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悪魔を呼んでみよう (17)

苦し紛れにさとる抱きしめるという行為を試みたのだが、2分ほどするとさとるの全身の震えが納まってきた。どうやら落ち着きを取り戻しつつあるようだ。テレビドラマも馬鹿には出来ない。
完全に震えが納まったのを確認したので私はさとるに声をかけようかと思ったが、いつの間にかさとるは私の背中に手をまわし抱きついてきた。
その時点でも少し驚いたのだが、続いてさとるは目を閉じて私に身体を預けてきたのには更に驚かされた。
慌ててさとるの顔を見てみると、先ほどとはうって変わって穏やかであり、目を閉じ私の胸に頭を預けているその顔には今までに見た事がない、柔らかいとしか表現できない微笑を浮かべている。その様子はまさしく『少女』としか形容しようがない。
いまのさとる・・・いや彼女は私に完全に身をまかせている状態だ。私を心から信頼してくれているのだろう。

イマ モシモ、カノジョヲ キョゼツシタラ?
マチガイナク カノジョハ アトカタモナク コワレル ダロウ。

・・・うるさい。

コノ ウツクシイ カオガ ゼツボウ イッショク ニ イロドラレルノヲ ミタイダロウ?

・・・やめろ。

コノ オンナ ガ カナシミニ キョウフニ イカリニ ニクシミニ ゼツボウニ イロドラレタ カオヲ ミタイダロウ?

・・・・・・黙れ。

コノ オンナ ガ コワレル ノヲ ミタイ

コノ オンナ ガ コワレテイク ノヲ

ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ
ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ
ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ ミタイ

コノ オンナ ヲ

グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ
クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ クチャ
グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャ グチャグチャ グチャ グチャ



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コワシタイィィィィィ!!!!!!

黙れ!
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!

「黙れえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

濁りきった心の奥底から響いてくる私の『本性』の声を、『偽り』の私が必死になって否定する。
絶対に、絶対にこいつだけは壊してなるものか。例えこいつに『本性』がばれたとしてもこいつだけは!!

「義一、クン?」

気がつくとさとるが私を見上げていた。その顔には少し不安そうな感情と驚きの感情が混ざって浮かんでいる。
いつの間にか私は絶叫していた様だ。私が声を荒げる事など珍しい、というよりもさとるの前で大声を出した事すらなかった、と思う。驚かせるのも不安がられるのも当然と言えば当然か。恐らく叫んだ内容もさとるには意味不明だったろうし。

「ああ、さとる。大丈夫か?」
「うん、わたしはもう大丈夫・・・だと思う。」

さとるの返答を聞いて、私は表面には出さなかったが内心では驚愕せざる得なかった。いま確かにさとるは自分の事を、『わたし』と口にしたからだ。
口調から考察しただけだが、さとるは自分の意思で自分のことを『わたし』と言い表していると考えられる。すなわち、石塚さとるという人物のアイゼンディティが『俺』から『わたし』に書き換わった事を意味している。
これも推測の域でしかないが、ほんの10分にも満たない前の時間に私と一緒にテレビゲームをしていた『石塚さとる』と、いま私が抱きしめている『石塚さとる』とは外見は同じでも中身は全く異なる存在になっているのではないか。
現に表情だけでなく、雰囲気からしてさっきまでとは全く違う。トイレに入る前のさとるは常に刺刺しい険悪な雰囲気を身にまとっていたが、今のさとるは落ち着いた優しげな雰囲気を醸し出している。
さっきまでのさとるが必死になって拒絶していた何かを、いまのさとる認めて、受け入れた様子が見て取れる。これも推測でしかないが、この数分の間でさとるは今の状況、すなわち自分は女性になった事を受け入れたのではないか。もっとも何故唐突に受け入れられたのか、そして受け入れるきっかけとなる要因が何だったのかは検討もつかないが。

さとるは見上げながら私を見つめている。いや微笑んでいる。その笑みはついさっきまでのどこかシニカルで無理に作り上げていた感じを与える笑みではなく、優しげで柔らかくそして何よりも自然な感じをさせる物だ。
さとるが正気を取り戻した・・・と言うべきかは少し悩む処はなくもないのだが、とりあえず最悪の事態は避けれた様だ。私は彼女を抱きしめていた腕の力を抜いて立ち上がろうとした。
ところが、さとるは私に絡めている腕をはずそうとしない。それどこか逆に更に強く私に抱きついてきた。

「さとる?」
「お願い、もう少しこのままでいさせて。」

私の問いに答えた目の前の少女は、更に強く私に抱きついてきた。
彼女の身長には少し不釣合いな大きさの胸が私の身体に密着し大きく形を変える。肩口まで伸びた緑色がかった髪の毛が私の顔の下で舞い踊り、私の鼻腔に甘い匂いを運んでくる。
正直な話、自制心を常に高める修行をしている私でなければ変な気分になってもおかしくもない状況だ。言っては何だが無防備すぎないですか、お嬢さん。下半身は赤く染まっている下着が辛うじて秘部を隠しているだけの状況だし。
結局な話、体感にしておよそ10分経つまで私にさとるが抱きついている状況が続くのであった。その間、私は自制心を保つのと心の奥に潜む『本性』の声を黙殺する事に精神をすり減らす羽目にあうのであった。

