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TS売れ線速報!(11/23~11/29)

前回の順位

1位 にょたいかっ。1
2位 ボディジャック パート2
3位 Unな彼女 1

今週の第1位はっ!
にょたいかっ。の在庫切れの隙をついて、これまた実力派のあめのちはれ2が押さえた!ほんとに今年は豊作ですね。
あめのちはれ 2 (B’s LOG Comics)あめのちはれ 2 (B’s LOG Comics)
(2009/11/30)
びっけ

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2位はっ!にょたいかっ。 1だ!プレミアが付いてましたよ今回。さすがだ。
掛かれ増刷!
にょたいかっ。 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ) (MFコミックス コミックファクトリーシリーズ)にょたいかっ。 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ) (MFコミックス コミックファクトリーシリーズ)
(2009/11/21)
龍炎 狼牙

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3位はこれだ!萌え系実用書だ!ウチで注射器とかローションとか最近良く売れてるのもアレですか!まったく問題ありません♪
ひとりでできるもん ~オトコのコのためのアナニー入門~ひとりでできるもん ~オトコのコのためのアナニー入門~
(2009/11/25)
あぶひゃく

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ヒプノティックオナニー into the deep(サキュバス編)

ヒプノティックオナニー into the deep(サキュバス編)

ひぷのティっ区

1300万ヒット記念の3 『夢違いのソウル・ロック』 その2

作.黒い枕
キャラクターイラスト.都々子

 一方、哀れにも酒場で拉致され襲われそうになっていた――桃上 芙美子は酔いしれ気分のまま自分の前にいる人物に焦点をあてる。
 実は、前かがみになって彼女を見つめている男性の後ろで縛られた女性どころか、自分がされていることすら認知できていなかったのだ。
 単に、気分と勘でいった戯言。
 ―――本当に女の勘は恐ろしく、”変態”の一言で完全に人生を諦めているミツルが、
滑稽で、哀れに他ならない。
(アレ、……レ? もしかして、………――――――!?)
 そして―――気付いた。
 自分が好きで、好きでしょうがなくたまらないロックバンドのロックシンガー、――”三ヶ月 ミツル”だと。
「うわっ!! うわあぁぁ!! ミツルぅぅぅ~~~~っ」
「ひあっ、ご、ごめなさ……むごっ」
 感激に体が動いた。
 たとえ、―――今宵、自身を失意させた相手でも、今まで積み上げてきた思いが彼女を突き動かした。 ファンは所詮、ファンなのだ。
 酒で芙美子の枷が外れていたことも、要因だった。
 ――でなければ、いくら憧れの人でも、うら若き乙女が胸元に異性を迎えるなど、尋常ではない――多分。
 真逆に、口を塞がれたことで柔らかき丘の感触を味わいつつ、天国に上りつつあった――ミツルの方が平常な反応で足掻いた。
「ぷはぁ……落ちつ――――ィイ!?」
「ふっ、え?」
 正しい反応だと言えるが、条件が悪すぎた。
 大きな寝床とはいえ大人三人は許容外で狭く、座り込んでいた大地も無骨の硬い
――ものではないフカフカ毛布。
 最後の止めとばかりに勢いに乗った女の力を舐めて、力を出し切れず拮抗してしまい体勢が崩れた。
 結果―――床に落下していく二人の男女。

 ――――ガチッん!!


