FC2ブログ

Latest Entries

よけいなひと言ハンドブック

読了。
ビジネス書成分がちょっぴり入ったエッセイ。
創作的にはよけいなひと言のせいで女の子になってひどいめにあう展開にしたい。

よけいなひと言ハンドブックよけいなひと言ハンドブック
(2009/08/27)
大谷 由里子

商品詳細を見る

きゅーきゅーキュート!SS

黒媛が理刀で、理刀が黒媛!?黒媛の体になってしまって戸惑う理刀。次の時間は体育の授業で―(第2話) が入れ替わりですね。男女入れ替わりで主役男と脇役女の子、かな。

きゅーきゅーキュート!SS (MF文庫J)きゅーきゅーキュート!SS (MF文庫J)
(2009/08/21)
野島 けんじ

商品詳細を見る

少年巫子姫と龍の守り人

身代わり女装モノ。見たところBL系。

内容紹介
「身代わりとして巫子姫になってください」
時は大正時代。忌むべき者として孤島の牢獄に閉じ込められていた少年・依月のもとに、ある日帝都から使者が来る。
その黒ずくめの凛々しい青年は、八神家の『巫子姫』に仕える守り人・九鬼龍牙。彼は妖魔に襲われ意識がない依月の双子の姉・美月の身代わりになってほしいと告げる。
自分を救い出し必要としてくれる九鬼を信じて、依月は巫子姫の身代わりとなる決意をするが――!?

少年巫子姫と龍の守り人 (一迅社文庫 アイリス か 1-2) (一迅社文庫アイリス)少年巫子姫と龍の守り人 (一迅社文庫 アイリス か 1-2) (一迅社文庫アイリス)
(2009/09/19)
華藤 えれな

商品詳細を見る

おっ、 おんなの子あつかいするな~っ!!(6)

作.isakoさん

(2)

 月曜日、いつものように途中でソラとココロが合流するので3人で教室に入った。ソラからは兄さんの話は出ないのでどうやら約束は守られたようだ。
 席替えは最初のLHR(ロングホームルーム)に行われた。幸いココロが怒り出す結果にはならずに済んだ。俺は窓際の後ろから2番目、前がココロで後ろがソラだ。どのくらいの確率で起こるのかは知らないが、偶然とは恐ろしいものである。
 青木とは昔話を少しした後は挨拶する程度だ。号外で騒がれたので話しにくいのもある。しかし俺にどんな顔で話せと言うのだ。結果的に男の子を好きになったわけじゃないと言うのはまあ良い。しかしあの時の俺は相手を男の子と信じきっていた。そして自分を女の子だと。一方青木はちゃんと自分を女と自覚していたそうである。楓に言ったら『そんな間抜けはあんたくらいよ』とからかわれた。女らしくしていたらアレは消えるものだと言ったのは楓なんだぞ。しかしよくよく思い返してみれば小さい頃からおてんばで有名だった楓についていないのは変だった。結局騙された俺が馬鹿だってことらしい。

 チャイムが鳴り担任の掘ったが元気良く入ってきた。今はいいが夏になったらさぞ暑苦しい存在になるだろう。ぼうっと聞いていると妙なことを言い出した。
「以上のようなわけで高等部は6,7月にプールが使えない。だからと言ってわが校伝統の水泳実習をやめるわけにはいかないので来週から開始することになる。安心しろ温水プールだ」
歓声と悲鳴の両方があがる。人それぞれの思いがあるに違いない。俺? 俺は全部欠席で。
「なお欠席は認めない。学校医の許可のない者はな」
「ぎゃ~!」

