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投稿ドラマ脚本 添い寝と妹とヤンデレと、とか by.ありす

Cast----------------------------------
有栖川ありす……あ◎す

甘井教授……▼むぁい
恵 ……○

あずみ……※ズキ
小鳥遊君……うず△
紫 藍…… ■

萌留……る☆ぃ
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❤添い寝

「教授、この前の資料ですが……、あら? 寝てる」
「すー すー」
「……狸寝入りでしょ? 起きて下さい」
「ふがー ふがー」
「教授、ソファーなんかで寝てると風邪ひきますよ?」
「ぐぁー ぐぁー」
「ホントに寝てるのかしら? あ、そうだ!」

 -----何かの機械をセットする音

「教授……
 起きてください。
 起きないと、耳元に息吹きかけちゃいますよ?
 ふぅ~❤
 ワタシの吐息、感じますか?

 久しぶりですね、二人っきりだなんて……
 隣、失礼しますね。
 頭、教授の肩に乗せても、いいですか?
 うふん❤ なんだかほっとします。

 部屋が静かなので、教授の寝息だけじゃなくて、心臓の音まで聞こえてきますね。
 ほら、教授。ワタシの胸に手を当ててみてくださいよ。
 トクン、トクンって、ワタシの鼓動、感じますか?
 あぁん、指を動かさないで……ください。
 ドキドキしてきちゃいます。
 ホントは寝たふりしているんでしょ? 教授。
 じゃないと、その手の動きは不自然ですわ❤ 
 ああぁん❤ 教授、いびき掻いたまま、ワタシを押し倒さないでください❤ 
 あ、駄目です! 今日は、アブナイ日なんですから。

 (中略)

 調子に乗らないでください!
 眠ったままそんな、器用なことができるわけないでしょ!
 止めてください!
 止めてって言ってんでしょ! このエロオヤジ!」

  どかっ!
 
「イタタタ……。ん? おお、有栖川君か、どうしたんだね?」
「どうしたもこうしたもないでしょう! ずっと起きていたくせに!」
「起きていた? いや、僕は今起きたところだが……なんだね、その怖い顔は」
「……」
「何やら柔らかくて、気持ちのいい夢だったなぁ。起きてしまうなんて惜しいことをした」
「おトボケになるなら、それでもいいんですが、とにかく! 手に持っている私の下着、返してください!」
「ん? 何でこんなものを握って……。有栖川君、キミも大胆な誘い方をするなぁ、ははは」
「もう! 何でもいいですから、あっち向いててください!」
「で、何しにきたんだ? キミは」
「…………先日の女性化薬の実験の結果ですが……」

添い寝CD添い寝CD
(2008/11/26)
(オムニバス)上田愛美

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❤妹にまとわりつかれて眠れない

「ありすおねーちゃん!」
「あら、あずみ。 どうしたのこんな時間に?」
「うーん、ちょっと聞いて欲しいことがあって……、おねーちゃんパソコンやってるの?」
「うん、ちょっとね。今日昼間面白いことがあってね」
「あー、甘井教授とおねーちゃんが、エッチなことしてるぅ!」
「ちょっと服を脱がされただけですよ。でも……うふふ、このビデオを編集してディスクに焼いて……」
「どうするの? そんなの……」
「とある人に、送ってあげるの☆」
「とある人って……あーっ! また怒られるよ?」
「怒られるのは、教授だけ。そうなるようにうまくビデオをつないで、セリフも違うものを……」
「悪いんだぁ」
「いいのいいの、多少の刺激があったほうが、あの二人は面白いから」
「ねぇー、おねーちゃん?」
「……」
「おねーちゃんてばっ!」
「ちょっと待って、あずみ。もう少しで編集終わるから……」
「やだぁー。そんないたずらしてないで、ねぇー?
 あのね、あずみねぇ、この前、学校でね?
 聞いてる? おねーちゃん?
 アタシねぇ、素敵な人にあったのぉ……。
 でもねぇ、アタシにはねぇ、おねーちゃんがいるから……。
 それでね、その人が言うにはぁ……。
 ねぇー、ちゃんと聞いてよぉ……。
 最近ちっともかまってくれないんだから、ちょっとぐらい、いいでしょ?
 こっち向いてくれないと、抱きついちゃうんだから!
 うゎぁ……。 よけられちゃった……。
 アタシのこと、キライになっちゃったの?
 ううん、そうじゃなくてぇ、ちゃんと言ってよぉっ!
 いいもん! 一人で寝るから!!