<つづく>

TS売れ線速報!(11/22~11/28)

先週の順位

1位 ギャルの身体を手に入れた 紗奈
2位 少年式少女(2) (アフタヌーンKC) 
3位 ツイてない! 2 (悪魔幼女は男がキライ) 

さてさて、今週の1位は!!ザ・ベストマガジンspecial 12月号増刊 (ランジェリーザ・ベスト アイドル学園パンティ)って、お前か!?まぁ、楽しそうですからねぇ。
ザ・ベストマガジンspecial 12月号増刊 (ランジェリーザ・ベスト アイドル学園パンティ)ザ・ベストマガジンspecial 12月号増刊 (ランジェリーザ・ベスト アイドル学園パンティ)
(2010/11/29)
不明

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2位は!同人誌が来たぞ!女体化保健室~Hな触診~+ぷらす!!(同人誌)
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(2010/10/31)
藤井 あや

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3位にはなんとマッサージクッションが♪ATEX ルルド マッサージクッション
ATEX(アテックス) ルルド マッサージクッション AX-HL148gn グリーンATEX(アテックス) ルルド マッサージクッション AX-HL148gn グリーン
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不明

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惜しくもクッションにやぶれて4位になってしまったのはご覧の作品でした。
オリジナルアニメーション「迷elleオトコノ娘」『銀河学園入学案内書』
ツイてない! 2 (悪魔幼女は男がキライ) 
プラナス・ガール 3 (ガンガンコミックスJOKER) 
オリジナルアニメーション「迷elleオトコノ娘」『銀河学園入学案内書』(アニメDVD付) 花澤香菜(出演) 牧口真幸(出演) 川口敬一郎(監督)オリジナルアニメーション「迷elleオトコノ娘」『銀河学園入学案内書』(アニメDVD付) 花澤香菜(出演) 牧口真幸(出演) 川口敬一郎(監督)
(2010/11/26)
SHAKE-UP

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ツイてない! 2 (悪魔幼女は男がキライ)ツイてない! 2 (悪魔幼女は男がキライ)
(2010/11/20)
三門鉄狼

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プラナス・ガール 3 (ガンガンコミックスJOKER)プラナス・ガール 3 (ガンガンコミックスJOKER)
(2010/11/22)
松本 トモキ

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「明日から女の子になろう」という発想からは・・・

「明日から女の子になろう」という発想からは・・・
どんな芽も吹きはしない・・・!
そのことに 20歳を超えてもまだわからんのか・・・!?
明日から女の子になるんじゃない・・・
今夜・・・ 今夜だけ女の子になるんだっ・・・!
今夜がんばった者・・・ 今夜がんばり始めた者にのみ・・・
明日が来るんだよ・・・!


人生を逆転する名言集人生を逆転する名言集
(2009/10/05)
福本伸行著・橋富 政彦・監修

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ヒプノスレーブ ~Mへの覚醒~

ヒプノスレーブ ~Mへの覚醒~

経営のやってはいけない

読了。
目からうろこ…とか、斬新な事が書いてあるわけではありませんが、大事な事が書いてあって参考になります。
雇用までは(当然)していないのですが、多くの方々の助力を頂いて運営しているブログですので関係者のみなさんがなるべくハッピーになれるように運営…経営できればよいなと。
管理を減らして営業を増やすのが大事かなー。

経営のやってはいけない!~残念な会社にしないための95項目~経営のやってはいけない!~残念な会社にしないための95項目~
(2010/11/15)
岩松 正記

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あしたの女王

タイトルに受けたのでブログのテーマ的には外れますがご紹介w

あしたの女王 1 ~超絶頂編~

あしたの女王 2 ~超調教編~

おなごもるもっと

おなごもるもっと

地獄だよ、女のカラダは

地獄だよ、女のカラダは。
生ぬるい地獄だ。

そんなバナー(仮)

 午後の一時、僕は読書をしながら優雅にお茶を飲んでいた。
 貴族の三男坊としてはごく平凡な過ごし方だ。
 あくせく働かなくても、領民が収める税金のおかげで、僕は遊んで暮らせている。
 もちろん父上や、歳の離れた二人の兄が領地を治めるのに、苦労しているのは確かだけれど、三男坊ともなればそういう政治的な労苦をしなくても、とやかくは言われない。
 甘やかされて育ったせいもあって、のんきに暮らしている毎日だった。
 そんなある日、僕は父上から呼び出された。

「お呼びでしょうか? お父上」
「うむ。唐突だが、お前の輿入れ先が決まった」
「は? 今なんと? 父上」
「お前は来週、マイバッハ家へ輿入れすることになる」
「婿入りでは……なくてですか?」
「お前も知っているだろうが、マイバッハ家の長男は大変な漁色家でな。お前を是非にとご所望だそうだ」
「ホ、ホモだってことですか? 冗談じゃありません! 僕は男です! 婿入りならともかく、嫁入りだなんて!」
「それは案ずることはない。高名な魔術師が先方より当家に遣わされている。お前は今夜、師の術を受けて女になるのだ」
「嘘でしょう、父上?! 第一、何だってそんな、無茶苦茶な……」
「マイバッハ家のお抱え占い師が、占術で“男を女に性転換して迎えれば、末永く安泰”と予言したそうだ」
「だからって、なんで僕が! マイバッハ家の長男といえば、もう三人も妻がいるそうじゃないですか!」
「お前、先月のグラン大公殿下の夜会で、女装して舞を披露したそうではないか」
「あれは大公のお戯れで、仕方なく舞っただけです!」
「だが、マイバッハ家のご長男がそれをいたく気に入られたそうでな。占術師の予言を聞き、それを思い出したというわけだ」
「冗談じゃありません! お断りです!!」
「ヴァハテルよ、これが断れぬ申し入れであることは、お前に判らないわけではないだろう?」
「ぐ……」

