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主従逆転~秋月操の復讐~ (5) by.黒い枕
【5】
「あらあら。この雌奴隷はまだ自分の立場が分かっていないのね」
「だ、誰が雌奴隷だ!い、イヤラシイ雌はてめぇだろう――がぁあああっっ!!」
息巻いたところで、操には――『男』には敵わない。
崩れてしまいそうなほど強烈にお尻を叩かれて、獅音は女々しく泣き崩れながら、前屈みに倒れ込む。
「雌……は、誰かって?それはあなたじゃない。あなたが雌じゃない!ねえどう?悔しい!?お尻を叩かれて悔しい?ねぇねぇ」
パシン、パシン――!!
「は、恥ずかしぃ……」
「そんな恥ずかしい姿で、私を他の男たちに抱かせていたんだけどね。まあ今さら恨むつもりはないわよ――だって」
「ひゃああっ!」
無防備な谷間を操は鷲掴みにした。
ぐにゅるん、たにゅるん。
情け容赦のない同棲相手からの乳房の圧迫に、苦痛を覚え、獅音は弱弱しく身をくねらせる。
「んあっ、やめっ……ああ!」
「うふふ。シオン”動いてもいいよ”」
「あっ、ひゃぁ!う、動く!?」
「でも、”その場から逃げるのは禁止よ”!」
自由を取り戻したと歓喜したのも一瞬、脱兎のごとく逃げ出そうとした足腰は石にでもなったかのようにその場から離れることを拒んだ。
「やめろっ!胸を!おっぱいを揉むなぁああ!」
仕方なく、両腕を使って黒光りの布地から溢れ出る乳房を庇おうとする
しかし、柔肌に二の腕や手のひらが触れるたびに、操の腕が強引に引き剥がしていく。まるで、無駄と言わんばかりに。
「んあっ!ああっ――!」
「うふふ。私の顔だけど可愛い――んんっ。んちゃ、んちゅっ」
「んぶあっ!んんっ、んふうぅ、ううぅ!?」
胸を蹂躙しつつ、操は獅音の唇に口づけをする。
ぬちゃっ、ぬちゅっ!
(んあっ!あひぃ!こんなバカな!こんな!俺が俺に、男なんかにぃいい!!)
軽い吸引が、彼の唇を吸い込んだ。
今度は舌先を口内にねじ入れられて、歯茎の隙間を擽られる。
「んっ、んあっ、あふぅああ!」
こちらも舌先で応戦するが、瞬く間に絡み取られて、一緒に口腔を撹拌する手伝いをされる。
くちゅ、くちゅっっ、とお互いの唾液が撹拌される。
くちゅ、くちゅっ、くちゅりっ、と無理やり注がれた操の――元は自分の――唾液を飲まされた。
(あっあひぃ!俺が!この俺が女みたいに!!唾液をのまされてっ――あひぃぃいい!)
屈辱に顔が歪む最中にも、ごくごくと唾液を注ぎ込まれて、涙が浮かぶ。
頭が痺れ始めた。
空気不足、と言う訳ではない。
弄ばれ続けている胸元を中心にカァ、と強烈な発熱が全身を蝕んでいく。
「あひっ……んあっ!なにこれぇ……」
「うふふ。分からない――あなたは、シオンは感じているんだよ?女の子として!」
「そんな俺……女なんかじゃ」
「女の子なのよ!!」
「はうぅ!あっ、あうぅ!んんっ……」
スイカのように丸々とした形の双乳を揉みくちゃに弄ばれる。
柔肌に食い込む指の振動だけで、脳髄が怯えきった。
艶やかな髪の毛が恐怖の痙攣に揺れ動く。
「あはは。これがあのシオンだなんて本当に情けない。一層すがすがしいほどの惨めさで――愛情すらも感じるわ」
「やめてぇ!」
「きゃははは!!」
(この――調子にのりやがってぇ!んあっ、あん!そ、そこはやめぇっっ……!)
汗ばんで敏感さがより鋭くなった房を音がなるほど握り潰されて、歯痒い疼痛が脳裏を襲う。
「ほら!こうすると嫌でも昂ぶるんでしょう?」
「ひぃ、ひぃあああ!ちくびぃぃ!?く、くそっ!!」
充血して、反り上がった乳首。
何時もはそれを美味しそうに銜え込む側だったのに、今では逆に操に口づけをされてしまう。
ぬちゅっ、くちゅ――。
「あっ、あああン!!」
女の喘ぎ声を恥ずかしげもなくこぼしてしまう。
そんな有り様に心が締め付けられる。しかし、それでも操の復讐という名の愛撫は続いた。
「んちゅっ、ずちゅううぅ!んはぁっ……私のおっぱいこんな味だったんだ。これから毎日毎日これが味わえるのねぇ。最高だわ」
「い、いい加減にしやがれよっ!」
「ひぎゃぁ、ああっ!?」
臀部が見る見るうちに赤らんでいく。
(あうぅ!やける!焼けている!?)
壮絶な痛みが脳髄にまで走り抜け、歯を食い縛って悲鳴を堪えようとする。
だが、白い肌はジンジンと熱く腫れていき、打撃音のたびに体は飛び上がった。
「ひぐぅっっ!!」
パシン――!!
頭が一瞬真っ白に染め上げられた。
制止できない苦悶の喘ぎを唾液と共に噴き出して、獅音は堪らず、両手で姿見にしがみ付く。
「あはは!なによその格好……もしかして誘っているの?」
一歩も動かない足腰のせいで、彼女にお尻を付き出してしまうしかない有様を、操がせせら笑う。
「くしょぉ……覚えて……やがれよ!んひっ――!!」
鼻水垂らして威嚇の声を上げた直後、獅音は壮絶なる嫌悪感に身をねじる。
操の手が、ごつごつした男の指が、ハイレグが食い込んでいる股座を触り始めたからだ。
「ひぃ!やめ!やめろ!そ、そんなとこ……あ、あうっ!はうぅうう!?」
無遠慮な指が二本、ペニスの代わりに備わった肉穴の入り口をこじ開ける。
背筋から駆け巡るその感触に、思わず甲高い悲鳴を漏らして、眉を顰めた。
「んー、そうね。確かにまだ全然……濡れてないや」
「あ、当たり前だ!俺はおとこ……」
「でも、まあいいや」
「……?な、なにがいいんだ――」
ぐぐっ、と『何』かがお尻に押し付けられた。
妙に生暖かい癖に、こちらの弾力尻に負けず劣らずの強固さを備わった棒状の物体だ。
(――なにこれ?ってひぃあああ!?ま、まさか俺のペニスぅぅ!?ぎゃああああ!?)
操の男性器、つまりは獅音のモノだった陰茎をお尻に擦り付けられている。
かつては自分が噴き出していた我慢汁が、尻に汚らしく吹き付けられた。
「ひぎゃああああ!?」
顔いっぱいに嫌な汗を浮かべ、必死に逃れようと腰を左右に振った。
しかし、操の強靭な肉体――元は獅音のものだった肉体――の前では余りにも無意味だった。
「暴れんなっ!このっっ!!」
「あ、あひぃ!ああああ、ぁあああ――!!」
情けなく姿見にへばり付いている間にも操の先走った欲望は、獅音の女陰を付け狙う。
そして、ずぶっ、ぬぶうううぅぅ――!!」
「あぐっ!いたぁあああ!!」
受け入れ態勢の整っていない狭い肉洞穴へと、膨張した肉棒を差し込まれる。
「いたいっ!いたいぃいいい!!」
激しい痛みに見舞われて、獅音は情けない悲鳴を張り上げた。
胸元をたぷるん、と揺れ動かしながら、一生懸命に操に助けを求めた。
「やめてぇ!い、痛いっ!!」
「ああ――これが男の、人の快感。うふふ。あなたはどう、かしら?気持ちいい?」
「いたいぃ!いたいぃいい!気持ち良くないっっ!ぬ、ぬけぇえええ!!」
「あら、だめよ。だって私の時だって滅茶苦茶痛かったのにし続けたじゃない!」
「そ、そんな――あ、あぎぃ!ひぃぁ、ああ!!」
ずこ、ぬぶっ、ずこずこっっ。
差し入れるスピードが加速的に跳ね上がる。
「ひ、ひぃいい!お、お願い……やめってぇ!い、いたい!いたいよぉおお!!」
男性に、それも自分自身の肉体に犯される屈辱からか。
それとも膣穴を甚振られる苦痛に屈服を示したのか。
次第に獅音は鼻声で甘えるような悲鳴を漏らし、くすんくすんと涙ぐんでいく。
「はぁはあ!見なさい!今のあんたは鏡の中に映る私――『秋月操』なのよ!」
鏡の中では涙と鼻水で顔を濡らし、前屈みに倒れた姿勢で犯されている『操』の姿があった。
犯される側の恐怖と恥辱を生まれて初めて、獅音は味わった。
「あうぅ!ち、がう!お、おれ――ひあああ!!」
「違わない!もうあんたがミサオなの!受け止めなさい――もうあんたは私の奴隷なのよぉぉ!!」
「ひゃぁああ!おっぱい!やめ!おっぱいに、さ、触るなぁ!!」
背中にのし掛かられる形で、操が身体を重ねてきた。
彼女の両手が乳房を揉み上げる。
男の手でも覆い隠せない巨乳が拉げ回る感触に、脳裏が混乱していく。
(な、なんだこの気持ち――っ!?)
胸元が熱く高鳴っていくのを獅音は感じた。
柔肌がいやらしく火照っていき、汗を大量に噴き出してしまう。喉が渇く。
視線が霞んでいき、理性が麻痺していく。
(あっ、ああ――なにこのかんじぃ……)
そわそわと全身が落ち着きを失った。甘く切ない当惑が脳裏を満たしていた。
両手で乳房を手荒く絞られると、不覚にも――というか、何故かは知らないが、鼻のかかった喘ぎ声を出さずにはいられない。
「んあっ、あはぁンン!んあっ――」
ぬじゅんっ、じゅん!
ずこ、ずこずこっ、ぬじゅんっ――!!
「漸く濡れてきた!そう獅音はおっぱいが弱点なのね」
「ぬ、ぬれて?」
「そうよ、今あなたは私の体で感じたのよ!エクスタシーを!」
「そ、そんなの嘘――ひゃぁああ!!」
乳房を上に持ち上げられて、またも媚びたような悲鳴を上げてしまう。
じゅん、ぬじゅん。
その途端、下腹の奥で熱い脈動が生じる。
「あっ!ああそんな!!い、いやだあぁああ!!」
狭い膣壁を強引に押し開き奥へと進む操の男性器に、より一層お腹の奥が切なく揺れた。
この時に至って彼は、下半身で迸る熱い脈動が、異性を受け入れるために分泌液を絞っている女陰の動きだと気が付かされた。
(だ、ダメぇ――!)