 床とは明らかに違う衝撃音が響きながらミツルと、芙美子は意識を失い。
 馬鹿らしいが、この日。
 ―――”三ヶ月 ミツル”、と”桃上 芙美子”――はこの世から消えた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(あぁぁ、頭、痛い。 ~~~~一人暮らし、しよう。 ……って内の高校、バイトできないんだあぁ。 ……あぁあ!! あの子は――――――??)
 ズキズキ、痛む額を押さえ、三ヶ月 ミツルは眼を覚ました。
 だが、妙な感覚に襲われて、今一、目覚めが悪い。
 頭の痛みにしても外側は兎も角、内側すらも突かれている感じで、キツく思考が遅い。
 以前、姉たちに酒をたらふく飲まされた時みたいにクラクラ――して”二日酔い”みたいだ。
 さらに言えば体の感覚もオカシイと、思えば服が違っていた。
 そうか服のせいかと、――自己完結したが、それでも違和感は拭えない。
 今まで感じたことがない絶対的な――”違い”――を感じるが、やはり未だに分からない。
(アレ―――なんで俺ベットの上に………?)
 途切れる前の記憶が、確かなら彼は硬い床に寝ていなければならないのに、今はフカフカの――あと少しで犯罪が行われそうになった場所――に居た。 毛布まで被されて。
 姉――な訳が無い。
 自分で思うのもなんだが、ミツルは長身な方だ。
 男をカッコ良くみせるベストの長さで、それだけ体重もある方なので年上とはいえ、女の身で彼を持ち上げられる訳も無い。
「ん……これ”女の服”? ……しかも、あの子の??」
 『誰が』こんなことをしたのか、推理ドラマの主人公になった気分で推理をしていた彼だったが、起きて数分――過度に鈍感すぎるが、――彼は気が付いた。
“―――何もかもが、オカシ過ぎること”、を。
 まず、服が違う。 が、正確に述べれば、白とグレーの縞々シャツとベルトが目立つシャツ以上に濃いグレーの半ズボン。
 ――思わず見惚れた女性のモノに間違いない。 ミツル自身、着替えさせたのだから。
「えっなに……何コレ? え、」
 しかし、それでも――奇妙過ぎて――姉の奇行に振舞わされて鍛えられた彼の精神でも混乱するしかなかった。
 服も不思議だったが――問題は服と体は調和加減。
 これで、破けていたり、ギチギチだったら、まだ正常心を失わなかったろう。
 違和感の主な原因、全身の感触が何時もと、まったく違うのもそうだが、今、ミツルの意識が集中していることは、唯一つ。
 そう、眼前に広がる――自分の体――ではなく女体から眼が離せない。
 膨らみ綺麗な丘が出来ている胸――どうみても乳房。
 悪夢を見た子供のように震えて、両手を胸元の上に持ってくる。
 まるで悪夢の元凶を直視したくないかのように。 だが、己が腕も彼を絶望に叩きつける現実の一つでしかなかった。
 男と女の違いをここまで感じることは、無いだろと記憶の中の自分の両腕と、目の前の細腕を、――他人事のように見比べ、彼は仰天した。
 今までの自分とは面積が三分の二ぐらいの腕の太さと指の鋭さ。
 一目で違いが、分かるというのにご丁寧に右手に赤布の極小のアームカーバと左にシンプルな金属製バングル。
 布製の方はまだしも、金属製のアクセサリーは間違いなくサイズ補正は不可。
 必然的に認めるしかない―――少なくとも付けているバングルがピッタリなぐらいに、体が縮んでいることを。
 そこまでした後は大雨の堤防みたいに決壊するように――早々且つ、重々しく確かめていく。
 無論、彼自身に襲い掛かってくる異常事態を。
 下半身の足が殆ど、露出しているが、女の子特有の優雅な肉付き。 お世辞でなく、
とても綺麗だが、ミツルにはマイナスでしかない。
 本来なら―――有ってはいけないのだから。
 次々に、体のほとんどを触り、長く伸びきっていた髪の毛を触る。
 長さどころか、色と質が別物であることを悟り、最後に泣き出しそうになる心を抑える為、両肩に交差した手で掴み蹲る―――が。
「んああぁぁぁ!!?」
 胸元から止めといえる、衝撃が走る。
 思わず、肩とのドッキングを離し、胸元を――膨らんでいる胸を見た。
 服の上からでも順調に育っていることが分かる柔らかさと感触に脳がかき乱されたのだ。
 ひぁん!!? と、叫ばなかっただけでも自分を褒めたい気分になったミツル。
 それほど上膊に感じた暖かさと、胸そのものから未知の感覚が――”男だった”――ミツルには許容できるものではなかった。
 しかし、意識してしまったが、覚悟して触れていなかった部分の一部に手を掛けた。
 オモチャのように壊れそうな可憐な手だったが、性能は正常に働いていた。
「~~~~~~~~~ッ?!!」
 不本意だったとは、いえ自らの胸倉の感触を味わった彼だったが、最後まで嘘であって欲しく、覚悟を決めたが無駄だった。
「―――――ない」
 もう一つの怖すぎて腕を向けれなかった股間にも、勢いと覚悟で触れたが――やはり、ない。
もう、唖然とするしかない彼は、この部屋に姿見があることを思い出し、素早く身を浮かせた  ―――つもりだったが、”女の体”を旨く動かせず、危なげに鏡に向かう。
 そこの映し出されたのは――”三ヶ月 ミツル”――では、なかった。
 徹底的且つ、パーフェクトに。
(嘘だろ――っ!! でも、これは―――――)
 予想通り、そこには名も知らない可憐な少女風な女性がいた。
 冷たい感じを放つ、鏡面に眼を潤ませながら驚愕と唖然の感情に支配されながら映し出されている。依然として顔の可愛さは消えていない。
 過保護な――父親気分になってしまいそうだ。
 名前すら知らずに助けて、さらに人形のように意識がないにも関わらず見惚れてしまった愛しきお姫さま。
 今度は鏡の世界に囚われてしまったように見えるが、ミツル自身が、その女性の体に閉じ込められてしまっていた。
(なんだってんだよ一体――――)
 疑問に答える声がないまま鏡のまえで絶望していた彼だった彼女――”桃上 芙美子”。
 その姿は、小動物と重ねられるほど可愛らしく、自分ではなかったら思わず、抱きついて慰めただろう。
 だが、――その女性が、――ロングヘヤーを靡かせ、予想していた通りガラス玉のように綺麗な瞳をした女性が自分自身。
 それが鏡の中も、現実も、共通した真実だった。
 そして、――――――。
「起きた? まったく、混乱するぐらいなら私を呼ぶぐらいしなさいよねっ」
 どうやって抜け出したか分からないが、何にも束縛されていない、姉――三ヶ月 ミツエ――と。
「ミツル…――くん。 だよね?」
 “三ヶ月 ミツル”――が外見上は実姉の後ろから飛び出してきた。
 不安な思いが声にまで浸透して、自信がなそうな顔色。
  けれども問いに絶対の確証があるため――彼女だった彼は――見据えた。
 自分自身の――”桃上 芙美子”――の姿をした”三ヶ月 ミツル”を、臆しながらも逃さぬように。
(まさかっ!?)
 異性どころか、他人になってしまったことが、痛感できているからこそ、姉ミツエと自分の姿をした男が――自分のこと”三ヶ月 ミツル”と、認識できた奇跡に我ながら恐る恐る、目を開かせる。    
 ――仮説を思いつくと、眼前の”自分”と、同じように声を震わせながら、妙な自信と共に確認する。
「……俺…たち、もしかして―――」
「うん。 いい難いんだけど、私たち……―――」
『入れ替わってる』

 声が合わさり、部屋に響き、ミツル自身の耳に届いた。
 そして理解してしまった。
 自分が名も知らぬ可憐な女性と、―――――体が入れ替わってしまったのだ――――と。

少年ロックシンガーが女の子と入れ替わっちゃう

<つづく>

プラトニック・インベイド 恋の侵略者

読了。
スライム状の不定形エイリアンが女性の肉体を形作り、主人公に迫る!(性的な意味で)
スライム→女の子、もなかなかレアな設定で捨てがたいのですが、巻末収録のおまけ短編にもふたなりだか、男の娘だか分からないキャラが出ます♪
チャンピオンREDってのはつくづく面白い雑誌ですね。読んだこと無いですけど。

プラトニック・インベイド~恋の侵略者 (チャンピオンREDコミックス)プラトニック・インベイド~恋の侵略者 (チャンピオンREDコミックス)
(2009/11/20)
炭山 文平

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ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

最優先でフリーを読もうと思ってたのですが、ヘッテルとフエーテルの方を先に読んでしまいました。購入即読了。
面白くてためになるなぁ。
1000円で大損の確率を下げられるのでお買い得。
小金を貯めてる人も小金すら貯められない人も、ご用心ご用心。

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話
(2009/11/25)
マネー・ヘッタ・チャン

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フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
(2009/11/21)
クリス・アンダーソン

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バージン・ロープ

久々の速野先生だー。

バージン・ロープ (チャンピオンREDコミックス)バージン・ロープ (チャンピオンREDコミックス)
(2009/11/20)
速野 悠二

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ソウル・コレクター

書評を今朝の日経で読んだだけなのですが、「証拠を捏造し、己の罪を他人になすりつけ、殺人を繰り返」す犯人によって、OOL法の対象にされた主人公が協力者とともに犯人と戦う話、なんてのも面白そう。

