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「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (2) 作.ありす 挿絵.東宮由依 2.8% 12
投稿TS小説 最悪の理想の薬(3) by.DEKOI 2.8% 12
投稿TS小説 最悪の理想の薬(4) by.DEKOI 2.6% 11
投稿TS小説 最悪の理想の薬(5) by.DEKOI 2.6% 11
「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (7) 作.ありす 挿絵.東宮由依 2.1% 9
「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (1) 作.ありす 挿絵.東宮由依 1.9% 8
900万ヒット記念作品 TS論理パズル 捕らわれた勇者と3人の大魔女<問題編> 1.9% 8
よるいちさんから投稿して頂きました! 1.6% 7
投稿TS小説 最悪の理想の薬(1) by.DEKOI 1.4% 6
投稿TS小説 最悪の理想の薬(2) by.DEKOI 1.4% 6
「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (4) 作.ありす 挿絵.東宮由依 1.4% 6
「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (9) 作.ありす 挿絵.東宮由依 1.4% 6
目が覚めたら潮吹きお姉ちゃんになっちゃった 西野翔 辻さき ムーディーズ 1.2% 5
日曜巴ちゃん劇場38 藍さんがありすにフられたらすかさずUPしようと秘かに準備していた問題作 1.2% 5
強制女性化小説第82番 OUT or SAFE !? (前編) 0.9% 4
投稿TS小説 甘い人生の始まり(18禁) <中編> by.GGG 0.9% 4
日曜巴ちゃん劇場27 ご主人さま、大ピンチ! 0.9% 4
魔女っ娘ステッキ(よくかきまぜてめしあがれ内) 0.9% 4
投稿TS小説第142番 そんな展開・・・(笑)(19) by.柚子色 0.9% 4
合計 426

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「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (9) 作.ありす 挿絵.東宮由依

第8幕 魔法の薬
 
 次の日、たまっていた聖務を片付けるとか言って、クララは今日は畑仕事はお休み。
 礼拝堂の隅に衝立で区切った執務室に篭っていた。
 私も洗濯だけ済ませたら、役場に行かなければならない。
 だからあまり時間がないけど、聞いておきたいことがあったので、お茶を差し入れるついでにクララに言った。

「そういえばさ、例の薬ってどうしたの?」

 私とクララの性別と見かけの歳を変えてしまった、不思議な薬。
 東の森に住むという魔法使いが作ったものだけど、解毒薬はない。
 隣村にいるという、何時現れるかわからない仲介者がいなければ、その魔法使いにも会うことができない。
 それに、いい加減で失敗ばかりしていることで有名な、インチキ魔法使いだから、会えたとしても解毒薬を手に入れられる可能性は少ない。
 でも今のファリンには、新しい未来を開く可能性を秘めた薬だ。

「例の薬?」
「ほら、私たちがこんなになっちゃった薬」
「あれは厳重に封印して、保管してあるよ。どうしてそんなことを聞くんだ?」
「え、ううん。どうしたかなーと思って」
「クノ、あの薬のことは諦めろって言っただろう。また飲んだらどんなことになるか、わかったもんじゃない」
「あー、いやぁ、私じゃなくって、そのぉ……」
「いたずらに使っていい薬じゃない。そんなことぐらい判るだろう?」
「いたずらじゃなくて……。ちょっと困っている人がいてさ」
「クノ、見え透いた嘘をつくのは止めてくれないか? 僕たちは今のままでいいじゃないか。何が不満なんだ」

 “クララが優しくしてくれないから、男に戻りたい”なんていったら、どれだけ馬鹿にされることか。
 それに薬が欲しいのは、ファリンのためでもあるし……。

「不満って、言うわけじゃないんだけど……」

 そう言うと、クララは椅子から立ち上がって、私のことをきゅっと抱きしめた。

「もし君が赤ん坊になってしまったら、僕は困るよ」

 もう! こういうことされたら、何も言えなくなるじゃないか。

   *―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*

 とにかく、あの薬をなんとしても探し出さなきゃ。
 いつもよりも早めの夕食後、私はクララが聖務に付くのを見計らってから、庭の端っこにある、今は使っていない倉庫の中を探していた。

