Latest Entries
投稿TS小説第132番 そんな、おままごとみたいな……(5)
作.ありす
挿絵.霞彩ゆきは http://www.geocities.co.jp/shiro_shocora/

<5:クノとクララの傾向と対策?>
ドーラは『家事があるから』といって、とりあえず自分の家に帰っていきました。
後には、少女の姿になってしまったコンラートと、青年の姿になってしまったクララがキッチンのテーブルで、今後のことについて話し合っていました。
「で、これからどうすんだよ?」
「クノ、乱暴な口の利き方は止めたほうがいいわ」
「そういう問題じゃないだろ?」
「あなた、中身はともかく、外見は女の子になったんだから、それらしい話し方をしないと」
「それを言うなら君だって、なんかおカマみたいだぞ、そのしゃべり方」
「コホン! とにかく、暫くはコレで生活していかなきゃいけないんだから」
「そんなこといったってなぁ……」
「まずは名前からだね。コンラートって男の名前だろう? せめて、コーネリアとかさ」
「それなら、君だってクララなんておかしいじゃないか。クラウスとかにでも変えたらどうだ? ……って、そうじゃないだろ!」
「まぁ、落ち着きなさいよ」
「これが落ち着いていられるか! こんな年端も行かない女の子の姿になっちまって! オレは一体どうすりゃいいんだ?」
「私……、僕が面倒を見てあげるよ」
「クララ……?」
「これも神のお導きかもしれない。迷える子羊を導くのも、司祭の務め……」
「……って、なんか目がコワいんですけど? クララ、さん?」
「さ、クノ。おネエさんに、ちょっと見せて御覧なさい」
「見せてって何を?! ってかその手つき止めてくれ! 第一、もうお姉さんじゃないんだろう!?」
「細かいことは気にしない! 男でしょう?」
「今はオンナだぁ! ヤメロこのスケベ! ナニをっ!」
挿絵.霞彩ゆきは http://www.geocities.co.jp/shiro_shocora/

<5:クノとクララの傾向と対策?>
ドーラは『家事があるから』といって、とりあえず自分の家に帰っていきました。
後には、少女の姿になってしまったコンラートと、青年の姿になってしまったクララがキッチンのテーブルで、今後のことについて話し合っていました。
「で、これからどうすんだよ?」
「クノ、乱暴な口の利き方は止めたほうがいいわ」
「そういう問題じゃないだろ?」
「あなた、中身はともかく、外見は女の子になったんだから、それらしい話し方をしないと」
「それを言うなら君だって、なんかおカマみたいだぞ、そのしゃべり方」
「コホン! とにかく、暫くはコレで生活していかなきゃいけないんだから」
「そんなこといったってなぁ……」
「まずは名前からだね。コンラートって男の名前だろう? せめて、コーネリアとかさ」
「それなら、君だってクララなんておかしいじゃないか。クラウスとかにでも変えたらどうだ? ……って、そうじゃないだろ!」
「まぁ、落ち着きなさいよ」
「これが落ち着いていられるか! こんな年端も行かない女の子の姿になっちまって! オレは一体どうすりゃいいんだ?」
「私……、僕が面倒を見てあげるよ」
「クララ……?」
「これも神のお導きかもしれない。迷える子羊を導くのも、司祭の務め……」
「……って、なんか目がコワいんですけど? クララ、さん?」
「さ、クノ。おネエさんに、ちょっと見せて御覧なさい」
「見せてって何を?! ってかその手つき止めてくれ! 第一、もうお姉さんじゃないんだろう!?」
「細かいことは気にしない! 男でしょう?」
「今はオンナだぁ! ヤメロこのスケベ! ナニをっ!」
不快を表明する、と言う貨幣
今回も下流志向を読んでのコメント。あの本良いわぁ。
「自分が不快である」ってのを表明するのが相手に譲歩を引き出す貨幣として使える、と考える人が増えているんだそうです。
まず、自分を客の立場に置く。
これで強者のスタンスです。
ついで、不快を表明する。
すると相手は譲歩しだしてサービスが良くなるんですな。
イメージとしては値切り交渉ですね。
客は商品に興味が無く、商品がつまんないものであると主張すれば、店主は商品を値下げしたり、おまけをくれたりするのです。
これに味を占めて。
なんでもかんでも不快を表明しまくる人も増えているんじゃないかと思いますね。
相手が下手に出ればここぞとばかりにさらに不快を表明しまくったりね。
いつぞやに銀行の振り込み手数料の件で意見表明などもしたのですが、わたしは銀行と預金者の立場は対等だと思うのですね。ところが、「オレは客だ。銀行は客にサービスするのが当然だ」と、たぶん本気で思っている方もいらっしゃったり。
まぁ、銀行はまだ良いのです。わたくし如きが擁護しなくても強者でいらっしゃる事ですから。
あーつまり、わたしが言いたいのは、ほんとにそんな不快表明で一時の譲歩を引き出せたとしても、それでコミュニケーションとか本気でできると思ってるんですか。フェアでイーブンな人間関係が基本じゃないですかと。
全人類奴隷化を表明している割に今回はまともな事を言っちゃいましたね。例えば、サイト運営を趣味でやってる人間に、意識してか無意識かはわかりませんけど、直接不快を表明するような事はやめるべきではないかと。そゆ時は黙って去れば良いのではないかと思うわけです。ああ、あくまで例えばの話ですけどね。
「自分が不快である」ってのを表明するのが相手に譲歩を引き出す貨幣として使える、と考える人が増えているんだそうです。
まず、自分を客の立場に置く。
これで強者のスタンスです。
ついで、不快を表明する。
すると相手は譲歩しだしてサービスが良くなるんですな。
イメージとしては値切り交渉ですね。
客は商品に興味が無く、商品がつまんないものであると主張すれば、店主は商品を値下げしたり、おまけをくれたりするのです。
これに味を占めて。
なんでもかんでも不快を表明しまくる人も増えているんじゃないかと思いますね。
相手が下手に出ればここぞとばかりにさらに不快を表明しまくったりね。
いつぞやに銀行の振り込み手数料の件で意見表明などもしたのですが、わたしは銀行と預金者の立場は対等だと思うのですね。ところが、「オレは客だ。銀行は客にサービスするのが当然だ」と、たぶん本気で思っている方もいらっしゃったり。
まぁ、銀行はまだ良いのです。わたくし如きが擁護しなくても強者でいらっしゃる事ですから。
あーつまり、わたしが言いたいのは、ほんとにそんな不快表明で一時の譲歩を引き出せたとしても、それでコミュニケーションとか本気でできると思ってるんですか。フェアでイーブンな人間関係が基本じゃないですかと。
全人類奴隷化を表明している割に今回はまともな事を言っちゃいましたね。例えば、サイト運営を趣味でやってる人間に、意識してか無意識かはわかりませんけど、直接不快を表明するような事はやめるべきではないかと。そゆ時は黙って去れば良いのではないかと思うわけです。ああ、あくまで例えばの話ですけどね。
![]() | 下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち 内田 樹 (2007/01/31) 講談社 この商品の詳細を見る |
ろく☆いち 松本ドリル研究所
![]() | ろく☆いち 松本ドリル研究所 (2006/08) ハーヴェスト出版 この商品の詳細を見る |