 そう、我が家が仮にも貴族の一員として社交界に名を連ねることができるのは、マイバッハ家の後ろ盾があるからだった。
 もしマイバッハ家の機嫌を損ねようものなら、当家は領地を失い、一族路頭に迷う事になる。

「マイバッハ家の長男といえば、既に三人も妻をお持ちじゃないですか。そんなところに嫁いだところで……」
「そんなところに嫁いで、お前が子供を産めば、当家の安泰は更に磐石。マイバッハ家とは身内になるわけだからな」
「そんな身勝手な!」
「ヴァハテルよ。“三男坊のムダ飯ぐらい”と、メイド達が嘲笑うそなたじゃぞ? ここで家のために働かなくてどうする?」
「そんなのって、ないよー!」

     *---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 ……なんてことがあったのが、もう三ヶ月前。 
 諦めの境地でマイバッハ家に嫁いだら、“漁色家”との評判だった長男のアリスン・マイバッハ氏は思いの外良い方で、愛情を一心に注いでくださった。
 彼がそういう趣味だったとは知らなかったが、3人の先妻も縁戚の勧めで断れず、仕方なく娶ったんだそうな。
 
 しかし愛されれば絆されるのが人の弱さ。私は彼を愛し、彼の子供を産む気になっていた。
 けれど、面白くないのが既に輿入れしていた三人の先妻たち。
 奸計にはまって、“不妊の術”を施されてしまった。
 それが原因で、私は屋敷を追い出されることになった。アリスン様の祖父が、“子供の産めぬ嫁など当家に必要ない”と言ったそうなのだ。
 寝たきりで食事もままならない、お祖父様がそんな事をおっしゃるはずがない。
 あの3人の先妻の虚言に決まっている!
 けれど、たった一人反対してくださったアリスン様のご好意も虚しく、私は遠く離れたマイバッハ家の別領地に移されることになった。

     *---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

 冬も近づいた寒い朝、私は失意のうちに、マイバッハ家を立つことになった。アリスン様が目覚める前に……。

「にゃぁ」
 
 小雪が舞い始めた肌寒い正門への道を歩いていると、足元に猫がじゃれついてきた。
 実家から連れてきた、猫のボーネ。そうだ、この子も連れていってあげなきゃね。
 
「おいで、ボーネ」

 私は冷たく凍えているボーネを抱き上げた。お腹の下の方には、去勢の手術跡があった。

「あ…キミも元男の子だったんだね…」 

 そうだ、嫁ぎ先で粗相があってはいけないと、去勢されちゃっていたんだっけ。 

「にゃぁ」
「寒い? これから行くところは、もう少し暖かいといいね」

 私はボーネをコートの下に抱いて、馬車の待つ門へと歩き出した。

<了>

20101121 600

TS2 -Teacher Slave 2-

TS2 -Teacher Slave 2-

「君には、花苑女学院の教員採用試験を受けてもらいたい。性転換して、女として、な」

まりあ・まにあ

まりあ・まにあ

黒羽根天使

黒羽根天使



黒羽根天使II ~魔神現る~

悪魔を呼んでみよう (16)

「いやああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

突然響き渡った悲鳴に私は反射的に立ち上がっていた。悲鳴はトイレから聞こえてくるのを確認すると、私こと笹田義一はトイレに向かって駆け出した。

「どうした、さとる?」

私はトイレのドアの前に立つと、中に居るであろうさとるに声をかけた。

「あ、ああああああああ!!」

だがしかし返答はというと、悲嘆にくれ絶望を感じ取れる意味を成さない悲鳴であった。私は声だけで既に正気を失っているのが理解した。

トイレの中で何があったのか?その時点での私は検討も付かなかった。ただ、さとるの理性を吹き飛ばす程の『何か』が起きているのは確かのようだ。
見るべきでは無いのかもしれないが、未だに絶叫とも言うべき悲鳴をあげ続けるさとるを放置する訳にいかない。私は最悪ドアを破壊する事を覚悟してトイレのドアノブに手をかけた。
ところがあっさりとドアノブは回転し、これまたあっさりとドアは開いてしまった。どうやらさとるは鍵をかけ忘れていたらしい。少し拍子抜けしつつも私はトイレの中に駆け込んだ。

そして私の目に飛び込んできたのは、洋式トイレに腰かけ頭を抱えて泣き叫ぶ少女の姿であった。
少女は勿論さとるであった。だがいつも強がっている態度を取り続けるさとるからは想像ができないほど弱々しく、脆くも崩れ去りそうな姿であった。
さとるはトイレのドアが開けられたにも関わらずその事に気がついていない様子で、頭を抱えて泣き叫んでいる。
何が起きたのかと再び思った私であったが、さとるの太ももに一筋の血の糸が流れているのを見て私は即座に気がついた。・・・生理がきたのだろう、と。
男である事をこだわり続けていたさとるにとって、身体が女性である事を決定づける生体現象の体験はショックが強すぎた様だ。
そしてこれは恐らくだが、さとるの中で何かが、それも石塚さとるという『男』を象徴する一番重要な何かが折れたという事が、想像つく事も私には出来てしまうのであった。