 ぐー ぐー ……

 もう寝たよ?

 ぐー ぐー ……

 おねーちゃんがなんか話しかけても、あずみもう寝ちゃったから何にも聞こえないんだもん。

 ぐー ぐー ……
 ぐー ぐー ……
 ぐー ぐー ……
 
 ねぇー おねぇちゃぁん。 まだ寝ないのぉ?
 あずみ、もう待ちくたびれちゃったよぉ?
 
 え? 寝たんじゃないのかって?
 やぁだぁー。 一人で寝るの イ・ヤ・ダ ぁー!
 はやく寝ようよーっーっ !!

 わーい! やっと来てくれた。
 おねぇちゃん、あったかーい。
 ね、ぎゅってしてよ。してくんなきゃ、寝ないよ?
 んふぅー。おやすみなさーい。
 羊が一匹、羊が二匹、羊が~
 え? うるさい? お姉ちゃんがぐっすり寝られるようにって、あずみ思ったのに……。
 ダメなのぉ……? だって、だって……。
 ホント?  えへへ、じゃぁ、続きね。
 羊が3匹、羊が4匹、ひつじが5匹、……ひつじがぁ~6匹
 ひつじが……7……ひき
 ひつじ……が、は……っぴき
 ひつ……じ……
 が……
 ………………

 
「やれやれ、大騒ぎした割には、あっという間に寝付いたわね。最初からこうしとけばよかった……。
 やだ、パジャマの端っこしっかり握り締めてて……。 
 ぐっ! と、取れない……」

妹にまとわりつかれて眠れないCD妹にまとわりつかれて眠れないCD
(2008/05/28)
釘宮理恵小清水亜美

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「ご主人様! 何ですかっ!? これっ!」
「何って、ビデオディスクか? これ」
「ビデオディスクか? じゃありません!」
「なにをそんなに怒っているんだね、恵?」
「ご主人様、私という者がありながら、あんなTS娘なんかと! いったいどういう事ですかっ!」
「何の事だかさっぱり……」
「ごまかしても無駄です!
 あの有栖川だとか言う娘と!
 そりゃ、私は昼間一緒じゃありませんけど……。
 私の目が届かないのをいいことに……、聞いていらっしゃるんですか!
 こうなったら、私にも考えがあります。
 これ、わかります?
 そう、首輪。私とお揃いなんですよ
 逃げたって無駄です。ほら、手足が痺れて動けないでしょう?
 え? 何ですって? 
 あら、ちょっと薬の量間違えちゃったのかしら? 呂律が回らなくて、何を言っておられるのか判らなくなってしまったわ。
 でも、いいですよね。私たちに言葉なんて要りませんもの。
 そんなに抵抗しないでください。ちょっと手足を縛るだけですから。
 この薬、即効性ですけど、効果が消えるのも早いんです。
 ほら、だんだんと……胸が膨らんできましたでしょう?
 下も変わってきているはずですわ。
 そう、そのとおり。ご主人様が作った薬なんですよぉ……うふふふっふふふ
 どうです? ご自分で味わうのは?
 たまには、私の切ない思いを、そのカラダで感じてくださいな。
 ああ、動かないで! 服が邪魔だから切るだけですから。
 動いたら、怪我しますよ?
 男物のスーツなんて、このカラダには似合わないでしょう?
 ほら、だんだんと露になっていく……、すてきなおっぱい❤
 こんなに先っぽを尖らせて……。
 
