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クジラの人魚姫6-2

6-2

「なあ――セシリウス」

不幸中の幸いとばかりに、声を潜めてセラスであるクジラは、『クジラ』に声を掛けた。
ブルマの恥かしさで畏縮した心をなんとか奮い起たせ――無謀というべきか―― 『セラス』でなく、素の自分として喋り出す。

「………演技はどうしたの?ここは家じゃないのよ?」

以外にも、素直に彼女も『クジラ』でなく彼女自身として応対する。
流石に、ここでは罰である胸責めも出来ないからかもしれないが、今はこのご好意に甘えて、話を進めることにした。

「だから、小声にしてるんだ……そっそれより、も!……あのさ催眠術って、まだ使えるか?」

今までのこと、そしてこれから依頼する内容の恥かしさに、頬が熱くなる。
不本意であるが内股となりモジモジと震えることで、不安を誤魔化した。

(恥かしい ――けど、もう女子に女の体を弄られるのもヤダしぃ……っ)

ペアを組んで行う準備運動は、肌と肌が頻繁に擦り合う。敏感で、ちょっと火照っている肉体では、簡単に情けない戸惑いを悟られるだろう。
言葉だけは男に戻っても――中身は『女』のようで、ますます屈辱感が煽られた。

「催眠術……?別にかけられるけど――っ」
「だったら……お願いしたいことがあるんだけど。女子どもと、ついでに男共にもかけてくれるか?」
「んん、いいわよ」
「ほ、本当……っ!」
「5つお願い聞いてくれるならいいよ?」
「――な…、っ訳ないですよね」
「もちっ」

クジラは当然の成り行きに――運動からくる疲労が原因ではない――溜息をこぼす。

「…………はあ」
(背に腹は変えられない…か――でもなぁ…)


セシリウスには出来る限り、借りを作りたくない。
しかし、自分の力ではどうしようもなかったし、この問題を放置することもできない。
と言うか、時間を割けば割くほど間違いなく、立場が悪くなる。
選択の余裕はないのだ。

(まぁ…これが――これこそが、セシリウス…だもん…な)

『無償で望みを聞いてくれるかも』
――と、甘い期待をしていた心の弱さから泣き出してしまいそうなところを、ぐすんと一回だけ早めに泣いて、湧き上がる惨めさを飲み込んだ。
平常通り自分に意地悪しているだけなのだと思い直し、改めてその条件を受け入れる。

「………三つなら」
「じゃあ三つでもいいや、その代わり…ちゃんと約束守ってよね?」
「ああ、分かってる……」

後が怖いし――と、内心で呟き、けして破らないことを自分に課してしまうクジラ。
日頃から非常識な触れ合いを望むセシリウスと、沙希には余り反抗しない方がいい。
それが彼の経験からの判断だった。

「じゃあ、どんな催眠術をかけるの――?」
「あっあのさぁ――」

ごにょごにょ。
念には念を入れてセシリウスの――本来は自分の――うじな付近まで接近する。
元の自分の匂いが、妙に鼻腔を擽り、不思議な感覚に思わず眉を寄せて赤らんでしまう。

「――ふんふん分かったわ。でも……それってつまり……」

頼んだことを追求されそうになり、さらに照れた顔で――恥じ入りすぎて、思わず抱きしめたくなる飛びっきり可愛い顔で――脱兎の勢いで離れた。
そして外見に、というか、その表情に合わせるように内股を深めて、『セラス』は反発する。

「~~っ!いいから黙ってて!これは秘密厳守よ!クジラ君!! 沙希ちゃんに喋ったりイワシさんや辰くんに漏らしたら約束は無し!!――分かった!?」

追求を避けるためか、恥かしさで気が動転したためか――おそらく後者だろう原因で――クジラは、瞬く間に『セラス』に戻る。
しかし、羞恥が余りにも大きかったせいで、顔はまだ赤い。

(うう、俺……ますます女々しくなってる。なんでだ!なんで……!?)

自分の女々しさに嫌気が指している――が、同時に保護欲と加虐欲を誘うほど自分が、可愛いとは気付いていない――クジラは真顔になろうと努力した。
けれども、セシリウスに戸惑う姿を見られていると思うたびに、ピクンと背筋に電気が走る。
たぷる、たぷるるんっ、とここぞとばかりに、乳房で恥かしい振動が生じた。

「ふ――にゅうっ!?…あひっ!!んんっ……!」

たぷん、たぷっにゅん!
――そこに追い討ちとして強い振動が襲い掛かる。体の移動を誤って、乳房が一際大きく弾けた。
ブラジャーでも制御できない巨大房は、ちょっとしたことで勢いよく暴れて精神を揺さぶってくる。
堪えようとするのだが、ジンっ、と胸の奥から熱さが溢れかえって、落ち着けない。

「了解!…だから、そんな顔するなよ」

どんな表情、どんな雰囲気だったのか、問いたくはない。どうせ慰めるのは一瞬で、後はエッチだとか、可愛いとか、虐める決まっていた。
仕方なく、『彼』に身を任せ、授業である体操に集中する。が……。

(女子共に揉まれた挙句に、ぬ、濡れました!なぁなっ……なん、てっ、いえるわけが…ないじゃないか)

ゾワッ、ゾワゾワゾワ。
更衣室でのことを思い出した途端、その時の快感も軽くぶり返し、背筋が痙攣する。
ブルマの嫌な締め付けをまるで他人の手のように感じ始め、平常心が削がれてしまう。

「…んっ…!」
(んぁっ!ち、くしょう…絶対…ゆるさねぇ…!)

