿を他の人に見られるなんて。恥ずかしさのあまり、耳まで赤くなったのを感じる。
夏樹「どうせここから更衣室まで距離あンだしさ、人の目は避けれねぇって!」
春人「は、はい・・・」
立場逆転。普段危なっかしい夏樹にたしなめられるなんて! とほほ。
こうして不思議な「専用プール」から離れた俺たち。残されたカップルの会話を耳にすることはなかった。
「さっきの女の子、同い年くらいかな? すっごい可愛かったね〜!」
「ちょっと、鼻の下伸ばさないでよ! でも確かに綺麗だったわね。スタイルもいいし、髪もサラサラで羨ましい〜! 後ろから付いて来てた娘は妹さんかな? あの子も可愛かったわね」
「そうそう! 絶対大きくなったらお姉さん似の美人になるよぉ! 美人姉妹で眼福眼福♪ 」
「やっぱりこの"女の子専用プール"、美人になれるって噂は本当なのかも! あたし、入るの俄然楽しみになってきちゃった!」
「ボクァ、プールサイドからゆっくり眺めさせてもらうよん。何たってあのプールは女の子のものだからね!」

6
更衣室の入り口に立ち、はたと気づく。今の俺たちは、男女どっちに入ればいいんだ!?
男として入場したけど、今の身体はどう見ても女の子で。このまま男の方に入ったら、どんな目に遭うことか・・・。
反射的に手首に括られたロッカーキーを見やる。
夏樹「あれ?」
夏樹も同じことを考えていたようだ。俺と同じポーズで固まっている。プールに入場した時、俺たちのロッカーキーは男であることを示す青色だった。しかし今、二人の手首に引っかかったキーの色は・・・ピンク!
春人「女子更衣室に入れってことなのかな・・・?」
ゴクリ。不安と、一欠片の好奇心で唾を飲む。いいのか!? 本当に大丈夫なのか!?
頭の中で様々な思惑が錯綜し、破裂しそうだ。ジリジリと照りつける太陽の熱も判断力を奪っていく。ええい、ままよ!
意を決した俺は夏樹と顔を見合わせ、ゆっくりと「女子更衣室」と刻印された扉を開いたのだった。

に

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