 水泳の授業も気になるが、その日の俺には片づけておかねばならぬ案件があった。健康診断だ。先週あった健康診断の本番を俺は欠席せざるを得なかった。内科検診をごまかすのはまず無理だし、半裸の女子の中で冷静さを保つのは不可能だ。この6年間、男らしくをもっとうに生きてきた俺の精神は男の中の男なのさ。
 それで今日は早退して校医の医院にいって診察してもらうってわけ。胸囲や体重も測定してくれるという情報は楓が調べてくれた。学校では服を脱がなくて済む身長や座高だけをあらかじめ測ってある。
 一度家に帰り制服を着替えて母さんに車で医院まで乗せてもらった。健康診断の用紙と一応診察券を窓口に提出すると待つほどもなく中に通される。都合のいいことに今年はもう風邪もインフルエンザも流行っていないので待合に人はいなかった。
 中年の女性看護師は手際よく俺の身長や体重を測り書類に記載する。
「さてと以上で終わり。先生の前に座って」
「はい」
初老の品のいいドクターはもう聴診器をつけている。診察も1,2分で終った。
「服を着なさい」
「はい」
ドクターは電卓を叩いている。
「えーっとBMIで17.5か、痩せすぎだぞ。もう少し太らんといかんな」
「はあ」
「何かスポーツをやってるかね」
「以前はバスケットを高校では野球をする予定です」
「そうか。男の子は元気でないといかんぞ」
 俺は男の服装で受診していた。ここは何度か受診したこともあり、診察券も持っている。学校書類の女に○は入学書類と同じでクリアできるとふんだのだ。万一ばれても女子生徒全員の前で男とばれるよりずっと気が楽だ。
「あの~水泳に問題ないですか?」
「大丈夫だ。私が太鼓判を押そう」
「やれやれ」
「なんだって?」
「なんでもありません」

 退出時も待合に人影はなく幸運に感謝しながら駐車場で待つ母さんの車に飛び乗った。
「無事終了」
「どうだった」
「先生は気がつかなかったよ」
「学校へ戻る?」
「この恰好では行けないって。着替えてると授業には中途半端な時間になるから部活の3時までに戻ればいいよ」
「じゃあこのまま買い物行って良いかしら」
「戻ってよ。近所でこの姿を見られたくないし」
「あらあら、男装が恥ずかしいのかしら」
「男に男装って言わないだろう」
「そうかしら。紅葉ちゃんにはぴったりな気もするけど」
なんてこと言うんだこの母親は。
「ひどいなあ」
「冗談よ」
どうだか。
「今日はたくさん買うから荷物持ちも欲しいし……この間できた校外のモールならいいかしら」
家の近所で母さんとうろつくのは問題だけど車で20分ほどかかるあの店なら問題ないだろう。それに甘井の生徒はまだ授業中だ。
「ああ、それなら」

 モールに向かう途中で母さんに水泳実習のことを相談した。
「インナーを工夫すれば、スタイル抜群とはいかないけれど、女の子に見えると思うわ。ただし」
「ただし?」
「紅葉ちゃんが欲望を膨らませなければね」
「欲望って」
「おちんちん」
「母さんは上品な人と信じていたのに」
「ひどいわ。紅葉ちゃんの質問に答えただけじゃない」
珍しく怒った顔で俺をにらみつけ……あっ!。
「母さん、前見て、それにハンドル!」

 鼻歌まじりの母さんが何とか無事にモールの駐車場に車を止めたときにはほっとした。
 母さんはご機嫌全開だ。どうして女性はこうも買い物が好きなんだろう。
「まず水着を見ましょうよ」
「え?」
「姉さんとくる?」
確かに女性水着のコーナーに1人で入る勇気はない。
「お願いします」
母さんは恥ずかしがる俺にお構いなく商品を選び始めた。時間が良かったのか他に客がいないのが救いだ。もっともその分店員の視線が熱い。
 母さんはインナーから吟味した。
「これでいいかしらね。下は男物と2枚重ねよ。締め付けすぎるかしら……はいてみる?」
「無理だよ。それに声が大きいって」
「この距離なら聞こえないわよ。それより甘井じゃ水着に指定はないんでしょう」
「濃い青、紺、または黒で肌の露出の少ないものだったよ」
「じゃあこれでどうかしら」
「なるほど」
母さんが選んだのはツーピース構造で上下の間に隙間ができないものだ。下は2分丈のスパッツになっていた。
 これ終わりと思ったのは俺だけでまだ吟味は続いている。
「これで良いと思うけど」
「私のも買おうと思って」
やれやれ。

