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水曜イラスト企画 絵師:キリセさん(8) 名前:フェイ
フェイ【入れ替わり】魔女に婚約者を奪われた王子。姫を奪還しようとするのだが、既に姫は魔女の虜で罠に嵌まり、囚われる。それでも口で抵抗するのだが、それが魔女の逆鱗に触れ、魔女(強気で妖艶、ツリ眼、グラマーで、爆乳)と体を入れ替えられてしまう。
絵師:キリセ

水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
本キャラは黒い枕さんの専用です。
絵師:キリセ

水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラは黒い枕さんの専用です。
性転換教師妻~教え子に娶られた屈辱の日々~
2010年間おかし製作所DMM販売数57位
2010Q3おかし製作所DMM販売数22位
性転換教師妻~教え子に娶られた屈辱の日々~ DMM版
性転換教師妻~教え子に娶られた屈辱の日々~ DLsite.com版
これまたそそる設定の新作。

2010Q3おかし製作所DMM販売数22位
性転換教師妻~教え子に娶られた屈辱の日々~ DMM版
性転換教師妻~教え子に娶られた屈辱の日々~ DLsite.com版
これまたそそる設定の新作。

妄想劇場「復讐の時(後編)」 真城 悠&松園
作.真城 悠(Mashiro Yuh)
「真城の城」http://kayochan.com
「真城の居間」blog(http://white.ap.teacup.com/mashiroyuh/)
挿絵:松園
「おい!テメエ!どういう積もりだ!?」
電話口で怒鳴る俺だったが、「ご主人様」は動じる素振りも見せない。
いいから待ってろ。今夜の深夜には帰るからそれまで大人しくしてろということだった。
身体に女の身体の感覚が残っている。
何度も書くがバニーガールの衣装というのは見た目が猛烈に刺激的なのだが、実は着ている感覚はそれほど特殊なものでもない。無論、それまで持っていなかったおっぱいが始終締め付けられている感覚があるし、ハイヒールは高いし、胸から上は全露出だし…って結構色々あるな。
その後、俺の部屋に「ご主人様」が光臨した。
要するに身の回りを世話する家付きのメイドとして雇ったと。
「ご主人様」の目的としては「より多くの雇用を生み出す」ことで一人でも多くの幸福を実現することにある。だから、きちんと給料も出すという。
どうして男を雇った上で性転換して女として働かせるなどということをするのか。というかこの性転換システムは一体何事なのかと詰め寄った。
実はこのシステムは既に開発されているが、一般に広がって悪用されることを恐れてごく一部にしか流通していないという。
「というより、この発明そのものがウチの主力商品なんだがね」
奴の表情が歪んだ。
「ということは何か?全世界の大金持ち相手に商売をしてるってことか?」
「ま、そういうことだ。貧乏サラリーマンのお前には分からんだろうが、本当の金持ちは自分の収入なんぞ気にしない。年収が幾らなどという発想そのものが貧乏人のそれだ。本物の金持ちはディーラーに任せたおのれの資金の運用がどうなってるか毎朝経済新聞の株価欄に目を通すのが仕事で、それ以外は遊びほうけている」
「…だから何だ」
「鈍い奴だな。これだから貧乏人の相手は疲れるってんだ。暇を持て余した連中が何を考えるか想像してみろ」
「…乱交パーティとかそんなんか」
「ま、初歩の初歩だわな。連中は警察にだって目端が利く。ありきたりの余興じゃ退屈凌(しの)ぎにもなりゃしない」
「まさか…」
「そうさ。刺激を追い求めれば男を女にし、女を男にする発明に行き着く」
「しかしそう簡単には行かんだろ」
「そりゃ色々とあったさ。俺は採算度外視で己(おのれ)の資産の全てをこの発明に注ぎ込んだ」
こいつから『採算度外視』なんて発言が出るくらいだから余程打ち込んでいたのだろう。
噂の「マシン」の姿が見えないが、恐らくそこいら中の壁にでも仕込んであるマシンが時間になると発動して男を女に変えているに違いない。
「官僚も政府も既に黙らせている。見るかい?今の事務次官のバニーガール姿の写真を」
「悪趣味な…」
俺は嫌悪感に顔を歪めた。
「馬鹿言っちゃいけない。見目麗しい美女だぞ」
まあ、恐らくそうなんだろう。でなけりゃこいつが承知すまい。
「ついでに総理大臣のバレリーナ姿もあるぜ。白鳥と黒鳥」
「お前…」
「言っとくがお前が想像してる志村けんのバカ殿コントみたいなバレリーナじゃねえぜ。世界に通用する美しさだ」
ここに至って遂に合点が行った。
「…おい、まさかお前…政府を脅迫してるのか?」
「人聞きが悪いな。みんな協力的だったぞ」
「一体何を考えてやがる…」
「だから言ってるだろ。俺のやりたいのはわが国を平和にすることだ。それはつまり経済を安定することであり、それは雇用を確保することだ。雇用を確保するには資金がいる。資金を作るには大金持ち相手に手堅く確実に、しかも大金を儲けられてしかも安全な商売が必要だ」
「それがこの性転換マシンか」
「実はまだこれといった名前が無い。お前付けてくれんか?」
「どうでもいい。しかしそんなに儲かるのかよ」
「お前が余命幾許(いくばく)も無い大金持ちだったとしよう。そうだなあ、70歳くらいだとまだ元気だから、90歳も半ばと思え」
「…思うのはタダだからな」
「その通り。そして、金さえあれば男を女にして好きなようにいたぶれる魔法の機械があり、それが資産500億円のうち、100億円で1年間使い放題となったら…どうかな?」
「…レンタルしてんのか!?売ってねえのかよ」
「誰がこんなもん他人にコピーさせるか。厳重なプロテクトが施してある」
「阿漕(あこぎ)な話だ」
「お前、日本にリースされてるアメリカの戦闘機知らんのか?日本じゃ修理もロクにできんブラックボックスの塊だぞ」
「…」
「俺にとっちゃ正にメシの種さ。問題があるとすれば権力すら自由に出来る連中が違法行為も辞さずに力づくで奪い取りに来る場合だが、それも対策を打ってある。万全だ」
確かにこれなら溢れる資産も思いのままだろう。それを運用に回せば…金利だけで俺の年収が月収として入ってくる…というしょぼい計算しか出来ないのが小市民たる所以(ゆえん)だが、ともかく食いっぱぐれないのは間違いあるまい。
「で?そのセレブ代表のご主人様が何故俺なんか雇う?」
「はぁ!?決まってるじゃねえか」
次の瞬間、また身体が女のそれに性転換した。
「ぐわあっ!!」
髪が腰まで伸び、味気ないジャージに豊満な身体が押し込められている。
次の瞬間、「ご主人様」がのしかかってきた。
「よ、よせええええっ!!!」
周囲に人目が無いため、「ご主人さま」はもう遠慮が無かった。
安物のジャージを引き裂き、ズボンを引き抜いて放り投げ、ブラジャーもつけていないその身体を全裸にした。
「お前をやるためだよ!」
「ば、馬鹿な!何を考えてるんだ!!」
もう声も女になっていた。抵抗しようにも身体に力が入らない。そこまで操作されているのだろう。便利極まりないマシンである。
両手で乳房を覆い隠し、身体をひねるその仕草は男の時代の面影は微塵も無かった。
「俺はガキの頃からお前がだいっ嫌いでな!」
そういって乳首をつまみあげる。
「きゃあああっ!!」
「オメエのその態度にクラスの女の子は釘付けだったよ!」
今度は乳房ごと鷲づかみにする。
「いやああっ!!」
「お前の方が背が高くてよお!チビだった俺はいつも一番前にならんでたんだ!」
乳首を思いっきり口に含み、全力で吸い上げる。
「っ!!っ…っ!!!!」
その後俺は奴に抱かれた。
細かいディティールはどうでもいい。というか覚えていない。
この後はロクに目を開けられず、成すがままだった。
俺たちふたりは何度も絶頂しては果てることを繰り返した。
「どうだ…今の気分は…」
体液まみれでうつ伏せになっている女の俺に何と言って答えろというのか。
「クラスの人気者で、学園祭だの体育祭だのともなりゃ女の子にきゃーきゃー言われてたお前が、女の身体になってひーひー言わされてるのはどうだ!?ああっ!?」
…しかし妙なことを言う奴だ。
確かにうだつの上がらなかったこいつに比べれば多少はマシだったとはいえ、俺はそんなモテモテキャラなんかではなかった。
ちと美化が過ぎるんじゃないのか?
「お前…何か勘違いしてるぞ…」
「うるせえっ!!!」
すると、身体が勝手に動いて立ち上がる。
部屋に準備されたクローゼットを開ける。
そこには衣装がびっしりと揃えられている。横から見ただけではどれがどれなのか分からない。
女の身体である俺は、手際よくウェットティッシュで全身を拭いていく。
綺麗な髪にへばりついた体液も鏡を見ながらしっかり落とし、短時間でどうにか見られる状態にまで回復させた。
パンティにブラジャー、スリップといった下着類が勝手に動く手足によって身に付けさせられていく。
女の身体なので、当然違和感なくぴったりとフィットする。
そして…。
「お前…なんて悪趣味な…」
どうやら口だけは動かせるのか、悪態をつくまもなくそこに準備されたブラウスにスカート、カーディガンにリボン、そしてジャケットに靴下まで身に付ける。
それは…「ご主人様」母校の高校の制服だった。言うまでも無く女子のである。
両手をペンギンみたいに可愛らしく広げ、内股でとことこと全裸の「ご主人様」の元に歩いていく俺。
客観的に眺めることが出来ないが、一糸の隙も無い「女子高生」のはずである。
「そうさ…おれはあの頃のクラスの連中に一人一人復讐してるのさ。俺に与えた屈辱をな!」
そう言ってスカートをめくり上げる。
「きゃっ!!」
思わずスカートを押さえてしまう。
もうそんなところはパンティごしどころか直接なんどもあれこれされているのに、今さらパンチラで恥ずかしがることもないにも関わらずである。
そして俺は再び押し倒され、高校時代の思い出を耳元でささやかれながらまた犯された。
全裸よりも、清楚でオシャレな女子高生の制服を脱がしながらの方が興奮するのか、「ご主人さま」の体力は底なしだった。
パリッと糊が効いていたブラウスはどろどろになり、スカートのプリーツもぐちゃぐちゃに押しつぶされている。
俺は思い浮かべていた。
これは…これは一体何なんだ?
昨日までは確かに男だったこの俺が、かつてのクラスメートだった男に捕らえられ、性転換された上、高校時代の女子の制服を着せられて…女としてセックスさせられている?
もう完全に現実味が無かった。
そりゃあの頃にこの制服に憧れを抱いたことはあったが、まさか自分が着せられることにではない。あるもんか。ましてや女にされて脱がされながらセックスさせられることなど…。
もしかして…あのバニーガールたち…俺の同僚ということになる…もまたクラスメートの男たちなんじゃないのか?