「さとる、とりあえず落ち着け。」

私はさとるの肩に手をかけると、落ち着かせるというよりも理性を取り戻させる為に全身を揺すった。
それに対するさとるの行動は私の手を振り払い、泣きながら意味を成さない言葉の羅列を叫び続けてる物であった。さとるの行動は予想ついていた物ではあったが、予想通りだというのも困るものがある。何せ全く事態が改善してないのだから。
このままではさとるが壊れてしまうだろう。親友が廃人になるのはできれば避けたい。

・・レ・モ・イ・・ナ・カ

頭の片隅で『本性』が小さな声で囁くが、私は敢えて無視した。さとるは大事な親友だ。そんな事は・・・、してはならない。
とは言え、このままさとるを放っておくのは事態が悪化する事はあっても改善する可能性はない。何かしらの対処をする必要があるのは確かだ。

半狂乱な状態で泣き叫び続ける女性を落ち着かせる方法。残念な事に、私にはそんな方法をすぐに思いつくのは難しい。何せそのような状況に幸か不幸か出合った事がないからだ。いま現在その様な状況になっている時点で不幸としか言いようがないが。
最初に思いついたのは頭か首筋でも叩いて気絶される事だった。がしかし、気がづいた時点でまた暴れだしそうな気がするので却下した。それに親友に暴力を振るうのはなんだし。
そうなると思いつくのは・・・1つなくは、ない。TVドラマで見るような陳腐かつ傍から見れば滑稽極まる行為が。
はっきり言ってそれをやるのは恥ずかしい事この上ないが、都合がいい事に周りには私とさとる以外のギャラリーはいない。恥ずかしいと感じるのは私だけだと思う、多分。
改めてさとるの方を見ると、悲鳴をあげる事は終わっていたが目の焦点は定まらない状態で全身が小刻みに震えだしていた。危険な兆候だと捉えてよいだろう。最悪、現実を認められず理性が崩壊する可能性がある、かもしれない。どちらにしても早急に何らかの手立てをすべきだろう。

そして私は意を決すると、さとるの身体を強く抱きしめた。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

脳みそがまるですり鉢に入れた山芋が擂り粉木(すりこぎ)でグチャグチャにされたかの様に考えがまとまらず、頭の中で支離滅裂な単語が表れては消えていく。
自分は『女性』なのだと認識した瞬間、今まで内部で強く存在を主張していた『俺』と名乗っていた『男の自分』が音を立てて崩れ去っていくのを感じた。
自我そのものであった『俺』の消滅は自分の意思そのものの消滅を意味しているかの様に、自分の中から何かを考える、という事柄そのものが無くなってきた。
自分が男ではない、否さ男ではなくなってしまった事に対して、自分の全存在を自分自身が否定してしまっていた。
絶望と表現してもいい黒い圧倒的な洪水によって全てを流しつくされ、そして後には何もなくなってしまったかのような喪失感を自分は漠然と感じていた。
外で何が起きているのか分からないし、もうすでに何が自分だったのかも『自分』には判別する事すら出来なくなってきた。
もうやだ。もういい。このまま消えてしまいたい・・・・。

不意に何かが自分を包み込むのを感じた。何気なく気を外に向けると、そこには誰かが自分を抱きしめているのが分かった。
誰かは能面の様に無表情な顔をしていた。だがその人物が自分にしてくれる抱擁は力強いにも関わらず全く苦しくなく、逆に安心感を与えてくれる。
誰だろう、この人は・・・。ああそうだ、義一だ。自分の親友である、笹田義一だ。
自分が消えようとしている中、恐らくだけど何とか対処しようとして自分を抱きしめてくれたんだろう。苦し紛れの行動だったんだろう。
フフッ。傍から見たら凄くおかしな状態になっているんだろうな。
でも何だろう。とても暖かい。義一の身体は筋肉質で硬いのに、とても暖かくて気持ちがいい。ずっとずっと抱きしめていて欲しい。
おかしいな。自分は男なのに、何で男に抱きしめてもらえるのが気持ちがいいんだろう。抱きしめられているのが何でこんなに安心するんだろう。
・・・・ああ、そうか。だって、

『わたし』は女なんだから。

そう思うとほぼ同時に、私の中で自分自身を構成する柱という物が新たに生まれてくるのを感じた。
それは『わたし』と名乗る物。自分が、『石塚さとる』が女性である事を認め、受け入れた『女の自分』。いまの身体と同じ性別と形をした自分自身。

ああ。やっと、受け入れられた。
私はわたしなんだって事を。いま現在の本当の意味での私自身を。

義一は相変わらず無表情にも関わらず、私が壊れるのを助けようと必死になってくれているのか未だにその抱擁している力は緩んでいない。
そんな彼の様子を見て、私は彼に何かとても暖かくて優しい気持ちが湧き上がってきていた。何だろう、これは。好意?楽しい??ううん、違う。本当に何だろう、この気持ちは。
知らず知らずのうちに私は義一の背中に手を延ばし、彼に抱きつく体勢になっていた。目を閉じ、義一のたくましい胸に頭を預ける。
頭全体で感じる彼の心臓の鼓動を聞いていると、とても心が穏やかになっていく。義一に身を預けている間もわたしの中で『女の自分』がどんどん形成されていくのを感じる。