瞼を閉じて、下腹の筋肉に力を込めるものの、そのようなことで本能の欲求が満たされるわけもない。
今の獅音に確実に備わっている壺型性器がぬじゅんっ、じゅんっ、と窄まった。
「ああ!もう!最高ね!あなたのそんな顔もそうだけど!何よりもこの男が無抵抗な女の子を犯す充実感――こんなの味わったらもう止められないわっっ!!」
ぬぶっ、ぬぶッ、ずぶっぅうう――ぬずんっっ!!
「あひぃ!こんなのぉおお!こんなのぉおお!あっ、あああ、ぁぁ――っ!」
ぬぶずっ、ぬずっ、ずぼっ……ぬじゅんっ、ずぶん!!
(ああ!俺が犯されている。操にされて、その操が俺の体で――俺が犯されている。あひっ、ひぁあ!?)
恐怖と恥辱と合い交ぜになった中で、覚える女の快感。
突き出す操の勃起ペニスの勢いと硬い弾力に脳裏の中から男としての誇りが奪われる。
(ああ!おっぱい潰されて!甘い声を出してるのがおれ……?俺があの淫乱女のみさ、お?あ、ああそんなぁ!そんなことってぇえ!!)
その代わり急速に獅音の中で自らが女であることを受け入れ始めた。
<つづく>
「あらあら。この雌奴隷はまだ自分の立場が分かっていないのね」
「だ、誰が雌奴隷だ!い、イヤラシイ雌はてめぇだろう――がぁあああっっ!!」
息巻いたところで、操には――『男』には敵わない。
崩れてしまいそうなほど強烈にお尻を叩かれて、獅音は女々しく泣き崩れながら、前屈みに倒れ込む。
「雌……は、誰かって?それはあなたじゃない。あなたが雌じゃない!ねえどう?悔しい!?お尻を叩かれて悔しい?ねぇねぇ」
パシン、パシン――!!
「は、恥ずかしぃ……」
「そんな恥ずかしい姿で、私を他の男たちに抱かせていたんだけどね。まあ今さら恨むつもりはないわよ――だって」
「ひゃああっ!」
無防備な谷間を操は鷲掴みにした。
ぐにゅるん、たにゅるん。
情け容赦のない同棲相手からの乳房の圧迫に、苦痛を覚え、獅音は弱弱しく身をくねらせる。
「んあっ、やめっ……ああ!」
「うふふ。シオン”動いてもいいよ”」
「あっ、ひゃぁ!う、動く!?」
「でも、”その場から逃げるのは禁止よ”!」
自由を取り戻したと歓喜したのも一瞬、脱兎のごとく逃げ出そうとした足腰は石にでもなったかのようにその場から離れることを拒んだ。
「やめろっ!胸を!おっぱいを揉むなぁああ!」
仕方なく、両腕を使って黒光りの布地から溢れ出る乳房を庇おうとする
しかし、柔肌に二の腕や手のひらが触れるたびに、操の腕が強引に引き剥がしていく。まるで、無駄と言わんばかりに。
「んあっ!ああっ――!」
「うふふ。私の顔だけど可愛い――んんっ。んちゃ、んちゅっ」
「んぶあっ!んんっ、んふうぅ、ううぅ!?」
胸を蹂躙しつつ、操は獅音の唇に口づけをする。
ぬちゃっ、ぬちゅっ!
(んあっ!あひぃ!こんなバカな!こんな!俺が俺に、男なんかにぃいい!!)
軽い吸引が、彼の唇を吸い込んだ。
今度は舌先を口内にねじ入れられて、歯茎の隙間を擽られる。
「んっ、んあっ、あふぅああ!」
こちらも舌先で応戦するが、瞬く間に絡み取られて、一緒に口腔を撹拌する手伝いをされる。
くちゅ、くちゅっっ、とお互いの唾液が撹拌される。
くちゅ、くちゅっ、くちゅりっ、と無理やり注がれた操の――元は自分の――唾液を飲まされた。
(あっあひぃ!俺が!この俺が女みたいに!!唾液をのまされてっ――あひぃぃいい!)
屈辱に顔が歪む最中にも、ごくごくと唾液を注ぎ込まれて、涙が浮かぶ。
頭が痺れ始めた。
空気不足、と言う訳ではない。
弄ばれ続けている胸元を中心にカァ、と強烈な発熱が全身を蝕んでいく。
「あひっ……んあっ!なにこれぇ……」
「うふふ。分からない――あなたは、シオンは感じているんだよ?女の子として!」
「そんな俺……女なんかじゃ」
「女の子なのよ!!」
「はうぅ!あっ、あうぅ!んんっ……」
スイカのように丸々とした形の双乳を揉みくちゃに弄ばれる。
柔肌に食い込む指の振動だけで、脳髄が怯えきった。
艶やかな髪の毛が恐怖の痙攣に揺れ動く。
「あはは。これがあのシオンだなんて本当に情けない。一層すがすがしいほどの惨めさで――愛情すらも感じるわ」
「やめてぇ!」
「きゃははは!!」
(この――調子にのりやがってぇ!んあっ、あん!そ、そこはやめぇっっ……!)
汗ばんで敏感さがより鋭くなった房を音がなるほど握り潰されて、歯痒い疼痛が脳裏を襲う。
「ほら!こうすると嫌でも昂ぶるんでしょう?」
「ひぃ、ひぃあああ!ちくびぃぃ!?く、くそっ!!」
充血して、反り上がった乳首。
何時もはそれを美味しそうに銜え込む側だったのに、今では逆に操に口づけをされてしまう。
ぬちゅっ、くちゅ――。
「あっ、あああン!!」
女の喘ぎ声を恥ずかしげもなくこぼしてしまう。
そんな有り様に心が締め付けられる。しかし、それでも操の復讐という名の愛撫は続いた。
「んちゅっ、ずちゅううぅ!んはぁっ……私のおっぱいこんな味だったんだ。これから毎日毎日これが味わえるのねぇ。最高だわ」
「い、いい加減にしやがれよっ!」
「ひぎゃぁ、ああっ!?」
臀部が見る見るうちに赤らんでいく。
(あうぅ!やける!焼けている!?)
壮絶な痛みが脳髄にまで走り抜け、歯を食い縛って悲鳴を堪えようとする。
だが、白い肌はジンジンと熱く腫れていき、打撃音のたびに体は飛び上がった。
「ひぐぅっっ!!」
パシン――!!
頭が一瞬真っ白に染め上げられた。
制止できない苦悶の喘ぎを唾液と共に噴き出して、獅音は堪らず、両手で姿見にしがみ付く。
「あはは!なによその格好……もしかして誘っているの?」
一歩も動かない足腰のせいで、彼女にお尻を付き出してしまうしかない有様を、操がせせら笑う。
「くしょぉ……覚えて……やがれよ!んひっ――!!」
鼻水垂らして威嚇の声を上げた直後、獅音は壮絶なる嫌悪感に身をねじる。
操の手が、ごつごつした男の指が、ハイレグが食い込んでいる股座を触り始めたからだ。
「ひぃ!やめ!やめろ!そ、そんなとこ……あ、あうっ!はうぅうう!?」
無遠慮な指が二本、ペニスの代わりに備わった肉穴の入り口をこじ開ける。
背筋から駆け巡るその感触に、思わず甲高い悲鳴を漏らして、眉を顰めた。
「んー、そうね。確かにまだ全然……濡れてないや」
「あ、当たり前だ!俺はおとこ……」
「でも、まあいいや」
「……?な、なにがいいんだ――」
ぐぐっ、と『何』かがお尻に押し付けられた。
妙に生暖かい癖に、こちらの弾力尻に負けず劣らずの強固さを備わった棒状の物体だ。
(――なにこれ?ってひぃあああ!?ま、まさか俺のペニスぅぅ!?ぎゃああああ!?)
操の男性器、つまりは獅音のモノだった陰茎をお尻に擦り付けられている。
かつては自分が噴き出していた我慢汁が、尻に汚らしく吹き付けられた。
「ひぎゃああああ!?」
顔いっぱいに嫌な汗を浮かべ、必死に逃れようと腰を左右に振った。
しかし、操の強靭な肉体――元は獅音のものだった肉体――の前では余りにも無意味だった。
「暴れんなっ!このっっ!!」
「あ、あひぃ!ああああ、ぁあああ――!!」
情けなく姿見にへばり付いている間にも操の先走った欲望は、獅音の女陰を付け狙う。
そして、ずぶっ、ぬぶうううぅぅ――!!」
「あぐっ!いたぁあああ!!」
受け入れ態勢の整っていない狭い肉洞穴へと、膨張した肉棒を差し込まれる。
「いたいっ!いたいぃいいい!!」
激しい痛みに見舞われて、獅音は情けない悲鳴を張り上げた。
胸元をたぷるん、と揺れ動かしながら、一生懸命に操に助けを求めた。
「やめてぇ!い、痛いっ!!」
「ああ――これが男の、人の快感。うふふ。あなたはどう、かしら?気持ちいい?」
「いたいぃ!いたいぃいい!気持ち良くないっっ!ぬ、ぬけぇえええ!!」
「あら、だめよ。だって私の時だって滅茶苦茶痛かったのにし続けたじゃない!」
「そ、そんな――あ、あぎぃ!ひぃぁ、ああ!!」
ずこ、ぬぶっ、ずこずこっっ。
差し入れるスピードが加速的に跳ね上がる。
「ひ、ひぃいい!お、お願い……やめってぇ!い、いたい!いたいよぉおお!!」
男性に、それも自分自身の肉体に犯される屈辱からか。
それとも膣穴を甚振られる苦痛に屈服を示したのか。
次第に獅音は鼻声で甘えるような悲鳴を漏らし、くすんくすんと涙ぐんでいく。
「はぁはあ!見なさい!今のあんたは鏡の中に映る私――『秋月操』なのよ!」
鏡の中では涙と鼻水で顔を濡らし、前屈みに倒れた姿勢で犯されている『操』の姿があった。
犯される側の恐怖と恥辱を生まれて初めて、獅音は味わった。
「あうぅ!ち、がう!お、おれ――ひあああ!!」
「違わない!もうあんたがミサオなの!受け止めなさい――もうあんたは私の奴隷なのよぉぉ!!」
「ひゃぁああ!おっぱい!やめ!おっぱいに、さ、触るなぁ!!」
背中にのし掛かられる形で、操が身体を重ねてきた。
彼女の両手が乳房を揉み上げる。
男の手でも覆い隠せない巨乳が拉げ回る感触に、脳裏が混乱していく。
(な、なんだこの気持ち――っ!?)