いや、間違いなくそうだろう。この不景気のご時世、クラスメートで無職の奴なんて探すのは簡単だ。
「おい…もしかして…俺以外もみんな…」
「ああそうさ!」
ご主人様は怒鳴った。
「あいつらもみんなバニーガールにして働かせてやってる!いい気味だ!調子に乗っていたあいつらがでかい尻晒して恥ずかしがってるところを横切る快感がお前に分かるか!?ああっ!?」
狂ってやがる…と俺は思った。
こいつの目標は既に分散している。復讐の方が雇用なんかより余程勝っている。つーかこいつは地域の無職を全員バニー制服のメイドとして雇う積りなんぞあるまい。
つまり、まず第一にクラスメートへの復讐だ。
厄介な事にこちとら「いじめた」覚えすら皆無である。
せいぜい無視か邪険に扱う程度だったはずだが、こいつにとっては屈辱だったのだろう。人の主観に完全に同期することなど出来ない。
狂態は明け方まで及び、俺はどろどろになった女子高生の制服を軒並み洗濯に出し、大浴場で残り湯を使って全身を洗った。
奴が気を利かせてくれなかったのか、その晩は男に戻れず、「仮眠」を取ったまますぐに朝の交代の時間がやってきていた。
もうこうなれば雇用もクソも無いので、すぐにでも逃亡したかった。
が、女になっている状態だと行動に制限が掛かるらしく、バニーガールの格好でかいがいしくテーブルを拭いたり部屋にはたきをかけたりせざるをえない。
バニーガール姿のメイドたちは、お互いに交流を深めればいいのに、不思議と黙りこくったままだった。行動制限ということもあるが、みんなどこか後ろめたいのだろう。
高校時代の記憶なんぞもう薄れ始めているし、みんな綺麗にされているので面影も何も無いため、特定は困難を極めた。
「アルファさん」
俺は思い切って声を掛けた。
「…なに?ロミオ」
名前は記号的なものを強引に割り当てられていた、アルファ、ブラボー、チャーリー、デルタ、フォックストロットなどである。
俺の記憶が確かならば、これはNATOが使っていた対象の名前を読み間違えない為のコードである(「B」と「C」の様に、発音が短いと咄嗟に聞き取りにくいが、「ブラボー」「チャーリー」ならば聞き間違えが少なくなる)。
「皆さん…ご主人さまの同級生ですよね?」
周囲のバニーガールたちがざわめいた。
明らかに「触れてはならないこと」に触れたという空気である。
結局、話は全く進展しなかった。
それどころか、メイドたちは仕事が終わるとみんな自室に引きこもってしまい、男状態で顔をあわせることも無いどころか、プライベートでメイド同士が出会うタイミングすらない。
ご主人様は世界中に販路を広げているのか、留守が多くなっていた。
金持ち仕事せずのはずではなかったのかとも思うが、とにもかくにもこうしてメイドをやっている限り餓死はしそうになかった。
まだこの時点で一度も給料は貰っていない。
何でも景気回復のためには消費が一番、というご主人様のポリシーで給料はかなり多く、かつ貯蓄よりも消費が推奨されているという。
貯蓄されると独立の危険も高まるということなのだろう。
定期的に男に戻るため、どれだけ性交渉されても決して妊娠しないらしかった。
これは便利なのか何なのか分からない。
一ヶ月間連続で女のままということは無いので、月のものに悩まされる心配は無いのだが、たまに「おいた」をしたらしいバニーが女のまま過ごさざるを得なくなり、月経に苦しんでいるという話は聞いたことがある。
あのバニーガール衣装のどこに生理用のものを施すのか、未だに生理を経験したことが無い自分には想像も付かない。
恐らく慣れているバニーガールなどこの職場には一人もおるまい。
趣味だったらしいバニーガール姿だが、決して一種類ではなく、正規(?)のメイド衣装で働かせてもらうこともあった。
流石にその日は能率が上がる。熱いお湯が下半身に多少掛かってもエプロンと分厚いスカートが阻んでくれるし、ハイヒールでない足元のため、かがみこむ作業も楽になる。
その他、決してバリエーションは多く無いが、女子高生の制服やテニスウェアなどを着せられて働かされることもあった。
女子高生の制服同士だと、バニー同士では水商売みたいだった雰囲気が途端に放課後の部活動みたいな雰囲気になって面白かった。それで何かに発展する訳でも無いのだが。
たまに、夜通し男に戻れず、しかも脱ぐ事も出来ないため、バニーガール衣装を寝巻き代わりにせざるを得ないことなどもあった。どうやらこれは割りとよくあることらしい。
メイド同士は決して口を利かないということではなく、稀にひそひそ話しているところを見かける。同期なのか何なのかは分からない。
何でも、奥様が非常に嫉妬深いのでご主人様は女遊びが全く出来ないらしい。
だが、「中身が男」ならば不倫には当たらないということを納得はさせているという。
だからこうして、「使い捨てて構わない男」をかき集めては女にして周囲にはべらせているのみならず、実際の性交渉にまで及んでいるのだ。
「中身が男だから女とセックスしても不倫ではない」というのも考えてみれば無茶な話だが、夫人がそれで納得しているんならそれでいいんだろう。
自分の元に現れない日も多かったが、生憎(あいにく)こちとらそれで嫉妬を覚えるほど殊勝な女にはなっていない。
そのあたり、「ご主人様」も心得ているのか、セックスの回数で給料が増減する事は無かった。
回数比例だと、「金のため」になってしまう。
元々こんなセックスに心なんぞありゃしないが、そこに持ってきて「金のため」は嫌ということなんだろう。このあたり女には分かりにくい男心ってところだ。
そして、ランダム(無作為)に男に戻れなかったり戻ったりするのは、この屋敷に住み込んでいるメイド…男…たちの性欲処理は自分たち同士でどうにかしろという意味だとやっと分かって来た。
実際、ベテランどうしては上手くやっているらしい。たまに我慢しきれずにお互い女なのに「いたして」しまうこともあるらしい。流石に中身が男なので「男同士」ではやっていないみたいだが。
「奥様…」
そうつぶやくしかなかった。
ある日「奥様」に呼び出された俺はその部屋に初めて入った。
そこにはすっかり年相応になったかつてのマドンナがいた。
「ご主人様」と結婚したかつてのクラスメートの女子である。
この日はメイドの格好だった。
「あらいらっしゃい」
自分のことを棚にあげて、「成長したなあ」というより「老けたなあ」という感想を抱いた。
思い出にあるのは花も恥らう女子高生の頃なのだから当然だ。
「…随分可愛くしてもらったじゃない?」
微笑ながら言う。
かつてのクラスメートの男子が性転換されてメイドとして目の前にいるのだから、微笑みながら迎えるのは悪趣味というものだろう。
「奥様」たる夫人は、自室に俺を招きいれたかと思うといきなり抱きしめてきた。
「っ!!っ!」
「あなた…確かにそうなのよね?」
奥様は俺の本名を言って確認した。
俺の本名は性別不詳だったり、名前だけでは女と間違うものではなく、誰が聞いても男のそれなので、今のメイド姿に似合わないこと夥(おびただ)しい。
もう俺はカゴの鳥だ。いやそれ以下だ。
仕方なくこくこくと頷いた。
「やっぱり…どうしてこんな事になってるのよ…」
といっておっぱいを揉んでくる。
「っ!!」
言っていることとやっていることが違う。
しかも、おっぱいを揉むその手つきは余りにも堂に入っており、「ご主人様」よりもずっと気持ちがいい。
「あーら。どうしたの?そんなに頬を赤らめて?もしかして嬉しいの?男のくせにメイドの格好なんてさせられてさあ…」
俺は血の気が引いた。
そこにいる狡猾そうな目の光を持つ中年女は、既に憧れの女子高生マドンナなどではなかった。
彼女もまた、性転換マシンに魅入られ、嫌がる男を無理矢理性転換させて女としていたぶる加虐的快感に耽溺するモンスターだったのだ。
俺はその日だけでメイドからバニー、そして女子高生の制服というこの屋敷での定番衣装をとっかえひっかえさせられた。
どこから取り出してくるのか、高校の男子制服を似合わないのに無理矢理身にまとって「女子高生」たるこちらをいたぶってくる。
「どう…?かつての憧れだった女子高生に、今は自分が女子高生になって一緒に手を繋いで歩いている感想は…?」
バニーのタイツと違ってスカート…それもふとももがほとんど全部見えているほど短いスカートは純粋に寒い上に物凄く不安だった。
殆(ほとん)どパンティ一枚それっきりみたいな感じである。
「答えなさいよ!」
「きゃああっ!!」
少しでも言いよどむとすかさずスカートをめくり上げ、スカートの中に手を突っ込んでかき回してくる。
脳天が痺れるほどの凄まじいシチュエーションの刺激である。

「やめて…やめ…てえぇっ!」
俺は女子高生姿で身をよじった。
この調子でこれが毎日続くってのか…。
俺は気が遠くなった。
そして、実際にそうなった。
俺は気に入られてしまったのか毎晩のように「奥様」の元に呼ばれ、様々なことをさせられた。
え?どんなことをさせられたかって?
そりゃまあ…色々あるけど、決して美しい景色ばっかりじゃないということだけは言っておくよ。うん。
色々あったんだが、俺はその後メイドの中では順調に出世して外回りの仕事を任される様になったって訳だ。
だからこうして外に出てきている。
大手のブログの手助けを借りて、小説という形でこの事実を発表し、興味のある人間を勧誘して回ってるのさ。
え?そんなに沢山メイドいらないんじゃないかって?
そりゃご主人様が一人だけだったらそうだろうが、今は派手に稼いで派手に使うのが一番なのさ。
ケインズ政策知ってる?
知らなくても大金持ちがバンバン消費すれば売る側が潤うのは分かるよね?
だからウチのご主人さまの方針はそれさ。
ただ、単にお金をばら撒くのは精神の荒廃を招く。たとえばら撒くにしてもそれは必ず「仕事」とセットでなくちゃいけないってのがポリシーなのさ。
これは大賛成だね。
ただ、ウチの仕事はハードだよ。
基本的に住み込みだし、ハイヒールの痛さや腕の寒さにも慣れなくちゃならない。
だから最初は半ば強制的に叩き込むのさ。だから勧誘も少しは強引にやらなくちゃね。
特に眠っている労働力を掘り起こすのは日本経済再生への道さ。そう思わないか?
ということで、パソコンでこれを読んでいる君。
近々君のところに迎えに行くんでよろしく。
大丈夫大丈夫。貞操の危機は毎日訪れるけど命は安全だから。
この頃は装置も進歩してきてねえ。遠隔操縦も出来る様になったのさ。
ほら、見下ろしてご覧。
徐々に胸が膨らんできただろ?
次は…。
「真城の城」http://kayochan.com
「真城の居間」blog(http://white.ap.teacup.com/mashiroyuh/)
挿絵:松園
「おい!テメエ!どういう積もりだ!?」
電話口で怒鳴る俺だったが、「ご主人様」は動じる素振りも見せない。
いいから待ってろ。今夜の深夜には帰るからそれまで大人しくしてろということだった。
身体に女の身体の感覚が残っている。
何度も書くがバニーガールの衣装というのは見た目が猛烈に刺激的なのだが、実は着ている感覚はそれほど特殊なものでもない。無論、それまで持っていなかったおっぱいが始終締め付けられている感覚があるし、ハイヒールは高いし、胸から上は全露出だし…って結構色々あるな。
その後、俺の部屋に「ご主人様」が光臨した。
要するに身の回りを世話する家付きのメイドとして雇ったと。
「ご主人様」の目的としては「より多くの雇用を生み出す」ことで一人でも多くの幸福を実現することにある。だから、きちんと給料も出すという。
どうして男を雇った上で性転換して女として働かせるなどということをするのか。というかこの性転換システムは一体何事なのかと詰め寄った。
実はこのシステムは既に開発されているが、一般に広がって悪用されることを恐れてごく一部にしか流通していないという。
「というより、この発明そのものがウチの主力商品なんだがね」
奴の表情が歪んだ。
「ということは何か?全世界の大金持ち相手に商売をしてるってことか?」
「ま、そういうことだ。貧乏サラリーマンのお前には分からんだろうが、本当の金持ちは自分の収入なんぞ気にしない。年収が幾らなどという発想そのものが貧乏人のそれだ。本物の金持ちはディーラーに任せたおのれの資金の運用がどうなってるか毎朝経済新聞の株価欄に目を通すのが仕事で、それ以外は遊びほうけている」
「…だから何だ」
「鈍い奴だな。これだから貧乏人の相手は疲れるってんだ。暇を持て余した連中が何を考えるか想像してみろ」
「…乱交パーティとかそんなんか」
「ま、初歩の初歩だわな。連中は警察にだって目端が利く。ありきたりの余興じゃ退屈凌(しの)ぎにもなりゃしない」
「まさか…」
「そうさ。刺激を追い求めれば男を女にし、女を男にする発明に行き着く」
「しかしそう簡単には行かんだろ」
「そりゃ色々とあったさ。俺は採算度外視で己(おのれ)の資産の全てをこの発明に注ぎ込んだ」
こいつから『採算度外視』なんて発言が出るくらいだから余程打ち込んでいたのだろう。
噂の「マシン」の姿が見えないが、恐らくそこいら中の壁にでも仕込んであるマシンが時間になると発動して男を女に変えているに違いない。
「官僚も政府も既に黙らせている。見るかい?今の事務次官のバニーガール姿の写真を」
「悪趣味な…」
俺は嫌悪感に顔を歪めた。
「馬鹿言っちゃいけない。見目麗しい美女だぞ」
まあ、恐らくそうなんだろう。でなけりゃこいつが承知すまい。
「ついでに総理大臣のバレリーナ姿もあるぜ。白鳥と黒鳥」
「お前…」
「言っとくがお前が想像してる志村けんのバカ殿コントみたいなバレリーナじゃねえぜ。世界に通用する美しさだ」
ここに至って遂に合点が行った。
「…おい、まさかお前…政府を脅迫してるのか?」
「人聞きが悪いな。みんな協力的だったぞ」
「一体何を考えてやがる…」
「だから言ってるだろ。俺のやりたいのはわが国を平和にすることだ。それはつまり経済を安定することであり、それは雇用を確保することだ。雇用を確保するには資金がいる。資金を作るには大金持ち相手に手堅く確実に、しかも大金を儲けられてしかも安全な商売が必要だ」
「それがこの性転換マシンか」
「実はまだこれといった名前が無い。お前付けてくれんか?」
「どうでもいい。しかしそんなに儲かるのかよ」
「お前が余命幾許(いくばく)も無い大金持ちだったとしよう。そうだなあ、70歳くらいだとまだ元気だから、90歳も半ばと思え」
「…思うのはタダだからな」
「その通り。そして、金さえあれば男を女にして好きなようにいたぶれる魔法の機械があり、それが資産500億円のうち、100億円で1年間使い放題となったら…どうかな?」
「…レンタルしてんのか!?売ってねえのかよ」
「誰がこんなもん他人にコピーさせるか。厳重なプロテクトが施してある」
「阿漕(あこぎ)な話だ」
「お前、日本にリースされてるアメリカの戦闘機知らんのか?日本じゃ修理もロクにできんブラックボックスの塊だぞ」
「…」
「俺にとっちゃ正にメシの種さ。問題があるとすれば権力すら自由に出来る連中が違法行為も辞さずに力づくで奪い取りに来る場合だが、それも対策を打ってある。万全だ」
確かにこれなら溢れる資産も思いのままだろう。それを運用に回せば…金利だけで俺の年収が月収として入ってくる…というしょぼい計算しか出来ないのが小市民たる所以(ゆえん)だが、ともかく食いっぱぐれないのは間違いあるまい。
「で?そのセレブ代表のご主人様が何故俺なんか雇う?」
「はぁ!?決まってるじゃねえか」
次の瞬間、また身体が女のそれに性転換した。
「ぐわあっ!!」
髪が腰まで伸び、味気ないジャージに豊満な身体が押し込められている。
次の瞬間、「ご主人様」がのしかかってきた。
「よ、よせええええっ!!!」
周囲に人目が無いため、「ご主人さま」はもう遠慮が無かった。
安物のジャージを引き裂き、ズボンを引き抜いて放り投げ、ブラジャーもつけていないその身体を全裸にした。
「お前をやるためだよ!」
「ば、馬鹿な!何を考えてるんだ!!」
もう声も女になっていた。抵抗しようにも身体に力が入らない。そこまで操作されているのだろう。便利極まりないマシンである。
両手で乳房を覆い隠し、身体をひねるその仕草は男の時代の面影は微塵も無かった。
「俺はガキの頃からお前がだいっ嫌いでな!」
そういって乳首をつまみあげる。
「きゃあああっ!!」
「オメエのその態度にクラスの女の子は釘付けだったよ!」
今度は乳房ごと鷲づかみにする。
「いやああっ!!」
「お前の方が背が高くてよお!チビだった俺はいつも一番前にならんでたんだ!」
乳首を思いっきり口に含み、全力で吸い上げる。
「っ!!っ…っ!!!!」
その後俺は奴に抱かれた。
細かいディティールはどうでもいい。というか覚えていない。
この後はロクに目を開けられず、成すがままだった。
俺たちふたりは何度も絶頂しては果てることを繰り返した。
「どうだ…今の気分は…」
体液まみれでうつ伏せになっている女の俺に何と言って答えろというのか。
「クラスの人気者で、学園祭だの体育祭だのともなりゃ女の子にきゃーきゃー言われてたお前が、女の身体になってひーひー言わされてるのはどうだ!?ああっ!?」
…しかし妙なことを言う奴だ。
確かにうだつの上がらなかったこいつに比べれば多少はマシだったとはいえ、俺はそんなモテモテキャラなんかではなかった。
ちと美化が過ぎるんじゃないのか?