 水着に時間をかけすぎたので食品は手分けして買うことになった。野球部の初日なので3時には戻りたい。
 メモを片手に俺が買うのは目利きのいらない調味料や冷凍食品などだ。レジカウンターを出てもまだ母さんはいないのでドライアイスをつめて荷物を車に置いてくることにした。歩きながら1階の中央広場の噴水前で待つとメールしておく。
 戻っても母さんはいないのでベンチに腰かけ大スクリーンを見上げた。テレビのワイドショーらしい番組が映っている。テレビはほとんど見ないのでキャスターの名は知らない。
『ところで例のおか市の事件の続報なんですが』
おか市と言うのは俺が住んでるここのことなので周りで休憩していた人の多くが視線をスクリーンに向けた。
『空飛ぶ超人の話ですか? 僕はちょっとそういう話は……』
『はい。これは先週末の話だったわけですが、目撃者が多かったのにこれまで写真が一枚なかったのですね』
『今の時代、大きな事件なら携帯で皆さん写されるでしょう? まあ、それが問題になることもあるわけですけど』
『それなんですけど、あの時皆さんはシャッターを押したと言われていた訳で』
『でも映っていなかった。一枚も。そりゃ集団妄想、いわゆる集団ヒステリーじゃなかったの?』
『それが後でよくよく調べてみると写真が撮れていなかっただけでなく、携帯やデジカメのメモリーの記録も消えていたことがわかったんですよ!』
『ちょっと待ってくださいよ。最初に写真があるって言いませんでした?』
『ええ、これは偶然フィルムカメラを持っていた方が撮ったものなのです』
『へぇ~、さっそくみせて頂戴』
『はい、これなんですけど』
『確かにこれは合成じゃないわな』
『この歩道に倒れているのが、顔はお見せできませんけど、助けられた少女。中央に映っているバスにひかれそうになったんですね。そして少しピンボケになっていますけど、バスの屋根のはるか上を飛び越えているのが』
『これも女の子だねえ』
『はい。現代に現れたスーパーガールってわけです』
『おしいなあ。顔がみえないじゃない。他にないの?』
『シャッターチャンスは一度しかなかったようです。撮られた方が近寄った時にはもう連れ去られていたようで』
『連れ去られるって?』
『はい、彼女には仲間がいるようなんです』
『ふーん。カメラさん写真アップにしてちょうだいね。お心あたりの方はぜひ当番組に連絡下さい』
 ピンボケでも着ている服ははっきりわかった。先週の土曜日に俺が着ていたものと瓜二つ……あれは俺だぞ!

 そのとき母さんがやってきた。
「ごめんね、待たせちゃったかな」
そう言いながら周りの視線に気づきスクリーンを見上げる。
「あら? あれは」
まずい。俺に気付いたか。
「ちょっと、かあさん!」
「時をかける少女だったっけ?」
さすが母さんだ。なんともないぜ。
「違うって。この町で起きた事件」
「ああ、テレビで騒いでる?」
お母様が今御覧になって見えるのがそのテレビジョンの番組なんですよ。
「荷物もつよ」
「ありがとう。持つべき者は息子ね」
「嬉しいな」
「でも普段は娘のほうがいいわ」
やれやれ。

 家に着いたときまだ時間に余裕があったので水着を試しておくことにした。母さんが股間をじっと観察するので恥ずかしいったらない。でも楓のいないうちに済ませておかないととんでもない目にあいそうなので我慢した。
 結果は母さんの言う通りで大人しくしててくれればごまかせそうだ。母さんからのOKも出たので制服に着替えて学校まで送ってもらった。