 ほら、これでご主人様は、生まれたままの……あら、違いましたね。
 生まれ変わったばかりの、スベスベのキレイなカラダ……。
 快感も苦痛も、ご主人様が私のカラダに刻んだ見えない傷……。
 ご主人様にも刻んで差し上げますね。
 だって、そうすればご主人様はもう私から離れられなくなるでしょぉ?
 私がご主人様から離れられないように……。
 まずは快感を。そして、切ない苦痛も……。
 心に刻まれた消えない傷跡をお互いに舐め合って、私たちはひとつになるんですわ……」

ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCDぎゃーーーっ!ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCDぎゃーーーっ!
(2008/06/25)
イメージ・アルバム水橋かおり

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❤ヤンデレの女の子に死ぬほど 2……

「あら、どうしたの? 小鳥遊君。こんな夜中に」
「……」
「黙っていちゃわからないでしょ、小鳥遊君」
「……」
「そんなパジャマ一枚で、枕抱えて……」
「……」
「はいはい、わかったわよ。こっちへ来なさい」
「寝てた……」
「? 私はまだ、ベッドに入ったばかりだったから……」
「あずみちゃんと、寝てた……」
「? ああ、おとといの事? あずみが勝手に押しかけてきて、駄々をこねるから……」
「エッチなことしてた……」
「何もしていないわよ。大体あの子、ベッドに入ったらすぐに……」
「甘井教授と、エッチな事、してた……」
「ああ……ってどこで、そんなこと聞いたの!?」
「ビデオディスク……」
「あれは1枚しか作っていない筈……。いえ、どこでそれを見たの?」
「手紙で送られてきた……」
「そんな筈……、まさか!?」
「エッチなこと、してた……」
「や、ちょっと、止めなさい、く苦しい!」
「やだ……」
「ちょっ、ちょっと、離して、苦しい……!」
「エッチなこと、して……」
「んぐっ!  いいから、離して……」
「はぁ、はぁ……」
「落ち着きなさい、小鳥遊君……。逃げたりし……」

「ご主人さまっ!」

「あ、藍?! どうしてここに……」
「変なビデオが送られてきたから、ご主人さまのことが心配になって、それなのに……」
「誰?」
「ああ、小鳥遊君は会うの初めてだっけ? 最近知り合ったのよ。 “紫 藍”って言う子なの」
「"ご主人様”って、どういうことですか?」
「ああ、それは……、まぁちょっとした事情でね」
「はっきり言ってください! ご主人様、藍はご主人様の奴隷だって!」
「奴隷……?」
「お、落ちついて、目つきがコワイわよ、小鳥遊君!」
「ご主人様どいて! そいつ危ない!」
「藍はどこから刃物なんて持ち出してきたの! 止めなさい。二人とも落ち着いて!」
「ご主人様!」
「先輩!」

ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD 眠れないCDシリーズ Vol.2ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD 眠れないCDシリーズ Vol.2
(2008/01/11)
イメージ・アルバム落合祐里香

