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「狐神奇譚」 by ありす

 抜けるような青い空。
 秋になると、なぜか空が高くなって見える。
 輝いていた太陽と、もくもくと湧き上がっていた入道雲を惜しむように、空がその場所を空けて待っているみたいだ。
 あと何年……、それともあと何十年、俺はここにこうして、座っていられるんだろう……。

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

  
 俺は旅の途中、この村のご神体である、石仏の首を落としてしまった。
 不自然に首だけが違う方向を向いていたので、それを直そうなどと思ってしまったのだ。
 だがそれは、神に贄をささげる儀式の途中だったのだ。
 どういうわけか、この村には度々化け物が現れて、村人たちを襲っていた。
 その災厄から村を守るために、この村の連中は贄となった人間を依り代として、女狐を憑依させて狐神となし、使役していたのだという。
 儀式を中断してしまった罪科で、俺はその村の巫女の身代わりに、贄とされることになってしまった。
 明日決行と言う晩のことだった。
 深夜、人目を避けるようにひっそりと訪れた巫女は、“身代わりとなってくれた礼に”と、牢に拘束されていた俺と交わった。


 翌朝、身代わりの巫女の祖母だという、老神官が儀式を始めると、俺はその村の神である女狐に憑依された。
 俺の体には尻尾が生え、頭に狐の耳が生えた女の姿となってしまった。
 憑依といっても、女狐の霊とやらの意思は感じなかった。

 半獣半女の姿となった俺は、祭祀の老神官に封印の冠をつけられた。
 なぜそんなことをしたのかは、この身をもって知ることになった。
 村の男から、妖力の源……とどのつまり性交を通じて、男の精(ジン)を体に注ぎ込まれたのだ。
 半獣半人である俺が、村を襲う化け物を倒すには、何か力が必要だった。
 そしてその力の源が、男たちが性交の際に吐き出す精(ジン)だというのだ。

 もちろん俺は抵抗したが、封印の冠がそれを許さなかった。
 老神官が呪詞を唱えると、冠はぎりぎりと俺の頭を締め付け、逆らう気力を失わせてしまうのだ。
 激痛で気を失いかけ、無抵抗になった俺を、村の男たち数人が犯したのだ。
 一晩中続けられた凌辱に耐え切れ無くなった俺は、いっそ舌でも噛んでやろうと思ったが、猿轡を噛まされては、それもかなわなかった。
 事が済んだ後、俺は社の座敷牢に封じられ、囚われの身になっていた。

 数日後、化物が現れた時、俺は隙を突いて逃げ出そうと思った。
 だがあの老神官のクソ婆あは呪詞を唱え、封印の冠で俺を締め上げた。
 依り代である、俺の意思は不要だとでもいうように。
 実際おれは封印の冠の戒めには、逆らうことができなかった。

 村の男共から体に注ぎ込まれたジンを元に、俺は強制的に化け物を祓わされた。
 妖力を使えば、胎内のジンは減って行く。
 減っても姿は半獣半女の狐娘のままだったが、ジンが枯れれば神通力を失い、やがて俺は死ぬと言われた。
 冠の拘束があっては、俺は神官の老婆に逆らえず、村に化け物がやってくるたびに、村の男共からジンを注ぎ込まれ、使役されていた。
 

 だがある時、とてつもなく大きな化け物が現れた。
 初戦は俺の負け。
 傷ついて地面に横たわった俺を見下ろした婆あは、事もあろうに村中の男共を集め、俺のことを犯させた。
 封印の冠などあってもなくても、抵抗するだけの力がなかった俺は、村を救うためという大義名分の下に、もみくちゃにされながら、村中の男に輪姦され、ジンを注ぎ込まれた。
 しかし、そのおかげで俺は今までとは比べ物にならない、遥かに強大な妖力を得た。
 そしてその力は、封印の冠をも打ち砕くことができた。
 村に恨みを抱いていた俺は、この時とばかりに、その化け物とともに村を襲い始めた。

 だが、それを止めたのは、俺がかつて身代わりとなった巫女だった。
 腹に俺の子を宿していると言う。
 俺は囚われとなっていた間も、いつも気遣って慰めてくれた、その巫女だけは守ろうと、死闘の果てに、化け物を倒した。
 そして、村を破壊することも止めることにした。
 冠の拘束が外れたので、巫女を連れて他の村にいくことも考えたが、巫女はどうしても村に残るといって聞かなかった。

*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*


 その後、俺はどうしたかと言うと……。

 神社の縁側で日向ぼっこをしていた俺のところに、稲荷寿司を持って童女が尋ねてきた。
 俺の孫娘だ。

「かーちゃんはどうした?」
「んー? 街に行ってるよ」

 俺の娘は、何が気に入らなかったのか、年頃になって以来俺を避けているが、おばあちゃん子に育った孫娘は、なぜか俺のところによく遊びに来る。
 娘と言えば、俺の処女を奪った村長のヘタレ息子と祝言を挙げやがったんだぜ? 
 あの神官のくそ婆ぁ、「狐神さまの破瓜は童貞で無ければならぬ」とかいいやがって、ホントに精通したのか?っていう様なガキを俺にあてがって、無理やりさせやがったんだ。
 泣きたいのはこっちだってのにあの馬鹿、トンガラシみたいな情けないので、泣きながら俺のことを犯しやがったのだ。

 あー、嫌なこと思い出しちまったぜ!

「おい、父ちゃんはどうした?」
「んー? 畑」
「そうか……」

 あのクソ婆ぁも、そして俺の子を産んでくれた巫女も、とっくに鬼籍に入っていた。
 今日は、巫女の祥月命日。
 どれ、孫娘と二人で、墓参りにでも行くとするか。

 ここ数十年、村に災厄なんてありゃしない。至って平和だ。
 どうやらあの時倒した大物が、村を襲っていた化け物どもの親玉だったらしい。
 親玉が消えたから、下っ端共も現れなくなったのだろう。

 俺は、ジンを集める必要もなくなって、こうしてぼけーっとこの村の行く末を見守っている。
 最近、妖力が少しづつ弱まってる気がするが、別に長生きする気もない。
 あと何年……、それともあと何十年、俺はここにこうして、座っていられるんだろうか?

 2本に増えた尻尾をなでながら、契りを結んだ巫女の墓の前で、俺は孫娘の作った稲荷寿司をほおばっていた。

<了>

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