「ここにも無いなぁ……」
「何を探してるんだい?」

 探すのに集中していたので、誰に声を掛けられているかなんてことにまで、気が回らなかった。

「んー? 薬。私がこんなになっちゃった奴……」
「ほうー」

 ヤバイ! おそるおそる振り返ると、引きつった笑顔で、クララが私を見下ろしていた。

「あ、あああ、あの?」
「まだ、諦めていなかったのか?」
「あ、あの、クララさん? 指をバキバキ鳴らすのは、止めて頂けませんか?」

 ただでさえ背の低い私がしゃがんでいる所に、仁王立ちに立っているクララは、聳え立つ恐怖そのものといってよかった。
 それでも気を取り直して、ばっと飛び出して逃げようとした。
 けれど私が足元の空箱に躓くのと、クララが私の服の背中を掴んだのは、ほぼ同時だった。
 びりびりびり~と景気良く、私の服は破れてしまった。

「きゃーっ! いやぁーっ!!!」
「ご、ごごゴメン!」

 私もこんな悲鳴を上げられるんだ、と一瞬自分に感心してしまった。
 でもすぐに、あまりといえばあまりの自分の格好に恥ずかしくなって、破れた服を押さえながらその場にしゃがみこんだ。

「だ、大丈夫? 怪我はしていない?」

 見たことが無いほど情けない顔で、クララが私に手を伸ばそうとした。
 むしろクララのほうが動揺しているといっても、良かったかもしれない。
 おかげでこちらのほうが冷静になれた。
 こっそり薬を探そうとしていたのを誤魔化すことが出来るチャンスは、今しかない!

「寄らないでっ! このケダモノーっ!!」
「ケ、けだ……?」

 そう叫んで、私は兎みたいにその場を逃げ出した。
 泣きながら、という演技までつけて。

 そのまま居間に戻った私は、たまたまそこで本を読んでいたハルをぎょっとさせてしまったけれど、事の顛末を簡単に説明した。

「……というわけなの。だから心配しないで」
「まぁ、とにかく着替えておいでよ」
「そうする。やっぱりクララのお古じゃ、布が弱いなぁ……」
「いや、なかなか目の保養をさせてもらったよ」
「ハルのスケベ! このことは誰にも言わないでよ」
「もちろん」

 ハルは笑いながら居間を出て行った。
 あーあ、自己嫌悪。ハルにまでこんなみっともない姿を見られてしまうとは……。

   *―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*

 居間で繕い物をしていると、見てわかるほど意気消沈したファリンが入ってきた。
 椅子に乱暴に腰掛けて、意気消沈した顔をしている。気分も悪そう。

「どうしたの? ファリン」
「はい……。クノさん、繕い物ですか?」
「うん、そうだけど。ファリンも何かあったら出して。ついでにやっておくけど?」
「ええ、ありがとうございます」

 そういうと、溜息をついて椅子に座り直した。
 私は声をかけるのもなんとなく躊躇われて、そのまま繕い物を続けた。
 ファリンにだって悩み事ぐらいある筈。でも今それを尋ねるのは、なんとなく出すぎているような気がしたのだ。
 しばらくすると、私のすることを見ていたファリンが言った。

「クノさんはいいですね。女の子らしくて……」
「ええ? そうかなぁ? クララにはいつも逆のことを言われるけど」
「やはり私は、男でも女でもない、中途半端な体ですから……」
「何かあったの?」 
「ええ、まぁ……」
「ハルと?」
「そうですね」
「何があったのかは知らないけれど、ファリンもあの薬を飲んで、女の子になればいいさ。そうすれば全て解決」
「でも……。いえ、私は……、クノさんの様には、なれないですよ」
「私なんて、全然参考にならないよ。私は駄目人間だもん」
「そんなことはありませんよ」
「ううん、私なんか全然駄目。自分でも変だって思ってる。もともとはれっきとした大人の男だったのに、いまじゃ誰かの助けがなければ生きていけない、ただの子供だよ。それも小賢しい女の子。自分でも情けないよ」

