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アイまいシスター by.Amaha

(1) Mai,My Sister.

 ギルド大戦が近いので、最近は契約した三時間のほとんどを闘技場で模擬戦をして過ごすことが多い。ネトゲをやったことのない人には分からないかもしれないが全員真剣で、楽しんでいるというより苦行をしている感じである。

『マスター、どうでしょう?』
 筆頭サブマスのキルケさんが囁いてきた。ダークエルフの彼女は魔法戦士で露出度の高いアーマーを着ているので目のやり場に困る。そう言う僕も、ここでは妖精族の女性の姿で下着にしか見えない衣装を身にまとっているのだが……
『動画をマイに見せて選抜してもらいたいな』
『マイちゃんは全く興味ないそうです』

 少し説明しておこう。マイの本名は大貫アイ、僕トビオの妹で、かなり名の売れたアイドルである。あなたが若ければ天馬マイの名を耳にしたことがあるに違いない。このネットゲームのキャラクター、妖精族のファウの中の人は本来マイの仕事なのだが、多忙を理由にキャンセルしたがったので今では僕のバイトになっていた。キルケさんはマイのマネージャーの美しい二十代後半の女性で加納ホマレと言う。彼女に頼まれると僕は断れない。

『それってまずいんじゃないですか。皆は期待しているんだし』
 ギルメンはみなファンクラブの会員で、かなりのリアルマネーをつぎ込んでいるのだ。
『今はあなたがファウですし、ここではマイちゃんですわ』
『なんだか騙しているようで』
 友人にもマイのファンはいてこのゲームに参加している奴もいる。彼らは僕が天馬マイの兄とは知らず、時々ファウと親しく話したとか自慢されると辛かった。
『承知で引き受けられたのでしょう?』

 僕は諦めて模擬戦で目立った活躍をしたキャラクターを選び賞した後ログアウトした。



 リアルに戻ると見慣れたマンションの自室だ。ブレインネットを外す。
 これは脳とネットをつなぐマンマシンインターフェースである。これがあればコントローラーもモニターも不要で、イメージは直接頭に投影され、嗅覚や触覚まで再現される。もちろん操作も考えるだけの脳波コントロールだ。高価なので全てのユーザーが使用しているわけではないが、PvPで活躍したいとか擬似恋愛を望む者には必須のアイテムだった。もちろん僕、いやマイには販売促進のため無償で提供されている。
 外してもしばらくの間、バーチャル感覚は残る。乳房の重みやブラの圧迫感、それに手の甲に残る賞した戦士の唇の感触……
 
 リアル感覚が戻ってくるといつものように股間に異物感がある。まるで自分の体ではないようであった。
 どうも、このバイトはいけない。おかしくなりそうだ。しかし、圧倒的な収入のため辞めにくいのだ。

(2) My Vague Sister.

 数時間後、マイの部屋にいた。本名のアイより芸名のマイの方が今はもう自然になっている。
 ワンフロア全てを所有して宮殿のように改装してあるのでなんだか落ち着かない。
「どうしたのよ、兄さん」
「ネットゲームのバイトはそろそろ辞めたいのさ。論文も終わったし、就職活動しないと」
「あら、ドクター取れば就職は思いのままじゃなかったの?」
「より好みしなければね」
「上を目指してるってわけ」
「できれば」
「でも、給料より今のバイトの方がずっと良いでしょう」
 それが問題である。しかし、
「天馬マイは、あのゲームの売りの一つなんだから偽物はまずいって」
「私は別に」
「僕は嫌だ。それに」
 文句ついでに気になっていたことを指摘することにした。
「先月発売されたきわどいグラビアはなんなんだ。仕事に困っているわけでもないのに」
 ほとんど裸のものまであった。
「そう言われても……一番すごかったのはファウのコスプレよ。兄さんがゲーム内で着ていた」
「うぅ~」
 運営会社一押しの課金装備は露出度が高く、加納さんに頼まれなければ決して着ることはなかっただろう。
「私だって恥ずかしかったわ」
「ゲームとリアルは違うだろう」
「モニターで見る平面画像より、ゲーム内で見たほうがリアルだと思うな」
「ぐぬぬぬ」

「あら、お珍しい。兄妹喧嘩ですか?」
 絶妙のタイミングでトレイにアイスティーをのせて加納さんが登場した。頃合いを見計らっていたのかもしれない。
「ねえねえ、ホマレさん。兄さんがわがまま言うの」
「おいおい」
「あらあら、まあまあ」
 ゲーム内とはいえほぼ毎日三時間一緒にいるので加納さんが有能なのはよく知っている。マイのことを本当に考えていることも。
 よく冷えたアイスティーを一口飲んでから僕の事情を説明した。
「そういうことですか」
「マイが忙しくて大変なのはわかります。だから手伝ってきたわけですけど、でも僕にも」
「良い所へ紹介しましょうか?」
「え?」
 加納さんがいくら芸能界に詳しくとも僕の専門は情報工学である。
「サイバーダイン社では、いかがですか」
「たしかに超一流ですが……」
 防衛システムを受注する大企業をどうして、加納さんが。
「お忘れかもしれませんが、ブレインネットを開発したのはサイバーダイン社です」
「そうでした」
 ブレインネットはもともと無人兵器のコントロールのために開発されたもので、ゲームの原型は戦闘シミュレーターだと言われていた。
「いまやブレインネットを使用したゲームの収益は莫大なものです。宣伝に一役買った天馬マイの一言は無視されることはないでしょう」
 妹のコネを使うのはちょっと情けない気もするが、魅力的な提案なのは間違いない。
「え~ホマレさん、私は、どうなるの?」
 不満顔のマイに加納さんは微笑んだ。マイ思いの彼女が僕に都合のいいだけの話をするはずがない。
「落とし所は?」
「サイバーダイン社では新人は最初現場で経験を積むと聞いています」
「なるほど」
「え~、どういうこと。マイは?」
「お兄様の現場はマイさんの元ということで」

 たった一人の肉親であるマイのことが心配なのも事実で、僕は同意した。

(3) I,My Sister.


 二ヶ月後、僕はその時の決断を後悔することになる。
「いったい、どういうことですか、これは」
 サイバーダイン本社でブレインネットに接続して気がつくと、目の前にはマイと加納さんがいた。ここがマイのマンションなのはすぐに分かった。
「これが実習ということらしいですね」 
 と加納さんは冷静に。
「私って、可愛い!」
 マイははしゃいでいる。
 今の僕はマイと瓜二つの姿をしており、例の恥ずかしいファウのコスプレ衣装を着ていた。
「説明では新しいシミュレーターの試用だと聞きましたが」
「マイさんとそっくりにつくられたそのボディを操作して頂きます」
「仕事の半分は兄さんにあげるわ。特に心配して下さった仕事、水着などもね」
「そんな話」
「現場では上司に従うという契約のはずです」
「上司って?」
「私よ、兄さん」
 嫌な予感がしてきた……

大貫 天真
キャライメージ作成 青野りぼん http://www.rose.sannet.ne.jp/sarasa_y/

(おしまい)

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