精神の喜怒哀楽、そして昂ぶりに過敏に反応しては一々火照っている肉体だ。
アレ以上女陰を弄られていればきっと後戻りできなかっただろう。

(セシリウスの命令を聞くのは怖いけど……早くしないと――ッ)

皆に、そして沙希に真実が露見してしまう。
クラスメイトにはセラスという女性の痴態で済むが、沙希には自分の、白方 玖史羅の痴態として認識される。
それだけは嫌だった。
無論、多くの女子に――例え、架空のセラス、と言う人物のことだとしても――女陰がぬちょりと湿っていたことを知られるのも、死ぬほど嫌だ。
だが、しかし――。

(沙希にだけにはッ!い、嫌…だァ…っ!!)

それでも、やはり沙希は特別なのだ。
無数の手によって陵辱されることよりも、ブルマ姿で運動することよりも遥かに容認し難い。
許せるわけがない。沙希に知られては、生きていく自信など皆無である。
肉体を嬲った一人ではあるが――それでもクジラは彼女のことが好きだった。

「う、あッ!?」

たぷにゅーんんっ、ぷるぷるん!
急遽、暗い思考も熱い思いも意識から切り離される。
何時の間にか別の運動に変化していた。クジラはセシリウスに急激に持ち上げられていたのだ。
その反動に、そして未だに背筋を反らし、ピンと胸を張り出される姿勢に乳房が氾濫する。

「……?どうした――セラス。どこか痛いのか?」
「なんで…も…ないぃっ……んっ……くぅうう!」

『乳房がっ!おっぱいがぁぁあっ!!』と言える訳もないので、平静を装い、恥を忍んで乳房の大波を受け止める。

「じゃあ次はセラスの番だから…あっ、でも大丈夫か?」
「…あふぅ…ぁ、…。う、うん…ま、任せなさいっ」

自身が掴む『クジラ』の手――の、包容力に、なぜか頬が熱くなる。
不思議なエネルギーが胸から込み上げた。

「うっ!うぎぃぃ!!」
(ふんむぅぅ――っ!!!)

もっとも、それが直接筋肉に影響を与えるわけもない。
心は男なのだと証明する気構えで頑張るが、『クジラ』は不動である。ほとんど動いていなかった。

「………やっぱ無理があるか……いいよ、無理しなくて」
「くふゥゥ――だいじょウ、ぶう!……持ち上げるぅぅ!!」

伸ばすには伸ばせている『彼』の腕の筋肉だが、体操と言えるかどうかは微妙な負荷である。
やはり『セラス』の筋力で、肉体で『クジラ』の体を持ち上げるには無理と言う事だろう。
それでも意固地になって踏ん張る『彼女』。
そこで、セシリウスは『しょうがない』と呟き――。

「もういいって、……その代わり俺がセラスを持ち上げるからッ」
「うわあッ?!! ひィあン!!?」

たぷっんんっ、ぷにょっん、たぷぷーんっ!!
彼の腕を引っ張って強引に女体を持ち上げた。
当然、その体の中で一番柔らかい巨大球体が上下左右に迸る。
体操着が破れる。いや、破れなかった。
下乳をほとんど生肌と同じくらいにくっきり浮かび上がらせ、腹部をこれでもかと見せることで、ギリギリに耐え切る。
恐るべき、強度だ。流石は日本製……多分。

「い、いやぁぁぁ!!うあっ!!ううぅぅ!」
(ひゃあああーン!!? 胸がッ?!! いっいやだああぁッ!??)

津波のように波打つ乳房。巨乳であるだけに、ことさらの勢いで、揺れ動いている。
妙に悶々とした。 
そして――ブラと乳房に摩擦の熱が生じるたびに全身が切なく震える。

「クジラ君、も…も、もう少しィ……ゆっくり…」

たぷーんっ、たぷーん、たぷっん!
と、揺れは収まっていくが、それでも股間は悶々とした気分を増加させていく。
気のせいであって欲しいが、乳首にすらも疼きが宿り始めている。
軽い肉欲が肉体の内部へと雪崩れ込み、ゆっくりと、だが確実に女性器を焦らしているようだった。