「お前…何か勘違いしてるぞ…」
「うるせえっ!!!」
すると、身体が勝手に動いて立ち上がる。
部屋に準備されたクローゼットを開ける。
そこには衣装がびっしりと揃えられている。横から見ただけではどれがどれなのか分からない。
女の身体である俺は、手際よくウェットティッシュで全身を拭いていく。
綺麗な髪にへばりついた体液も鏡を見ながらしっかり落とし、短時間でどうにか見られる状態にまで回復させた。
パンティにブラジャー、スリップといった下着類が勝手に動く手足によって身に付けさせられていく。
女の身体なので、当然違和感なくぴったりとフィットする。
そして…。
「お前…なんて悪趣味な…」
どうやら口だけは動かせるのか、悪態をつくまもなくそこに準備されたブラウスにスカート、カーディガンにリボン、そしてジャケットに靴下まで身に付ける。
それは…「ご主人様」母校の高校の制服だった。言うまでも無く女子のである。
両手をペンギンみたいに可愛らしく広げ、内股でとことこと全裸の「ご主人様」の元に歩いていく俺。
客観的に眺めることが出来ないが、一糸の隙も無い「女子高生」のはずである。
「そうさ…おれはあの頃のクラスの連中に一人一人復讐してるのさ。俺に与えた屈辱をな!」
そう言ってスカートをめくり上げる。
「きゃっ!!」
思わずスカートを押さえてしまう。
もうそんなところはパンティごしどころか直接なんどもあれこれされているのに、今さらパンチラで恥ずかしがることもないにも関わらずである。
そして俺は再び押し倒され、高校時代の思い出を耳元でささやかれながらまた犯された。
全裸よりも、清楚でオシャレな女子高生の制服を脱がしながらの方が興奮するのか、「ご主人さま」の体力は底なしだった。
パリッと糊が効いていたブラウスはどろどろになり、スカートのプリーツもぐちゃぐちゃに押しつぶされている。
俺は思い浮かべていた。
これは…これは一体何なんだ?
昨日までは確かに男だったこの俺が、かつてのクラスメートだった男に捕らえられ、性転換された上、高校時代の女子の制服を着せられて…女としてセックスさせられている?
もう完全に現実味が無かった。
そりゃあの頃にこの制服に憧れを抱いたことはあったが、まさか自分が着せられることにではない。あるもんか。ましてや女にされて脱がされながらセックスさせられることなど…。
もしかして…あのバニーガールたち…俺の同僚ということになる…もまたクラスメートの男たちなんじゃないのか?
いや、間違いなくそうだろう。この不景気のご時世、クラスメートで無職の奴なんて探すのは簡単だ。
「おい…もしかして…俺以外もみんな…」
「ああそうさ!」
ご主人様は怒鳴った。
「あいつらもみんなバニーガールにして働かせてやってる!いい気味だ!調子に乗っていたあいつらがでかい尻晒して恥ずかしがってるところを横切る快感がお前に分かるか!?ああっ!?」
狂ってやがる…と俺は思った。
こいつの目標は既に分散している。復讐の方が雇用なんかより余程勝っている。つーかこいつは地域の無職を全員バニー制服のメイドとして雇う積りなんぞあるまい。
つまり、まず第一にクラスメートへの復讐だ。
厄介な事にこちとら「いじめた」覚えすら皆無である。
せいぜい無視か邪険に扱う程度だったはずだが、こいつにとっては屈辱だったのだろう。人の主観に完全に同期することなど出来ない。
狂態は明け方まで及び、俺はどろどろになった女子高生の制服を軒並み洗濯に出し、大浴場で残り湯を使って全身を洗った。
奴が気を利かせてくれなかったのか、その晩は男に戻れず、「仮眠」を取ったまますぐに朝の交代の時間がやってきていた。
もうこうなれば雇用もクソも無いので、すぐにでも逃亡したかった。
が、女になっている状態だと行動に制限が掛かるらしく、バニーガールの格好でかいがいしくテーブルを拭いたり部屋にはたきをかけたりせざるをえない。
バニーガール姿のメイドたちは、お互いに交流を深めればいいのに、不思議と黙りこくったままだった。行動制限ということもあるが、みんなどこか後ろめたいのだろう。
高校時代の記憶なんぞもう薄れ始めているし、みんな綺麗にされているので面影も何も無いため、特定は困難を極めた。
「アルファさん」
俺は思い切って声を掛けた。
「…なに?ロミオ」
名前は記号的なものを強引に割り当てられていた、アルファ、ブラボー、チャーリー、デルタ、フォックストロットなどである。
俺の記憶が確かならば、これはNATOが使っていた対象の名前を読み間違えない為のコードである(「B」と「C」の様に、発音が短いと咄嗟に聞き取りにくいが、「ブラボー」「チャーリー」ならば聞き間違えが少なくなる)。
「皆さん…ご主人さまの同級生ですよね?」
周囲のバニーガールたちがざわめいた。
明らかに「触れてはならないこと」に触れたという空気である。
結局、話は全く進展しなかった。
それどころか、メイドたちは仕事が終わるとみんな自室に引きこもってしまい、男状態で顔をあわせることも無いどころか、プライベートでメイド同士が出会うタイミングすらない。
ご主人様は世界中に販路を広げているのか、留守が多くなっていた。
金持ち仕事せずのはずではなかったのかとも思うが、とにもかくにもこうしてメイドをやっている限り餓死はしそうになかった。
まだこの時点で一度も給料は貰っていない。
何でも景気回復のためには消費が一番、というご主人様のポリシーで給料はかなり多く、かつ貯蓄よりも消費が推奨されているという。
貯蓄されると独立の危険も高まるということなのだろう。
定期的に男に戻るため、どれだけ性交渉されても決して妊娠しないらしかった。
これは便利なのか何なのか分からない。
一ヶ月間連続で女のままということは無いので、月のものに悩まされる心配は無いのだが、たまに「おいた」をしたらしいバニーが女のまま過ごさざるを得なくなり、月経に苦しんでいるという話は聞いたことがある。
あのバニーガール衣装のどこに生理用のものを施すのか、未だに生理を経験したことが無い自分には想像も付かない。
恐らく慣れているバニーガールなどこの職場には一人もおるまい。
趣味だったらしいバニーガール姿だが、決して一種類ではなく、正規(?)のメイド衣装で働かせてもらうこともあった。
流石にその日は能率が上がる。熱いお湯が下半身に多少掛かってもエプロンと分厚いスカートが阻んでくれるし、ハイヒールでない足元のため、かがみこむ作業も楽になる。
その他、決してバリエーションは多く無いが、女子高生の制服やテニスウェアなどを着せられて働かされることもあった。
女子高生の制服同士だと、バニー同士では水商売みたいだった雰囲気が途端に放課後の部活動みたいな雰囲気になって面白かった。それで何かに発展する訳でも無いのだが。
たまに、夜通し男に戻れず、しかも脱ぐ事も出来ないため、バニーガール衣装を寝巻き代わりにせざるを得ないことなどもあった。どうやらこれは割りとよくあることらしい。
メイド同士は決して口を利かないということではなく、稀にひそひそ話しているところを見かける。同期なのか何なのかは分からない。
何でも、奥様が非常に嫉妬深いのでご主人様は女遊びが全く出来ないらしい。
だが、「中身が男」ならば不倫には当たらないということを納得はさせているという。
だからこうして、「使い捨てて構わない男」をかき集めては女にして周囲にはべらせているのみならず、実際の性交渉にまで及んでいるのだ。
「中身が男だから女とセックスしても不倫ではない」というのも考えてみれば無茶な話だが、夫人がそれで納得しているんならそれでいいんだろう。
自分の元に現れない日も多かったが、生憎(あいにく)こちとらそれで嫉妬を覚えるほど殊勝な女にはなっていない。
そのあたり、「ご主人様」も心得ているのか、セックスの回数で給料が増減する事は無かった。
回数比例だと、「金のため」になってしまう。
元々こんなセックスに心なんぞありゃしないが、そこに持ってきて「金のため」は嫌ということなんだろう。このあたり女には分かりにくい男心ってところだ。
そして、ランダム(無作為)に男に戻れなかったり戻ったりするのは、この屋敷に住み込んでいるメイド…男…たちの性欲処理は自分たち同士でどうにかしろという意味だとやっと分かって来た。
実際、ベテランどうしては上手くやっているらしい。たまに我慢しきれずにお互い女なのに「いたして」しまうこともあるらしい。流石に中身が男なので「男同士」ではやっていないみたいだが。
「奥様…」
そうつぶやくしかなかった。
ある日「奥様」に呼び出された俺はその部屋に初めて入った。
そこにはすっかり年相応になったかつてのマドンナがいた。
「ご主人様」と結婚したかつてのクラスメートの女子である。
この日はメイドの格好だった。
「あらいらっしゃい」
自分のことを棚にあげて、「成長したなあ」というより「老けたなあ」という感想を抱いた。
思い出にあるのは花も恥らう女子高生の頃なのだから当然だ。
「…随分可愛くしてもらったじゃない?」
微笑ながら言う。
かつてのクラスメートの男子が性転換されてメイドとして目の前にいるのだから、微笑みながら迎えるのは悪趣味というものだろう。
「奥様」たる夫人は、自室に俺を招きいれたかと思うといきなり抱きしめてきた。
「っ!!っ!」
「あなた…確かにそうなのよね?」
奥様は俺の本名を言って確認した。
俺の本名は性別不詳だったり、名前だけでは女と間違うものではなく、誰が聞いても男のそれなので、今のメイド姿に似合わないこと夥(おびただ)しい。
もう俺はカゴの鳥だ。いやそれ以下だ。
仕方なくこくこくと頷いた。
「やっぱり…どうしてこんな事になってるのよ…」
といっておっぱいを揉んでくる。
「っ!!」
言っていることとやっていることが違う。
しかも、おっぱいを揉むその手つきは余りにも堂に入っており、「ご主人様」よりもずっと気持ちがいい。
「あーら。どうしたの?そんなに頬を赤らめて?もしかして嬉しいの?男のくせにメイドの格好なんてさせられてさあ…」
俺は血の気が引いた。
そこにいる狡猾そうな目の光を持つ中年女は、既に憧れの女子高生マドンナなどではなかった。
彼女もまた、性転換マシンに魅入られ、嫌がる男を無理矢理性転換させて女としていたぶる加虐的快感に耽溺するモンスターだったのだ。
俺はその日だけでメイドからバニー、そして女子高生の制服というこの屋敷での定番衣装をとっかえひっかえさせられた。
どこから取り出してくるのか、高校の男子制服を似合わないのに無理矢理身にまとって「女子高生」たるこちらをいたぶってくる。
「どう…?かつての憧れだった女子高生に、今は自分が女子高生になって一緒に手を繋いで歩いている感想は…?」
バニーのタイツと違ってスカート…それもふとももがほとんど全部見えているほど短いスカートは純粋に寒い上に物凄く不安だった。
殆(ほとん)どパンティ一枚それっきりみたいな感じである。
「答えなさいよ!」
「きゃああっ!!」
少しでも言いよどむとすかさずスカートをめくり上げ、スカートの中に手を突っ込んでかき回してくる。
脳天が痺れるほどの凄まじいシチュエーションの刺激である。

「やめて…やめ…てえぇっ!」
俺は女子高生姿で身をよじった。
この調子でこれが毎日続くってのか…。
俺は気が遠くなった。
そして、実際にそうなった。
俺は気に入られてしまったのか毎晩のように「奥様」の元に呼ばれ、様々なことをさせられた。
え?どんなことをさせられたかって?