 健康診断の結果を保健室に提出してから新野球部にむかった。部室はもう旧校舎の空き部屋ではなく運動系の部室棟2階にある。2階は女子部ばかりなので少し緊張した。女性の中に混じって行動していたのは小学校三年生までなのだから、当たり前だろう? 
 真新しい名札のかかったドアを開けると狙い通り一番乗りだ。さっそく体操服に着替えた。次にきたのはソラとココロ、反発しあっている所があるのになぜ一緒に行動しているのかは謎だ。
 2人が豪快に脱ぎ始めたので慌てドアに向かった。
「待っててくれないの、紅葉」
と下着姿のココロが後ろから声をかけてくる。それを振り切り、
「先にアップ始めてるから」と飛び出した。
見たくないといえば嘘になる。しかしまもなく楓も来るはずだ。女と思われていることを利用して卑怯な振る舞いをしたとわかれば三角絞めの洗礼を受ける羽目になる。
 部室棟の前の広場にいると1階の男どもの視線が痛い。俺が男と知れたら袋叩きなんだろうなあ。しばらくしてスタイル抜群のソラとココロが降りて来ると目の保養係としての俺の役目は終了した。それにしても2人は男の目を気にしない。たまに睨み返すココロの目はまるでゴミを見るようだ。
 柔軟のペアの組み方でもめているうちに他のメンバーもそろった。もちろん一瀬さんも。集まったのは1年生は私たち3人、2年生は一瀬さん、楓、それに柔道部の2人とはじめて見る3人の計10人だ。今日は事情で2人欠席だから現状新野休部は12名ということになる。女子野球部という名でないのは男子の入部を拒否しないという建て前と、うちを女子野球部とするならもとの野球部を男子野球部にという提案を野球部が蹴ったためである。
 準備運動の後軽いキャッチボールが始まった。2年生は中等部でソフトボールをしていた人が多いらしくさまになってる。少し前から硬球になれる練習さえしていたらしい。
 野球初心者の1年生3人が練習している所へ一瀬さんと楓が寄って来た。
「なかなか上手ね。3人とも」
「紅葉たちは土曜に練習したんだって。ところで玲子」
「なにかしら」
「着替えているとき練習試合を早く組みたいって言ってたけどあれはどうするの。えーピッチャーとキャッチャーを」
「バッテリーね。硬式から引き抜くのも悪いし、軟式は人数ぎりぎりだそうだから……中学のときの経験者で他のクラブに所属している人を捜そうと思うの」
「なるほどね。でも今のメンバーで調達できればもっと簡単でしょう」
「そりゃそうだけど。さすがに投手は一朝一夕というわけにはいかないと思うわよ」
「紅葉できないの?」
「えぇ?」
突然振られて手元が狂いあらぬほうへボールは飛んでいく。しかしソラは嬉しそうな顔をして難なく取っていた。
「ノーコンね」
そういう単語はちゃんと知っているんだからなあ。
「姉さんが突然話しかけてきたからです」
「言い訳しないの。それより返事は?」
楓の目には男の子なら野球くらいできるでしょうとある。しかし残念ながら俺の場合多少なりともできるのはサッカーとバスケの2つだ。
「無理だよ。そのーどのくらいスピード出れば通用するのかな」
「あなた、そんなことも知らないの? それでどのくらいなの、玲子」
あのねー。
「そうねー、コントロールがあれば120km/hで地区大会レベルならエースだと思うわ」
「160いるのかと思ってたわ」
「それだと大リーグでエースね」
2人の漫才が終わるのを待っている間にソラを呼ぶ。当然のようにココロも側にきた。
「投げてみない、ソラ」
「私、120kmなの?」
「練習したバッティングセンターの早いほうよ」
「それなら」
「キャッチャーは、わた」
「キャッチャーに立候補します」
とココロ。
「じゃあまかせる」
 推薦する以上俺がやらねばと思っていたが、野球は得意じゃないので渡りに船だ。なぜだか2人はにらみ合っている。よくあることなので、アホなつっこみを入れている楓と律儀に答えている一瀬さんの側に戻った。
「じゃあ玲子、魔球はないの?」
おいおい。
「ナックルボールがそう呼ばれることがあるわ」
さすがです、一瀬さん。俺は付け焼き刃で知識だけは仕入れていた。
「紅葉、ナックルはどう?」
「どうって言われても……」
普通そんなもの投げられっこないだろう。楓なら説明を聞いただけで可能かもしれないけど。
「それよりソラならピッチャーできると思います」
ジャージの裾が引かれた。
「キャッチャーはココロが」
「わかったわ。でも試しに一応全員に投げてもらいましょう。ピッチャー1人というわけにもいかないの。女子の大会はチーム数が少ないから一日に2試合することもあるしね」
詳しくないので断言できないけど、一瀬さんが集めたメンバーは相当レベルが高い。少なくとも一瀬さんと楓、それにソラとココロは俺より上手だ。男として情けない。練習すべきだろうな。
 結果はエースがソラ、控えはコントロールで一瀬さん、スピードで馬鹿力の楓の2人。キャッチャーはココロ、控え兼ブルペン捕手はソラのご使命で俺になった。なんだかかっこよくないなあ。まあ一瀬さんの球も捕球できるらしいからよしとするか。