胸元が熱く高鳴っていくのを獅音は感じた。
柔肌がいやらしく火照っていき、汗を大量に噴き出してしまう。喉が渇く。
視線が霞んでいき、理性が麻痺していく。
(あっ、ああ――なにこのかんじぃ……)
そわそわと全身が落ち着きを失った。甘く切ない当惑が脳裏を満たしていた。
両手で乳房を手荒く絞られると、不覚にも――というか、何故かは知らないが、鼻のかかった喘ぎ声を出さずにはいられない。
「んあっ、あはぁンン!んあっ――」
ぬじゅんっ、じゅん!
ずこ、ずこずこっ、ぬじゅんっ――!!
「漸く濡れてきた!そう獅音はおっぱいが弱点なのね」
「ぬ、ぬれて?」
「そうよ、今あなたは私の体で感じたのよ!エクスタシーを!」
「そ、そんなの嘘――ひゃぁああ!!」
乳房を上に持ち上げられて、またも媚びたような悲鳴を上げてしまう。
じゅん、ぬじゅん。
その途端、下腹の奥で熱い脈動が生じる。
「あっ!ああそんな!!い、いやだあぁああ!!」
狭い膣壁を強引に押し開き奥へと進む操の男性器に、より一層お腹の奥が切なく揺れた。
この時に至って彼は、下半身で迸る熱い脈動が、異性を受け入れるために分泌液を絞っている女陰の動きだと気が付かされた。
(だ、ダメぇ――!)
瞼を閉じて、下腹の筋肉に力を込めるものの、そのようなことで本能の欲求が満たされるわけもない。
今の獅音に確実に備わっている壺型性器がぬじゅんっ、じゅんっ、と窄まった。
「ああ!もう!最高ね!あなたのそんな顔もそうだけど!何よりもこの男が無抵抗な女の子を犯す充実感――こんなの味わったらもう止められないわっっ!!」
ぬぶっ、ぬぶッ、ずぶっぅうう――ぬずんっっ!!
「あひぃ!こんなのぉおお!こんなのぉおお!あっ、あああ、ぁぁ――っ!」
ぬぶずっ、ぬずっ、ずぼっ……ぬじゅんっ、ずぶん!!
(ああ!俺が犯されている。操にされて、その操が俺の体で――俺が犯されている。あひっ、ひぁあ!?)
恐怖と恥辱と合い交ぜになった中で、覚える女の快感。
突き出す操の勃起ペニスの勢いと硬い弾力に脳裏の中から男としての誇りが奪われる。
(ああ!おっぱい潰されて!甘い声を出してるのがおれ……?俺があの淫乱女のみさ、お?あ、ああそんなぁ!そんなことってぇえ!!)
その代わり急速に獅音の中で自らが女であることを受け入れ始めた。
<つづく>
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様
新作ですね!!
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様4 友達は大切に?

売れています!
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様3 LIVE A LIVE

続編が出た。
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様2

ーーーーーーーーーーーーーーーー
読みました。
って、これまる寝子さんじゃないですかwそれを早く言え。
ふたなり女の子がお相手ですが、序盤の女体探索オナニーシーンが大変素晴らしいですよ!
おススメのものに格上げして、評価は『是非買うべし』とします。
後編にも期待だが、美味しいとこは超えたので新作の方がいいのかもしんない。
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様(前編)

20120615初出
朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様4 友達は大切に?

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朝女な俺とふたなりっ娘お嬢様(前編)

20120615初出
女体化パイレーツ ~ライバルに強奪された俺の珍宝♂~
2012Q3おかし製作所DMM販売数20位
2012Q2おかし製作所DMM販売数28位
キンドル版が追加
女体化パイレーツ ~ライバルに強奪された俺の珍宝♂~ (ア・ラ・モード・ボーイ)
売れ行き好調♪
女体化パイレーツ ~ライバルに強奪された俺の珍宝♂~

2012Q2おかし製作所DMM販売数28位
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主従逆転~秋月操の復讐~ (4) by.黒い枕
【4】
(だめだ。今は逃げないと――)
真正面から挑むのは間違いだと、今さらながら気づいた獅音は寝室の入口へと走った。
たぷるん、たぷんっ。
「くぅ!んっ、んはぁ――っ!」
ずっしりと重く伸し掛かるおっぱいの波打ちに重心が傾く。
慣れない上、けして力強くない女のしなやかな足腰では予想外の衝撃に堪え切れない。
何度も転倒しそうになりながら、何とか寝室のドアノブに手が届く。……が。
「シオン――”動くな”」
「えっ?」
ぴたり、とドアノブの回転が止まる。ドアノブを掴んでいる、他ならぬ自身の指が止まって。
「えっ!ふざけんなよ!ふざけんなっ!おいっっ!!」
「ほら――”おいで、シオン”」
「わあっ!?」
抗おうとしても抗えない。
彼女の言う一言が絶対の命令になって、足を動かした。
「ほら、捕まえた」
素直に歩み寄ってきた獅音の身体を、包み込むように操が抱き締める。
「ううっ!なん、でだよぉ!」
「そのペンダントの力は私たちの体を入れ替えるだけじゃないの。むしろ、これこそが本当の力。そっちのペンダントは【奴隷】専用。そして私のが【主人】専用。分かるかしら、この意味――」
「ひっく、ぐすっ!だ、黙れ……」
「ふむ。困ったなぁ。まだ自分の立場が分からないんだ。なら、こうしちゃおう!」
操の意思を汲み取って赤の宝石が点滅する。
途端、獅音が身につけている唯一の衣服――エプロンが解け始めた。
どろり、どろり、とろとろっ、と。
「ひぃ、あああ――っ!?」
敏感な柔肌を伝う、流動的な冷たさに肌が粟立つほどのおぞましさを感じ取る。
「うっ、うぅううう――うあああっ!やめてぇくれぇえ!!」
肌の表皮を液体が移動するたびに、色を変えていく。
材質すらも変質しているのか、艶やかな黒光りを反射していた
「んっ、んんっ――んあああっ!!」
おっぱいを擽っているかと思うと、液体は強固な布地へと固まりだしていく。ただでさえ艶めかしい谷間が、より窮屈に深められ、乳房の膨らみを強調する。恥ずかしいまでに。
胸元をぷるん、たぷるん、と揺れ弾ませつつ、黒くなった液体は下半身へと伸びていく。
「やめろっ!やめやがれぇっ!!」
虚しい叫び声に、布地の侵食は止まらない。
もっこりと盛り上がる恥部をぴっとりと包み込み――というか、ぴっちりと食い込んで、お尻すらも覆っていく。
腰のラインが淫靡に輝くほど体のラインが丸裸である。
丸腰の艶めかしい太ももが、光り輝いているかのように、濃厚な色気を振りまいていた。
「おっとこれも忘れちゃだめね!」
「ひゃぅ!今度は何をしたんだよ!?」
操の呟きと同時にポンと音を立てて、白い煙が生じる。
手と足先に。
頭とお尻に。
腕力にモノを言わせて、獅音は無理やり姿見に向き合わされる。
「ほら、あなたが好きなバニーガールよ!ただし、あなた自身が可愛いバニーちゃんだけどねっ!」
「ああっ!?こ、これは」
ぴょこん、と揺れ動かすウサギ耳の髪飾り。
お尻を見やれば、美味しそうに育った尻房の上でふわふわのウサギ尻尾が揺れていた。
手には白いカフス。
足先には履きなれない、というか、履いたことのないハイヒール。
光沢を宿す黒色のハイレグが臀部の柔房を押し上げて、悩ましいほど大胆に拉げている。
「てめぇええ!覚えてやがれぇ!この野郎!!」
「これも忘れちゃだめね。どれ私がつけてあげるっ」
「聞いているのかよ!?こらっ……うぶっ?」
ポン、とまたも白煙と共に出現した蝶ネクタイを持って、操が迫り来る。
逃れようと全身の筋肉に呼びかけるのだが、どうやら首しか動かせないようだ。
「ほら完成――どうかしら、自分がバニーガールになった気分は」
「うっ――!」
彼女の身体が後ろに回った途端、鏡面に映っていたのは完璧なバニーガール姿。
たぷるん、と生肌を晒すほど大きく強調された胸元。
ハイレグの布地に食い込まれ、余計に目立ってしまっている魅惑の臀部。
全身から毒々しいまでも雌の魅力を振りまいて、力なく立ち尽くす――と、不安げな表情すらもどこか色っぽい。
「あっ、ああ!う、そ……だろっ!?こ、こん……なのっ……」
そこには紛れもないバニーガールが、ふらふらともたつく足先で、危なげに立ち尽くしていた。
(おれが、バニーガール?おれが、この操が……俺?こんなイヤらしくおっぱいを弾ませてる、おんながぁっ?)
鏡に映る妖艶な『秋月操』が、自分自身であると受け止めきれず、獅音は恥ずかしい衣装のまま呆然とする。

キャラデザイン:針子 http://melo.xii.jp/
「は、恥ずかしぃ……」
「そんな恥ずかしい姿で、私を他の男たちに抱かせていたんだけどね。まあ今さら恨むつもりはないわよ――だって」
「ひゃああっ!」
無防備な谷間を操は鷲掴みにした。
ぐにゅるん、たにゅるん。
情け容赦のない同棲相手からの乳房の圧迫に、苦痛を覚え、獅音は弱弱しく身をくねらせる。
「んあっ、やめっ……ああ!」
「うふふ。シオン”動いてもいいよ”」
「あっ、ひゃぁ!う、動く!?」
「でも、”その場から逃げるのは禁止よ”!」
自由を取り戻したと歓喜したのも一瞬、脱兎のごとく逃げ出そうとした足腰は石にでもなったかのようにその場から離れることを拒んだ。
「やめろっ!胸を!おっぱいを揉むなぁああ!」
仕方なく、両腕を使って黒光りの布地から溢れ出る乳房を庇おうとする
しかし、柔肌に二の腕や手のひらが触れるたびに、操の腕が強引に引き剥がしていく。まるで、無駄と言わんばかりに。
「んあっ!ああっ――!」
「うふふ。私の顔だけど可愛い――んんっ。んちゃ、んちゅっ」
「んぶあっ!んんっ、んふうぅ、ううぅ!?」
胸を蹂躙しつつ、操は獅音の唇に口づけをする。
ぬちゃっ、ぬちゅっ!