そりゃまあ…色々あるけど、決して美しい景色ばっかりじゃないということだけは言っておくよ。うん。
色々あったんだが、俺はその後メイドの中では順調に出世して外回りの仕事を任される様になったって訳だ。
だからこうして外に出てきている。
大手のブログの手助けを借りて、小説という形でこの事実を発表し、興味のある人間を勧誘して回ってるのさ。
え?そんなに沢山メイドいらないんじゃないかって?
そりゃご主人様が一人だけだったらそうだろうが、今は派手に稼いで派手に使うのが一番なのさ。
ケインズ政策知ってる?
知らなくても大金持ちがバンバン消費すれば売る側が潤うのは分かるよね?
だからウチのご主人さまの方針はそれさ。
ただ、単にお金をばら撒くのは精神の荒廃を招く。たとえばら撒くにしてもそれは必ず「仕事」とセットでなくちゃいけないってのがポリシーなのさ。
これは大賛成だね。
ただ、ウチの仕事はハードだよ。
基本的に住み込みだし、ハイヒールの痛さや腕の寒さにも慣れなくちゃならない。
だから最初は半ば強制的に叩き込むのさ。だから勧誘も少しは強引にやらなくちゃね。
特に眠っている労働力を掘り起こすのは日本経済再生への道さ。そう思わないか?
ということで、パソコンでこれを読んでいる君。
近々君のところに迎えに行くんでよろしく。
大丈夫大丈夫。貞操の危機は毎日訪れるけど命は安全だから。
この頃は装置も進歩してきてねえ。遠隔操縦も出来る様になったのさ。
ほら、見下ろしてご覧。
徐々に胸が膨らんできただろ?
次は…。
妄想劇場「復讐の時(前編)」 真城 悠&松園
作.真城 悠(Mashiro Yuh)
「真城の城」http://kayochan.com
「真城の居間」blog(http://white.ap.teacup.com/mashiroyuh/)
挿絵:松園
妄想劇場「復讐の時(前編)」 真城 悠
どうしてこんなことになってしまったのか…。
俺は何度も考えた。
今日だけでどれくらい考えただろうか。
朝から何十回もだ。
こういう場合分量はどっちで計測するのか。回数なのか総時間なのか。
別にどちらでもいいな。
季節はもう秋になる。
外に出れば肌寒いどころか風が強い日には凍えてしまうだろう。
しかしここは室内だ。
空調は効いているのかいないのかのか分からないほどうっすらと働いており、寒さで鳥肌が立つ事も無く、熱くて玉の汗が流れ落ちることもない。
不思議な事に、皮膚の弱い俺はこれほど長時間もこんな状況に晒されていれば、脚がかゆくてまともに立っていられないほどになるはずなのに、特に変調は無かった。
つま先や親指の付け根なども心配していたほど痛くない。
体重が減っているからだろうか。
さっきから長時間ここに立ち続けていた。
自分の都合ではなく、他人の都合の為に働くということは、つまりひたすら待ち続けることもまた仕事の内なのだ。
恐らく、これからきっと嫌と言うほど待たされることになるのだろう…そんな予感がしていた。
ふと視線を隣に移す。
そこには息を呑むほど美しい美女がいた。
そしてその美女は、何とも挑発的な衣装に身を包んでいた。
大きく切れ込みのあるハイレグ形状のピンク色のボディスーツ。
割り箸みたいなピンヒールに包まれたその脚は露出している部分全てを艶(なまめ)かしい網タイツに包んでいる。
胸から上は全て露出し、長い髪が背中に流れている。
整髪料のCMも思わせる美しい髪が1~2本ほつれており、それが何とも色っぽい。
若干濃い目のメイクに重そうなイヤリング。憂いを秘めたその表情もたまらない。
ボディスーツと同じ色に塗られた爪の手を両手とも身体の前に合わせており、せめて今の自分の姿を隠そうとしているようだ。
こちらの視線に気が付いたのか、何とも言えない表情を浮かべて少し静止するとまた視線を下げた。
こちらも余り人にばかり同情はしていられない。
同じく視線を下げる。
まず第一に目に飛び込んでくるのは…胸の谷間だ。
真紅のボディースーツに押し込められた脂肪の塊は見事に空洞を形成していた。
その突起が邪魔でそれ以上見下ろすことが出来ないが、先ほど鏡で確認した…させられた風景が広がっていることは確実だった。
俺はバニーガールになっていた。
いや、なっていたというと今この瞬間気がついたみたいだが、実際には数時間前から気が付いてはいる。
いるんだが、いつまでたっても現実味が湧いてこない。だから何度も何度も現実を確認しているのだ。
足の指先をもぞもぞしてみる。
肌色ストッキングに加えて網タイツに二重に包まれたつま先が、体重の掛かるハイヒールの先端で押しつぶされそうになりながらその感触を伝えてくる。
ストッキングというのは肌に密着して、何と言うか厚ぼったい印象を与える代物で、ハッキリ言って特別な感覚は何も無い。
こうしていても、厚手のズボンを履いているのと感覚としては余り変わらない。
旅先の温泉宿で浴衣を着たことがあったが、仮にあれがスカートの感覚に類似しているものであるとするならば、ストッキングのそれは少なくともスカートのそれではありえない。
ここだけの話、肌色のそれであれば見た目は素脚でありながら防寒効果はバッチリなので非常に便利な代物だ。
そこに持ってきてうっすら肌色の透ける黒ストッキングだの今みたいな網タイツだのを履きこなした日には男を悩殺しつつ快適というずるい話になってしまう。
ともあれ、前方につんのめるかのようなハイヒール以外は下半身に関しては快適だ。
俺は肌が弱く、冬の日にジャージ姿でランニングしたりすれば両脚が真っ赤になって腫れ上がり、猛烈なかゆさに悶絶するところである。
だから、ストッキングなんぞ履いた日には履いた瞬間からかゆくて敵わないだろうと思っていた。
しかしまあ、体質が変わったのかその点問題ないのは唯一ありがたいことだ。
視線を更に先まで延ばすと、そこにはブルーのバニーにグリーンのバニー、そして黄色のバニーまでいる。
全員がハイヒールとマニキュアの色までバニースーツに合わされている。
そして、全員が恥ずかしがってもじもじしているが、それでもまっすぐな姿勢で立っているのが奇妙である。
その時、人の気配がした。
身体が勝手に動く。
5人のバニーたちは一斉に姿勢を正し、正面を向く。
「おかえりなさいませ!ご主人様!」
黄色い声が綺麗に揃う。
そして…その中には自分の声も入っていた。
バニーたちは上半身を曲げて頭を下げたまま動かない。
俺はそうでもないが、腰まである長い髪のバニーもいるので垂れ下がってまるでお化けである。
目の前の視界に広がる床の一部に靴が見えた。
それが「ご主人様」のものだった。
「顔を上げろ」
ご主人様が言い放った。
バニーたちが一斉に上半身を起こす。
そこには小柄なサラリーマン風の男がいた。
「ふむ…まあまあだな」
一人一人のバニーを嘗め回すように眺める男。
黄色バニーのわき腹をこちょこちょする。
「あっ…」
グリーンバニーのお尻の飾りをぴろぴろと弾く。
「…っ!」
ブルーバニーの網タイツに包まれた太腿を「ざざあっ!」と撫で上げる。
「っあぁっ!!」
ピンクバニーのおっぱいを正面から鷲づかみにする。
「いやっ!」
そして…レッドバニーたる自分の正面にご主人様はやってきた。
「…どうかな?この屋敷での生活は?やっていけそうか?」

「これは…どういう…ことだ!?」
「見ての通りさ」
ご主人様は俺のバニーガール姿を嘗め回すように眺めつつ、背後に回る。
「お前は俺の身の回りの世話をしてもらう」
俺は振り返ることが出来ない。
「こんな…格好でか」
「働くのにユニフォームは必要だろ?」
「何を考えてるんだ…」
「折角なら華やかな方がいいじゃないか…。そう思わんか?」
ご主人様は俺の露出した腕の肩の部分に両方とも掌を優しく置いた。
女として露出した肌に男の手が触れる経験など初めてのことだったので、たったこれだけでも全身に電流が走る様だった。
「…っ!!」
ご主人様は腕のみならず、露出している部分を鎖骨の辺りなども撫で回した。
俺は必死に耐えていた。
「ふむ…やっぱりこの胸の谷間がたまらんな」
空洞にご主人様の右手の人差し指が差し入れられる。
そして、内壁に振れると柔肌をこちょこちょとくすぐった。
「ああっ!あっ!…あああっ!!!」
余りにも官能的で、これまでに味わった事の無い刺激にバニーガール姿の俺はのけぞった。
「おいおい、まだ前振りにも達してないぞ?そんなんじゃ先が思いやられるぜ」
指はそのまま谷を形成する山を上っていった。
「お、おい…まさか…」
やがて締め付けの厳しい場所さしかかり、更に無理矢理に入り込み続ける。
そして遂にパットの下に隠された乳首に直接爪の先が接触した。
俺は今まで聞いたことが無い様な声を上げてその場にへたりこんだ。
今の状態になったのは数日前に遡(さかのぼ)る。
いや、記憶が曖昧になりつつあるので何とも言えない。昨日だったかもしれない。
とりあえず一晩経っているのは間違いない。
俺はごく普通の平凡なサラリーマンだった。
勤めていた会社は、この世の「地味」という要素を抽出して固めた様な職場で、ひたすら毎日書類書きだ。
要するに自分たちで何かを作ったり、輸入したり販売したりするのではなく、そうした会社の事務作業を代行するという仕事で、簡単に言うとひたすら書類を書きまくるということだ。
一見簡単そうだが…実際それほど難しくない。
一回やりかたを覚えてしまえば後はその繰り返し。
量だけは矢鱈(やたら)に多いので拘束時間が長く、それでいて地味。
言うまでも無いが金を取ってやる仕事なので、ミスは許されない。人の会社の給料の計算の代行もやるが、1円でも間違えると多くても少なくても大目玉を食らう。
中には直接怒鳴り込んでくるせっかちなのもいる。たったの1円どうってことは無かろう…とは言わないが、殆(ほとん)どの場合はミスは即座に発覚しすぐに次の給料で穴埋めされるし、そもそも年末調整…といってもこれを読んでいる人の多くは興味も無いだろうが…で調整されるから、1円どころか数千、数万単位で給料なんて誤差が出るものなのだ。
だから、計算している俺らが全く気付いていないならともかく、「今月のもらいが1円少なかった」といって目くじらを立てるのは合理的とは言えない。
そう言って理解してくれるクライアントなんぞ殆(ほとん)どいないのが現状だが。
神経を使う割にはその難易度も評価されにくい。
創意工夫で仕事を効率化することも難しい。それに、結構前に自分なりの創意工夫でより効率的でかつより正確に出来る方法を提唱したら上司にこっぴどく怒られ、以来不貞腐れて流されるままになっている。
毎日夜遅くまで残業がある割には給料も安く、これといった趣味も無い俺は日付が変わる前に家に帰ってだらだらインターネットを流していたらもう深夜…という生活を続けていた。
確かに展望は無いが、反面絶望も無い。
滞りなく勤め上げれば人間一匹どうにか生きて行ける程度には稼げるだろうとタカをくくっていた。
だが、結局のところリストラされた。
働きとしては十分だったが、会社に大人数を置いておくだけの余裕が無いんだと。
職業安定所を活用して職を探すも、ロクなものは無かった。
大抵、職安に求人票を出す会社というのは即戦力を求めている。
要するに折角入ったはいいが、社員教育から始めるんじゃ却(かえ)ってロスが増えるってわけ。気持ちは分かる。
最近の若者は根性が無いから、やっと使い物になると思った頃にさっさと辞めてしまったりする。
世の中中々上手くいかないものだ。
それにしても、この世の仕組みは一体どうなっているのか。
別にマルクス主義者ってわけじゃないが、世の中には遊びほうけていて月収数千万を貰うような天下り官僚がわんさといる。
一方で薄給ならまだしも、職の無い若いのがごろごろいる。
人間、その気になれば10万もあればどうにか暮らして行けるのだ。
70代にもなって持て余している金があるならその内100万円あれば10人とは言わないが、数人は食っていけるのだ。
それはどうにかならんのか。
そんな事を考えていた時のこと、俺は何かに導かれる様にそいつに出会った。
細かいディティールは省略するが、要するに小学校・中学校と同じクラスにいた奴だった。
場末とまでは行かないが、それほど高給とも言えない大衆居酒屋にどうしてそいつがいたのかは分からない。
ともあれ、同窓会にもロクに出席していなかった俺は十数年ぶりに出会い、大いに盛り上がった。
今にして思うと、これは「盛り上がった」と言えるのかどうか微妙なところだ。
というのも、それほど親しくなくとも小学校・中学校と9年間も一緒だとかなり体験も共通で、クラスメートだの担任教師だのの名前を出すだけで懐かしがれる。
そして、そいつは俺が失業中で職を探しているというと驚いた顔になった。
自分で言うのも何だが、俺はかなり理知的な喋り方をするらしい。