 予約した時間になったのでグランドに移動して練習を開始する。予定では筋トレのはずの野球部の何人かは残って金網の向こうから見ていた。偵察であるわけもなく女子見物の冷やかしなのだろう。

 硬球なので捕手は当然防具はフル装備だ。一瀬さんの調べた所では女子の参加を認める大会(主にジュニア)の捕手防具の規定に男女差がないらしい。というより登録選手全員セーフティーカップ着用と決まっているそうだ。つければ安全というメリットより、つけると動き難いというデメリットを平均化させるためかのしれない。練習試合を男子チームに申し込んだとき防具は同じものをと言われる可能性もあるから、とにかく慣れておきなさいという一瀬さんの提案を他の部員のくすくす笑いの中俺は喜んで受け入れた。球を潰されては楓の思うままだ。

 他のメンバーが守備練習をする間、俺はソラの投球練習に付き合うことになった。教えられたとおり遠投で肩を温めてからブルペンに向かう。冷やかし達の側である。笑い声で俺たちを向かえた男どもも俺が座って受け始めると黙ってしまう。120kmはそれなりに早いし、コントロールが良いのもすぐわかったのだろう。
 20球ほど投げた所で俺は妙なことに気付いた。今日はトータル40と言われているので確かめるなら急がないと。
 側まで行くと相変わらずソラは嬉しそうだ。知り合ってわずかなのにとても身近に感じる不思議な少女……裾を引かれた気がしたので頭の中で言い直した。ソラとココロと。
「球速がそろいすぎ……いや、落ちないね」
「120km」
「えっ? あ……120で投げてるんだ」
ソラはにっこりうなずいた。

 ソラには、ソラとココロには妙なところがある。電波の話じゃない。もちろんそっちもアンテナマークは3本立ったままだけど。
 一つは楓も驚く運動神経の持ち主なのにほとんどスポーツを知らないこと。ただ楓によれば格闘技に関しては多少心得はあるらしい。
 もう一つは先週の体育で行われた体力測定。2人は常にトップから5%ほど下、平均値±2標準偏差あたりにつけていた。なぜそんな記録とわかるかだって? 俺も下調べをしたからだ。楓ほどの天才じゃないにしても足は結構速い。女子の新記録でもだせば怪しまれる可能性が高い。かといって2人は女装しているわけじゃない。え~っと理由は聞くな。ともかく女装なら楓が見破っている。とにかく記録がほぼぴたりなんだ。

「魔球」
「ナックルのこと?」
「うん」
一夜漬けで知識はある。
「握りはいろいろあるらしいんだけど、えーっと親指と小指ではさんで3本をこんな感じでボールに突き立てる感じ。縫い目の使い方は人それぞれだって。結果、ボールはほとんど回転しないので不安定な動きをする。まあ風まかせってことかな?」
「風?」
なんだか気に入ったらしい。
「うん。投げてみる?」
ソラがうなずいたので元の位置に戻り構える。握りが特殊なのに結構さまになるフォームでソラは投げた。え? 120km/hなのか。
 突然変化したボールが下腹部直撃と思った瞬間ミットに収まった。俺だけでなく野次馬たちも呆然としている。普通ナックルの変化がわかるのはバッターとキャッチャーくらいのはずなのに。
 身の危険を感じたので再びソラの側に駆け寄った。
「私には捕球むりみたい」
「ココロなら」
「たぶんね。残りは直球でね」
「はい」

俺は何とか怪我をせずにこの日の練習を終えた。

<つづく>

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2009-09