(んあっ!あひぃ!こんなバカな!こんな!俺が俺に、男なんかにぃいい!!)
軽い吸引が、彼の唇を吸い込んだ。
今度は舌先を口内にねじ入れられて、歯茎の隙間を擽られる。
「んっ、んあっ、あふぅああ!」
こちらも舌先で応戦するが、瞬く間に絡み取られて、一緒に口腔を撹拌する手伝いをされる。
くちゅ、くちゅっっ、とお互いの唾液が撹拌される。
くちゅ、くちゅっ、くちゅりっ、と無理やり注がれた操の――元は自分の――唾液を飲まされた。
(あっあひぃ!俺が!この俺が女みたいに!!唾液をのまされてっ――あひぃぃいい!)
屈辱に顔が歪む最中にも、ごくごくと唾液を注ぎ込まれて、涙が浮かぶ。
頭が痺れ始めた。
空気不足、と言う訳ではない。
弄ばれ続けている胸元を中心にカァ、と強烈な発熱が全身を蝕んでいく。
「あひっ……んあっ!なにこれぇ……」
「うふふ。分からない――あなたは、シオンは感じているんだよ?女の子として!」
「そんな俺……女なんかじゃ」
「女の子なのよ!!」
「はうぅ!あっ、あうぅ!んんっ……」
スイカのように丸々とした形の双乳を揉みくちゃに弄ばれる。
柔肌に食い込む指の振動だけで、脳髄が怯えきった。
艶やかな髪の毛が恐怖の痙攣に揺れ動く。
「あはは。これがあのシオンだなんて本当に情けない。一層すがすがしいほどの惨めさで――愛情すらも感じるわ」
「やめてぇ!」
「きゃははは!!」
(この――調子にのりやがってぇ!んあっ、あん!そ、そこはやめぇっっ……!)
汗ばんで敏感さがより鋭くなった房を音がなるほど握り潰されて、歯痒い疼痛が脳裏を襲う。
「ほら!こうすると嫌でも昂ぶるんでしょう?」
「ひぃ、ひぃあああ!ちくびぃぃ!?く、くそっ!!」
充血して、反り上がった乳首。
何時もはそれを美味しそうに銜え込む側だったのに、今では逆に操に口づけをされてしまう。
ぬちゅっ、くちゅ――。
「あっ、あああン!!」
女の喘ぎ声を恥ずかしげもなくこぼしてしまう。
そんな有り様に心が締め付けられる。しかし、それでも操の復讐という名の愛撫は続いた。
「んちゅっ、ずちゅううぅ!んはぁっ……私のおっぱいこんな味だったんだ。これから毎日毎日これが味わえるのねぇ。最高だわ」
「い、いい加減にしやがれよっ!」
<つづく>
(だめだ。今は逃げないと――)
真正面から挑むのは間違いだと、今さらながら気づいた獅音は寝室の入口へと走った。
たぷるん、たぷんっ。
「くぅ!んっ、んはぁ――っ!」
ずっしりと重く伸し掛かるおっぱいの波打ちに重心が傾く。
慣れない上、けして力強くない女のしなやかな足腰では予想外の衝撃に堪え切れない。
何度も転倒しそうになりながら、何とか寝室のドアノブに手が届く。……が。
「シオン――”動くな”」
「えっ?」
ぴたり、とドアノブの回転が止まる。ドアノブを掴んでいる、他ならぬ自身の指が止まって。
「えっ!ふざけんなよ!ふざけんなっ!おいっっ!!」
「ほら――”おいで、シオン”」
「わあっ!?」
抗おうとしても抗えない。
彼女の言う一言が絶対の命令になって、足を動かした。
「ほら、捕まえた」
素直に歩み寄ってきた獅音の身体を、包み込むように操が抱き締める。
「ううっ!なん、でだよぉ!」
「そのペンダントの力は私たちの体を入れ替えるだけじゃないの。むしろ、これこそが本当の力。そっちのペンダントは【奴隷】専用。そして私のが【主人】専用。分かるかしら、この意味――」
「ひっく、ぐすっ!だ、黙れ……」
「ふむ。困ったなぁ。まだ自分の立場が分からないんだ。なら、こうしちゃおう!」
操の意思を汲み取って赤の宝石が点滅する。
途端、獅音が身につけている唯一の衣服――エプロンが解け始めた。
どろり、どろり、とろとろっ、と。
「ひぃ、あああ――っ!?」
敏感な柔肌を伝う、流動的な冷たさに肌が粟立つほどのおぞましさを感じ取る。
「うっ、うぅううう――うあああっ!やめてぇくれぇえ!!」
肌の表皮を液体が移動するたびに、色を変えていく。
材質すらも変質しているのか、艶やかな黒光りを反射していた
「んっ、んんっ――んあああっ!!」
おっぱいを擽っているかと思うと、液体は強固な布地へと固まりだしていく。ただでさえ艶めかしい谷間が、より窮屈に深められ、乳房の膨らみを強調する。恥ずかしいまでに。
胸元をぷるん、たぷるん、と揺れ弾ませつつ、黒くなった液体は下半身へと伸びていく。
「やめろっ!やめやがれぇっ!!」
虚しい叫び声に、布地の侵食は止まらない。
もっこりと盛り上がる恥部をぴっとりと包み込み――というか、ぴっちりと食い込んで、お尻すらも覆っていく。
腰のラインが淫靡に輝くほど体のラインが丸裸である。
丸腰の艶めかしい太ももが、光り輝いているかのように、濃厚な色気を振りまいていた。
「おっとこれも忘れちゃだめね!」
「ひゃぅ!今度は何をしたんだよ!?」
操の呟きと同時にポンと音を立てて、白い煙が生じる。
手と足先に。
頭とお尻に。
腕力にモノを言わせて、獅音は無理やり姿見に向き合わされる。
「ほら、あなたが好きなバニーガールよ!ただし、あなた自身が可愛いバニーちゃんだけどねっ!」
「ああっ!?こ、これは」
ぴょこん、と揺れ動かすウサギ耳の髪飾り。
お尻を見やれば、美味しそうに育った尻房の上でふわふわのウサギ尻尾が揺れていた。
手には白いカフス。
足先には履きなれない、というか、履いたことのないハイヒール。
光沢を宿す黒色のハイレグが臀部の柔房を押し上げて、悩ましいほど大胆に拉げている。
「てめぇええ!覚えてやがれぇ!この野郎!!」
「これも忘れちゃだめね。どれ私がつけてあげるっ」
「聞いているのかよ!?こらっ……うぶっ?」
ポン、とまたも白煙と共に出現した蝶ネクタイを持って、操が迫り来る。
逃れようと全身の筋肉に呼びかけるのだが、どうやら首しか動かせないようだ。
「ほら完成――どうかしら、自分がバニーガールになった気分は」
「うっ――!」
彼女の身体が後ろに回った途端、鏡面に映っていたのは完璧なバニーガール姿。
たぷるん、と生肌を晒すほど大きく強調された胸元。
ハイレグの布地に食い込まれ、余計に目立ってしまっている魅惑の臀部。
全身から毒々しいまでも雌の魅力を振りまいて、力なく立ち尽くす――と、不安げな表情すらもどこか色っぽい。
「あっ、ああ!う、そ……だろっ!?こ、こん……なのっ……」
そこには紛れもないバニーガールが、ふらふらともたつく足先で、危なげに立ち尽くしていた。
(おれが、バニーガール?おれが、この操が……俺?こんなイヤらしくおっぱいを弾ませてる、おんながぁっ?)
鏡に映る妖艶な『秋月操』が、自分自身であると受け止めきれず、獅音は恥ずかしい衣装のまま呆然とする。

キャラデザイン:針子 http://melo.xii.jp/
「は、恥ずかしぃ……」
「そんな恥ずかしい姿で、私を他の男たちに抱かせていたんだけどね。まあ今さら恨むつもりはないわよ――だって」
「ひゃああっ!」
無防備な谷間を操は鷲掴みにした。
ぐにゅるん、たにゅるん。
情け容赦のない同棲相手からの乳房の圧迫に、苦痛を覚え、獅音は弱弱しく身をくねらせる。
「んあっ、やめっ……ああ!」
「うふふ。シオン”動いてもいいよ”」
「あっ、ひゃぁ!う、動く!?」
「でも、”その場から逃げるのは禁止よ”!」
自由を取り戻したと歓喜したのも一瞬、脱兎のごとく逃げ出そうとした足腰は石にでもなったかのようにその場から離れることを拒んだ。
「やめろっ!胸を!おっぱいを揉むなぁああ!」
仕方なく、両腕を使って黒光りの布地から溢れ出る乳房を庇おうとする
しかし、柔肌に二の腕や手のひらが触れるたびに、操の腕が強引に引き剥がしていく。まるで、無駄と言わんばかりに。
「んあっ!ああっ――!」
「うふふ。私の顔だけど可愛い――んんっ。んちゃ、んちゅっ」
「んぶあっ!んんっ、んふうぅ、ううぅ!?」
胸を蹂躙しつつ、操は獅音の唇に口づけをする。
ぬちゃっ、ぬちゅっ!
(んあっ!あひぃ!こんなバカな!こんな!俺が俺に、男なんかにぃいい!!)
軽い吸引が、彼の唇を吸い込んだ。
今度は舌先を口内にねじ入れられて、歯茎の隙間を擽られる。
「んっ、んあっ、あふぅああ!」
こちらも舌先で応戦するが、瞬く間に絡み取られて、一緒に口腔を撹拌する手伝いをされる。
くちゅ、くちゅっっ、とお互いの唾液が撹拌される。
くちゅ、くちゅっ、くちゅりっ、と無理やり注がれた操の――元は自分の――唾液を飲まされた。
(あっあひぃ!俺が!この俺が女みたいに!!唾液をのまされてっ――あひぃぃいい!)
屈辱に顔が歪む最中にも、ごくごくと唾液を注ぎ込まれて、涙が浮かぶ。
頭が痺れ始めた。
空気不足、と言う訳ではない。
弄ばれ続けている胸元を中心にカァ、と強烈な発熱が全身を蝕んでいく。
「あひっ……んあっ!なにこれぇ……」
「うふふ。分からない――あなたは、シオンは感じているんだよ?女の子として!」
「そんな俺……女なんかじゃ」
「女の子なのよ!!」
「はうぅ!あっ、あうぅ!んんっ……」
スイカのように丸々とした形の双乳を揉みくちゃに弄ばれる。
柔肌に食い込む指の振動だけで、脳髄が怯えきった。
艶やかな髪の毛が恐怖の痙攣に揺れ動く。
「あはは。これがあのシオンだなんて本当に情けない。一層すがすがしいほどの惨めさで――愛情すらも感じるわ」
「やめてぇ!」
「きゃははは!!」
(この――調子にのりやがってぇ!んあっ、あん!そ、そこはやめぇっっ……!)
