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六鏡 玲人の暗躍――水野 希光の場合 ――(11) by.黒い枕

六鏡 玲人の暗躍――水野 希光の場合 ――(1)はこちら


――ふぶき。

(俺を――俺を、その名で呼ぶな……)

―――ふぶきっ。

(俺は違う。俺はふぶきじゃない――)

――――楓希。

(だから、楓希なんかじゃないんだああ……っ!!)

こみ上げる怒りに身を任せ、その魂は、覚醒した。

「――んっ…うに?」

残酷であるのと同時に、どこまでも甘い世界へ――と。

「おっ、起きたか。心配したんだぞ?大丈夫か?」
「んん――?え?ええ!?」

起こしてくれたのは【水野 希光】。
来年、大学生となる青年で、趣味はコスプレ激写。
その彼が、【水野 希光】が、なぜ目の前にいるのか、意味がわからない。
あり得ない現象に――楓希は目を真ん丸くした。

(えっ、なんで――戻っていない!? ふぇ…ええっ!?)

眼前にいるのは、『男』の自分。
では己自身は――と、顔を急降下させて確認した肉体は間違えようのないほど女体。
それも妙艶な女体である。
根本的な問題は何一つ改善されて――。

「うわああ――ッ!?」

身を揺るがすほど圧倒的な違和感。
自身の変化に、楓希は急激に立ち上がると、体をあちらこちら触った。
なぜか、困惑しているもう一人の自分に申し訳ない感情を抱きながら、胸を揉む。臀部を撫でる。――やはり『違う』。

(あ…ああっ!?)

改善どころか――改悪だった。
悩ましく育った乳が、さらに巨大化している。
ウエストも、より細い。
左右を見れば、垂れ下がる頭髪は銀色から桜色へと、変貌を遂げているではないか。
桜のようなピンクが光を浴びて、キラリと耀いていた。

水野挿絵 11あたり
イラスト.神山 響

「あっ、起きたの?まったく…無理しないでよ」
「わああぁ!心配したんだから、楓希ちゃん」

戸惑う彼女を置き去りに、目先が賑わった。
コチラは変わったところがないユイとミヤコ。
しかし、だからと言って安心する訳もなく、ただ楓希は唖然とする。

「ほら、二人ともお前を心配していたんだから、ちゃんとしろよ」
「え…あ、あの」

感謝を促された。眼前の『自分』に。
真っ先に事情を問いだしたい人物であるのだが、体は心と分離してしまったかのように、言うことを聞いてくれない。
慣れない感覚。
しかし、覚えはあった。

(楓希!?お前なのか――!?)

助けを求めるように脳内に意識を向けるも、当然のように、そこには誰もおらず――

「うん……」
(ちょ、ちょっとぉぉ!?)

そうこうしていると、ますます混乱が、精神が、体へと押し込められた。
これまた不可思議な力に操られ、体が勝手に希光の腕に組み付いてしまう。
一瞬の困惑。
そして、彼女の意思に反して口までもが、勝手に動き出した。

「えへへ、ごめんね、二人とも。もう大丈夫だから……」
「おお、見せてくれるな」
「やっぱ、希光くんのことが好きなんだねぇ。お姉さん、悲しいような嬉しいような……」

自然に会話が成立していく。
その間にも楓希は水野 希光の腕に抱きつき、その豊満な谷間を擦り付ける。

(――このおぉぉぉ!! 動けって――動け!!)

幸せな表情と雰囲気とは裏腹に彼女は、希光から離れたがっていた。
少なくとも、その『中身』は――だが、それなのに、胸がドキドキと、興奮し始めてしまう。

(…この…離れろ…よ…んっ)

密着している内に、変な気分になった。体が興奮しているようだが、何かが違う
脚光を浴びる悦び、乳房で母乳を生成する悦び。
そのどれとも違う――染み渡る熱さに、心が痺れていく。

「気晴らしにでも散歩してくるか。なっ――楓希」

名前――自分のモノではない名前――で、呼ばれ、無意識に腕の力が強まる。
彼に従わないといけないような義務感まで湧いてしまうではないか。

「うん…ショウくん、大好き!」
「まったく、二人っきりに成りたいって言うならそういいなよ…っ!」
「二人が居ない間に、盛り上げておくから…楽しんできな」
「はは、悪いね。ユイさん、ミヤコさん」

背中を押され、移動を強要された。
外界からの圧力で、彼の腕に体を傾けながら付き従う楓希。
兎に角――歩くしかなかった。

(はうぅっ……!?うんんんっィィ!!)