「カレーライス」

とは言う物の。実際のところの三審制とか考えたら刑の執行まではかなりの時間がかかるわけで、その辺と整合を取るのはちょっと面倒かもしれないですね。


内容(「BOOK」データベースより)
科学捜査の天才リンカーン・ライムのいとこアーサーが殺人の罪で逮捕された。自分はやっていない、とアーサーは主張するも、証拠は十分、有罪は確定的に見えた。しかしライムは不審に思う―証拠がそろいすぎている。アーサーは罠にかかったのではないか?そうにらんだライムは、刑事アメリア・サックスらとともに独自の捜査を開始、同様の事件がいくつも発生していることを知る。そう、姿の見えぬ何者かが、証拠を捏造し、己の罪を他人になすりつけ、殺人を繰り返しているのだ。犠牲者を監視し、あやつり、その人生のすべてを奪い、収集する、史上もっとも卑劣な犯罪者。神のごとき強大な力を持つ相手に、ライムと仲間たちはかつてない苦戦を強いられる…。

ソウル・コレクターソウル・コレクター
(2009/10/29)
ジェフリー・ディーヴァー

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脳に働きかけ、精神面の禁忌を取り除き、女性の性欲を高進させる薬

ありすさんからのタレコミ。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091116/fnc0911161303013-n1.htm

小説のネタになりそう。

ドルアーガの塔 ~the Aegis of URUK~

ドルアーガの塔 ~the Aegis of URUK~

第5話「ジウスドラの罠」にて性転換ネタあり。DMMにて210円。

1300万ヒット記念の3 『夢違いのソウル・ロック』 その1

作.黒い枕
キャラクターイラスト.都々子

―――――今日デ、バンドヲ、解散シマス。 今マデ――アリガトウ。

 泥酔しきって、うわ言を繰り返す桃上 芙美子は、遂先ほどの敬愛していたバンド、
 ――その中で一番好きだったロックシンガーの三ヶ月 ミツル――の言葉が頭から離れない。
 確かにプロでなく、アマチュアだったが、こんな行き成り、唐突に――解散宣言するなんて夢にも思っていなかったのだ。
「……―――ミツル、のぉ……ばっかァー、……ZANさんも……キョウコさんも……あんまりだよ、ちくしょう……―――」
「もう、……いい加減にしてよ、フミ。 私、明日大学の上、バイトなのよぉー」
 親友の言葉すら、よく聞き取れないが、誰かに当り散らすしか、胸につっかえる気持は晴れない。
 んなもん、大学三年生の私たちにはハードの『ハ』にも引っかからないスケジュールよぉッ!!と、吼えて――焼酎を喉に通す。
 絡み酒の癖があることを知らない、芙美子自身は毎度始末に悪い――が、今日はとことん
最悪だった。
「……――――グスン、……ふぇ~ん。 なんで解散なの、なの…っ?! イミわっかん、んない……」
「いい加減にしたら……―――お酒」
「何をいっていますか、キミっ!! こんな日に飲まずに、……―――なんだっけ? まぁ、いい、…のォむうう」
 ハァー、とため息をつき、ドロンしてくれた相方。
 なんて薄情な友達なんだろう。
 しかし、何故こんなことになってしまったのだろうか。
 友人――と思っている優子に――無名ながらも、抜群の音楽性を秘めているバントに招待して、いつもの2倍ぐらい楽しい時間だったのだ。
 最初のライブから見てきて,生活必要不可欠までに好きになったバンド『レイズ』。
 終始、天狗になって歌のよさを説明しながら、最高のまま終わった――本当なら。
 最後の――よりにもよって一番好きなリーダー――の一言で夢気分が壊されるなんて予想も
出来なかった。

―――――今日デ、バンドヲ、解散シマス。 今マデ――アリガトウ。
「―――ふわあぁぁんん。 マスターお代わり…!!」
 バーテンダーにやけくそ気味で頼んだ梅酒のキツい、奴を飲み干し、傷心を癒そうと奮闘する
芙美子に声をかける運命の出会い――にはならなかった。
 何故な美男子でなく――魅惑の美女だからだ。
「クス。 どうしたの、そんなに荒れて? 何だったら、私が相手をしてあげましょうかお嬢様?」
「……ぃいんれーすか? ありがとうございますっ!!」
 話、相手が四十台ぐらいのマスターしかいなくなって正直有りがたく申し入れを受けたが
――酔った眼にも女性は赤に彩られた美女だった。
 赤のパーティ用のドレススーツを着こなし、セミ・ロングの髪も深々とした赤毛。
 キャリア・ウーマンのようにメガネを掛け、ツリ上がっている瞳が優しく微笑む姿には――感服と――何故か恐怖が。
 芙美子自身、中々プロポーションは良いほうだと、思う。
 特に胸は日本女性には珍しいサイズ。しかし、相手の女性は自慢のEカップを笑い飛ばせそうな巨乳で――、一見しただけでGカップは合った。
 しかし、酒の酔いに嫉妬を零すことなく、――相手の”苗字”すらも、気にかけなかった。
「……―――それじゃあ、よろしく。 私の名前は”三ヶ月 光江(みつえ)”、よ」
「ぁぁ、これは、これは……―――あたしの名前は……桃上 芙美子でーす。 よろしくお願いしますオネー様っ」
 それから一方的に愚痴を零す、芙美子と、――それを笑いながら聞くミツエ。
 しかし、その時マスターだけが気付いていた。
 40歳に見えるが、実は三十代になったばかり彼だったが、商売上、人を見る目だけは確かだ。

(あの眼は……――ノンケでも構わず――”女”――を喰う獣の眼光だ)