汗ばんで敏感さがより鋭くなった房を音がなるほど握り潰されて、歯痒い疼痛が脳裏を襲う。
「ほら!こうすると嫌でも昂ぶるんでしょう?」
「ひぃ、ひぃあああ!ちくびぃぃ!?く、くそっ!!」
充血して、反り上がった乳首。
何時もはそれを美味しそうに銜え込む側だったのに、今では逆に操に口づけをされてしまう。
ぬちゅっ、くちゅ――。
「あっ、あああン!!」
女の喘ぎ声を恥ずかしげもなくこぼしてしまう。
そんな有り様に心が締め付けられる。しかし、それでも操の復讐という名の愛撫は続いた。
「んちゅっ、ずちゅううぅ!んはぁっ……私のおっぱいこんな味だったんだ。これから毎日毎日これが味わえるのねぇ。最高だわ」
「い、いい加減にしやがれよっ!」
<つづく>
水曜イラスト企画 絵師:佐藤黒音(4) 仮名:春原 梁馬(りょうま)
春原 梁馬(りょうま)【変身】
歌が大好きな少年。趣味でギターもやっている。アルコール類がダメで新発売のノンアルコールを飲んだ途端、何故かグラマーな女性に変身してしまう。
絵師:佐藤黒音
.jpg)
水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
歌が大好きな少年。趣味でギターもやっている。アルコール類がダメで新発売のノンアルコールを飲んだ途端、何故かグラマーな女性に変身してしまう。
絵師:佐藤黒音
.jpg)
水曜イラスト企画の説明はこちら。毎週1枚キャライラストをUPします。
本キャラを主人公/脇役にしたSSを募集しています。コメント欄に書き込んでください。(事故を防ぐため別途ローカル保存推奨)追加イラストを希望する場合は希望シーンに<イラスト希望>と書き込んでください。私が了承し、絵師さんも乗った場合はイラストの作成を開始します。
性食鬼 1~4
4巻読んだ!
女王化したいずみ(すぐ終了)そして実験と言う建前のエロ行為。
やっぱりいい感じです。
3巻も読んだ。
堕ちそうな……堕ちてるかな。いずみちゃんが良い感じだ。
ヤングチャンピオン烈がんばるなぁ。
2巻も読んだ。
主人公いずみの前に現れる女王。
種を植え付けられたいずみはこのままでは新たな女王になってしまう!!
うん、うん、良い展開ですねぇ。
色物エロヒロインもの。
なかなか面白うございました。
発売当時に買ったのを今頃読了。2巻も買おう。
20121007 1巻レビュー
20121224 2巻レビュー
20130119 3巻レビュー
女王化したいずみ(すぐ終了)そして実験と言う建前のエロ行為。
やっぱりいい感じです。
![]() | 性食鬼 4 (ヤングチャンピオン烈コミックス) (2013/08/20) 稲光 伸二 商品詳細を見る |
3巻も読んだ。
堕ちそうな……堕ちてるかな。いずみちゃんが良い感じだ。
ヤングチャンピオン烈がんばるなぁ。
![]() | 性食鬼 3 (ヤングチャンピオン烈コミックス) (2013/01/18) 稲光 伸二 商品詳細を見る |
2巻も読んだ。
主人公いずみの前に現れる女王。
種を植え付けられたいずみはこのままでは新たな女王になってしまう!!
うん、うん、良い展開ですねぇ。
![]() | 性食鬼 2 (ヤングチャンピオン烈コミックス) (2012/05/18) 稲光 伸二 商品詳細を見る |
色物エロヒロインもの。
なかなか面白うございました。
発売当時に買ったのを今頃読了。2巻も買おう。
![]() | 性食鬼 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス) (2011/07/20) 稲光 伸二 商品詳細を見る |
20121007 1巻レビュー
20121224 2巻レビュー
20130119 3巻レビュー
主従逆転~秋月操の復讐~ (3) by.黒い枕
【3】
「こえ、も……高い……ああ、それに体もっ!?な、なんでぇ?」
(お、お尻もすげぇーぷっくりしてる。肌が寒い……いや、柔らかいんだ。柔軟過ぎて、むっちりしすぎてすごく、頼りない。なんだよ、このからだ、は!?)
焦って触る臀部はお肉の塊のようにむちむちとした弾力を宿していた。
肌が受け止める感触の一つひとつに、途方もない刺激を覚えてしまう。
まるで全身の神経に精神が慣れていないかのように、お尻を軽く摘まんだだけで情けない声が止まらない。
「あ、あぅ!」
男の体ではない。と言うことは。
「――っ!!あ、ああっ!!」
『操』は絶望に声を震わした。涙さえも流して。
少女の慟哭が寝室を満たしていく。
「ない!ないっ!そんなぁああ!?」
ある筈のないものを探し、何度も何度も股座を弄る。
しかし、ある筈がないので『操』の細やかな指は恥部で生い茂る陰毛を擽るだけ、だ。
その上――。
「ひゃうぅ!?あ、なにこれぇ……なんだよこれぇ!ま、まさか!!」
真ん中から割れ開かれた秘烈の入り口に指が引っかかる。
『操』は恐慌すらも沈めて、指を引っ込めた。
指の先に微かだが、ねっとりとした液が纏わりつく。
「あなたまだ分からないの?しょうがないわねぇ、うふふ」
「お前……うわぁっ!?きゃうぅっ――!」
満面の笑みを浮かべる『獅音』が眼前に立ちはだかる。『操』は何とか身体を離そうとしたが、抗う暇すらも与えられず、姿見の前に無理やり立たされた。
「ほら、見なさい。これが今のあなたよ!!」
「こ、これ――はっっ!?」
鏡の中で操は涙ぐんでいた。
恥ずかしそうに眉を逆撫でながら、ひくひくと嗚咽をこぼしていた。
一方で、そんな恋人を後ろから肩を掴み拘束している獅音も映っていた。偉く上機嫌な笑みを浮かべて、鏡の中を見下ろしていた。
(なんで、お前がそんなに泣きそうなんだよ。俺もこんな訳も分からない状態なのに、笑うってありえないだろう――)
これではまったくの逆ではないか、と『操』は鏡に指を伸ばした。女々しく泣き崩れそうな操に助けて貰おうとして、愉快そうに笑う獅音に八つ当たりしたくて。
「あ、あれ……?」
ぴくり、と縋り付こうとした指先が止まる。
「なんでぇ?あれ……うそ、だろ?」
自分が指を伸ばせば、相反するように鏡の中の操が指を差し出してきた。
髪――操と同じように伸びてしまっていたボリューム感ある髪――に触れると、やはり鏡面上の操も頭に手を付け、髪を揺らした。
びくびくしながらもう一度、胸を鷲掴みにすると、鏡の中の操も胸を手で包み込む。
恥じ入り顔で、そわそわと落ち着かない表情のまま。
「あ、そんなこれって――まさか」
そこで『操』は――否、違う。
「入れ替わってる?俺とみさおが?」
『秋月操』の体になっていた大滝獅音は、事実を受け止めた。
「そうよ、ようやく気付いたの?」
「おまえ……操、なの、かっ?」
「うふふ、正解」
同じように『大滝獅音』の体になっていた本物の操が、そう囁いた。
「嘘だろ。なんでこんなことに」
喉から突き出る、甲高いソプラノ声に顔を顰めると、今度は胸元が揺れる。
「んあっ……んふぅっ――」
操の誇張なしで大きい、爆乳が揺れるインパクトは、未知の領域だった。
精神を支配していく全身の違和感と相まって、獅音は嫌でもソワソワと体を摩ってしまう。
(うあっ!くそっ!操のやつ……こんなけしからん胸しやがって!大変じゃねえかよっ!!)
散々、そのおっぱいに世話になって置きながら、やはり獅音は悪びれもなく、そう思う。
「これか!これのせいなのか!?くそっ、どうやったら元に戻れるんだよぉ!……な、なあ。操っ?」
「――あはっ。あははははは!!」
「へぇっ?み、みさお?」
必死になって体が入れ替わった原因――と思しきペンダントを掴み、外そうと試みた。
しかし、元の体でも無理だった行為は、操の腕で極端に腕力が低下した獅音では不可能だった。
がちゃ、がちゃ、と子供が玩具で悪ふざけをしているようにしか見えない。
そんな無様な彼氏の様子に、操は笑い転げてしまう。
「あはっ、あははは!ば、ばかじゃないのっ!!まさか!こ、ここまで頭が悪いなんて思わなかったわよ!あはは、あははははは!!」
「み、みさお!お、おい!どうしたんだよ!?」
異常な状態に頭が狂ったのかと、肩を抱き起せば、そこにあったのは狂気によって輝く瞳。
正視に堪えられない不気味さを感じ取り、獅音は肌を粟立たせた。
「あはは――うふふ。あはは。……まだわかんないの?体が入れ替わったんじゃないのよ。体を入れ替えたのよ!」
「な、なんだと!?」
「ええ、そうよ。あなたの体は私が頂いたのよ。大丈夫、これから私が有効活用して上げるから――本物のシオンよりもね」
「ふっ、ふざけてんのかてめぇええ!!」
強引に獅音は、操に噛み付いた。
しかし、胸倉を掴むことすらも叶わず、無駄に乳房を揺らしてしまう。
上下左右に波打った振動を、慣れぬ細腰は耐えられない。
「ひゃっ!くっ!きゃあ!」
「あら。サービス満点ね」
偶然にも操の胸元に飛び込み、胸板に身体に抱き締められた。
力を込めて、突き放そうとしても彼女はびくともしない。
ごつごつした力強い指が、乳房を撫で回す。
「ひゃぁ、ぁあ!――んくぅっっ!」
柔房が拉げる疼痛に、獅音は悲鳴を上げる。
「くッ――この!」
「え?なにそれ?それで押してるつもりなの?」
「うあっ!あああっ!!」
子猫が暴れているとしか思えないのだろう。
実際に、嫌がる操を抱いた時も、同じような感想を抱いていた。
それではあの時の操のように弄ばれると言うのだろうか?男に?元――自分の肉体に?