それはちょっぴり悲しくて、そしてその数十倍も嬉しい事だった。

悪魔を呼んでみよう 挿絵3
イラスト.神山 響

<つづく>

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こういう身近な道具でも、せいてんかんに使えるのではないか、とか阿呆な事を考えていました。

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童貞印

童貞印 (SANWA COMICS No. 50)

ボクは男の娘(女装)
お兄ちゃんごっこ(女装)
僕は姉ちゃん!!?(BODY SWAP)

を収録とのこと。

1000年と700年前から男の娘

1700年前のエジプトの子どものミイラ、CTスキャンにより女装した男の子と判明

寄り道勇者様の受難~女エルフに変身して遊んでいたら…

寄り道勇者様の受難~女エルフに変身して遊んでいたら… DMM版
寄り道勇者様の受難~女エルフに変身して遊んでいたら… DLsite.com版


世界を救う旅を一人で続ける勇者(男)が、旅の途中で手に入れた『変身の杖』。
美人の女エルフに変身出来る事を知った勇者は、
旅の目的を忘れ変身遊びに夢中になってしまう。
ある日勇者が女エルフになり自慰をしていると、そこへ悪い人間が現れて…

変身・性転換小説。
どこかのファンタジーRPG的な設定です。



寄り道勇者様の受難~女エルフに変身して遊んでいたら…

にょたいかなう

にょたいかなう。
おっぱいもみなう。
おなにーなう。
いったなう。

乙女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー (1)

乙女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー (1) (角川コミックス・エース 236-3)乙女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー (1) (角川コミックス・エース 236-3)
(2010/11/26)
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悪魔を呼んでみよう (15)

キャラ絵

・・・何だ、これは。
頭の中が真っ白になっているのが自覚できた。思考が完全に停止したかの様な錯覚を感じる。
何が起きているのか分からない。いや、何が起きたのか分からない。
だが頭の片隅で、これが何が起きているのかを冷静に理解していた。だが俺の「男としての考え」が全力で否定しようとする。
嘘だ。俺は男なんだ。「そんなこと」なんて起きるはずがない・・・、と。
ガクガクと震える手はナメクジ並みの速度でゆっくりと一部が赤く染まっているショーツに延びていった。
何が起きたのかを「見てはならない」と警笛が激しく点滅する赤ランプと共に頭の中でけたたましく鳴り響いている。だが同時に「見なくてはならない」という命令が頭に浮かび、その場から離れようとしていない。
実際には一分程の時間しか過ぎてはいないのかもしれない。だが俺には数十分ほどの時間が経過した感覚に襲われつつ、遂に俺の手はショーツに手をかけた。
この時点で警笛は今までに聞いた事が音量で鳴り響いており、同時に命令文が更に強く頭の中で主張を繰り返す。
俺は結局命令の方を受け入れ、息を止めて一気にショーツを引き下ろした。

ショーツの下から他人の物は見慣れているが、自分自身のは未だに慣れ親しんでいない箇所が露出する。
ほんの一ヶ月半前まではその箇所には、自分でも美形だと思っている男の象徴が生えていた。だがいま現在はというと、なだらかな段丘が見えるばかり。そそり立つとか生えているとかいう表現の物体は影も形もない。
段丘の周りには薄い黒色に草が申し訳程度に生えている。薄い草むらの奥には縦一筋の太い線が刻まれている。線は穴の入り口であり、穴の奥にはピンク色に彩られた洞穴が存在しているのを俺は知っている。認めたくはないが。

そして今。穴の入り口から赤い色をした細い川が流れ、股の間から妖しい色をした滴が一滴ずつトイレに落ちていっていた。

女と一緒に寝た数が二桁台の俺ではあるが正直な話、この様な光景を見たことは全くない。
似たような光景として「初物に手を付けた」時に見た事があるが、それは性交行為を行った為に生じた結果である。この身体になって現時点にまで、俺は異性と身体を交じり(まじり)合わせるという行為をした事はない。
そうなると今の状況に対して考え得る事は、1つしかあり得ない。
街で引っかけた女とホテルに行こうとすると時折返される言葉。「今日はあの日だから」。
俗に言う安全日。そしてその女性が大人の身体である事を意味する、男性には絶対に有り得ない女性の身体のみ起きる現象。
すなわち「生理」。子宮の中に貯まった血の層が卵子と共に外部に排出される、女性の身体のみ起こりうる現象。
それが今、俺の身体で起きている・・・?
外見だけでなく、中身も完全に女性になっている・・・?
男の竿を体内に受け入れ、放出された種を受け止め、わが子を宿し、産み落とすことが出来ると言うのか・・・?