 何も考えず、好きだったバンドと三ヶ月の悪口を良いながら、マスターは我関わらずを、護り通して、見事にミツエは彼女を連れ出した。
 “運命の出会い”―――にならないなどと、高をくくったが、それは早計だったことを彼女は数時間後――思い知らされるのだった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「またか……よ」
 “三ヶ月 ミツルの呟きが、誰に聞かれること無く薄暗い部屋に消えていく。
 ――大学生にしか見えないほどビシッ、と決められていたが、彼はこう見えても高校二年生。
 さらに云えば、――――ロックもあまり興味がなかった。
 夢も決まっていて、―――地味ながらも小さな喫茶店のマスター。
 ミツルは嫌々、しょうがなく『レイズ』やっていただけであり、――他のバンドの人たちに失礼だが、有名になってしまったのは彼にしては”失敗”だった。
 染めた髪も、"らしい”アクセサリーも、派手やかな服も――そしてロックバンドすらも、自分で望んだことでなく、姉の指示に過ぎないのだ。
 本当の、――三ヶ月 ミツルは黒髪、メガネの物静かな高校生。
 夢も音楽関係ではないからバンドを解散したことに何とも思っていない。
 何よりも――これ以上、利用されたくないのだ。実の姉に。
 ――だからこそ、彼は助ける。 実の姉の毒牙に掛かる寸前の――少女を。
「……たっくっ。 こぉらああぁ!!」
 親の敵、――の如くドアを破るミツル。
 力も強く、ノブを回して入ったと、いうよりも”蹴破った”が似合うくらいでドアは壁に衝突した。
 勿論、大家に返すときに困りそうなぐらいの痕跡を残して。
「んもぉぉ……――――じゃましないでよお」
 しかし、怒りの感情を当てられている相手――三ヶ月 ミツルの姉、三ヶ月 ミツエ――は
心底イヤイヤな感じで、無粋な侵入者を睨んだ。
 ……―――本人には無粋な侵入者だが、広がる光景には誰もが邪魔をするだろう。
一般ピープルなら、なおさら。
 大きめのベットに乗る、優艶の美女――三ヶ月 ミツエ――は、部屋とベットの持ち主だから、別段問題はない。
 問題があるとしたら、彼女が跨っている一人の女性だ。
 酒に酔いつぶれていることが、一目瞭然の赤々とした顔。 可愛らしい顔が真っ赤に染められ、長いロングヘアーが乱れながら女性の体に掛かり、息はしているが、無反応。
 衣服はシンプルなピンクのブラジャーとショーツを残しているだけ。
 “そんな”に女を下にし、睨みながらも愉悦を隠さぬ―――――実の姉。
「……こんな酔い潰れた女の人を連れ込んで何をしようとしているんだ!? 何をっ!?
姉さんっ! 女の人でもコレは普通に犯罪だよ、分かってんの!?」
「ふふふ、何を言うのかと思えば、……――――あんたは何年、私の弟をしているのよ」
“おあずけ”されたご馳走のことしか考えていない、野蛮の眼を弟に向けるミツエ。
何所までも身勝手な、彼女が語る。
果てしない欲望のままに―――――高らかと宣誓した。
「抑制できないからこそ、――――アンタにロックバンドをやらせて、アンタに接近する女の子たちを物色してたんじゃないの!!」
「…………―――――警察に電話しよう」
 実の姉に『アホ』以外の言葉が思いつかず、リビングにある電話に向かう。 あいにくと、携帯電話を使うことを考えられないほど、脱力してしまった。主に精神が。
 三ヶ月 ミツエにとって――”三ヶ月 ミツル”は『餌』だった。
 実の姉貴”光恵”がより、多くの若々しい乙女を選別する為に利用したのだ。 彼の美貌を。
 自身の欲望と有り余る才能で”ミツル”をプロデュースして効率よくエモノを捕まえる。
 最初はただ、単にお金稼ぎだと、思わされていた彼。
 ―――正直、姉の性癖を甘く見ていたらしく―――全貌を知った瞬間本気で絶縁したくなった。
 それ以降、邪魔し続けたが、際限ない悪循環に今日終止符をつけたつもりだったが、
また見誤った。
 効率的な捕獲方法がなくなっても諦めるわけがなかったのだ。
「あぁぁ、まって、まって」
 ごめんなさい、だから警察は止めて。 むさい男しかいない世界はイヤだぁぁ!!
と、先ほどまでの独裁者ぶりをポイ捨てして、縋りつく。
 さながら、主人に許しをこう駄犬のようだ。
 ため息つきながら、国家機関の力を借りることを諦めた。
 ――――眼前でヘコヘコする”レズ”が捕まること――――でなく、自分の経歴にドロを被せたくない為に。 仕方なく折れる。
「ハァァァ、……毎度毎度。 ―――さっさと、この人着替えさして! 俺はタクシー呼んでおくから」
 眼が覚めない内に――”何も無かった”――ことにするのがベスト。
 なのに、平伏した筈の姉はしつこかった。 何時もの、三倍ぐらいに。
「いやあぁぁ、こんな良い子、中々お眼にかけれないもん。 この子と、めくるめく夜を楽しむって決めたんだもん」
「その外見で……―――その口調は似合わないと思うけど?」
 特大の人形と化した女性に抱きつきながら、言葉も子供に戻すミツエ。
 確かに、赤一色で装飾されたナイス・バディーと凛々しい顔つきとメガネ――の大人びた女性が演じるには”あまりにもギャプが有り過ぎた”。
(あぁぁ、もう今日はなんでこんなにも、しつこいんだ!?)
 他の一般男性なら、このギャップもいい、と貰ってくれるかもしれが、散々振り回された実弟のミツルには痛くも痒くも―――ない。
「ほら、早くしないと起きちゃう……――――!!」
 その瞬間、ミツルは心臓が沸騰したのを感じた。
 心臓だけでなく、血管が逆流したように騒がしく、脳が視界に入った女性の顔を離さない。
(かっ、可愛い―――、って何考えてるんだ俺は?!)
 俗にいう――、一目惚れだった。
 “それ”を完全に把握するには恋愛経験が圧倒的に疎く、狂喜する体を押さえるのに必死。
 そして、首を切るチャンスを伺っていた姉がここぞ、とばかりに笑う。
「へぇぇぇ、―――」
 今まで冷静且つ、有無言わせない正義の断罪者―――たるミツルが今日初めて見せた隙。
 彼とは違って、恋愛に限らず人生経験は実年齢の五倍だと、自負しているミツエである。 
 行動も早く、―――最善を提案する。
「ふふ、気になる、気になる。 可愛い子だもんねぇー。
……――――ねぇ? ここは姉弟仲良く、二人で――――やらない?」
「ぶうぅ―――っ?!?!」
 勝負を決めようと直球で”最善策”をぶつけるミツエ。
 しかし、もう少し誘惑する必要があったらしく、姉とは反対に理性が整ったミツルは目的を思い出し、振り出しに戻る。
 どちらも、決め手が欠けているまま、数分。
 未だに対峙する姉と弟。
 姉は―――知っていた。 このまま欲望のままに眠り姫を犯せば、目の前の騎士気取りの男が本気で止めに来ることを。 逆に、何もしなければ動けない理由があることも。
 長年の付き合いで、知っているが、ミツルは義理堅い古きよき時代の男だ。
 例え――、一目惚れした女性が、淫猥な姿で――意識なく――そこにいるのに何もしない。
 手を伸ばせば手駒どころか、簡単に陵辱出来るのに……出来ない良識人。
 彼女は勝つために、彼の理性を陥落させようと、ジワリジワリ。
 時に――大人、時に――子供、で果敢と堕落させようと、会話を武器に奮闘した。
 だから、彼女が負けたのは――ミツルのほうが圧倒的に有利なのと、焦っていたことに
気が付かなかったことだろう。
 行動に移せば、必ず妨害され、チャンスが無くなる彼女と違い、彼の方は時間をかけるだけ、損だったことだ。故に――――。
(……起きそうにないし、――これしか、ないか)
 覚悟を決めて、下着姿の刺激的な――何故か胸躍る――女性を”自分”で着せ替えることにした。
「なぁぁぁ!? ちょ……まっ、…ずるィィ。 初心な、あんたが女の子の服を着替えさせるなんてぇぇぇ」
「誰のせいだ!! ……―――っと声静かにしてくれっ」
「うぐっ、……ふぐうう――――うえぇぇぇんんんん」
 ここまで着たら諦めるしかないのだが、彼女は心底、淫欲のままに邪魔するものに飛び掛る―――が、流石は百戦錬磨ミツルに難なく敗られた。
 流れを利用して動きを封じられ、しかも、彼女が――連れ込んだ女の子の為に用意した――オモチャで縛られる始末。
「む”ブヴぅ(鬼ィ、悪魔ァ!!)」
 自身の完全勝利を確信し、意識不明のお姫様を着替えさせるミツル。
 しかし、”運命”が、――許さなかった。
「変態……?」
「えっ………―――あっ」
 簡単なシャツから着替えさせ本当に後、少しだった。
 後――もうちょっとで、半ズボンを着せたら完成だった。 ベルトなどに拘らなかったら違ったかもしれないが、現実は非常で――襲われそこねた女性が目覚めている。
(うおーい!! これじゃあ俺が、主犯じゃないか)
 股間で服を弄る男と、後ろで縛られている女性。
 気のせいか、ざまぁーみろ、と姉が叫んでいる気がした。――現に笑っている。
 死刑執行前の絶命的な展開にもはや、覚悟を固めるしかない哀れな――高校二年生。
 早いうちに止めさせておくんだったと、姉を恨む。
 嘆きながら――罪を償ったら、今度こそ姉と縁を切ることを決めた。
 絶対、無罪を勝ち取れないと悟り、決死の思いで彼女を見つめる。