「い、嫌だぁ!元に戻せぇっっ!んんっ……ひゃうぅ!おしりぃ、触るなぁっ!!」
尻房を鷲掴みにされ、強烈に拉げられた。
持ち上げられたと思うほど力強く抱き寄せられて、乳房が操の胸板に押し潰される。
「くぅ!くぅうう!!」
「本当に羨ましい――これが男の体。うふふ、でももう私も男の仲間なのね。この有り余る体力、元気さっ!最高だわ!」
操が、元自分の体にいる獅音を解放した。
甚振るつもりがない――訳では、ない。
「さて、どうしてやろうかしらっ」
今の彼女にとって、か弱い女の子となった獅音を何時でも捕まえ、遊べるからだ。
事実、今の獅音では――少なくとも、腕力では――彼女に絶対に抗いようがなかった。
(あぅ!おっぱい、が――?)
「お、お前どうするつもりなんだよ!?俺と入れ替わって」
「おっぱい庇っちゃって、恥ずかしいの?疼くの?あはは、本当に無様ね」
「いいから!答えろ!!」
数回、撫で回されただけでジンジンと火照ってくる乳房。
汗が浮かび上がり、心臓すらも熱くなっているようだ。そわそわと思わず、落ち着きなくお尻を振ってしまう。
気恥ずかしさが胸いっぱいに湧き上がり、胸を両腕で庇うと、その様子すらも楽しいのか――操が鼻で笑ってくる。
「どうする――って?今まで苦労した分、今度は私が楽しませて頂くのよ。大滝獅音としてね」
「じゃ、じゃあ俺はどうするんだよ!?」
「決まってるでしょ?今度はあなたが苦労する番よ――秋月操としてね」
「うわ、わっ?」
遥か頭上にいる操を睨むため、自然と上目づかいに成っていた獅音の片腕を強引に持ち上げる。
今の彼女に、暴力を振るうことに対する抵抗感は微塵もなかった。
「は、離せっ!」
何とか掴まれた腕を外せたものの、それは単に操が本気を出してないだけだ。
そのことを誰よりも痛感している獅音は口惜しさの余りに涙をこぼす。
(くそ――狂ってる!)
じろじろと目線が、体をなぞる。
欲情の眼差しに、女の身になった彼は怯え果てた。
「な、なあ。い、今までのことは謝る。本当に俺どうかしてたよ、あ、あんだけ働かせて!あやまるから……だから、なあ、ぁ」
水商売の女――まあ、実際体はそうなのだが――のような媚びた声で、問いかける。
反省している訳ではなく、あくまでも自身が助かりたいためだけに、だ。
長い年月、付き合っていただけにそんな彼の精魂を知り尽くしている操は、弾んだ声で冷たく突き放す。
「本当?なら勿論、誠意を見せて男共に抱かれてくれるのよね。――だって悪いって思ってるんでしょ?」
「そ、そんな――!な、なあ頼むよ!なぁ、なあ!そ、そんなの嫌だ!」
「私だっていやよ!そんな言葉だけの謝罪なんて。ちゃんと形で表して見なさい、シオン」
「くぅ――っテメェ!!ひとが温和に済ませようとしてたら好き勝手言いやがって!さっさと俺を元に戻せっっ!」
元から我慢強くない獅音は凝りもせずに、真っ赤な顔で操に挑んだ。
勿論、既に男の身体を上手に使いこなす操はするりと躱し、交差際にその魅惑の尻房を叩いた。愛らしい少女の声が寝室に響く。
「ひゃぅうう!あぐうう!」
「学習能力がない男ねえ。今のあなたが腕力で勝てるわけないじゃない。なんたって私の体なんだし――」
「う、うぅぅううっっ――!」
骨盤に響くほどの痛みが破裂し、涙目になりながら上目づかいで唸った。
操自身、そこまで強くするつもりはなかったのか、眼を瞬かせる。
「あら?ごめんなさい。そんなに強く叩いたつもりはなかったんだけど……すごいわね、男の人の体って。これならついつい女を傷つけちゃうのも分かるわ」
「あぅっ、あぐぅぅ!」
「まさか、泣き出しちゃうなんて――ねぇ」
「んぐぅっ、んんっ……泣い、てぇ、ねええ!!」
叫んでも、赤らんだ顔を苦悶の表情に歪め、お尻を抑えていては威嚇にもならない。
くすくす。
操に遥か頭上から見下ろされて、笑われる。
「――ううぅ、うううううっっ!!」
くすくす、くすり――と笑い声を耳が拾うたびに、全身が火照ってしまうほどの恥ずかしさが胸いっぱいに満たされる。
<つづく>
「こえ、も……高い……ああ、それに体もっ!?な、なんでぇ?」
(お、お尻もすげぇーぷっくりしてる。肌が寒い……いや、柔らかいんだ。柔軟過ぎて、むっちりしすぎてすごく、頼りない。なんだよ、このからだ、は!?)
焦って触る臀部はお肉の塊のようにむちむちとした弾力を宿していた。
肌が受け止める感触の一つひとつに、途方もない刺激を覚えてしまう。
まるで全身の神経に精神が慣れていないかのように、お尻を軽く摘まんだだけで情けない声が止まらない。
「あ、あぅ!」
男の体ではない。と言うことは。
「――っ!!あ、ああっ!!」
『操』は絶望に声を震わした。涙さえも流して。
少女の慟哭が寝室を満たしていく。
「ない!ないっ!そんなぁああ!?」
ある筈のないものを探し、何度も何度も股座を弄る。
しかし、ある筈がないので『操』の細やかな指は恥部で生い茂る陰毛を擽るだけ、だ。
その上――。
「ひゃうぅ!?あ、なにこれぇ……なんだよこれぇ!ま、まさか!!」
真ん中から割れ開かれた秘烈の入り口に指が引っかかる。
『操』は恐慌すらも沈めて、指を引っ込めた。
指の先に微かだが、ねっとりとした液が纏わりつく。
「あなたまだ分からないの?しょうがないわねぇ、うふふ」
「お前……うわぁっ!?きゃうぅっ――!」
満面の笑みを浮かべる『獅音』が眼前に立ちはだかる。『操』は何とか身体を離そうとしたが、抗う暇すらも与えられず、姿見の前に無理やり立たされた。
「ほら、見なさい。これが今のあなたよ!!」
「こ、これ――はっっ!?」
鏡の中で操は涙ぐんでいた。
恥ずかしそうに眉を逆撫でながら、ひくひくと嗚咽をこぼしていた。
一方で、そんな恋人を後ろから肩を掴み拘束している獅音も映っていた。偉く上機嫌な笑みを浮かべて、鏡の中を見下ろしていた。
(なんで、お前がそんなに泣きそうなんだよ。俺もこんな訳も分からない状態なのに、笑うってありえないだろう――)
これではまったくの逆ではないか、と『操』は鏡に指を伸ばした。女々しく泣き崩れそうな操に助けて貰おうとして、愉快そうに笑う獅音に八つ当たりしたくて。
「あ、あれ……?」
ぴくり、と縋り付こうとした指先が止まる。
「なんでぇ?あれ……うそ、だろ?」
自分が指を伸ばせば、相反するように鏡の中の操が指を差し出してきた。
髪――操と同じように伸びてしまっていたボリューム感ある髪――に触れると、やはり鏡面上の操も頭に手を付け、髪を揺らした。
びくびくしながらもう一度、胸を鷲掴みにすると、鏡の中の操も胸を手で包み込む。
恥じ入り顔で、そわそわと落ち着かない表情のまま。
「あ、そんなこれって――まさか」
そこで『操』は――否、違う。
「入れ替わってる?俺とみさおが?」
『秋月操』の体になっていた大滝獅音は、事実を受け止めた。
「そうよ、ようやく気付いたの?」
「おまえ……操、なの、かっ?」
「うふふ、正解」
同じように『大滝獅音』の体になっていた本物の操が、そう囁いた。
「嘘だろ。なんでこんなことに」
喉から突き出る、甲高いソプラノ声に顔を顰めると、今度は胸元が揺れる。
「んあっ……んふぅっ――」
操の誇張なしで大きい、爆乳が揺れるインパクトは、未知の領域だった。
精神を支配していく全身の違和感と相まって、獅音は嫌でもソワソワと体を摩ってしまう。
(うあっ!くそっ!操のやつ……こんなけしからん胸しやがって!大変じゃねえかよっ!!)
散々、そのおっぱいに世話になって置きながら、やはり獅音は悪びれもなく、そう思う。
「これか!これのせいなのか!?くそっ、どうやったら元に戻れるんだよぉ!……な、なあ。操っ?」
「――あはっ。あははははは!!」
「へぇっ?み、みさお?」
必死になって体が入れ替わった原因――と思しきペンダントを掴み、外そうと試みた。
しかし、元の体でも無理だった行為は、操の腕で極端に腕力が低下した獅音では不可能だった。
がちゃ、がちゃ、と子供が玩具で悪ふざけをしているようにしか見えない。
そんな無様な彼氏の様子に、操は笑い転げてしまう。
「あはっ、あははは!ば、ばかじゃないのっ!!まさか!こ、ここまで頭が悪いなんて思わなかったわよ!あはは、あははははは!!」
「み、みさお!お、おい!どうしたんだよ!?」
異常な状態に頭が狂ったのかと、肩を抱き起せば、そこにあったのは狂気によって輝く瞳。
正視に堪えられない不気味さを感じ取り、獅音は肌を粟立たせた。
「あはは――うふふ。あはは。……まだわかんないの?体が入れ替わったんじゃないのよ。体を入れ替えたのよ!」
「な、なんだと!?」
「ええ、そうよ。あなたの体は私が頂いたのよ。大丈夫、これから私が有効活用して上げるから――本物のシオンよりもね」
「ふっ、ふざけてんのかてめぇええ!!」
強引に獅音は、操に噛み付いた。
しかし、胸倉を掴むことすらも叶わず、無駄に乳房を揺らしてしまう。
上下左右に波打った振動を、慣れぬ細腰は耐えられない。
「ひゃっ!くっ!きゃあ!」
「あら。サービス満点ね」
偶然にも操の胸元に飛び込み、胸板に身体に抱き締められた。
力を込めて、突き放そうとしても彼女はびくともしない。
ごつごつした力強い指が、乳房を撫で回す。
「ひゃぁ、ぁあ!――んくぅっっ!」
柔房が拉げる疼痛に、獅音は悲鳴を上げる。
「くッ――この!」
「え?なにそれ?それで押してるつもりなの?」
「うあっ!あああっ!!」
子猫が暴れているとしか思えないのだろう。
実際に、嫌がる操を抱いた時も、同じような感想を抱いていた。
それではあの時の操のように弄ばれると言うのだろうか?男に?元――自分の肉体に?