平たく言うと、喋っている相手が「こいつはかなり頭がいいな」と思うらしいのだ。
実際、いらん雑学を多少知ってはいるが、そんなものは体系的な知識の前に比べたら屁みたいなものだ。
だからこそ、クラスの中ではもっとも将来を期待されていたのに高校では平凡以下に落ち込み、聞いたことも無い四流大学をやっと卒業し、エリートコースとは程遠いうらぶれたサラリーマン生活を送ってはリストラされて職探しをしているのだ。
同窓会に出ないのはそういう理由もある。
みっともない今の自分を晒したくないのだ。
風の噂では同窓会に出ているのは順調に働いている奴か、さもなければ自営業の家業を継いだ一部の奴くらいで、残りの奴は消息も不明だという。
みんな三十を越え、そろそろ事故死したようなのも出て来るが、中には自殺したらしいなんて噂の奴もいる。葬式に出た奴が誰も同窓会にいなかったらしく、今も真相は闇の中だ。
ともあれ、てっきり一流商社だのIT企業だのでバリバリやっていると思われていた俺はとんだところで哀れみを受けることになった。
そこから話は一気に加速する。
そいつは、俺に「住み込みで働かないか」と言い出した。
いい年こいたおっさんが今さら苦学生みたいな環境でもあるまい。俺は構わないがお前が使いにくいだろうと断った。
だが、彼は聞かなかった。
この年代の男が殆(ほとん)ど誰しもそうであるように、現在の政権のばら撒き政策をなじり、金をばら撒くのではなく、職をばら撒くべしと吼えた。
もっともな話だが、博士でも大臣でも無い俺たちが床屋政談ならぬ居酒屋政談をやったところで世の中は変わらないだろうと諭した。
しかし、彼はまだ一般的な知名度こそ無いが有数のIT企業の創業者となっており、金は浴びるほどあるという。
「金は浴びるほどあるか…羨ましい話だ」
「お前、自分が金持ちになった想像くらいしたろ?」
「そりゃしたさ。いきなり3億円手に入ったらどうするか?とかな。ガキの妄言だ」
「そんな事は無い。俺は今自分の資産を数えるのも難しい大金持ちだが、今もその気持ちは忘れてないぜ」
「大いに結構じゃないか。幼馴染でなきゃ口も利けない立場だな」
「茶化すな」
「それで?浴びるほどの金をどうしたって?」
「まあ、運用に回して余計に増やしてる」
「そういう金の扱い方はよく分からん。相談なら検討外れだぞ」
「違うって。俺は慎重派だから運用に回した金が全部吹っ飛んでも破産しない程度しか回していない。しかも!」
「…なんだよ」
「毎年分割された預金資産がアンロックされるようにした」
「…?良く分からん」
「つまり、今から俺が120歳になるまで毎年1,000万円が『その年になって初めて使える』様になるように銀行と契約してるのさ」
「それだけで偉く金が掛かってるな」
細かい計算はしないことにしたが…まあ大したもんだ。
「つまり、いくら運用資金だの何だのが吹っ飛んでも生きて行くだけなら問題ないってことさ」
「借金が発生したらどうする?俺ら貧乏人は確かに金は持って無いが、同時に借金の額もたかが知れてる。しかし、大金持ちはその気になれば大金を動かせるからいざこしらえる借金の額も莫大だ。俺には100万の借金をこしらえるのも大仕事だが、お前はその気になれば100億の借金を作れる。…そうだろ?」
「…良く知ってるじゃねえか」
「昔から雑学だけはあるんだ」
「その点も心配いらん。ウチは無借金経営だ」
「ホントかね」
にわかには信じ難い話だ。そこいらの町工場だって借金しながら仕事をしてるし、好況な時に運転資金が間に合わずに倒産するなんて現象すら起こるのだ。
一時的に大金を運用できるようにする「銀行」は人類の英知の一つである。
「ああ。昔から借金だけは嫌でね」
「良かったじゃねえか」
「ウチは知名度はまだまだだが、日本有数のあの会社やらこの会社も資産と借金を相殺すればトントンか赤字のところばっかりだぞ?」
まあ、そんなもんなんだろう。
そんなスケールの大きな話は無職には似合わない。
「それで?そのミリオネアさんがプー太郎に何か御用でも?」
流石に少々卑屈にもなる。
「だから、社会貢献だよ。俺の金の一部でも使えば「職」をばら撒ける。細かい過程は省くが、経済も好転するのさ」
要するに手間の掛かるケインズ政策ってところだ。
市場に金が余れば景気がよくなる。
「お前一人で日本の経済を好転させるってか?」
「そこまではいかんさ。ただ、職ならあるぞって話さ」
「何をさせようってのか分からんが、事務処理はさんざんやったが特に資格があるわけじゃないから即戦力になるとは限らんぞ」
「その点は心配ない。既に働いているのがいるからOJTで何とかする」
「住み込みって話だよな?」
「大雑把に言えば給料の一部ってことだ」
「福利厚生は?」
「問題ない」
その後細かいところを詰めて行ったが、この手の事務処理ばかりやっていた俺からしても特に問題ない職場に思えた。
住み込みというところが違和感を覚えたが、安い家賃と考えれば割り切れる。
何時(いつ)までも世話になる訳にもいかないので、給料は生活費が掛からないのをいいことに独立資金として貯める方向で頑張ればいいかと思い直した。
そして働き始めたのだが…最初に部屋に通され、それまで男一人暮らしで使っていたものを運び込んだ。
奴の家は宮殿みたいなでかさだった。
日本にこんな土地が余っていたとは思わなかった。
こんなクソでかい家なんて、持ってるだけで維持費に税金と凄まじい金が掛かるはずだ。だが、あいつは向こう数十年のその手の資金を値上がりも見越してプールしているはずだ。そういう性格の奴である。
俺が知るあいつはごく普通のサラリーマン家庭育ちのはずだ。
大学名もそれほど有名というわけでもなかった。
正に腕一本で一代でこの豪邸をおったてるまでに成り上がったのだ。
両親は既に無く、親戚も軒並み鬼籍に入っているらしい。
同じく同級生だった女子と結婚している。子供はまだ無い。
この頃の女性は相手の年収ばかり気にすると言うが、その点では満足しているのだろうな、と思った。
彼女と会うのもまた楽しみの一つだった。
ところが…いざ「職場」に足を踏み入れた瞬間に悪夢が襲い掛かってきた。
そう、俺の身体は見る間に変形して行った…。
あっという間にグラマーな女の身体に性転換したかと思うと、その場で全裸となり、準備してあった真っ赤なバニーガールの衣装に身を包んだのである。
何が何だか分からないまま、必死の抵抗もむなしく、勝手に動く手が網タイツを自分の脚にかぶせ、バニーコートのホックを締め、ファスナーを上げ、メイクからマニキュアまでばっちりと決めたのである。
そして冒頭の場面に繋がる。
あのIT企業の社長、俺の幼馴染の男が「ご主人様」だ。
ご主人様は忙しいらしく、一通り品定めをするとすぐに仕事と称して出て行った。
俺たちバニーガールはこのでかい屋敷を手分けして掃除し、ゴミを捨て、洗濯をし、食事を作った。
丸っきり住み込みのメイドである。
唯一違うのは、まがりなりにもエプロンを基調とした「作業着」の一種であるメイドの衣装と違って、ホステスの格好であるバニーガール姿は非常に作業がしにくかったということだ。
殆(ほとん)ど伸縮性も何も無いハイヒールはかがみこむことが困難で、足首を何度もくじきそうになる。
頭に大きく付けられたバニーカチューシャと呼ばれるウサギの耳を模した髪飾りは、そうしたものが頭に付属しているという感覚が無いのでしょっちゅうあちこちにぶつかって髪の毛の留め部分を引っ張る。
いきなりちょんまげをつけた時代劇役者はちょんまげをあちこちにぶつけるというが、それと似たようなものだろう。
また、殆(ほとん)ど全身を包み込むバニーガールの衣装は、トイレで用を足す場合には一旦全裸にならないと難しい。
ある程度勝手に操られているらしい女の身体は、女体の神秘を観察する前にさっさと用を足すことになった。
そばにピンクのバニーがつきっきりで仕事を教え込んでくれたが、確かに特別なことは何も無かった。普通に家事が出来ればこなせそうなことばかりである。
どうやらメイド…というか格好はバニーガールなんだが…は交代制らしく、夜になると別のバニーに仕事を交代した。
それこそ「身の回りの世話」が仕事なので、深夜にご主人様が夜食が欲しいと言えばすぐに造らなくてはならない。
自分の部屋に戻ってきた俺はそのまま布団に突っ伏しそうになった。
「駄目よ!」
ピンクバニーが大声を上げる。
「あんたメイクしたままでしょ!布団が汚れるよ。それからユニフォーム脱ぎなさい。今日はあの日じゃないんだから」
何やら気になる用語も出てきたが、そのまま促されてメイク落としの指南を受け、支給されているらしいジャージに着替えると今度こそ布団に倒れこんだ。
同時に身体も男のものに戻っていた。
俺はすぐさま携帯電話で「ご主人様」に連絡を取った。
(続く)
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挿絵:松園
妄想劇場「復讐の時(前編)」 真城 悠
どうしてこんなことになってしまったのか…。
俺は何度も考えた。
今日だけでどれくらい考えただろうか。
朝から何十回もだ。
こういう場合分量はどっちで計測するのか。回数なのか総時間なのか。
別にどちらでもいいな。
季節はもう秋になる。
外に出れば肌寒いどころか風が強い日には凍えてしまうだろう。
しかしここは室内だ。
空調は効いているのかいないのかのか分からないほどうっすらと働いており、寒さで鳥肌が立つ事も無く、熱くて玉の汗が流れ落ちることもない。
不思議な事に、皮膚の弱い俺はこれほど長時間もこんな状況に晒されていれば、脚がかゆくてまともに立っていられないほどになるはずなのに、特に変調は無かった。
つま先や親指の付け根なども心配していたほど痛くない。
体重が減っているからだろうか。
さっきから長時間ここに立ち続けていた。
自分の都合ではなく、他人の都合の為に働くということは、つまりひたすら待ち続けることもまた仕事の内なのだ。
恐らく、これからきっと嫌と言うほど待たされることになるのだろう…そんな予感がしていた。
ふと視線を隣に移す。
そこには息を呑むほど美しい美女がいた。
そしてその美女は、何とも挑発的な衣装に身を包んでいた。
大きく切れ込みのあるハイレグ形状のピンク色のボディスーツ。
割り箸みたいなピンヒールに包まれたその脚は露出している部分全てを艶(なまめ)かしい網タイツに包んでいる。
胸から上は全て露出し、長い髪が背中に流れている。
整髪料のCMも思わせる美しい髪が1~2本ほつれており、それが何とも色っぽい。
若干濃い目のメイクに重そうなイヤリング。憂いを秘めたその表情もたまらない。
ボディスーツと同じ色に塗られた爪の手を両手とも身体の前に合わせており、せめて今の自分の姿を隠そうとしているようだ。
こちらの視線に気が付いたのか、何とも言えない表情を浮かべて少し静止するとまた視線を下げた。
こちらも余り人にばかり同情はしていられない。
同じく視線を下げる。
まず第一に目に飛び込んでくるのは…胸の谷間だ。
真紅のボディースーツに押し込められた脂肪の塊は見事に空洞を形成していた。
その突起が邪魔でそれ以上見下ろすことが出来ないが、先ほど鏡で確認した…させられた風景が広がっていることは確実だった。
俺はバニーガールになっていた。
いや、なっていたというと今この瞬間気がついたみたいだが、実際には数時間前から気が付いてはいる。
いるんだが、いつまでたっても現実味が湧いてこない。だから何度も何度も現実を確認しているのだ。
足の指先をもぞもぞしてみる。
肌色ストッキングに加えて網タイツに二重に包まれたつま先が、体重の掛かるハイヒールの先端で押しつぶされそうになりながらその感触を伝えてくる。
ストッキングというのは肌に密着して、何と言うか厚ぼったい印象を与える代物で、ハッキリ言って特別な感覚は何も無い。
こうしていても、厚手のズボンを履いているのと感覚としては余り変わらない。
旅先の温泉宿で浴衣を着たことがあったが、仮にあれがスカートの感覚に類似しているものであるとするならば、ストッキングのそれは少なくともスカートのそれではありえない。
ここだけの話、肌色のそれであれば見た目は素脚でありながら防寒効果はバッチリなので非常に便利な代物だ。
そこに持ってきてうっすら肌色の透ける黒ストッキングだの今みたいな網タイツだのを履きこなした日には男を悩殺しつつ快適というずるい話になってしまう。
ともあれ、前方につんのめるかのようなハイヒール以外は下半身に関しては快適だ。
俺は肌が弱く、冬の日にジャージ姿でランニングしたりすれば両脚が真っ赤になって腫れ上がり、猛烈なかゆさに悶絶するところである。
だから、ストッキングなんぞ履いた日には履いた瞬間からかゆくて敵わないだろうと思っていた。