<つづく>

ピノキオは女の子になりました。

ピノキオは女の子になりました。メデタシメデタシ。
…だが、ピノキオは女の子になって本当に幸せになれたのだろうか…?

幼なじみが兄で、兄が幼なじみで!?

男同士で入れ替わり♪

オリジナルボイスドラマ「トゥルーフォーチュン」Vol.4 「幼なじみが兄で、兄が幼なじみで!?」オリジナルボイスドラマ「トゥルーフォーチュン」Vol.4 「幼なじみが兄で、兄が幼なじみで!?」
(2009/02/11)
ドラマ宮野真守

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ひめごとははなぞの2

ひめごとははなぞの 2 (シルフコミックス 11-2)

ひめごと2

お姉ちゃんがいちばんでしょ!?

女装ネタがある模様だが未確認。

お姉ちゃんがいちばんでしょ!? (美少女文庫)お姉ちゃんがいちばんでしょ!? (美少女文庫)
(2009/10/20)
わかつき ひかる

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5年間付き合ってプロポーズした相手が元男だった

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1432695419

難問に対して良い感じの回答ですね。
がんばってね。

無敵の姫騎士がドMに目覚めたようです

無敵の姫騎士がドMに目覚めたようです  (あとみっく文庫 7)無敵の姫騎士がドMに目覚めたようです (あとみっく文庫 7)
(2009/11/30)
酒井仁

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りゅうのみやさんの作品群

18禁
シェリーの甘い企み
変貌の百合姫-シェリーの甘い企み続編

サッカー部へようこそ 外伝ルート

合成妖獣ブラック

全年齢
僕だった彼女
マインドちぇんじ☆ 僕だった彼女外伝

貧しいマント

ピンクペッパー - 陸乃家鴨短編集

ピンクペッパー - 陸乃家鴨短編集 (マンサンコミックス)ピンクペッパー - 陸乃家鴨短編集 (マンサンコミックス)
(2009/11/28)
陸乃 家鴨

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勝利の悪魔 1

女装男子が出るとの事なので表紙を見掛けて気に入れば購入予定。

勝利の悪魔 1 (りぼんマスコットコミックス)

ミツクリエナガチョウチンアンコウの能力がすごい!

ありすさんからのタレコミです。

「メスの体に同化する珍しい生態をしています。」
画像はリンク先に。

1300万ヒット記念作品の2 合成妖獣ブラック(後編)

作.りゅうのみや

鉄格子越しに見える男、ボストンが私の監視役となった。
彼からこれまでの経緯を説明してもらった。
あの猫は本来は妖獣として恐れられている存在だが、
一部は民家に住み着き残飯を漁っていくうちに
人に慣れて愛玩用として飼われることもあるらしく、
それほど凶暴ではないらしい。
中には人に恋することもあり、それに付け込んで合成妖獣計画を発案したようだ。
猫娘の意志は消えてしまったのかどうかはまだ分からない。
少なくともまだ見つかっていない。

あの緑の液体はマインドスライムが原料となっているようだった。
一度飲み込まれたら最期、
人の意志を溶かし思考を失ったところで
ゆっくりと消化して同化する化物らしい。
そう言えばあの培養液に浸された僕は、意識が朦朧として
言われるままに猫娘になるって言ってしまった。
そして、僕という存在は猫娘に取り込まれてしまった。
どうかしている、今になって思えば正常な判断が下せるのに……
でも、今のこの姿に嫌悪感はない。
極上の毛が凄くぽかぽかして温かい。
泣きそうになって目を擦れば凄く気持ち良くて、
いつの間にか蔓延の笑みを浮かべてしまう。