「ん?こうか?」
「ん!あっ……うん、そのぐらいで――お願い…ィ」

振動の大きさ、そして"質"が変わっていく。それに伴い、変な気分も凪いでいった。
彼とて、ただ巨乳の脅威に晒されていた訳ではない。
何だかんだで多少なら耐えられるのだ。
――多少なら。

「ふぬぅっ…んっ…んっん!」
(――あひぃっ、あっ!い、っ…いまの…は、ちょっとぉ…ヤバかった、…かも)

許容範囲内を越える刺激だと――話が変わってしまう。
今はまだ軽いが、最悪の場合女体の快感に負け、気絶してしまうかもしれない。

「ふぅ――結構……キツぃ…」
「――そうか?」

まだ体操が残っているのに、早々とダウンするクジラの、『セラス』の肉体。
未だ慣れない女体――ということもあるが、自堕落していた身体は余り調子がよろしくない。
肺が窮屈に縮み、そして広がる。

「――じゃあ次は交互に開脚運動――……ピッピッピッ…。」

指示の声に、クジラは青木先生の方に顔を向けた。思わず驚愕する。
彼には、まったく似合わない照れた表情をしていたからだ。

(へん…なの……)

よく観察すれば先生だけではなく、男子も、女子も態度が異常だった。
もっとも、更衣室での件――何よりも、ここには居ない悪友の異常さ――などで、奇妙な雰囲気には大分慣れていた。
彼はふーん、と驚きつつ、先生やクラスメイトたちから意識から遠ざけていく。

「ほら、先に座れよ」
「あ…うん」

真面目な学生を演じようとクジラ。セシリウスの指示に従い――。

「ひぁん!! 強すぎるっ!?」

お尻をぎゅむぎゅむと押し付ける圧迫感と、足を大きく開こうとする引き締まりに、悲鳴を張り上げた。

「ひぃ!いいぃ!」

一気に面積を大きく覗かせる股座。
予想を上回る背中からの押しに彼は耐え切れず、涙で瞳を潤わす。

「えっ?もう少しいけるんじゃないか?」

のん気な声が、肢体をさらに地面へと押し付けた。
確かに浅いのも事実だが、尚も力を入れるのはマナー違反である。

「むっ無理ィィ――ひィ!?」

拷問に近い。
歯止めが利かず、みっともなく涙がこぼれ、艶かしい声が喉から溢れてしまう。

「ぬぁあっん!…やっ…やさ…しくゥ……ンっ」
「それはそうと――その声どうにかしてくれないか?…誤解されるだろ」

指摘されて、ハッとなり、唇を塞ぐ『セラス』。
漏らした声の淫猥さに、じっとしていられないほどの恥かしさが体内でざわめいた。

「だっだって――クジラ君が激しくするからでしょッ!?」
「いや、でも後――5センチは行けるって、ホラ」
「やっ無理だって!!痛い!痛い、よお!!」

手で口を塞ごうとも思うのだが、苦痛を少しでも軽減しようと、両手が勝手に前に向かってしまう。
結果、声はただ漏れで、彼はそのまま恥じらうしかない。嬌声が派手やかに溢れ出た。

「ひゃぁ…ひゃうぅ!ひぃ…うっんんああ――!!」

痛いし、居た堪れないし――不思議に体が熱い。熱いすぎる。
そして、胸の奥がとくんとくんと、疼いた。

(うは――ァ!!ふぁ、ぁっ…ようや…く……終わっ、たぁ)
「ほら、次は俺っ、俺っ!それともさっきみたいにまた俺が代わりに遣るか?」
「……ふぁ?あっ――だ、だめぇぇ!あたしがやるぅう!やらせて…っ!」

ボロボロのバテバテの体を奮わせ、彼女の背中を押し始める。
起き上がった際に、髪の毛を払った仕草は可憐だったが、全体的な体の疲れ具合は、さながら老婆のようだ。
セシリウスの開脚を助けるも、微々たるお手伝いしかできない。

「ん――硬すぎないかセラス。もっと柔らかいと思ってたのに……」

その上、クジラの姿をしたセシリウスは余裕ぶって、『セラス』の柔軟さを批評した。

「しょっ!…しょうがないじゃない!あんまり運動してなかったんだからっ…あたし」

その様子に怒りと悔しさを隠し切れないクジラ。
しかし、憎いと思いつつ、彼は無意識に『セラス』として、『クジラ』の背に確かな安堵を感じていた。

(ううぅ…なんだかなぁー。ああ――もう今日は最悪だ…っ!)

またしても感想を変える『セラス』としての学園生活。
初回の恥かしさ、その後の想い人との時間、そして更衣室と今の体育の事業。
始まったばっかりだというのに、クジラの精神はズタボロに疲れていた。
肉体と同じくらい。
けれども――。

(なんだろぅ――この心地よさ、……ん、ア……あ、んっ)

セシリウスの催眠術がさらなる『試練』を生み出すとも知らずに、当の本人であるクジラは、彼女の背中――元は自分の背中――に、全身で抱きしめたいほどの好感を持ってしまうのだった。

<つづく>

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