 そういいながら、私は縫い終わった服をひざの上に載せて、裁縫道具をしまった。

「私は、クノさんに憧れています。それに、今の私は、男でも女でもありませんから」
「でも、ファリンは歌だってうまいし、美人だし、何でもできるし、何でも知ってるし、それに比べたら、私なんか……」

 今の私にできることはとても少ない。膝の上の繕い終った服をぎゅっと握り締めた。
 
「そんなことありませんよ。クノさんだって、とってもかわいらしいですし、小さな体で村役場や教会のお勤めだってしながら、カールさんの身の回りの世話をしているじゃないですか。とても立派ですよ」
「ううん、そんなことない! 私、こんな体で、どれも中途半端で、肝心なところでは何の役にも立たなくて、大人なのに子ども扱いされて、本当は男なのに、女の子みたいに振舞って……言葉遣いだって、考え方や性格まで……、どんどん自分じゃなくなって……」

 私はなんて情けない人間なんだろう。ファリンを慰めるつもりが、自分のほうがファリンに不平をぶつけてる。
 でも、どうにもならない。おまけに涙が滲んできて、べそをかいて癇癪を起こしかけている。それも今の自分の体のせいにしようとしているんだ。
 小さな女の子が泣いていれば、誰だってやさしく慰めてくれることを知っているからだ。
 都合のいいときだけ女の子であることを利用して、目の前にいる優しいファリンに、慰めてもらいたいと思っているんだ。
 こんな私、大嫌いだ!

 ふわっと、ファリンの腕が私の体に回された。

「優しくしないで! こんな私に、優しくなんかしないでよ!!」

 そう叫びながら、私はファリンに抱きつきながら、大声で泣き出してしまった。

第8幕完成

 今までずっと我慢してきたことも、全部吐き出してしまいたかった。
 わんわん泣いて、涙も鼻水もたらして、それでもずっとファリンは子供をあやすように、優しく抱きとめてくれていた。
 そうして赤ん坊みたいに、ファリンに抱きついて泣いていたら、少しずつ気分が落ち着いてきた。
 まだぐずっている私の頭を撫でながら、ファリンが言った。

「悲しくて泣きたくて、甘えたいときは、自分を責めないで。素直に慰めてもらえばいいと思いますよ。こんな風に」
「でも、私、ひっく、そんなの……」
「恥ずかしいことなんてありませんよ。自然なことです」
「でも……ぐすっ、変だよ。そんなの……」
「変ではありませんよ。正真正銘の女の子なのに、男のように振舞っていたら、小さな体で何でもできたら、そっちのほうがおかしいです」
「だって……」
「クノさんは生まれ変わった新しい体で、十分以上のことができていると思いますよ。だから誰も、クノさんのことを悪く言ったりはしないでしょう?」
「でも、クララは……」
「そうですね。私たちには、クノさんは十分女の子らしく見えますけど、カールさんにとっては、まだ不満なのかもしれませんね」
「これ以上どうしろっていうの?」
「クノさんはカールさんのこと、愛していますか?」
「……」
「カール司祭がお嫌いになられたのでしたら、別れてはいかがです?」

 私ははっとした。ファリンが言うとおり、嫌いならば別れればいい話だ。
 でもそうせずに、クララの傍にいると言うことは、愛していると言うことなんだと思う。
 それに、クララと別れるなんて……。
 私は左手に嵌めている指輪を握りしめ、また涙を見られないように、ファリンの胸に顔をおしつけた。

「それが出来たら、とっくにそうしてる……」

 今の私はいろんな意味で、クララがいないと生きていけない。それに……。

「ねぇ、ファリン?」
「はい、なんでしょう?」
「ファリンは、どうしてこんなに、私に優しくしてくれるの?」
「私、……クノさんのこと、大好きですから」
「ありがとう、……私も、ファリンのこと……大好き、だよ……」

 ファリンは本当に優しい。だけどそれに甘えてばかりいちゃ、いけない気がする。
 ファリンの優しさは本当は……。

 ファリンのぬくもりを感じながら、私は急速に眠りに落ちていった。
 自分でも知らない間に、ファリンは私をベッドに運んでくれた。
 夜中に目を覚ましたら、隣でファリンが寝ていて、私の手をずっと握っていてくれた。

<つづく>

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  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
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