私、自分に恋してしまった。

「さあ、手荒なことはしたくないが、
行きたくないというのなら無理にでも連れて行く」
「私を戦争の道具に使おうというの?」
何を馬鹿なこと言ってるんだろう、自分で立候補したくせに。
「まぁ、言い方を悪くすればそうなるかな。
だがお前の態度次第で待遇も少しは良くする」
もう私には他の道などなかった。
以前の『僕』はもう死んでしまった。
今あるのはこの猫娘の体だけ。
だからもう以前の生活を期待することはできない。
「わかりました、私を生かしてくれるのでしたら
できる限りのことをします」

忠誠を誓うとようやく軟禁状態から解放された。
正直猫娘になったからといって特に目立った変化はないと思う。
本当に未知の敵に自分の能力が発揮されるのだろうか。
「さて、お前の他にも異世界からやってきた戦士がいるのだが……」
そこまで言ってボストンは口を濁した。
「にゃ? どうしたの、何か問題でも?」
ところどころ猫語が混ざるが、会話には支障がないので気にしないようにした。
それにしても私以外に犠牲者がいるとは……
「にゃあん、にゃあにゃあ」
背後から猫の鳴き声がした。
振り向くとそこには私と同じ猫娘が四つん這いになっていた。
「うわっ、いくら自分が猫娘だからってその姿勢はまずいってば!」
私はポンポンと軽く頭を叩いた。

「ふにーっ、ふーっ!」
「え!? お、お前…………まさか言葉が!」
どうやら彼女(?)には人間の言葉を使えなくなったようだ。
いや、実際には私にはある程度だが、何を言っているのかが分かるのだが、
話す能力という点では猫と同程度に陥ったようだった。
「この通り、我々にはそいつに指示などできんのだよ。
人間の言葉を使えないだけでなく、こちらの言葉も理解できないようだ」
「それって…………」
もはや完全に猫と変わらなかった。
もしかしたら思考までは冒されてないかもしれないが、
コンタクトをとれる方法がなければ意味はなかった。

「ボストン、お前ってやつは……!」
指に力を込めて爪を立てて、フーフーと粗い
息遣いをしながらボストンに抗議した。
「断っておくが、俺ならそんな非道なことはしない。
この国は確かに徴兵制があって、二十歳以上の男子は強制的に兵役に就く。
だが、自然に反する合成妖獣を、俺は認めてはいない」
「だったら…………」
「上の決定だ。
合成妖獣の件を知ったのは、既にお前らが変化を遂げた後だった」
ボストンは遠くを見つめるような、複雑な表情をした。

それ以上、ボストンに抗議するのは無意味に思えた。
それよりこの猫娘をどうするかを考える必要があった。
彼女たちはどんな気持でいるのだろうか。
「なぁ、お前は今何を思っているの?」
「にゃーにゃーにゃー(かつお節! 煮干し! 食べたい!)」
あ、あれ?
さっきまで断片的にしか分からなかった猫語を、
今では正確に理解できる。
言っている内容は片言だったけど、理解できたことが嬉しかった。
「かつお節と煮干しかー、言われると私も欲しくなってきちゃった」
「にゃ、にゃ、にゃ(ねずみも! モグラも! 雀も! 狩りたい!)」
「ちょ、ちょっと! そんなかわいい顔して小動物を狩ったらダメにゃ!」
「にゃあにゃあにゃあ(いや、ご飯欲しいにゃ!)」
「わかった、わかったから狩りだけは勘弁……ね」

どうも意志の疎通はできることがわかったが、
思考は完全に猫になってしまったようだ。
「お前には彼女らを上手く手懐けられそうだな」
「…………頼む、いくら猫っぽくなったからといっても、
せめて人間らしく扱ってにゃ。
それからかつお節と煮干しを……、なければ生魚を」
ああ悲しいかな、本能に負けてしまった。


この世界ではかつお節も煮干しもなく、
一夜干しした開き程度しかなかった。
ここは海から離れた土地らしく、新鮮な魚介類はお目にかかれないらしい。
それでも開きにされた魚を、
私は行儀悪いかもしれないけど箸を使わずに食べた。
同じように他の二匹も手と口だけで貪っている。
この手では仕方ない、人間の手と比べて器用な動作などできるはずがなく、
本当に猫のようにしゃぶりつくしかできなかった。
「ううっ、なんで……なんで行儀悪い食べ方しかできないの……」
ぽろぽろと涙をこぼす私。
「泣くな、男だろ」
「知らない、女の体って涙腺が緩くできてるのかもしれない。
でも、…………ボストン、もっと人間らしく扱ってよ」
「言っておくが俺はお前らを認めてはいない。
上の命令がなければ、ガキの子守りなどするはずもないだろっ!」
怒鳴りつけるように言い放たれて、ようやくボストンの本心を悟った。

私達の存在を否定しているんだ……

合成妖獣を生み出すことを否定するにとどまらず、
私達の存在も認めていないんだ。
これから傍にいて支えとなってくれる人が、
自分たちの存在を認めてくれないとしたらすごく悲しい。

「にゃーにゃーにゃー(お魚 いただき!)」
猫娘が横切るように通り去ったと思うと、
目の前の開きが一匹消えていた。
「ああっ、ブルー! 私の開きを返しなさい!」
「フーッ、フーッ!」
「ああっ、私にたてつくというの!? いい度胸ね、覚悟しなさい」
そう言いながら私もつられて唸り声をあげ、
四つん這いになって威嚇した。
う…、感情的になると猫の本能がむき出しになってしまう。
くすん、お嫁にいけない。

なんとか開きを奪い返した時は、辺りは悲惨な状態になっていた。
監獄って頑丈な造りをしているはずなのに、
今ではすっかり瓦礫の山と化している。
「お前ら……、なんてことしてくれたんだ…………」
ボストンは肩をワナワナ震わしながらそう呟いた。


私達はボストンと数名の護衛によって西へ50キロ離れたダース城塞に向かった。
私が戦力として投入される日が近づいてきている。
そう思うと武者震いを感じる。
でも、多分なんとかなりそうな気がしてくる。
だって、レッドと開きの奪い合いの結果、
一つの建物を崩壊するほど戦闘力が高いことを知ったのだから。
あ、レッドとは私の相方の猫娘で、毛の色が赤かったのでそう名付けた。
ちなみに私はブラックにした、安直だけど。
「ねぇボストン、もうだいぶ歩くけどそろそろ休憩しましょうよ」
「ふむ、そうだな。お前はまだいける口だが、
情けないことに部下の城が根をあげているようだしな」
早朝に出発して、今では太陽が天辺に昇っているので、
恐らく5時間以上歩いたことになるだろう。
確かにそれだけ休まず歩くとなれば戦い慣れした戦士とはいえ大変だろう。