「い、嫌だぁ!元に戻せぇっっ!んんっ……ひゃうぅ!おしりぃ、触るなぁっ!!」
尻房を鷲掴みにされ、強烈に拉げられた。
持ち上げられたと思うほど力強く抱き寄せられて、乳房が操の胸板に押し潰される。
「くぅ!くぅうう!!」
「本当に羨ましい――これが男の体。うふふ、でももう私も男の仲間なのね。この有り余る体力、元気さっ!最高だわ!」
操が、元自分の体にいる獅音を解放した。
甚振るつもりがない――訳では、ない。
「さて、どうしてやろうかしらっ」
今の彼女にとって、か弱い女の子となった獅音を何時でも捕まえ、遊べるからだ。
事実、今の獅音では――少なくとも、腕力では――彼女に絶対に抗いようがなかった。
(あぅ!おっぱい、が――?)
「お、お前どうするつもりなんだよ!?俺と入れ替わって」
「おっぱい庇っちゃって、恥ずかしいの?疼くの?あはは、本当に無様ね」
「いいから!答えろ!!」
数回、撫で回されただけでジンジンと火照ってくる乳房。
汗が浮かび上がり、心臓すらも熱くなっているようだ。そわそわと思わず、落ち着きなくお尻を振ってしまう。
気恥ずかしさが胸いっぱいに湧き上がり、胸を両腕で庇うと、その様子すらも楽しいのか――操が鼻で笑ってくる。
「どうする――って?今まで苦労した分、今度は私が楽しませて頂くのよ。大滝獅音としてね」
「じゃ、じゃあ俺はどうするんだよ!?」
「決まってるでしょ?今度はあなたが苦労する番よ――秋月操としてね」
「うわ、わっ?」
遥か頭上にいる操を睨むため、自然と上目づかいに成っていた獅音の片腕を強引に持ち上げる。
今の彼女に、暴力を振るうことに対する抵抗感は微塵もなかった。
「は、離せっ!」
何とか掴まれた腕を外せたものの、それは単に操が本気を出してないだけだ。
そのことを誰よりも痛感している獅音は口惜しさの余りに涙をこぼす。
(くそ――狂ってる!)
じろじろと目線が、体をなぞる。
欲情の眼差しに、女の身になった彼は怯え果てた。
「な、なあ。い、今までのことは謝る。本当に俺どうかしてたよ、あ、あんだけ働かせて!あやまるから……だから、なあ、ぁ」
水商売の女――まあ、実際体はそうなのだが――のような媚びた声で、問いかける。
反省している訳ではなく、あくまでも自身が助かりたいためだけに、だ。
長い年月、付き合っていただけにそんな彼の精魂を知り尽くしている操は、弾んだ声で冷たく突き放す。
「本当?なら勿論、誠意を見せて男共に抱かれてくれるのよね。――だって悪いって思ってるんでしょ?」
「そ、そんな――!な、なあ頼むよ!なぁ、なあ!そ、そんなの嫌だ!」
「私だっていやよ!そんな言葉だけの謝罪なんて。ちゃんと形で表して見なさい、シオン」
「くぅ――っテメェ!!ひとが温和に済ませようとしてたら好き勝手言いやがって!さっさと俺を元に戻せっっ!」
元から我慢強くない獅音は凝りもせずに、真っ赤な顔で操に挑んだ。
勿論、既に男の身体を上手に使いこなす操はするりと躱し、交差際にその魅惑の尻房を叩いた。愛らしい少女の声が寝室に響く。
「ひゃぅうう!あぐうう!」
「学習能力がない男ねえ。今のあなたが腕力で勝てるわけないじゃない。なんたって私の体なんだし――」
「う、うぅぅううっっ――!」
骨盤に響くほどの痛みが破裂し、涙目になりながら上目づかいで唸った。
操自身、そこまで強くするつもりはなかったのか、眼を瞬かせる。
「あら?ごめんなさい。そんなに強く叩いたつもりはなかったんだけど……すごいわね、男の人の体って。これならついつい女を傷つけちゃうのも分かるわ」
「あぅっ、あぐぅぅ!」
「まさか、泣き出しちゃうなんて――ねぇ」
「んぐぅっ、んんっ……泣い、てぇ、ねええ!!」
叫んでも、赤らんだ顔を苦悶の表情に歪め、お尻を抑えていては威嚇にもならない。
くすくす。
操に遥か頭上から見下ろされて、笑われる。
「――ううぅ、うううううっっ!!」
くすくす、くすり――と笑い声を耳が拾うたびに、全身が火照ってしまうほどの恥ずかしさが胸いっぱいに満たされる。
<つづく>
RBOHN~リアル美少女になってオフでハメまくるネカマのお話。~
2012Q3おかし製作所DMM販売数27位
RBOHN~リアル美少女になってオフでハメまくるネカマのお話。~ DMM版
RBOHN~リアル美少女になってオフでハメまくるネカマのお話。~ DLsitecom版

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モノクロクエスト~無抵抗なNPCにイタズラしたり、女プレイヤーを負かせて犯せるRPG~
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モノクロクエスト~無抵抗なNPCにイタズラしたり、女プレイヤーを負かせて犯せるRPG~ DLsitecom版
一応、該当ですかねぇ。
モノクロクエスト~無抵抗なNPCにイタズラしたり、女プレイヤーを負かせて犯せるRPG~ DLsitecom版
ゲーム機の電源を点けると、ゲームの世界に吸い込まれた主人公。
そこは、女プレイヤー狩りが横行する無法地帯だった!
犯そうとしてくる男から逃げ、
男のオモチャになっている無抵抗なNPCを助けながら、ゲームからの脱出を目指そう!
一応、該当ですかねぇ。

少年王女
3巻の表紙が来ました。
⇒読みました!本物の王女が殺されちゃって、国も追われて、女装を止めたら平穏無事に生きられるんじゃないの?てなテーマを投げかけられる主人公。うんうん、迷え迷え。
あと、サブキャラのオリヴィエに『男である証拠を奪われて』いる設定が発覚!!ほほぉ。
2巻が発売された。
⇒読みました!!

引用画像は、王女として政略結婚し、世継ぎを産めと無茶ブリするところの唯一彼の女装を知っている男、ギィ!マジな目が怖いんですけどw
そんな盛り上がりのある2巻は『値段分の価値がある』で前巻よりも上向きの評価を付けちゃいますね。
王女の身代わりに仕立てられた主人公ですが・・・
バレれば死罪ですよね♪
ストーリー的に面白かったので2巻にも期待です。
若干割高、と評価。
2巻レビュー 20120825
⇒読みました!本物の王女が殺されちゃって、国も追われて、女装を止めたら平穏無事に生きられるんじゃないの?てなテーマを投げかけられる主人公。うんうん、迷え迷え。
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王女の身代わりに仕立てられた主人公ですが・・・
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若干割高、と評価。
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2巻レビュー 20120825
主従逆転~秋月操の復讐~ (2) by.黒い枕
【2】
大滝獅音。
24歳の男であり、現在は恋人の秋月操のヒモとして暮らしていた。
もっとも、本人にヒモとしての罪悪感はない。
つい四時間前には、別の女とも寝ていたくらい、だ。
しかも、自分と恋人のベッドで。
「んっ……んん……いい、匂いだぁ」
油が跳ねる音が耳に入り、香ばしい肉を焼く匂いが鼻孔を擽る。
肉食であり、偏食化であり、そして何よりも自分の欲望に素直な獅音は直に飛び起きた。
「んっ……?おーい、操帰ったのか?」
同棲中の相手を呼ぶも反応はない。
ただリビングの方から人の気配がするだけだった。
(怒っているのか――?まったくしょうがないやつ)
散らばった衣服。裸で気持ちよさそうに寝る彼氏。
部屋いっぱいに広がる男と女の濃厚な発情臭。激しく交尾し合った発情に臭いは簡単に消えない。
使用した際のコンドームの箱も、出しっぱなしなのだから、他の女とのお遊びには彼女も気づいているのだろう。
(キス、してやるか)
しかし、謝るつもりも、縋るつもりもない。
もう彼此、忙しい――風俗店に働かせている時間は――操の代わりに、多くの女性を抱いている。
今さら、怒るのは筋違いと言うものだ。
(しかし、最近すこし反抗的だぞアイツ……この間なんて俺の朝ごはん忘れて行きやがったし)
むしろ、こんな些細なことで反抗的な態度を取る同棲相手に、腹が立った。
「そうだな……女なんて腐るほどいるし。俺だったら操なんかよりも器量のいいやつ、幾らでも捕まえられるし――ひゃははっ、それはそれでいーや」
美麗な顔立ち。
すらりと手足が伸びた長身に、女が好きそうな甘いマスク。
自分から言い寄らなくても、寂しい夜を慰めたい女たちから、彼は何度も何度も体を求められていた。
自分はモテる。自分は誰にも彼にも求められている。自分は、貴重な存在だ。
そんな間違った大義名分を、しかし彼は信じ切っていた。
そう、つまり大滝獅音という人間は――。
「取り敢えずメシ食って。操から金頂戴して……バーにでも飲みに行こうかな」
調子に乗り過ぎていたのだ。
「み・さ・お!美味しそうじゃないか」
「……シオン」
豊満的な女体を後ろから抱き締めつつ、獅音は皿の上のウィンナーに手を付ける。
「もぐもぐっ……」
「……私じゃなく、ご飯の方が美味しそうなんだ」
「……?」
顔一個分くらい、下にある操の表情は捉えにくい。ただでさえ顔を伏せているから。
雰囲気が、いつもとは違う。
怒っているとも、拗ねているとも異なる様子。気のせいか、声も震えているようだ。
(――こいつ、また風俗店で働きたくないって抜かすつもりか?)
