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マコちゃん誕生 (2) by.isako

(2)

 廊下に出るとユカリに出くわした。
「あら、どうしたの」
「別に。それより授業始まるぜ」
「うん」
と応えたユカリは、こう聞いてきた。
「マコちゃんどうかしたの?」
「え?」
「生徒会長さんとあなた、親しいんでしょう?」
「マコって高村のことか」
「変な人ねえ。可愛い顔した事業仕分けの女王といえば高村マコでしょう。それがどうしたの?」
 女王――と言う事はあいつが女であることは、ユカリの頭の中では規定の事実なんだ。とにかく話をあわせてみよう。
「ちょっとね」
「それで着替えを持ってきたわけ?」
「見てたのか」
「赤い鞄を持ったあなたによく似た人物が入るところはね」
「服を汚したって。廊下を歩いていたら部屋の中から呼び止められてね」
「ほぉーう」
「ほんとだって」
「誰でも良かったのかしらね、会長様は」
 ありがたいことに予鈴がなったので話はそこで終わった。

 特に用もないので昇降口に急ぐ。
「木下君」
 後ろから呼びかけた声は聞きなれたものではないが、誰だか分かる。
「どうした」
 そう言って振り向くとやはり居たのは体操服姿の生徒会長高村マコだった。
「良かったら一緒に帰ってくれない? 中学のときのように」
「え?」
 その言葉に嘘はない。確かに帰宅方向が同じなので週に何度か一緒に帰った記憶がある。もっとも僕の記憶では高村は男なのだ。
「嫌ならいいけど……」
 悲しそうな顔をするなって――えい、くそ!
「別に嫌じゃないさ」
「本当?」
「二人の時に嘘はつかない。ついたことないだろう?」
 ただし男の高村にだが。
「うん」
 微笑んだ顔は可愛い。じゃなくってだな。
「でも、どうして急に?」
 ぞんざいに靴をつっかけて振り向くと高村はしゃがんで運動靴を履いていた。
「これのこと相談しようと思って」
 女高村は紙袋に入れてあった男物の靴をちらっと見せた。
「他の人は信じてくれそうにないもの。制服や靴が突然男物になったなんて」
 実際には制服と靴以外が女性化したわけだが。
「まあ僕だって見てなければ」

 並んで校門に向かう。通学カバン以外にスポーツバッグと紙袋を持った高村は歩きにくそうだった。男物を持って帰って家族に怪しまれないのだろうか。
 とにかくこれでは遅すぎる。
「僕が持とう」
「あ、ありがとう」
 なぜだかちょっと他人の視線が気になる。
 2年生ともなればいくつかカップルはできていて珍しい訳ではない。それにユカリとは何度もこうやって校門をくぐっているはずなのに。

 高村は嬉しそうに側を歩くだけなので、僕の方から聞くことにした。
「あれが起こったとき何してたんだ。廊下で聞いたのは、何かが倒れる音、たぶんお前が倒れる音で」
「おまえ?」
「ごめん。高村、高村さんが倒れた音だったと思う」
「あの時は、高村って呼んでくれたわ」
 なんだこのラブコメ的転回は。おまけに話題がそれていく気がする
「あの時はほら、びっくりして慌ててたから。会長の方がいいか?」
「リクエストできるの?」
「なにが」
「私の呼び方」
 僕はこの異常事態の理由を早く知りたい。
「どうぞ」
「林さんをなんて呼んでるの?」
「ユカリのことか」
「じゃあ、私もマコで」
 さすがに高村をマコと呼ぶのは恥ずかしすぎる。反論しようと横を向くと女高村と目があった。知性的で鋭い男高村の目なら睨み返してやるんだが、つぶらで忠実な犬のような女高村の目には逆らえない。
「分かったよ。それより原因の話をしようぜ、マコ」
「う、うん」
 おいおい、頬を赤らめるなって、お前は男なんだぞ、高村。
 いや待て。本当にそうなのか。本人だけでなくユカリの記憶でも高村は女だったし、午後も授業を受けたはずなのに高村が平然としているってことは、クラスメイトも教師もおそらく高村を高村マコとして記憶していたことになる。もしも魔法的力でこの現象が起こったとしても、服と僕の記憶をいじるほうがずっと簡単そうだ。
「どうしたの木下君」
「別に。それより」
「ええ、確かあの時は……」
 なぜ顔が真っ赤? 触れたら火傷しそうだぞ。
「どうした」
「言わなきゃだめ?」
「そもそも相談したいって言ったのは、そっちだぜ」
「笑わない?」
「この不思議な現象をか。まさか」
「木下君のことを考えていたの」
「え゛」
 うつむいたまま話す高村は首すじまで真っ赤だ。
「またこうやって下校したいなっとかね」
 こっちまで顔に血が上る。
 待てよ。高村が男なら恋愛とかは絡まないだろう。昨日の廊下での会話、無理にうち切ってしまって後で少し後悔した会話で、高村は何か伝えたそうだった、たぶん。
「それからどうしたの」
「ぼうっとしていたの。思い出してみれば足音が聞こえた気がする」
「それは僕のだ。あの時廊下には一人だけだった」
「今思い出したわ。足音が近づいてきたと思ったら急に体が燃えるように熱くなって――そこから先は覚えていない。気がついたら目をおさえた木下君がいたの」
「僕が部屋に飛び込んだ時」
 あれ? あの時は高村は男だったぞ、確かに。
「私は?」
「えーっと、君は倒れていたけど、服は変わっていなかった」
「まあ!」
「かがんで抱き起こしたところで」
「私を?」
 女高村は、ますます紅潮していく。それ以上赤くなったら色が落ちなくなるぞ。
「ああ、煙が出たかと思うと閃光がはしって何も見えなくなった」
「わかったわ!」
「原因がか?」
「ええ」
「それで?」
「木下君は魔法使いだったんだ」
 呆れ返ったが、可愛い笑を浮かべたマコちゃんに何も言えるはずはなかった。

<つづく>

紅!愛舐女学院

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愛舐女学院に入学してきた巨乳美女・千羽響。
泉真夏と同部屋になって、巨乳好きな真夏は早速響に迫り、乳房を揉み揉みする。
すると突然、響きの巨乳が外れて落下! 響は実は、男だったのだ!!

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~調教ジョソウ授業~

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