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❤お姉ちゃんに命令されて……

「あら、ありすちゃん、どうしたの? その怪我」
「萌留姉さま。まぁ、夕べ夜中にちょっとした騒ぎがありまして……」
「ふうん、そう? それで眠そうにしているの?」
「ええ、まぁ……。朝まで眠れなかったものですから、ちょっとここで昼寝でもしようかと……」
「あら、それはタイミングが悪かったかしら?」
「何か御用でしたか?」
「ちょっとね。ありすちゃんに用事があって」
「用事?」
「こーんなビデオディスクが送られてきたんだけど、心当たりあるかしら?」
「……お姉さま、それ、もしかして……」
「じっくりと、あなたに聴きたいことがあるの。あ、そうそう。なんでも最近、新しい子が増えたんだって? しかも、その子を独占しているとか?」
「あ、いや、それはそのぅ……」
「こんな面白いことに、私を呼ばないなんてどういうこと? 説明なさい!」
「せ、説明といわれても……」
「まずは、お茶でも入れてもらおうかしら? 長くなりそうだから」
「あの、お姉さま? 私、ちょっと寝不足で……」
「あら、私の言うことが聞けないの? 夕べは『私も』良く眠れなかったんだぁ。あんなビデオを見せられて……」
「あ、アールグレイにされますか? それともダージリンで?」
「コーヒーがいいわ。ちゃんと豆をひいて、ドリップしたやつをね」
「はい……。あ、でも今ちょうど豆を切らしていて……」
「買ってくればいいでしょう。ケーキも忘れずにね。
 そうね。どうせ買い物に出るのなら、ついでに買ってきて欲しいものがあるの。
 あ、でもその前にそこの机の上を片付けて行きなさい。
 私をこんな散らかった部屋で、待たせるつもりなの?
 ああ、ホコリを立てないように! 服が汚れるわ。
 どうせなら、メイド服にでも着替えなさいよ。そのほうが面白いわ。
 スカートは短いやつでなければダメよ。
 あなたは身のこなしが乱暴なんだから、少しは女の子らしい仕草を身に着けなければいけないわ。

 ああ、もう! じれったい! 私が着替えさせてあげるわ!
 ほら、上着を脱いで!
 また、そんな色気のない下着を着けて! それも脱ぎなさい!
 女は普段から下着にも気をつけていなきゃダメよ!
 まったく! だから、ありすはいつまでたっても……」

お姉ちゃんに命令されて眠れないCDお姉ちゃんに命令されて眠れないCD
(2008/01/11)
イメージ・アルバム生天目仁美

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 ヤンデレって良くわからない……(~_~ )

敗北CD

ヒロインピンチものとしては外せないかもw

敗北CD敗北CD
(2008/08/15)
オムニバス田中理恵

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「カストラート」 (そんな、おままごとみたいな……Noch einmal) (13) 作.ありす 挿絵.東宮由依

第12幕 ドレスアップ作戦(Ⅰ):計画編

「んー、おいしい」
「クノさん、ご機嫌ですね」
「うん。蜂蜜の飴、おいしいよ。ヘルマにもあげる」
「ありがとうございます」

 あの後、熊のいた辺りを探してみたら、大きなミツバチの巣があった。
 本当に言い伝えの通りのご利益があったと、感心しながら火をおこし、薬草を焚いて煙でいぶし、蜂をおとなしくさせてから、蜜をたっぷりと採った。
 やっぱり煮詰めたら量は少なくなってしまったけれど、とっても甘い飴が出来た。
 熊の実は残念だったけど、クララの怪我もたいしたこと無かったし、蜜も採れたから差し引きすればプラスだ。
 でも熊が出たのも、クララが怪我したのも、私が蜂蜜を欲しがったのが原因かもしれないと思うと、クララにすまない気がした。

「ねぇ、ヘルマ。私にもっと女の子らしく振舞えるように、特訓してくれない?」
「あら、クノさんは十分に女の子らしいですよ」
「えーと、そういうんじゃなくて、なんていうか、その……大人の女性としてというか、なんていうか……」

 ヘルマの目が、まるで極上の獲物を見つけた狼のように光った。

「ついにそういう気持ちになってくれましたか!! 私はうれしいです。では早速買い物に行きましょう。武器が必要です! 女の武器が!」
「ぶ、武器って。それに今から? まだ役場あけたばっかりなのに……」
「クノさんがその気になったのですから、役場なんてどうでもいいことです。今日は臨時休業!」
「り、臨時休業って、そういえば前にも似たようなことが……」
「そうときまれば、早速出撃です! いざ、参りましょう! オトナの世界へ!」
「はぁ……。私、あんまりお金ないよ?」