しかしまあ、体質が変わったのかその点問題ないのは唯一ありがたいことだ。
視線を更に先まで延ばすと、そこにはブルーのバニーにグリーンのバニー、そして黄色のバニーまでいる。
全員がハイヒールとマニキュアの色までバニースーツに合わされている。
そして、全員が恥ずかしがってもじもじしているが、それでもまっすぐな姿勢で立っているのが奇妙である。
その時、人の気配がした。
身体が勝手に動く。
5人のバニーたちは一斉に姿勢を正し、正面を向く。
「おかえりなさいませ!ご主人様!」
黄色い声が綺麗に揃う。
そして…その中には自分の声も入っていた。
バニーたちは上半身を曲げて頭を下げたまま動かない。
俺はそうでもないが、腰まである長い髪のバニーもいるので垂れ下がってまるでお化けである。
目の前の視界に広がる床の一部に靴が見えた。
それが「ご主人様」のものだった。
「顔を上げろ」
ご主人様が言い放った。
バニーたちが一斉に上半身を起こす。
そこには小柄なサラリーマン風の男がいた。
「ふむ…まあまあだな」
一人一人のバニーを嘗め回すように眺める男。
黄色バニーのわき腹をこちょこちょする。
「あっ…」
グリーンバニーのお尻の飾りをぴろぴろと弾く。
「…っ!」
ブルーバニーの網タイツに包まれた太腿を「ざざあっ!」と撫で上げる。
「っあぁっ!!」
ピンクバニーのおっぱいを正面から鷲づかみにする。
「いやっ!」
そして…レッドバニーたる自分の正面にご主人様はやってきた。
「…どうかな?この屋敷での生活は?やっていけそうか?」

「これは…どういう…ことだ!?」
「見ての通りさ」
ご主人様は俺のバニーガール姿を嘗め回すように眺めつつ、背後に回る。
「お前は俺の身の回りの世話をしてもらう」
俺は振り返ることが出来ない。
「こんな…格好でか」
「働くのにユニフォームは必要だろ?」
「何を考えてるんだ…」
「折角なら華やかな方がいいじゃないか…。そう思わんか?」
ご主人様は俺の露出した腕の肩の部分に両方とも掌を優しく置いた。
女として露出した肌に男の手が触れる経験など初めてのことだったので、たったこれだけでも全身に電流が走る様だった。
「…っ!!」
ご主人様は腕のみならず、露出している部分を鎖骨の辺りなども撫で回した。
俺は必死に耐えていた。
「ふむ…やっぱりこの胸の谷間がたまらんな」
空洞にご主人様の右手の人差し指が差し入れられる。
そして、内壁に振れると柔肌をこちょこちょとくすぐった。
「ああっ!あっ!…あああっ!!!」
余りにも官能的で、これまでに味わった事の無い刺激にバニーガール姿の俺はのけぞった。
「おいおい、まだ前振りにも達してないぞ?そんなんじゃ先が思いやられるぜ」
指はそのまま谷を形成する山を上っていった。
「お、おい…まさか…」
やがて締め付けの厳しい場所さしかかり、更に無理矢理に入り込み続ける。
そして遂にパットの下に隠された乳首に直接爪の先が接触した。
俺は今まで聞いたことが無い様な声を上げてその場にへたりこんだ。
今の状態になったのは数日前に遡(さかのぼ)る。
いや、記憶が曖昧になりつつあるので何とも言えない。昨日だったかもしれない。
とりあえず一晩経っているのは間違いない。
俺はごく普通の平凡なサラリーマンだった。
勤めていた会社は、この世の「地味」という要素を抽出して固めた様な職場で、ひたすら毎日書類書きだ。
要するに自分たちで何かを作ったり、輸入したり販売したりするのではなく、そうした会社の事務作業を代行するという仕事で、簡単に言うとひたすら書類を書きまくるということだ。
一見簡単そうだが…実際それほど難しくない。
一回やりかたを覚えてしまえば後はその繰り返し。
量だけは矢鱈(やたら)に多いので拘束時間が長く、それでいて地味。
言うまでも無いが金を取ってやる仕事なので、ミスは許されない。人の会社の給料の計算の代行もやるが、1円でも間違えると多くても少なくても大目玉を食らう。
中には直接怒鳴り込んでくるせっかちなのもいる。たったの1円どうってことは無かろう…とは言わないが、殆(ほとん)どの場合はミスは即座に発覚しすぐに次の給料で穴埋めされるし、そもそも年末調整…といってもこれを読んでいる人の多くは興味も無いだろうが…で調整されるから、1円どころか数千、数万単位で給料なんて誤差が出るものなのだ。
だから、計算している俺らが全く気付いていないならともかく、「今月のもらいが1円少なかった」といって目くじらを立てるのは合理的とは言えない。
そう言って理解してくれるクライアントなんぞ殆(ほとん)どいないのが現状だが。
神経を使う割にはその難易度も評価されにくい。
創意工夫で仕事を効率化することも難しい。それに、結構前に自分なりの創意工夫でより効率的でかつより正確に出来る方法を提唱したら上司にこっぴどく怒られ、以来不貞腐れて流されるままになっている。
毎日夜遅くまで残業がある割には給料も安く、これといった趣味も無い俺は日付が変わる前に家に帰ってだらだらインターネットを流していたらもう深夜…という生活を続けていた。
確かに展望は無いが、反面絶望も無い。
滞りなく勤め上げれば人間一匹どうにか生きて行ける程度には稼げるだろうとタカをくくっていた。
だが、結局のところリストラされた。
働きとしては十分だったが、会社に大人数を置いておくだけの余裕が無いんだと。
職業安定所を活用して職を探すも、ロクなものは無かった。
大抵、職安に求人票を出す会社というのは即戦力を求めている。
要するに折角入ったはいいが、社員教育から始めるんじゃ却(かえ)ってロスが増えるってわけ。気持ちは分かる。
最近の若者は根性が無いから、やっと使い物になると思った頃にさっさと辞めてしまったりする。
世の中中々上手くいかないものだ。
それにしても、この世の仕組みは一体どうなっているのか。
別にマルクス主義者ってわけじゃないが、世の中には遊びほうけていて月収数千万を貰うような天下り官僚がわんさといる。
一方で薄給ならまだしも、職の無い若いのがごろごろいる。
人間、その気になれば10万もあればどうにか暮らして行けるのだ。
70代にもなって持て余している金があるならその内100万円あれば10人とは言わないが、数人は食っていけるのだ。
それはどうにかならんのか。
そんな事を考えていた時のこと、俺は何かに導かれる様にそいつに出会った。
細かいディティールは省略するが、要するに小学校・中学校と同じクラスにいた奴だった。
場末とまでは行かないが、それほど高給とも言えない大衆居酒屋にどうしてそいつがいたのかは分からない。
ともあれ、同窓会にもロクに出席していなかった俺は十数年ぶりに出会い、大いに盛り上がった。
今にして思うと、これは「盛り上がった」と言えるのかどうか微妙なところだ。
というのも、それほど親しくなくとも小学校・中学校と9年間も一緒だとかなり体験も共通で、クラスメートだの担任教師だのの名前を出すだけで懐かしがれる。
そして、そいつは俺が失業中で職を探しているというと驚いた顔になった。
自分で言うのも何だが、俺はかなり理知的な喋り方をするらしい。
平たく言うと、喋っている相手が「こいつはかなり頭がいいな」と思うらしいのだ。
実際、いらん雑学を多少知ってはいるが、そんなものは体系的な知識の前に比べたら屁みたいなものだ。
だからこそ、クラスの中ではもっとも将来を期待されていたのに高校では平凡以下に落ち込み、聞いたことも無い四流大学をやっと卒業し、エリートコースとは程遠いうらぶれたサラリーマン生活を送ってはリストラされて職探しをしているのだ。
同窓会に出ないのはそういう理由もある。
みっともない今の自分を晒したくないのだ。
風の噂では同窓会に出ているのは順調に働いている奴か、さもなければ自営業の家業を継いだ一部の奴くらいで、残りの奴は消息も不明だという。
みんな三十を越え、そろそろ事故死したようなのも出て来るが、中には自殺したらしいなんて噂の奴もいる。葬式に出た奴が誰も同窓会にいなかったらしく、今も真相は闇の中だ。
ともあれ、てっきり一流商社だのIT企業だのでバリバリやっていると思われていた俺はとんだところで哀れみを受けることになった。
そこから話は一気に加速する。
そいつは、俺に「住み込みで働かないか」と言い出した。
いい年こいたおっさんが今さら苦学生みたいな環境でもあるまい。俺は構わないがお前が使いにくいだろうと断った。
だが、彼は聞かなかった。
この年代の男が殆(ほとん)ど誰しもそうであるように、現在の政権のばら撒き政策をなじり、金をばら撒くのではなく、職をばら撒くべしと吼えた。
もっともな話だが、博士でも大臣でも無い俺たちが床屋政談ならぬ居酒屋政談をやったところで世の中は変わらないだろうと諭した。
しかし、彼はまだ一般的な知名度こそ無いが有数のIT企業の創業者となっており、金は浴びるほどあるという。
「金は浴びるほどあるか…羨ましい話だ」
「お前、自分が金持ちになった想像くらいしたろ?」
「そりゃしたさ。いきなり3億円手に入ったらどうするか?とかな。ガキの妄言だ」
「そんな事は無い。俺は今自分の資産を数えるのも難しい大金持ちだが、今もその気持ちは忘れてないぜ」
「大いに結構じゃないか。幼馴染でなきゃ口も利けない立場だな」
「茶化すな」
「それで?浴びるほどの金をどうしたって?」
「まあ、運用に回して余計に増やしてる」
「そういう金の扱い方はよく分からん。相談なら検討外れだぞ」
「違うって。俺は慎重派だから運用に回した金が全部吹っ飛んでも破産しない程度しか回していない。しかも!」
「…なんだよ」
「毎年分割された預金資産がアンロックされるようにした」
「…?良く分からん」
「つまり、今から俺が120歳になるまで毎年1,000万円が『その年になって初めて使える』様になるように銀行と契約してるのさ」
「それだけで偉く金が掛かってるな」
細かい計算はしないことにしたが…まあ大したもんだ。
「つまり、いくら運用資金だの何だのが吹っ飛んでも生きて行くだけなら問題ないってことさ」
「借金が発生したらどうする?俺ら貧乏人は確かに金は持って無いが、同時に借金の額もたかが知れてる。しかし、大金持ちはその気になれば大金を動かせるからいざこしらえる借金の額も莫大だ。俺には100万の借金をこしらえるのも大仕事だが、お前はその気になれば100億の借金を作れる。…そうだろ?」
「…良く知ってるじゃねえか」
「昔から雑学だけはあるんだ」
「その点も心配いらん。ウチは無借金経営だ」
「ホントかね」
にわかには信じ難い話だ。そこいらの町工場だって借金しながら仕事をしてるし、好況な時に運転資金が間に合わずに倒産するなんて現象すら起こるのだ。
一時的に大金を運用できるようにする「銀行」は人類の英知の一つである。
「ああ。昔から借金だけは嫌でね」
「良かったじゃねえか」
「ウチは知名度はまだまだだが、日本有数のあの会社やらこの会社も資産と借金を相殺すればトントンか赤字のところばっかりだぞ?」
まあ、そんなもんなんだろう。
そんなスケールの大きな話は無職には似合わない。
「それで?そのミリオネアさんがプー太郎に何か御用でも?」
流石に少々卑屈にもなる。
「だから、社会貢献だよ。俺の金の一部でも使えば「職」をばら撒ける。細かい過程は省くが、経済も好転するのさ」
要するに手間の掛かるケインズ政策ってところだ。
市場に金が余れば景気がよくなる。
「お前一人で日本の経済を好転させるってか?」
「そこまではいかんさ。ただ、職ならあるぞって話さ」
「何をさせようってのか分からんが、事務処理はさんざんやったが特に資格があるわけじゃないから即戦力になるとは限らんぞ」
「その点は心配ない。既に働いているのがいるからOJTで何とかする」
「住み込みって話だよな?」
「大雑把に言えば給料の一部ってことだ」
「福利厚生は?」
「問題ない」
その後細かいところを詰めて行ったが、この手の事務処理ばかりやっていた俺からしても特に問題ない職場に思えた。
住み込みというところが違和感を覚えたが、安い家賃と考えれば割り切れる。
何時(いつ)までも世話になる訳にもいかないので、給料は生活費が掛からないのをいいことに独立資金として貯める方向で頑張ればいいかと思い直した。
そして働き始めたのだが…最初に部屋に通され、それまで男一人暮らしで使っていたものを運び込んだ。
奴の家は宮殿みたいなでかさだった。
日本にこんな土地が余っていたとは思わなかった。
こんなクソでかい家なんて、持ってるだけで維持費に税金と凄まじい金が掛かるはずだ。だが、あいつは向こう数十年のその手の資金を値上がりも見越してプールしているはずだ。そういう性格の奴である。
俺が知るあいつはごく普通のサラリーマン家庭育ちのはずだ。
大学名もそれほど有名というわけでもなかった。
正に腕一本で一代でこの豪邸をおったてるまでに成り上がったのだ。