ここは青々と茂った草木が美しく、ピクニックに最適と思える場所だった。
この光景を眺めていると本当にボストンから聞いた
怪物がいるのか疑ってしまうくらいだ。
「ほらレッド、鳥の唐揚げと開きを持ってきたわよ
……あれ? 何所、何所にいるの?」
「にゃーーーーっ!」
遠くの方からレッドの鳴き声がする。
聞こえた方へ四本足で駆けてゆく。
どうも走る時は猫になってしまうようだ。

「レッド………何してるの?」
見ればモンキチョウと戯れているレッドがいた。
いや、戯れているのではなく狩りをしているようだった。
その証拠に周囲の至る所にモグラとか雀とか蛇とか触手などが
ピクピクと痙攣しているのが見えた。
私の声に気付いたレッドはその中から触手を口に咥え駆け寄った。
「にゃーにゃーにゃー(ホラ、ホラ でっかいの 捕まえた
えらい? ねぇ、えらい?)」
あの一件以来レッドは私より格下と認めたのか、
私に懐くようになった。
戦果を見せに来るのもその一環なんだろう。
しかし、よりによって淫獣を捕まえて口に咥えるなど
ビジュアル的にまずいので、すかさず奪い取り、遠くに投げ飛ばした。
「ぎにゃーーーーーっ!(ああ、ご飯がーーーっ!)」
「そ、そんなもの食べてはいけません!
だいたいあれが何だと知っているの?」
「にゃあ!(でっかいミミズ!)」
「ち・が・い・ま・す!
あれはエッチなバケモノよ、迂闊に近づくと……」
「にゃ?(近づくと?)」
う……、何だろうやけに熱い。
体の体温がどんどん上昇するような感覚。
そういえばさっき爪で強引に奪ったから、
触手の体液を豪快に浴びてしまったけど、まさかそれか!?

「にゃああぁぁっ、……ふにゃああぁっ!」
媚薬が体に回ったのだろうか、体の疼きが一気に押し寄せて来た。
そのため発情期の猫のように悩ましい鳴き声をあげてしまう。
(にゃあ、にゃあ……苦しい………体が求めてしまう。
いや、こんなのダメ………感じちゃ……いやぁっ)
「にゃ? にゃおー(え? 欲しいの?)」
「にゃ、にゃにを言って………ふああぁっ!」
しどろもどろな返答を待たずに、レッドは私の胸を揉み始めた。
意志に反してすっかり刺激を求めていた体は、
愛撫に対して過剰なまでの反応を示す。
「やぁ、レッド……やめて、
そんな女の子同士でそんなこと………にゃあぁん!」
「にゃあ、にゃーあ(ご主人様ぁ、欲しいなら欲しいって言えばいいのに)」
自分が信じられなかった。
人間の言葉を口にする時は、嘘をつくこともできるのだが、
猫語を使ってしまうと常に本音が出てしまうようだった。
そして人間の言葉では拒絶の反応示しているのに、
猫語ではもっとしてほしいと懇願していた。

だからこそレッドは愛撫を止めようとはしないし、
私を慕っているから余計だろう。
私はこの行為を心のどこかでは否定してなかったのか……
そしてそれは私の本心。
なら、自分に嘘つくのはできない気がした。
だから…………
「レッド、もっとよ、もっと気持ち良くして」

私は股を開いて自分から求めてしまった……

「…………レッド」
「にゃぁ?」
「私達おんなじだね……
あなたも全ての始まりはネットゲームからだったのでしょ?
私は猫娘になったとはいえ、記憶まで失わなかった。
でもあなたは違う。
記憶を失い、言葉を失い、全てを失った。
私達はこれから兵器として利用されるのよ。
そこには愛情を注いでくれる人などいない。
まして私達のせいで戦争に負ければよくて国外追放、
最悪死刑もあるかもしれないわ」
「にぁー?(ご主人様、何を言って……?)」
「分からないよね、これからのことなんて。
でも私はあなたを守ってあげたい、ううん最後まで守りぬいてみせる!」
「なー?(ご主人様、ずっと一緒?)」
「うん、勿論よ!
さぁ、ボストンが待っていると思うから行きましょう。
これから始まるのは一つの国家と化け物との戦い。
でも私たちの戦いでもあるのだから」
「にゃあーーっ」
私達は二人並んでボストンの元に戻った、私にしてみたら歩きづらい四本足で。
レッドに寄り添う形で、また大好きな彼女を傍で支える想いを込めて……

(了)

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ささめきこと

1300万ヒット記念作品の2 合成妖獣ブラック(中編)

作.りゅうのみや

……何だろう、この不思議な感覚は?
体がポカポカして凄く温かい。
僕はゆっくりと目を開けてみた。
…………猫?
目の前にいたのは黒猫だった。
僕のことをえらく気に入っているのか、
頬に擦り寄ったりペロペロ舐めてきたりして人懐こい。
あはは、可愛いな……
意識レベルがまだはっきりしないせいか、
なぜ猫が自室に上がり込んだのか考えることができなかった。

というよりここはどこなんだろう……
少なくとも自宅じゃなさそうだ。
辺り一面透明な緑色のねばねばした液体に包まれている。
ここは上も下も存在しない。
ここ、本当にどこなんだろう?
でも考えるだけ無駄のような気がする。
だってこんなにもポカポカして気持ちいいんだから。
お風呂入っている時は無心になる方がリラックスできるみたいに、
今はこの緑の液体に包まれているのが心が落ち着く。

にぁーっ
(あなたが私と合体する相手なのね)
…………あれ?
猫と同じ声の質で僕の頭に誰かが語りかけてくる。
今は何をするのも億劫だから辺りを
見渡すこともしたくないので誰が言ったのかはわからないが、
もしかしてこの猫が語りかけているのだろうか?