 男だったときに貯めた貯金も多少はあったけど、いまは底を付きかけている。
 女の子って思った以上にお金がかかる。
 服だの下着だの、アクセサリだの、化粧品だのと……後ろ二つは買ってないけど。
 服は、クララの子供の頃のお下がりを着ていたからタダだけど、私の体の成長に伴って合わなくなりつつある。
 胸がきつくて腰周りがあまってしまい、ベルトをしても変なしわがよって、みっともないことになってしまう。
 それに何よりも全体に長さが足りない。スカートだって短めになって恥ずかしいし、出来れば体の線は出したくない。 
 といって、大き目のにしようとするとサイズが飛んでいて、腕がだぼだぼで腕まくりしないとならないし、ワンピースは裾を引きずりそうだった。
 でも新しい服を買うようなお金は今の私には無いから、大半は自分で繕い物をして何とか間に合わせてはいる。
 
 とは言いつつも、先日のピクニックで得た山の収穫は、思っても見ない臨時収入を生んでいた。
 商人としてのカンか、ハルは折りたたみ式の籠や麻袋をたくさん背嚢に持ってきていて、私たち四人は、両手いっぱい背中いっぱいの山の恵みを持ち帰ったのだ。

 でもまぁ、それはともかく、出来ればあんまり貯金を使いたくない。
 今は現金収入といっても、この村役場での僅かな給金だけが頼りだ。それは生活費に殆ど消えている。
 だからいざという時のために、とっておかなくちゃ。

 しかし今更、乗り気充分のヘルマに、やっぱりやめるとはいえないなぁ……。
 私は半ば引きずられるようにして、村で唯一の服屋につれてこられた。

「ヘルマ、ここってエルダの店じゃ?」
「そうですよ? 大人の女性を演出するのであれば、まずは服装から」

 ううぅ、ヘルマはエルダとクララの事知らないんだろうか?
 この手の噂には誰よりも鋭い情報網を持っている筈なのに……。
 それに、どうやら一昨日もクララはエルダに会いにきたらしいのだ。浮気は本人が否定しているが、私はそれを完全に信じたわけじゃない。
 だって、エルダは未亡人だけど、美人でしっとりとした雰囲気で、私とは正反対なんだから。
 それにクララとは日曜ミサの時とかでも、とても親密そうに見えるのだ。

「あら、珍しいですね、クノさん。いらっしゃい。ヘルマさんも、ようこそ」

 店の奥から、エルダが顔を出した。


「オトナっぽく見える服ですか? そうですねぇ……これなんかどうですか?」
「えー? これ? 胸元がこんなに空いてたら、その……、見えちゃわない? それにサイズが…」
「クノさん、これは?」

 ヘルマがどう見ても、人前では着れないような薄い布で出来たひらひらの服を見せた。

「ちょ、これ! 向こう側が透けて見えてるよ。こんなの着て歩けないよ」
「これは恋人と添い寝する時に身に付けるものですよ。これを着て色っぽく迫れば、どんな殿方も、イチコロですよ」
「わ、わたしにそんなことをしろと?」
「オトナのオンナになりたいって、言っていたじゃないですか」
「そういう意味で言ったんじゃない!」
「あら、結果は同じことですよ。でもその前に普段着る物も必要ですよね」
「だからそれを買いにきたんだってば」

 そんな私の抗議をヘルマは気にするまでもなく、店の中を見回した。
 するとヘルマが何かを見つけたように、店の奥にある仕立て場の中を指差した。

「あら? あの服は? あれなんか似合うんじゃないですか?」
「え? あ、あれは、売り物では…」
「エルダさんのですか? それにしてはサイズが合わないような……」
「わわわ、ヘルマ! ちょっと!」

 ヘルマは私の手をつかんで、強引に店の奥につかつかと入っていった。
 トルソーに着せられていた服には見覚えがあった
 私はそのドレスに触れた。
 間違いない。私にとっては忘れることの出来ないデザイン。