嘘だ、と心の中で叫ぶが目の前の光景が現実であると強く主張する。目を閉じて現実逃避しようとしても、腹の痛みと僅かに香る血の臭いがそれを許さない。
今の俺は身体的に完全に女性になっている事を深く強く思い知らされた。「俺は男だ」と遂さっきまで思っていたが、わずか数秒でその考えが根本的に砕かれたのを俺は感じていた。

俺は男だと思っている。
だがしかし、俺の身体は女性なんだと今この瞬間はっきりと思いしらされた。その事が強く心を打ちのめす。
そして心の内から今の自分を嘲笑する「女の声」が聞こえてくる。
『まだ現実を認められないの?』
『いつまで現実逃避し続けているの?』
違う、違う。俺は、俺おとこ・・・・だ。
『乳房があって、男根も無いのにまだ男だと言ってるの?そこまで馬鹿じゃないでしょ、私は?』
でも俺は・・・。
『秘所から血を流して、まだ男だと言い張るの?生理は男では絶対に有り得ないのは気づいているんでしょ?』
俺は・・・。
『私の身体は子宮もあるのよ?男にそんなのあると思っているの?』
俺・・・。
『違うわ。私は男じゃない。』
・・・・・。
『認めなさい、現実を。私は男じゃない。』
わたし・・・。わたしは・・・・。
『そうよ、私は』


わたしは、『女』。


「いやああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

その事を認めた瞬間。俺、いや『わたし』は頭を抱えて絶叫していた。

<つづく>

淫欲少女抄外伝・天災あさおん

淫欲少女抄外伝・天災あさおん

ク○フト女体化

ク○フト女体化 DMM版
ク○フト女体化 DLsite.com版

モシ○ス失敗とか、いいかもしんない。
⇒読んでみました!
魔法を失敗しての性転換、自分の女体に興奮しているところへ男勇者が現れて暴走。
抵抗するク〇フトだが、快楽には逆らえず言うがままに体を許してしまうのだった。
なるほど。
事前の期待が高すぎたかもしれませんが、「若干割高」にレーティング。

ク○フト女体化

PRIVATE DANCE

PRIVATE DANCE

チ○ウさんの薬で女体化してしまったボッ○ン。

乙めん大作戦

乙めん大作戦

同人誌即売会の売り娘に自分の弟のマチャアキを抜擢!制服を着せて(なぜか下着まで女物を穿かされ)、カツラをつけるとどこから見ても女の子!せっかく女装したんだからどんな状況でも女の子らしくふるまえるかテストを…

乙めん大作戦

マンガ版 新・資本論

何気に立ち読みしたら、なにやら間違った行動や言動をした一般庶民に突然現れたホリえもんが親切にアドバイスすると言う展開がひどく面白いものに思われたのでうっかり購入。
言ってる事は間違ってないと思う。

マンガ版 新・資本論マンガ版 新・資本論
(2010/11/10)
堀江貴文

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マリー様と私

マリー様と私

名門女子学園に通うお姉ちゃんは私の憧れ。しかし、お姉ちゃんだと思っていたんだけど実は男の子だった!そんな悩みを抱えていたお姉ちゃんの悩みを少しでも癒そうと私は…

マリー様と私

僕の秘密日記(27)  by A.I.

僕の秘密日記(27)

