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Trap~オトコの娘の罠~

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(2011/12/08)
不明

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(2011/12/12)
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緊急の場合は 2-3 by.amaha

(3)

 残っている刑事の宇宙船に犯人一味が接近しているという。
「十分な保全処置が施されているんだろう?」
「未開の原住民――お主たちのことだ」
「いちいち言わなくていい」
「万一にも原住民を傷つけないようパッシブな装置しか起動していない」
「そりゃまずい」
 同程度の科学力なら充分時間をかければ、きっと突破できる。
「よって撃退せねばならぬ」
「ああ、頑張ってくれ」
「お主も戦うんだ」
「なにを言っている。俺は未開の惑星の原住民で、しかも民間人だぞ。ぜったいに無理無理無理」
「ぎゃあぎゃあ小娘みたいに。器の小さな男だね」
 ニャムサスかお前は。
「今は女の子です」
 ちなみに猫野郎は乱暴な口をきくが、オリジナルの名前が有名魔女っ子からきているのでお分かりのように牝である。

「些細なことだ」
「一人で戦えないのか」
「命令がないと動けないのは知っているだろう」
「じゃあ、行って戦え」
「誰と」
「敵とさ」
「どこにいて、どんな形をしている?」
「くそ! しかし、佳奈子の体に何かあったら」
「船さえ無事なら、即死じゃなければ、問題ない」
 それに宇宙船になにかあれば元の体に戻れなくなるかもしれない。
「分かった」

 窓をあけるとホバーボードが待機していた。
 ボードが乗り手と認めれば落っこちることはないと説明されていても始めてなので、おっかなびっくりである。
「怖いのか?」
 などと猫が冷やかす。
「トラパーの波を感じる。I can fly!」
とふざけると、
「乗るしかない、このビッグウェーブに」
って切り返された。
 なんか負けた気がする。

 ふざけているうちに落ち着いたのでニヤニヤ笑う猫の横に乗った。
 ボードは鋭く加速するが体も何かのフィールドに支えられているのか取り残されたりはしない。
 見慣れた街の夜景も上空から見ると新鮮だ。もっとも、それほど高度は取っていないので道行く車がまだ大きく見える。
 幸い肥料を載せたトラックは見当たらない。

 空中になれると別の不安が頭をもたげてきた。
「敵の情報は?」
 音もなく目の前にウィンドウが現れ、画像が映し出された。森の中を動く影がある。
「あのメタルスライムのようなもの?」
「T-1000と似ている」
 ガードレールが一瞬映った。
「かなり大きそうだけど」
「出力的に我輩が不利だな」
 なんだか話しが違うぞ。大体映画のT-1000ならほとんど無敵だろう。辺りには液体窒素を積んだタンクローリーも溶鉱炉もない。
「ああいう生物、宇宙人なのか?」
「あれは人工物だ。指示を出している敵の位置は不明だ」
「嫌な予感がするんだけど、あいつなら宇宙船に侵入できるのでは?」
「極めて肯定的」
 もう学校と公園のある山が迫っている。
「手伝う。どうすればいい」
「我輩が引きつける。これを使って狙撃しろ」
 ホバーボード横の空間に陽炎のような揺らめきが生じ、棒状のものが出現した。
「使い方は?」
「お主に調整されている。念ずるだけで良い」
「どこを撃つんだ」
「パターン青」
「コアがあるのか」
「むき出しになるのを待て」
 見て分かるのか?
「警告が出る」
「了解」

 銃らしき物体を手に取ると肩に当てる部分や握りらしきものがある。蘇芳ならぬ、雛芳・パブリチェンコの出番ってわけだ。
 
 猫は飛び降り、俺はホバーボードに伏せた。ボード搭載のAIが位置は決めてくれる。盾を持った零号機がいないのは心細いけど、佳奈子を巻き込む気はこれっぽっちもない。

 俺はサイト代わりの小さなウィンドウを睨み続けた。頭の中でヤシマ作戦のテーマが流れ、鼓動が激しくなる。
 二体が接触すると大地が震え、大気が揺らいだ。ニャンコ先生から出る波動で敵の体は大きく波打つが、損傷はないように見える。敵は肉体を刃に変え、破壊槌に変え、先生を襲う。上手に避けているものの、必死さから一撃必殺の印象を受けた。
 何か技はないのか、ニャンコ先生……ねこパンチとか。

 俺にシモ・ヘイヘの才能があるとは思えない。しかし冷静にならねばならないのは分かっていた。山ごもりの時の祖父の言葉が頭に浮かぶ。

 心のかたよらぬように、心をまん中に置て、心を静にゆるがせて、

 突然、ウィンドウに無数の警告が出現した。コアだ。頭の中で攻撃を念じた瞬間辺りは昼間のように明るくなった。


 射撃から二〇分後ホバーボードはゆっくり帰路についた。
 灼熱の森にニャンコ先生の姿はなく、ホバーボードへの応答もない。消防車の到着と報道関係のヘリの接近を伝えたボードのAIが撤退を勧めたからだ。放水が熱光学迷彩を弱めるし、ヘリが防壁に接触すれば惨事になりかねないという。

 ボードは部屋の窓の外で停止した。目の前がゆらぎ黒猫が飛び出す。
「ニャンコ先生!」 
 猫はニャーニャー鳴きながら不安そうに胸に飛び込んできた。
「キキ、おかえり」
 俺は猫を抱いたまま、窓をくぐった。

<つづく>

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    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

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