「こ、困ります! その服は、とある方からの頼まれ物で、今お渡しするわけには……」
「とある方? とは、カール司祭ではありませんか?」
「ええ。 あ、いえっ! ち、っちち違います!」
「ううん、これオーダーしたの、多分クララだよ」
「ど、どうしてわかったんです、クノさん!?  あ! いえち、違います」

 うそが下手なエルダは慌てて否定したけど、もう遅い。

「このドレスは、カール司祭がクノさんのために、オーダーしたものでしょう? そうですよね? ごまかしても無駄ですよ」

 ヘルマの容赦ない詰問が追い討ちをかける。

「ううう、黙っていてくださいって、本人の前で私はどう取り繕えばいいんでしょう?」

 半泣き顔のエルダが、私とヘルマの顔を交互に見た。

「ほぅ~。“本人の前”ということは、カール司祭はクノさんには知られないようにと、口止めをしていたということですね?」

 エルダははっと口元を抑えたが、遅きに失している。
 ヘルマの巧みな尋問から逃れるのは、普通の人間には無理だ。警察官か裁判官にでもなったほうが良い。

「お願いです! 私が話してしまったなんてことは絶対に! 司祭様になんて言い訳すれば……」
「そう、カール司祭はクノさんにはこのことを知られたくなかった。多分秘密にしておいて、クノさんを驚かせたかったのでしょう?」
「はい……そのとおりです」

 エルダは今にも泣き出しそうだった。彼女は敬虔な信者だ。日曜ミサでも熱心にお祈りを捧げている。
 そのエルダが司祭との約束を破ってしまったら、泣きたくもなるだろうな……。

「ヘルマ、もうその辺で……」
「だから、カールさんはこっそりと、エルダさんのお店に通う必要があったわけですよね?」

 振り向いた審問官の最後の質問は、エルダにではなく、私に向けられたものだった。
 ヘルマはきっと私がクララとエルダの事、誤解していたのを知っていたんだ。だから、こんなこと……。

   *―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*―――*

「これなんかどうでしょう? ずっと東の方の国の民族衣装を真似たものですけど」
「なんか見たことないデザインの服だけど……」
「夜会用の服らしいですが、合わせてみます? ちょっと大きいですが、ワンピースですから前後のあわせの位置はずらして、下は切り落として祭ってしまえば、どんなサイズでも調節可能ですよ。それに、成長の早い子供……いえ、失礼。柔軟性の高い素材ですから、体にぴったり合わせられるかと……」
「うん。きれいな色だから、いいかも」
「じゃちょっと待っててください。直ぐサイズ合わせますから」

 エルダは店の奥にある作業台でサイズ直しを始めた。私の繕い物なんかとは比べ物にならない鮮やかな手つきで、見る見るうちに仕上げていった。さすがプロだ。女手ひとつで店を切り盛りしているだけのことはある。
 
「……こ、これ」
「ぴったりですね」
「あら、ほんとに」
「ぴったりどころか、これ! 体の線丸出し!」
「クノさん、実はものすごいセクシーな体なんですね。犯罪ですよ、幼い体にそのプロポーション」
「幼いは余計! こんなの恥ずかしすぎるよ、裾だって、第一なんでこんなに横のところ切れ込みが入ってるの? 下着まで見えちゃいそう」
「ちらちらと、見えそうで見えないところがいいんじゃないんですか?」
「胸元を強調するように、この穴の部分をもう少し深くしたほうが良いのかもしれませんね。せっかくほら、谷間だって出来てることですし」
「ちょ、揉むの止めて!」
「ネックレスがさらに胸元を目立たせてますね」
「ああ、そうだ。口紅を塗りましょう。確かこの服に合いそうな、明るい赤があったはず……」

 ヘルマどころかエルダまで、私を着飾らせることを楽しみ始めた。二人がかりじゃ、私も逃げようがない。
 エルダは裁ち落とした布で髪を結うリボンまで作って、髪型まで弄り始めた。