両親は既に無く、親戚も軒並み鬼籍に入っているらしい。
同じく同級生だった女子と結婚している。子供はまだ無い。
この頃の女性は相手の年収ばかり気にすると言うが、その点では満足しているのだろうな、と思った。
彼女と会うのもまた楽しみの一つだった。
ところが…いざ「職場」に足を踏み入れた瞬間に悪夢が襲い掛かってきた。
そう、俺の身体は見る間に変形して行った…。
あっという間にグラマーな女の身体に性転換したかと思うと、その場で全裸となり、準備してあった真っ赤なバニーガールの衣装に身を包んだのである。
何が何だか分からないまま、必死の抵抗もむなしく、勝手に動く手が網タイツを自分の脚にかぶせ、バニーコートのホックを締め、ファスナーを上げ、メイクからマニキュアまでばっちりと決めたのである。
そして冒頭の場面に繋がる。
あのIT企業の社長、俺の幼馴染の男が「ご主人様」だ。
ご主人様は忙しいらしく、一通り品定めをするとすぐに仕事と称して出て行った。
俺たちバニーガールはこのでかい屋敷を手分けして掃除し、ゴミを捨て、洗濯をし、食事を作った。
丸っきり住み込みのメイドである。
唯一違うのは、まがりなりにもエプロンを基調とした「作業着」の一種であるメイドの衣装と違って、ホステスの格好であるバニーガール姿は非常に作業がしにくかったということだ。
殆(ほとん)ど伸縮性も何も無いハイヒールはかがみこむことが困難で、足首を何度もくじきそうになる。
頭に大きく付けられたバニーカチューシャと呼ばれるウサギの耳を模した髪飾りは、そうしたものが頭に付属しているという感覚が無いのでしょっちゅうあちこちにぶつかって髪の毛の留め部分を引っ張る。
いきなりちょんまげをつけた時代劇役者はちょんまげをあちこちにぶつけるというが、それと似たようなものだろう。
また、殆(ほとん)ど全身を包み込むバニーガールの衣装は、トイレで用を足す場合には一旦全裸にならないと難しい。
ある程度勝手に操られているらしい女の身体は、女体の神秘を観察する前にさっさと用を足すことになった。
そばにピンクのバニーがつきっきりで仕事を教え込んでくれたが、確かに特別なことは何も無かった。普通に家事が出来ればこなせそうなことばかりである。
どうやらメイド…というか格好はバニーガールなんだが…は交代制らしく、夜になると別のバニーに仕事を交代した。
それこそ「身の回りの世話」が仕事なので、深夜にご主人様が夜食が欲しいと言えばすぐに造らなくてはならない。
自分の部屋に戻ってきた俺はそのまま布団に突っ伏しそうになった。
「駄目よ!」
ピンクバニーが大声を上げる。
「あんたメイクしたままでしょ!布団が汚れるよ。それからユニフォーム脱ぎなさい。今日はあの日じゃないんだから」
何やら気になる用語も出てきたが、そのまま促されてメイク落としの指南を受け、支給されているらしいジャージに着替えると今度こそ布団に倒れこんだ。
同時に身体も男のものに戻っていた。
俺はすぐさま携帯電話で「ご主人様」に連絡を取った。
(続く)
世界の果てで愛ましょう 5
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水曜イラスト企画 絵師:もりや あこ(4) 仮名:皆本 唯(ゆい)&深原 希々葵(ここあ)
皆本 唯(ゆい)&深原 希々葵(ここあ)
宇宙人に誘拐されて、脳移植の実験台にされた大学生(厳格で知的な兄貴タイプ)と、その恋人の妹(ゴスロリ衣装が似合う、可憐な少女)。実は妹はシスコンで、このチャンスに姉を主人公から奪おうと考えてしまい…。
絵師:もりや あこ

水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
宇宙人に誘拐されて、脳移植の実験台にされた大学生(厳格で知的な兄貴タイプ)と、その恋人の妹(ゴスロリ衣装が似合う、可憐な少女)。実は妹はシスコンで、このチャンスに姉を主人公から奪おうと考えてしまい…。
絵師:もりや あこ

水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
お兄ちゃんごっこ
2010年間おかし製作所DMM販売数61位
2010Q2おかし製作所DMM販売数12位
お兄ちゃんごっこ
妹に女装が見つかって、と言う楽しいお約束展開。
→こっちも読んでみました。
妹に女装が見つかって、なじられる。そして取りあえず射精。
その後、ウィッグをかぶせられて『これが僕』。
さらにそのまま外に連れ出されて初の野外女装。そして電車で痴漢初体験。
最後は妹とのラブラブエッチ。
……美味しさテンコ盛りですなw
女装と近親相姦に抵抗無いなら是非買うべしでヨロシク。

2010Q2おかし製作所DMM販売数12位
お兄ちゃんごっこ
妹に女装が見つかって、と言う楽しいお約束展開。
→こっちも読んでみました。
妹に女装が見つかって、なじられる。そして取りあえず射精。
その後、ウィッグをかぶせられて『これが僕』。
さらにそのまま外に連れ出されて初の野外女装。そして電車で痴漢初体験。
最後は妹とのラブラブエッチ。
……美味しさテンコ盛りですなw
女装と近親相姦に抵抗無いなら是非買うべしでヨロシク。

9月文庫のチェックリスト
09/01 集英社 コバルト文庫 乙女☆コレクション 怪盗レディ・キャンディと麗しのファントム かたやま和華 \560
09/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 ビーンズ文庫 身代わり伯爵の婚前旅行(1)すれ違いの蜜月 清家未森 \580
09/15 PHP研究所 スマッシュ文庫 魔法少女のくせになまいきだ。(仮) 永井寛志 \620
09/20 富士見書房 富士見ファンタジア文庫 だから僕は、Hができない。(5)死神と失われた王家 橘ぱん \630
09/中 キルタイムコミュニケーション あとみっく文庫 魔法少女ならぬ魔法中年が世界の平和を守る事なったようです 酒井仁 \690
09/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 ビーンズ文庫 身代わり伯爵の婚前旅行(1)すれ違いの蜜月 清家未森 \580
09/15 PHP研究所 スマッシュ文庫 魔法少女のくせになまいきだ。(仮) 永井寛志 \620
09/20 富士見書房 富士見ファンタジア文庫 だから僕は、Hができない。(5)死神と失われた王家 橘ぱん \630
09/中 キルタイムコミュニケーション あとみっく文庫 魔法少女ならぬ魔法中年が世界の平和を守る事なったようです 酒井仁 \690
7月&8月の文庫チェック
07/01 集英社 コバルト文庫 少年舞妓・千代菊がゆく! きみが邪魔なんだ 奈波はるか \520 07/10 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 電撃文庫 あなたが泣くまで
踏むのをやめない! 御影瑛路 \641
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 真サムライガード(2)謎はだいだい溶けた……って、溶けちゃダメだろ!? 舞阪洸 \641
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 お前のご奉仕はその程度か? 森田季節 \630
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 乙女はお姉さまに恋してる(2)~窓越しの異邦人~ 嵩夜あや \672
07/20 小学館 ガガガ文庫 寄生彼女サナ 砂義出雲 \600
07/20 一迅社 一迅社文庫 これからの正義の話をしよっ☆ 早矢塚かつや \670
08/05 宝島社 宝島SUGOI文庫 40歳からの女性ホルモンを増やす処方箋 新野博子 \580
08/20 一迅社 一迅社文庫 全滅なう(仮) 十文字青 \670
08/中 フランス書院 美少女文庫 えすかれシリーズ 放課後さいみんクラブ(仮) 河里一伸 \700
08/30 東京創元社 創元推理文庫 アンドロギュヌスの裔 渡辺温全集 渡辺温 \1575
踏むのをやめない! 御影瑛路 \641
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 真サムライガード(2)謎はだいだい溶けた……って、溶けちゃダメだろ!? 舞阪洸 \641
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 お前のご奉仕はその程度か? 森田季節 \630
07/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 乙女はお姉さまに恋してる(2)~窓越しの異邦人~ 嵩夜あや \672
07/20 小学館 ガガガ文庫 寄生彼女サナ 砂義出雲 \600
07/20 一迅社 一迅社文庫 これからの正義の話をしよっ☆ 早矢塚かつや \670
08/05 宝島社 宝島SUGOI文庫 40歳からの女性ホルモンを増やす処方箋 新野博子 \580
08/20 一迅社 一迅社文庫 全滅なう(仮) 十文字青 \670
08/中 フランス書院 美少女文庫 えすかれシリーズ 放課後さいみんクラブ(仮) 河里一伸 \700
08/30 東京創元社 創元推理文庫 アンドロギュヌスの裔 渡辺温全集 渡辺温 \1575
5月&6月の文庫チェック
05/中 キルタイムコミュニケーション あとみっく文庫 目覚めると従姉妹を護る美少女剣士になっていた(2) 狩野景 \690
05/中 フランス書院 美少女文庫 さいみん!さいみん!!(仮) 巽飛呂彦 \700
06/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 スニーカー文庫 MiX! オトメたちの饗宴!? 岩佐まもる \609
06/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 ビーンズ文庫 身代わり伯爵と白薔薇の王子様 清家未森 \540
06/上 パラダイム まるち文庫 処女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー アンソロジー(1)(仮) キャラメルBOX \690
06/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 おと×まほ(13) 白瀬修 \630
06/20 一迅社 一迅社文庫 僕が彼女に寄生中 瑞嶋カツヒロ \620
06/20 富士見書房 富士見ファンタジア文庫 これはゾンビですか?(8)はい、キスしてごめんなさい 木村心一 \630
06/中 キルタイムコミュニケーション あとみっく文庫 わたしが倒してあげるんだから! 大熊狸喜 \690
06/中 キルタイムコミュニケーション 二次元ドリーム文庫 僕の妹は怪盗に変身しているつもりです。 神楽陽子 \662
06/24 メディアファクトリー MF文庫J 魔法少女☆仮免許(3) 冬木冬樹 \609
05/中 フランス書院 美少女文庫 さいみん!さいみん!!(仮) 巽飛呂彦 \700
06/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 スニーカー文庫 MiX! オトメたちの饗宴!? 岩佐まもる \609
06/01 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 ビーンズ文庫 身代わり伯爵と白薔薇の王子様 清家未森 \540
06/上 パラダイム まるち文庫 処女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー アンソロジー(1)(仮) キャラメルBOX \690
06/15 ソフトバンククリエイティブ GA文庫 おと×まほ(13) 白瀬修 \630
06/20 一迅社 一迅社文庫 僕が彼女に寄生中 瑞嶋カツヒロ \620
06/20 富士見書房 富士見ファンタジア文庫 これはゾンビですか?(8)はい、キスしてごめんなさい 木村心一 \630
06/中 キルタイムコミュニケーション あとみっく文庫 わたしが倒してあげるんだから! 大熊狸喜 \690
06/中 キルタイムコミュニケーション 二次元ドリーム文庫 僕の妹は怪盗に変身しているつもりです。 神楽陽子 \662
06/24 メディアファクトリー MF文庫J 魔法少女☆仮免許(3) 冬木冬樹 \609