胸が擦って、凹んで、いい感じに火照っていくのを、黙認しながら……

~~~

「ここで、いいかな?――驚きましたよね、マスター」

大胆にも男子トイレに彼女を連れ込んだ水野 希光は、態度を急に変えた。
その際に、不思議な力も楓希から取り除かれる。

「えっ!?――お前、やっぱり楓希なのか!?」
「そうですよ。マスターのいう通りにしました。…気に入りましたか?」
「はぁ?何いっているんだ…!?何も変わってないじゃないか!?…いやむちゃくちゃ変わっているけど――やっぱ変わってない!?」
「はい、はい。《――いいから、鏡を見ましょうね》」
「うわっ!?――あああぁぁっ!??」

体の自由を奪われる理不尽さも十分に驚嘆――というか、恐怖――であるが、それ以上に楓希を驚かせたのは、鏡の中に映る自身の姿だった。
ロング・ストレートのピンクの頭髪。
胸も、お尻も、先ほどの自分以上で、顔の造形も変わっていた。
しかも、それがウルウルと涙を催しているのものだから――幼い雰囲気である。

「…フ、ブキ…?」

そこにいるのは、白髪赤目の楓希ではない。
――最初に出会ったときの、人形の【楓希】が、怖気づいた顔で此方を見つめていた。

「まったくもぉ、声も少し上がっていたのに気がつかないなんで、鈍すぎですよ」
「うっ!!い、いや…そんなことよりも、何でこんなことを…っ」

未だに鏡へと固定されている為、楓希は鏡面に映る希光を睨むことにした。
図々しいこの上ない、彼の笑顔が、かなりムカつく。

「何かご不都合なことがあるんですか?」
「あるに決まって――っ、ひいい!!」
「あはは、怖がっちゃって可愛い、マスターって」

刹那、首筋を冷たい感覚が這う。
じゅるるっ、と寒気に犯される。
瞳の中では、自分が――つまり桜色のロングヘヤーのグラマーな女の子が、彼の舌先に首を蹂躙されていた。

「ひゃい!!やめっ…こら!だっ……やめっ!ひぁ…んっ」
「ふふ、マスター…いいや楓希《鏡の中のお前を凝視しろ》」

命令のままに視線が、虚像の自分へと映る。畏怖と不安に悶えている自分と視線が合う。

「ほら、今はどっちがマスターなのか、明白でしょ?マスターは、もうマスターじゃないんです。元マスターとでも呼びましょうか。兎に角、元マスターは、もう人形の【楓希】なんですから……新しいマスターである俺に従ってくれないと困るんですよ?」
「そ、そんなバァ――ぎあいィっ、あああぁぁぁ!!??」
「まだ、人間でいるつもりなんですか?」

衣装の上から、巨乳を圧殺された。
胸を引き千切るかのような痛みが、身体に飛び交う。

「ほら…こんなのはどうかな?」
「あ…あうう!んひぃ!」

胸への愛撫に飽きたのか、さらなる汚辱を思い立ったのか――恐らく、後者だろう。
強烈な愛撫を切り上げた左手が、彼女のスカートの内部へと進む。
自由を奪われた揚句に、身悶える彼女には、その手を受け入れるしかなかった。
そして、擦られる。
何時、濡れだしたか分らない女の性器を。

「元男なのに、こんなに濡らして…いやらしいぃー。元マスターには、男の体は勿体無いですよ」
「ふぐぅンンっ…だ、黙れ…ぇ……ひンンっ」
「黙れ?ふふ、本当にご自身の立場が分かっていないんですね…」
「んぎゃいンンっ。あはン…馬鹿っ!?…このバっ――私はマスターのお人形の楓希です!!」

再び両手で、がっしり双乳を握ると、希光は右乳を上に、左乳を下に向けて引っ張った。
耐え難い激痛だが、上手に乳首を擦り上げるテクニックは、正直、『美味』である。
愉悦のままに――楓希は、それこそ奴隷のように、『宣誓』していた。

「ふえ…ぇ?」
「あははは――ほら、ほら。 もっと、いって下さいよ…っ」
「ひぁんっ――んあ、…マスターに苛められて楓希は幸せです……んくぅ――なんだこ……はうぅぃ、……あっ、あン、マスターもっと楓希を苛めて下さい!! 犯して下さい!!ふゅンっああぁ…はぁ、はぁ……なに…これ?ふっんん…っ!」

こりこりと、勃起した乳首を擦り解す度に、快感が灼熱となり、痛みと合わさって脳が突き崩された。
そのため、台詞すらも意のままにされていたと分かったのが、数分後。
一瞬でも自分を――乳房の痛みに屈服してしまったのかと――疑ってしまっただけに、身が燃えるほどの屈辱だった。

「くぅ……んんっ!ふざけんんっなああ!んひぃぃ!」
「あはは――ほら、こんなことも出来るんですよ?」

だが、興に乗った希光は、さらなる悪戯へと力を注ぐ。
ピッピッ、と笛の音が聞こえてきそうなぐらい立派で精密な軍隊式歩行する自分の体。
そこに楓希の意思はなかった。

「や、やめてくれっ。ふぶきぃー!!」
「ふふ、どうしようかな? 次はこれで……」
「あぁ、たった、 たぁぁ!!」

身動き取れないまま不可視な力が後ろに働く。
引き寄せられる勢いに負けて、体が軽く横転。
豊満な体に痛みが走る。

(いいかげんに――って、腕がああ!?)

まるで強力な磁石でもあるかのように自分の背後で両手同士が繋ぎ合っているではないか。
仕方なく、ごろり、と体を回転させ、なんとか起き上がる楓希。
無論、その顔は屈辱と怒りで、紅潮していた――が、くんくん。

「――っ!?」

怒りが霞んでしまうほどの強烈な臭い。
くんかっ、くんかっ。
気が付けば、犬のように嗅いでいた。

「は…んくうっ!う…あっ…ああ!?」

はんっはっんん!
それが、いよいよ発情期の獣のような息遣いへと変わる。
彼女は漂ってきた臭いに魅了されてしまう。
無我夢中で手が使えない状態から、中腰になると――、一気に顔を突っ込んだ。

<つづく>

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