 つかさ君と一緒に風呂場から退却すれば良かったかな。目の前にいるのはかつてない強敵だ。ここで逃げ出しても恥ではない。このままでは戦死する可能性すらある。僕は全身の血液が沸騰寸前になっているのを感じた。
 しおりちゃんが惜しげもなく裸体をさらして体を洗っている。ぷるぷると小刻みに震える熟した果実は、僕の喉を鳴らさせるには充分な魅力を放っている。見ちゃいけないと思うのに、目が離せなくなっていた。
「あきら、困っていることはない?」
「お、おっぱい」
 うがぁ、僕は何を口走っているんだ! きっと呆れられたに違いない。
「あきらったらいつまで経っても子供なのね。お姉ちゃんはまだ母乳は出ないわよ」
 僕の妄言にもまったく動じずに、しおりちゃんは屈託のない顔で乳房を手で持ち上げて揺すってみせた。ぽよよんと弾けた双丘は、ほとんど形を変えずに揺れている。いや、僕は赤ちゃんではないけど、乳首に吸いつきたくなった。
「そ、それじゃ触らせてもらっていいかな?」
 羨ましいほどの大きさと張り。憧れと欲望が僕の小さな胸の内をかき混ぜ、僕は従姉の秘密を知りたくなった。どんなものを食べればあんなに成長するんだろう。しおりちゃんは太っているわけではなく、引っこむべきところはちゃんと痩せている。卑怯だ。
「別にいいわよ。でも、あきらもお姉ちゃんの頼みを聞いてね」
 緊張感の欠片も感じさせずにしおりちゃんは許可してくれた。お願いした僕のほうが内心では焦ってたのに、従姉はまるで気にしてない。これは僕が男性ではなくなったからだろうか? それとも従弟は異性として見られてなかったということかな?
 あまりに無防備だと、従姉の身が心配になっちゃうよ。
「で、では、触らせてもらうね」
 口が震えて舌を噛みそうになる。体を洗い終えたばかりのしおりちゃんに僕は手を突き出した。生の乳房を触るなんて初めての経験だ。僕は目をカッと見開き鼻息を荒げて、ピタッと豊かなバストに掌を押し当てた。
「うはぁぁっ」
 感動だ! 僕のものとは比べるのもおこがましい弾力のある質感が伝わってくる。このときほど女になったことを後悔したことはない。きっと男のままなら今夜は手首を酷使することになっただろう。
「フフフ、あきらくすぐったいわよ」
 僕だったらちょっと力を加えられただけでも痛いというのに、しおりちゃんの胸は分厚い脂肪で守られている。
「憧れちゃうなぁ。僕ももう少し成長しないかなぁ」
 全力で揉むようなことは最後の理性で留めはしたけど、僕はしばらくフニフニと大人の女性の胸の感触を楽しんでいた。よし、この記憶はしっかりと手に刻んでおこう。
「ありがとね。堪能したよ……」
 いつまでも揉んでいたかったけど、興奮しすぎて後頭部が痛くなってきた。残念だ。
「それじゃ今度はお姉ちゃんの頼みを聞いてもらえるかしら?」
 無理難題でも僕はしおりちゃんの頼みを断るつもりはない。報酬は前払いで充分貰った。
「もちろんいいよ」
 体が煮え立ってしまいそうで、僕は湯船に立ち上がりながら返事をした。
「お姉ちゃんの前で背中を向けて座ってみて」
「わかった」
 足だけでもお湯に浸かっているのはだるいからちょうどいい。僕はピンク色に染まった体を洗い場に移動させた。ふぅ、涼しい。余計な熱が逃げていくよ。
「あきらは胸がもっと膨らんで欲しいの?」
「あ、うん。あとちょっとは」
 男だった僕が胸を欲しがるなんておかしな話だとも思うから、控えめに希望を述べてみた。
「お姉ちゃんが協力してあげるわ。それにあきらだけが触るというのも不公平でしょ。触ってみたいって思ったの」
 茶目っ気のある明るい声が背後から聞こえる。僕は他人事のように従姉の言葉を聞いていた。えーっと、もしかして僕のぺったんこな胸のこと?
「あきらってまるで剥いたばかりのゆで卵みたいなツルツルのお肌なのね。羨ましいわ」
 しおりちゃんの乳房が僕の背中に押しつけられた。
「ひゃぁっ、そ、そんなことないって」
 背後から回された手が僕の肌をまさぐる。柔らかなタッチでくすぐったい。しおりちゃんの肌もしっとりしていて、僕に負けず劣らずだと思うのだけどね。
「ウフフ、初々しい手触りね。お風呂上りで揉めばきっと効果あるわよ」
「はふっ、ああんっ、おかしな気分になるから……」
 自分で揉んだときには何も感じなかったのに、しおりちゃんの指が胸で踊るたびに未知の感覚が広がった。繊細でありながら敏感な場所を探し当てて、さりげないタッチで優しく愛撫を繰り返している。陽だまりにいるような温かい感覚はじわりと僕を虜にしていく。
「やあぁん、しおりちゃん、もういいでしょ?」
 僕のものではない声が出てしまいそうだ。未知の感覚に飲まれそうになって、僕は止めてくれるよう従姉に頼んだ。何だか怖い。
「感度は良好みたいね。これなら心配しなくても成長するわよ」
「はぁはぁはぁ、そ、それなら安心だね」
 僕のおっぱいが大きくなったような錯覚を覚えたが、視線を下げてもぺったんこのままだった。残念のようなほっとしたような気持ちだ。僕は瞳を潤ませながら、胸に渦巻いている情欲を払うように大きく息を吐いた。
「相談に乗ってくれてありがとう。それじゃ先にあがっとくね」
 このままだとまたおかしな気分になりそうで、僕は浴室から大急ぎで出た。頭を冷やしたほうが良さそうだ。まだ目の奥にしおりちゃんの艶姿がちらついているよ。