9月のコミックチェックリスト
09/02 集英社 霊媒師いずな 9 岡野 剛 \540
09/09 講談社 セレスティアルクローズ 3 塩野 干支郎次 \630
09/09 ヒット出版社 (成)マゾシャン 井上 よしひさ \1050
09/12 双葉社 ぼくコスプレなんか興味ありませんからっ!! 2 しぐま 太朗 \630
09/16 講談社 修羅の門 第弐門 3 川原 正敏 \460
09/16 講談社 AKB49~恋愛禁止条例~ 4 宮島 礼吏 \440
09/16 集英社 ねじまきカギュー 2 中山 敦支 \540
09/20 秋田書店 NIGHTMARE MAKER 4 Cuvie \580
09/20 秋田書店 ミカるんX 8(完) 高遠 るい \580
09/22 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 少年王女 雪広 うたこ \630 書籍扱
09/24 エンターブレイン発行/角川グループパブリッシング発売 放浪息子 12 志村 貴子 \651 書籍扱
09/24 スクウェア・エニックス フダンシフル! 2 もりしげ \580
09/24 メディアックス (成)スク水×ブルマ×オトコのコ アンソロジー \1200
09/26 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 これはゾンビですか? はい、アナタの嫁です 2 長谷見 亮 \609 書籍扱
09/27 一迅社 女装少年アンソロジーコミック (仮) アンソロジー \680
09/28 少年画報社 マンガで分かる心療内科 4 ソウ \680
09/30 ジュネット 王子様の秘薬実験 五城 タイガ \680
09/09 講談社 セレスティアルクローズ 3 塩野 干支郎次 \630
09/09 ヒット出版社 (成)マゾシャン 井上 よしひさ \1050
09/12 双葉社 ぼくコスプレなんか興味ありませんからっ!! 2 しぐま 太朗 \630
09/16 講談社 修羅の門 第弐門 3 川原 正敏 \460
09/16 講談社 AKB49~恋愛禁止条例~ 4 宮島 礼吏 \440
09/16 集英社 ねじまきカギュー 2 中山 敦支 \540
09/20 秋田書店 NIGHTMARE MAKER 4 Cuvie \580
09/20 秋田書店 ミカるんX 8(完) 高遠 るい \580
09/22 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 少年王女 雪広 うたこ \630 書籍扱
09/24 エンターブレイン発行/角川グループパブリッシング発売 放浪息子 12 志村 貴子 \651 書籍扱
09/24 スクウェア・エニックス フダンシフル! 2 もりしげ \580
09/24 メディアックス (成)スク水×ブルマ×オトコのコ アンソロジー \1200
09/26 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 これはゾンビですか? はい、アナタの嫁です 2 長谷見 亮 \609 書籍扱
09/27 一迅社 女装少年アンソロジーコミック (仮) アンソロジー \680
09/28 少年画報社 マンガで分かる心療内科 4 ソウ \680
09/30 ジュネット 王子様の秘薬実験 五城 タイガ \680
8月のコミックチェックリスト
08/05 講談社 Magnolia 2 nakedape \650
08/05 講談社 ふたりのヒミツ。 1 茂呂 おりえ \440
08/10 富士美出版 (成)性転換教室 幾夜 大黒堂 \1000
08/中 キルタイムコミュニケーション (成)監獄戦艦~非道の洗脳改造航海~ 楠木 りん \990 書籍扱
08/16 秋田書店 っていうか恋じゃね? 4 武藤 啓 \440
08/18 一迅社 百合男子 1 倉田 嘘 \900
08/19 秋田書店 エクゾスカル零 1 山口 貴由 \580
08/19 一水社 (成)強制恋愛 佐波 サトル \1000
08/19 白泉社 メタモ☆レイヤーLV.0 緋桜 泉 \420
08/22 スクウェア・エニックス プラナス・ガール 4 松本 トモキ \590
08/22 スクウェア・エニックス トライピース 10 丸 智之 \440
08/25 集英社 うそつきリリィ 5 小村 あゆみ \420
08/25 スクウェア・エニックス フダンシフル! 2 もりしげ \580
08/25 大洋図書 おと☆娘コミック(仮) 松本 ミトヒ。 \680
08/26 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 強殖装甲ガイバー 28 高屋 良樹 \588 書籍扱
08/27 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 世界の果てで愛ましょう 5 武田 すん \599
08/31 ジュネット 男巫女 藤井 あや \680
08/下 キルタイムコミュニケーション (成)コミックアンリアルアンソロジー催眠編(仮) 狼 亮輔 \990 書籍扱
08/05 講談社 ふたりのヒミツ。 1 茂呂 おりえ \440
08/10 富士美出版 (成)性転換教室 幾夜 大黒堂 \1000
08/中 キルタイムコミュニケーション (成)監獄戦艦~非道の洗脳改造航海~ 楠木 りん \990 書籍扱
08/16 秋田書店 っていうか恋じゃね? 4 武藤 啓 \440
08/18 一迅社 百合男子 1 倉田 嘘 \900
08/19 秋田書店 エクゾスカル零 1 山口 貴由 \580
08/19 一水社 (成)強制恋愛 佐波 サトル \1000
08/19 白泉社 メタモ☆レイヤーLV.0 緋桜 泉 \420
08/22 スクウェア・エニックス プラナス・ガール 4 松本 トモキ \590
08/22 スクウェア・エニックス トライピース 10 丸 智之 \440
08/25 集英社 うそつきリリィ 5 小村 あゆみ \420
08/25 スクウェア・エニックス フダンシフル! 2 もりしげ \580
08/25 大洋図書 おと☆娘コミック(仮) 松本 ミトヒ。 \680
08/26 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 強殖装甲ガイバー 28 高屋 良樹 \588 書籍扱
08/27 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 世界の果てで愛ましょう 5 武田 すん \599
08/31 ジュネット 男巫女 藤井 あや \680
08/下 キルタイムコミュニケーション (成)コミックアンリアルアンソロジー催眠編(仮) 狼 亮輔 \990 書籍扱
7月のコミックチェックリスト
さぼってたのですが、一応落穂ひろい。
07/04 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 妄筆ハルシネーション 2 DISTANCE \588 書籍扱
07/05 ぶんか社 性別が、ない! 10 新井 祥 \780
07/07 講談社 蹴球少女 4 若宮 弘明 \570
07/08 富士見書房発行/角川グループパブリッシング発売 これはゾンビですか? 3 さっち \609 書籍扱
07/08 富士見書房発行/角川グループパブリッシング発売 ジンキ・エクステンド ~リレイション~ 4 綱島 志朗 \609 書籍扱
07/08 ティーアイネット (成)催眠メス犬学院 荒井 アラヤ \1050
07/08 マッグガーデン 魔法少女プリティ☆ベル 4 KAKERU \600
07/11 大洋図書 オトコの娘コミックアンソロジー アンソロジー \680
07/13 徳間書店 性別X恋愛白書 新井 祥 \790
07/13 徳間書店 ダーティペアの大冒険 2(完) たまき ひさお \650
07/19 集英社 NEEDLESS 13 今井 神 \630
07/19 集英社 カイチュー! 6 林 佑樹 \540
07/19 集英社 白衣のカノジョ 1 日坂 水柯 \
07/20 秋田書店 性食鬼 1 稲光 伸二 \580
07/20 秋田書店 フランケン・ふらん 7 木々津 克久 \580
07/23 メディアファクトリー 超人ロック 嗤う男 3 聖 悠紀 \620
07/25 エンターブレイン発行/角川グループパブリッシング発売 血まみれスケバンチェーンソー 3 三家本 礼 \672 書籍扱
07/25 ジーオーティー (成)女装奴隷ユウ まいなぁぼぉい \1000 書籍扱
07/25 メディアックス (成)魔法×少年×男の娘 アンソロジー \1200
07/27 一迅社 女装少年アンソロジーコミック(仮) アンソロジー \680
07/27 一迅社 アイドルマスター Neue Green for ディアリースターズ 3 黒瀬 浩介 \580
07/27 一水社 (成)女装アンソロジー可愛すぎるボク 吉田 犬人 他 \1000
07/29 小学館 姫ギャル パラダイス 4 和央 明 \420
07/下 キルタイムコミュニケーション (成)パラふり~Strange those who cohabit~ オオハシ タカユキ \990 書籍扱
07/04 角川書店発行/角川グループパブリッシング発売 妄筆ハルシネーション 2 DISTANCE \588 書籍扱
07/05 ぶんか社 性別が、ない! 10 新井 祥 \780
07/07 講談社 蹴球少女 4 若宮 弘明 \570
07/08 富士見書房発行/角川グループパブリッシング発売 これはゾンビですか? 3 さっち \609 書籍扱
07/08 富士見書房発行/角川グループパブリッシング発売 ジンキ・エクステンド ~リレイション~ 4 綱島 志朗 \609 書籍扱
07/08 ティーアイネット (成)催眠メス犬学院 荒井 アラヤ \1050
07/08 マッグガーデン 魔法少女プリティ☆ベル 4 KAKERU \600
07/11 大洋図書 オトコの娘コミックアンソロジー アンソロジー \680
07/13 徳間書店 性別X恋愛白書 新井 祥 \790
07/13 徳間書店 ダーティペアの大冒険 2(完) たまき ひさお \650
07/19 集英社 NEEDLESS 13 今井 神 \630
07/19 集英社 カイチュー! 6 林 佑樹 \540
07/19 集英社 白衣のカノジョ 1 日坂 水柯 \
07/20 秋田書店 性食鬼 1 稲光 伸二 \580
07/20 秋田書店 フランケン・ふらん 7 木々津 克久 \580
07/23 メディアファクトリー 超人ロック 嗤う男 3 聖 悠紀 \620
07/25 エンターブレイン発行/角川グループパブリッシング発売 血まみれスケバンチェーンソー 3 三家本 礼 \672 書籍扱
07/25 ジーオーティー (成)女装奴隷ユウ まいなぁぼぉい \1000 書籍扱
07/25 メディアックス (成)魔法×少年×男の娘 アンソロジー \1200
07/27 一迅社 女装少年アンソロジーコミック(仮) アンソロジー \680
07/27 一迅社 アイドルマスター Neue Green for ディアリースターズ 3 黒瀬 浩介 \580
07/27 一水社 (成)女装アンソロジー可愛すぎるボク 吉田 犬人 他 \1000
07/29 小学館 姫ギャル パラダイス 4 和央 明 \420
07/下 キルタイムコミュニケーション (成)パラふり~Strange those who cohabit~ オオハシ タカユキ \990 書籍扱
水曜イラスト企画 絵師:まさきねむさん(10) 仮名:シン司祭/シスターリリー
シン司祭/シスターリリー 神父の時は罰(ジャッジメント)として女性化し、シスターの時は救済(サルベーション)として女性化する。能力を使った後は自分も性転換してしまう。
絵師:まさきねむ みうみう

水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
絵師:まさきねむ みうみう

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本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。