 ヘルマは自分が使わなくなったアクセサリを家に取りに戻ってまで、私の着こなしについてあれこれやり始めた。
 一時間以上もすったもんだした挙句、軽く化粧までさせられてようやく開放され、姿見の前に立たされた。

「失礼ながら、幼い天使のようだと普段は思っていましたが、こうまで変わるとは思いませんでした」
「“馬子にも衣装”ですね」
「いえ、聖典にも確かぴったりと来る御言葉が……」
「“産めよ殖やせよ、地に満ちよ”?」
「それ違う気がします……」
「恥ずかしいよぉ」
「大丈夫です。カールさんの前でだけ着ればいいじゃないですか」
「そうは言うけど……」
「サービスサービスぅ」
「それも違う」

 鏡を見ながら、クララの前だけとはいえ、こんな恥ずかしい格好をするのかと思うと、気が重かったが、逆にクララがどんな反応をするかを想像すると、なにやら楽しみな感じがしてきた。

「それで、これはいくらぐらい……?」

 異国のデザインとか言う、おそらく輸入品のこの服は高価に違いない。それに私にあわせてサイズ変更までしてしまったのだから、買い取らないわけにはいかないだろうなぁ……。

「そうですね。こんな感じでどうでしょう?」
「ええ? ホントはもっと高いんじゃ?」
「出入りの商人から在庫処分で一山いくらの中にあったものですから、これぐらいで結構ですよ。それとこの口紅と、夜のためにこちらもお付けします。」

 と、さっきヘルマが見せたスケスケの服。

「これはちょっと……」
「下に男物でもいいので、明るい色のシャツとスパッツをはけば、案外普通に着れますよ。腰のところは、リボンを2本使って両側から結べば、ふわふわめくれあがったりはしませんし」
「で、でもそれじゃ、ちゃんとお金払わなきゃ」
「これは長く在庫していたものですから、かまいません。それにこういうのを買うのは、この村ではヘルマさんぐらいでしょう」

 ちょっと意地悪な顔をしてヘルマを見た。でもヘルマは涼しい顔をしている。

「でも口紅は……」
「これは私の私物で売り物ではありません。お代は不要です」
「それじゃ悪いよ。それに私……、エルダとクララのこと、疑ってたんだ」
「疑う?」
「クララが隠れて、エルダのところに通ってたのは知っていたの。だから、クララがエルダと浮気しているんだと、思ったの」
「私と司祭様が?」

 落ち着いて良く考えたら、信仰篤いエルダが不倫などという罪を、犯すはずが無かった。
 自分勝手な誤解で、悩んでいたことが恥ずかしくなって、エルダに合わせる顔がないと思ったのだ。

「それは、私の罪でもありますね。司祭様の大切な天使様を、不安にさせてしまいました」
「そんな、私が勝手に誤解してただけで……」
「ではこれは教会、つまり司祭様とその代理でいらっしゃるクノさんへの供物と思ってください。私も、司祭様とクノさんがお幸せになれるのでしたら、ご協力は惜しみませんから……」

 そういうとエルダは跪いて目を閉じ、胸の前で手を組んだ。

「どうか、祝福を」

 信者は神と聖職者に供物を捧げ、聖職者は神の代理人として信者に祝福を与える。

「……多すぎず、少なすぎず、足りている物は、足らない者の為に……分ち合う心豊かなる者に、祝福あらんことを……」

 私は聖典に綴られている言葉を詠じながら胸に手を当て、指で空を切った。
 私だってクララの代理とはいえ、教会の人間の端くれのつもりだから、信者の捧げる祈りに、祝福を与える義務がある。

 エルダは私のヘタクソな祝福を受けて、閉じていた目を開くとにっこりと私に微笑みかけた。

「頑張って下さいね。私も応援していますから」
「ありがとう、エルダ」
「供物ですか。でも実際に司祭様に捧げられるのは、クノさんの貞操なんですけどね」
「ちょ、ヘルマ! せっかくの気分が台無し…」

<つづく>

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