「いいお湯でしたよ」
 僕が茶の間に足を踏み入れると、男衆は寄り集まって話に花を咲かせていた。父親たち兄弟は久しぶりに会って積もる話があるのだろう。
 茶の間では三つのテーブルを繋げて、新年会の準備が整えられつつあった。丸い漆塗りの寿司桶には目に鮮やかな彩りの握り寿司が並んでいる。それが一家族に一つずつ、計三つあった。
 台所に目を移すと母親を含めた女衆が集まっている。足元には発泡スチロールの箱が置かれていた。おそらくつかさ君が話していたカニが入っていたのだろう。
「僕も何か手伝うことあります?」
「カニの解凍をしてお味噌汁を作るだけだから、ゆっくりしてて」
 叔母に言われて、僕は腰を上げた姿勢から座布団に座りなおした。
「さっきはすまなかったな」
「気にしないでくださいよ」
 つかさ君が照れくさそうに頭をかきながらやってきて僕の隣に座った。朗らかで純朴な顔が僕に向けられている。僕が幼いときはお人好しな従兄の手を焼かせたものだ。風呂場での事故は、まぁ、些細なことだったと思うことにしよう。思い出すと気恥ずかしくてつかさ君の顔を見れなくなる。
「知らないうちに色々とあったみたいだな。さっき父さんから軽く話は聞いたよ。どうも父さんは話したつもりだったみたいだ」
「伯父さんらしいですよ。驚きましたけど、死に至る病ってわけでもないですからね」
 やっぱり僕の体のことを聞いてなかったか。
「割り切れるならいいんだが、困ったことがあれば遠慮なく相談してくれよ」
「そうさせてもらいますね」
 つかさ君と話していると、暇を持て余したたつみが僕らの間に体を割りこませてきた。
「お兄ちゃんたち、一緒にトランプをやろうよ」
 たつみは手にプラスチックのケースを持って、僕らの顔を交互に見ている。従弟が寝るまではゆっくり話もできないな。
「三人でやるのか? こずえはどうしたんだ?」
「お姉ちゃんはお風呂いったよ」
 つかさ君が尋ねると、僕と入れ違いにお風呂に入ったらしい。今ごろはしおりちゃんと一緒にいるのかな。従妹の成長具合を確かめる良い機会だったのに惜しいことをした。僕のことをまな板呼ばわりするんだから、確認しても罰は当たるまい。どこかで報復できないものかな。
「トランプなら四人以上でやりたかったね。何をしたいの?」
「大富豪をやろうよ」
「ルールは革命あり、2とジョーカーあがりはなし、8流しはありでいいのかな?」
「うん!」
 ローカルルールをしっかりしておかないと、ゲームが中断することになるからね。
 たつみはつたない手つきでトランプをシャッフルし始めた。途中でトランプを落としそうになりながらもどうにか切り終える。
 カードを配り終えると年下からスタートということで、たつみから手札を切った。順当に一番弱い3からのスタートだ。
「それじゃ5」
 4を二枚持っているから、場を流せることがあればそこで使うほうがいいだろう。
「ここで2!」
「いきなりですか!」
 ジョーカーを除けば一番2が強い。僕の手札にはジョーカーはないし、まだ序盤だ。ただつかさ君がここで最強カードを出してきたということは、場を流せば勝算があるということだ。警戒する必要はあるけど、ここは様子見でパスだ。
「たつみもパスでいいのかな。それじゃ10を四枚で革命だ!」
「うわっ、ひどい!」
 同じカードを四枚なんて持ってない。これで2が一番弱くて、3が一番強くなってしまう。そこそこ手札が良かったのに、逆に仇になってしまった。たつみのほうを見ても革命返しはできないらしく、ふて腐れた顔をしている。
「それじゃ1のツーカード」
 ぽんぽんと僕とたつみはその上にカードを置いた。ここらで4を出して流れを変えたほうがいいかもしれない。
「4のツーカード」
「あきら、悪いな。3で流しだ」
 このあとはつかさ君の独壇場で、あっという間に勝負にけりをつけられてしまった。このあとはたつみを負かして貧民になることは避けられたけど、駆け引きと今日のカード運は従兄に軍配が上がるようだ。
「あとでまたやろう。そろそろ夕飯だ」
「うん、今度はお姉ちゃんたちとも一緒にやりたい」
 数回勝負をしてみて結果はつかさ君の圧勝。うまく表情を隠して手札を切るから、従兄のペースに巻きこまれてしまった。
 親戚一同が神妙な顔をして席につく。それぞれの手にはビールか烏龍茶の入ったコップが握られていた。
「今年もまたこうして無事に全員が顔を会わすことができました。今後の健康と発展を祈って、乾杯!」
 親族を代表して伯父が乾杯の音頭を取った。コップを打ち合わせて全員が砕けた笑顔になる。
「伯父さん、伯母さん、あけましておめでとうございます」
 僕は挨拶がまだだった伯父のところへビール瓶を持って近づいた。
「おう、おめでとう。あきらが注いでくれるのか。いやぁ、美人に酌をされると酒がうまいな」
 恰幅が良い伯父は相当の飲兵衛で、水のように酒を飲む。酔うと陽気になるらしく、軽い口調でにやけていた。
「あきらこっちも頼めるかしら?」
 その血を引くしおりちゃんも飲める口だ。従姉弟で成人しているのは彼女だけで、つかさ君は僕らと同じで烏龍茶を飲んでいる。
「あとでみんなで遊ぼうね」
 酔いすぎないように一言断ってから、僕はコップにビールを注いだ。伯父と同じで陽気になるのはいいんだけど、羽目を外すことがあるから注意が必要だ。
 一通り酌をして回ると席に戻った。今日は振り回されてお腹がペコペコだ。あとは存分に飢えを満たすぞ!
 魚介類が好きな僕としては、握り寿司というのは嬉しい。カニもあることだし言うことなしだ。同じネタを取らないようにしながら、次々と寿司を口に運んでいく。僕の体についての話題は一段落ついたし、ここは食い気優先だね。我ながら色気のない話だとは思うけどさ。
「あきら君、今日はみんなで一緒の部屋で寝ようよぅ」
 一足早く食事を終えた甘えん坊が、僕の膝の上に乗って訴えかけてきた。子供の勘で誰から説得すれば良いかよくわかっている。僕さえ説き伏せてしまえば、大甘な従姉が断るはずがないと踏んでいるのだ。
「どうしようかなぁ」
 たつみと隣り合って寝たらどうなるか想像はつく。危険は回避すべきだが、結局は僕も年下に甘いんだよなぁ。熱っぽい目で顔を見つめられては、僕のほうが折れるしかない。
「父さんたちはまだ飲むようだから、奥の部屋に行こうか。そこで遊んでから寝ればいいだろうしね」
 僕らは茶の間から移動して子供だけで集まることにした。酔いが回ってきて大人たちが騒がしいということもある。奥の間でふすまを閉めておけば騒音も防げるしね。

<つづく>

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