にゃーにゃーにゃー
(あなたは何もしなくていいわ、ただあなたの体を借りるわ)
そう言うと穏やかな光が猫の周りを覆った。
七色に輝く光、それに伴い猫はその形を大きく変えていった。
徐々に人の体、猫娘のような形態に変貌した。
(この形態だとすぐにでも寿命が尽きてしまうけど、
あなたが私のパートナーになってくれるのなら、
安心して力を解放できる……)
パートナー?
猫娘の言っていることが全然分からなかった。
今はただ、眼に映る猫娘が本当に可愛らしいと思った。
猫娘が僕の体に寄り添って両腕でしっかりと抱きしめてくる。
ふさふさした毛が体全体を優しく撫でてとても気持ちいい。

それに……、その、胸、当たってるんだけど…………
凄く大きくて形のいい感触が伝わって感情が昂ってゆく。
可愛い、猫娘の顔を見るだけで胸がたかってゆく。
(そう、あなたは私になるんだから、しっかりと私を受け入れてね)
言ってる内容を理解することはできなかった。
ただ、猫娘は僕に対してマイナスのイメージは持ってないようだった。
それだけ分かれば十分だった。
こうやってふわふわとした上質の毛を抱きしめるだけで幸せだった。
とろんと快感に蕩ける表情を眺めるだけで心が落ち着く。

やがて口と口が重なり合って、舌を絡ませてお互いを感じ合う。
快感を貪ろうと自然にもじもじと体をくねらせる。
猫娘の方が積極的だったのか、
僕のモノを握りしめズブズブと中に沈めてゆく。
うっ、す…凄く気持ちいい……
快感に耐えることなんてできそうになかった。
全身を毛で撫でられ舌を絡ませながら交わっている快感は、
今まで経験した自慰なんて屑のようにさえ思えた。
だから自分が男の子だって分かっているのに、
女の子のようにアンアンと喘ぎ声をあげながら交わっていた。
凄く恥ずかしいけど、口を噤むのはそれ以上に苦痛に感じた。
目の前に映る猫娘があまりにも可愛らしかったから、
ちょっとくらい喘ぎ声を出しても
大丈夫かなと都合のいい解釈をしてしまった。
この不思議な空間は、自分の心を甘く溶かしていくような気がした。
でも抵抗するのは嫌。
身を任せた方が楽だから。

(ねぇ、あなたは私のこと、好き?)
ああ、好きだよ。
(じゃあ私と一緒にいたい? それこそ四六時中)
もちろん、お前がいない時があるなんて、きっと耐えられない。
(ならとっておきの方法があるわよ。
あなたが私になるのよ)
僕が……猫娘に?
(そう、可愛い女の子は好きだよね。
その人とずっと一緒になるなんて現実問題として不可能よ。
でもあなたが女の子になればそれは一気に解決する。
あなたは私のこと、嫌い?)
……ううん、嫌いじゃない、好きだよ。
(じゃあ何も問題ないよね。
二人は相思相愛、そして二人が望む形で解決する方法があるのだから)
そう……かもしれない。
僕は猫娘と一緒になりたい。
(じゃあ決まりね、あなたの生命力をいただくわよ)

交渉を終えると、また甘い性交の再開となった。
猫娘はさらに激しく身をくねらせ新たな快感を貪ろうとしている。
そして僕も激しい責めに身悶えするほど喘いでしまった。
猫娘の膣はまるでそこだけが別の生物であるかのように、
精液を搾り取ろうと襞の一つ一つが妖しく吸いついてゆく。
そして射精すると同時に意識は薄くなっていった。

チュンチュン
「んんん……ふぁ~、あさか」
雀の鳴き声で目が覚めたようだ。
いつもより早い目覚めにあまり気分が優れなかった。
欠伸と同時に軽く目を擦った。
…………あれ?
何だろうこの違和感。
目を擦っただけなのに上質の毛で撫でられた感じがした。
「………えっ!? な、何これーーーっ!!」
驚くのも無理はない。
何と自分の腕は獣のように毛で覆われていた。
「え? あ、あれ?」
腕だけじゃない、足も胴も毛で覆われていた。
手には肉球があって頬に当てるとぷにぷにした感触があり、
力を込めると瞬く間に隠れていた爪が飛び出した。
え、え、ええっ!?
「にゃ~~~~~っ!? 僕の、僕の体がーーーっ!」
僕は自分でも理解できない叫び声をあげた。
………猫娘になってる!
ようやく置かれた状況を把握していった。
あの夢だ、あの猫が僕を猫娘にさせたんだ!
現実からかけ離れた解釈だが、
こうして猫娘になっているのだから何でもありだろう。

それにここは一体どこなんだろう。
地面や壁は石で積み重ねた殺風景な部屋、そして鉄の柵。
なまじまともな部屋とは思えない、これは監獄じゃないだろうか?
「にゃーー、出してーーっ!
暗くてジメジメしたとこ嫌いなのーーーっ!!」
叫ぶ度に猫語を使う僕。
その声を聞くと自分が本当に人間だったのか疑問が生じてくる。
「うっ、うっ、うっ………僕は猫娘じゃないよぉ。
お願いだから出してよぉ………ふえぇぇん」
ぽろぽろと涙を零し必死に訴える。
やがて泣き疲れて眠りについた。


「……い、おい、起きろ」
んんん………ふぁあ。
あれ?
そっか、あれから寝ちゃったのか。
「どうだ、その体の調子は」
「凄く怖い……、自分がどこか消えてしまったような感じがします」
ようやくコンタクトの取れる人と出会えた、ただそのことが嬉しかった。
身なりは濃いベージュで地味な服装だった。
右手に抱えている槍が妖しく光り、少し萎縮してしまう。
「あなたは軍人さん?」
「ああ、サジキスタンという名門でな、名をボストンという。
今はお前の保護監察官として任命された」
「僕はどうして猫娘になっちゃたの?」
少なくともボストンという男は自分に危害を加えるような人には見えなかった。
この姿のこと、ここがどこなのか知りたかった。

「お前は何も覚えていないのか?
グロッサムの命を受け、わが国でも選りすぐりの術師によって
異国の勇者を募集しておったことを」
「勇者? 募集って…………
あっ……、あああっ!」
もしかしてネットゲームを介して交信が行われたのか!?
だとすると入会登録に身体能力を表す記入欄があっても不思議ではない。
僕は……プレイヤーという分身ではなく、
僕自身が合成妖獣になってしまったようだ。
「にゃ、にゃんでこーなるのーーーーーっ!?」

<つづく>

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