「ねぇ私の今の姿をみて、どうなの?」
「あっ?」
「だから、どう感じてんのよ!」
「……どうって」
涙で潤んだ瞳に上目づかいで、睨まれて獅音は本音を伝える。
「別に普通のエプロンじゃなぇか」
「ふ、普通!?」
胸元の谷間を魅惑的に深めつつ、清楚な感じでエプロンを身につけている。
他の衣服らしい衣服は着てなくて、フリルの付いた白地が恋人の豊満ボディに密着している。
敢えて気になると言えば――。
「お前……これどうしたんだよ。高そうじゃねぇか……買ったのかよっ?」
首に掛けている青色のペンダントだ。
ガラスではなさそう硬質感と輝きに、獅音はあからさまに非難する声を飛ばす。
「そう言うところしか見てくれないんだね」
「あっ、ああっ?あ――まさか、その裸にエプロンで誘ってくれていたのか?ぎゃはは、お前にそんな可愛いところまだあったんだ。あ、あはは!おかしいィ」
「――っ!あ、あなたねぇ!!」
激情に顔を赤くして掴み掛かる操を軽くねじ伏せて、壁へと押し当てた。
女らしい悲鳴を上げ、苦悶に顔の表情を歪める。
「くっ、はぁ、ぁっ!」
「事実だろ。実際、もっと恥ずかしい衣装で男に腰振ってるんだし。なに今さら恥ずかしがってんだよ?――素直に俺に抱かれたいんだって言えよ。抱いてやってもいいんだぜ?」
「――っ!」
恋人の顔が悲哀に染まり、絶望的な何かに気付いたかのように大きく瞳を開いた。
「……そっか。そうだよね……そういう奴だもんね」
「おっ!体の緊張を抜いてきたな……まぁ抱くのはいいんだけどよ――それどうしたんだよ?」
「分かった。分かったから体を退けてよ!」
男の味を知り尽くしているせいか。
ずっしりと重く押し付けられる乳房が、理性を超えて本能の部分を刺激する。
獅音はなるべく昂ぶる気持ちを抑えて、体を退かすと再度問い詰めた。
「その高そうなペンダントは客からのプレゼントか?」
「ええ、そうよ。――似合うでしょ?」
高圧的な態度を崩さない獅音に、操もちょっと強気になって首に下げられているペンダントを見せびらかした。
もっとも、似合う、似合わない、と言うことは考えず、手に持ってペンダントを値踏みした。
(10万か、それ以上か……ラッキー)
「良かったじゃないか。じゃあ、さっそくこれを売って美味しいものでも食べに行こうぜっ」
引っ手繰るつもりで掴んだものの、どういう訳か何時ものようにはそのペンダントを奪えない。
「待ってよっ」
もたもたしている内に、ペンダントを鷲掴みにする手を、操が払い除ける。
「おいっ。なにするんだっ!」
「――そのお客さんからあなた用のも貰っているのよ」
「はぁ?お、俺にだと?」
彼女と別れて下さいと言う、手切れ金のつもりなのだろうか――?
あるいは自分よりも経済力があると言う自慢なのか。はたまた新手のプレイか。
もしくは恋人と一緒に幸せになって欲しと思うほど、そこまで操に惚れこんでいるのか。
しかし、彼女の手には確かに高級そうな金と宝石のペンダントがあった。
操が身につけているものと同じデザインで、ただ真ん中の宝石だけがルビーだった。
「ほら、付けてあげるから。動かないで、シオン」
「え、いや……おい」
「うふふ。いいじゃない、一回ぐらいは身につけても」
「いや、俺はいい――ああもう分かった」
背伸びをしながら一生懸命首にペンダントをひっかけようとする操――の、深まる乳房の谷間を上から鑑賞する愉悦感に、獅音は寛大にも操の望みを叶えてやろうと決めた。
(まぁ、どうせ両方とも売るし――ほとんど俺が金貰うし)
もう働きたくない、と言い出さないだけマシだと同棲相手が望むままに、寝室に遣ってきた。
大きめの姿見。
鏡面には、シャツにジーンズというラフな格好の獅音が、面倒臭そうに立ち尽くしている。
操はたぷるん、と胸元とお尻を揺らし、何故か妖艶な笑みを浮かべて彼に抱き着いていた。
獅音の胸板で赤い輝きが、操の乳房の上で青い輝きが反射する。
「満足だろ――あれ外れない」
「うふふ」
いい加減にうんざりして、ペンダントを外そうとした。
しかし、操だけではなく、今度は自分の首にあるアクセサリーも外せなかった。
青と赤が、変わらずに二人の胸で輝き続ける。
「どうなってるんだよ、これ」
「――外れないわよ。それ……うふふ」
「はぁ?何を言って……」
続ける言葉が出てこない。
正体不明の重たい感触が肺を押し潰す。手足が真っ先に痺れ、唇が痙攣した。
(――っ!?なんだこりゃっ!?)
青く、赤く、輝く。
操の勝ち誇った笑みが、青に染め上げられる。獅音の焦った顔が赤く塗り潰される。
いつの間にか、人間一人分を呑み込むほど質量のある光を放ち始めたペンダントの輝きの中に、二人はいた。
(――うご、け、ない)
青い光が、動けない彼に向って放たれる。
獅音が身につけているペンダントも、応戦するかのように赤い一閃を打ち出した。
そして、衝突。
青と赤の螺旋。不可思議な風が巻き上がり、操の体が一瞬浮かぶ、獅音の体が大きく揺らぐ。
(――――っ!?)
意識が一瞬吹き飛んだ。
青と赤のぶつかり合いはお互いがお互いの軌跡を譲り合った。
青い光線は獅音に、赤い光線は操にぶつかり、そして纏わりつく。
数分後、そこには変わらない姿で立ち尽くす――『操』がいた。
「んっ……おいっ!操今のはいったい!いぃ――!?」
『操』が粗暴な声を吐き捨てると、驚愕の顔に歪んだ。
思わず、後ずさり、叫ぶ。
「お、俺……だと?お、俺ぇええ!?」
わなわなと指を向けたのは、ニタニタとにやける『獅音』。
「うふふっ!驚いているわね!いいわよっ……」
「く、くるんじゃ……んああっ!な、なにィィ」
接近したその巨体――というか、長身――に、威圧感を感じた『操』は肩をびくり、と震わせた。
その振動で乳房が大胆に弾ける。
エプロンが張り裂けてしまいそうなほど揺れる胸元。おっぱい――。
「あ、ああっ!そんな!?なんでっ?ほ、ほんものっ……なのか?」
以前から癒着していた筈の柔房を、何故か『操』は信じられないとばかりに凝視する。
怯えながら、その小さな手で包むと、確かな感触が脳裏に走った。
「んっああ!?」
湧き上がる、気恥ずかし心地よさに甘い声が溢れ出る。
<つづく>
大滝獅音。
24歳の男であり、現在は恋人の秋月操のヒモとして暮らしていた。
もっとも、本人にヒモとしての罪悪感はない。
つい四時間前には、別の女とも寝ていたくらい、だ。
しかも、自分と恋人のベッドで。
「んっ……んん……いい、匂いだぁ」
油が跳ねる音が耳に入り、香ばしい肉を焼く匂いが鼻孔を擽る。
肉食であり、偏食化であり、そして何よりも自分の欲望に素直な獅音は直に飛び起きた。
「んっ……?おーい、操帰ったのか?」
同棲中の相手を呼ぶも反応はない。
ただリビングの方から人の気配がするだけだった。
(怒っているのか――?まったくしょうがないやつ)
散らばった衣服。裸で気持ちよさそうに寝る彼氏。
部屋いっぱいに広がる男と女の濃厚な発情臭。激しく交尾し合った発情に臭いは簡単に消えない。
使用した際のコンドームの箱も、出しっぱなしなのだから、他の女とのお遊びには彼女も気づいているのだろう。
(キス、してやるか)
しかし、謝るつもりも、縋るつもりもない。
もう彼此、忙しい――風俗店に働かせている時間は――操の代わりに、多くの女性を抱いている。
今さら、怒るのは筋違いと言うものだ。
(しかし、最近すこし反抗的だぞアイツ……この間なんて俺の朝ごはん忘れて行きやがったし)
むしろ、こんな些細なことで反抗的な態度を取る同棲相手に、腹が立った。
「そうだな……女なんて腐るほどいるし。俺だったら操なんかよりも器量のいいやつ、幾らでも捕まえられるし――ひゃははっ、それはそれでいーや」
美麗な顔立ち。
すらりと手足が伸びた長身に、女が好きそうな甘いマスク。
自分から言い寄らなくても、寂しい夜を慰めたい女たちから、彼は何度も何度も体を求められていた。
自分はモテる。自分は誰にも彼にも求められている。自分は、貴重な存在だ。
そんな間違った大義名分を、しかし彼は信じ切っていた。
そう、つまり大滝獅音という人間は――。
「取り敢えずメシ食って。操から金頂戴して……バーにでも飲みに行こうかな」
調子に乗り過ぎていたのだ。
「み・さ・お!美味しそうじゃないか」
「……シオン」
豊満的な女体を後ろから抱き締めつつ、獅音は皿の上のウィンナーに手を付ける。
「もぐもぐっ……」
「……私じゃなく、ご飯の方が美味しそうなんだ」
「……?」
顔一個分くらい、下にある操の表情は捉えにくい。ただでさえ顔を伏せているから。
雰囲気が、いつもとは違う。
怒っているとも、拗ねているとも異なる様子。気のせいか、声も震えているようだ。
(――こいつ、また風俗店で働きたくないって抜かすつもりか?)
「ねぇ私の今の姿をみて、どうなの?」
「あっ?」
「だから、どう感じてんのよ!」
「……どうって」
涙で潤んだ瞳に上目づかいで、睨まれて獅音は本音を伝える。
「別に普通のエプロンじゃなぇか」
「ふ、普通!?」
胸元の谷間を魅惑的に深めつつ、清楚な感じでエプロンを身につけている。
他の衣服らしい衣服は着てなくて、フリルの付いた白地が恋人の豊満ボディに密着している。
敢えて気になると言えば――。
「お前……これどうしたんだよ。高そうじゃねぇか……買ったのかよっ?」
首に掛けている青色のペンダントだ。
ガラスではなさそう硬質感と輝きに、獅音はあからさまに非難する声を飛ばす。
「そう言うところしか見てくれないんだね」
「あっ、ああっ?あ――まさか、その裸にエプロンで誘ってくれていたのか?ぎゃはは、お前にそんな可愛いところまだあったんだ。あ、あはは!おかしいィ」
「――っ!あ、あなたねぇ!!」
激情に顔を赤くして掴み掛かる操を軽くねじ伏せて、壁へと押し当てた。
女らしい悲鳴を上げ、苦悶に顔の表情を歪める。
「くっ、はぁ、ぁっ!」
「事実だろ。実際、もっと恥ずかしい衣装で男に腰振ってるんだし。なに今さら恥ずかしがってんだよ?――素直に俺に抱かれたいんだって言えよ。抱いてやってもいいんだぜ?」
「――っ!」
恋人の顔が悲哀に染まり、絶望的な何かに気付いたかのように大きく瞳を開いた。
「……そっか。そうだよね……そういう奴だもんね」
「おっ!体の緊張を抜いてきたな……まぁ抱くのはいいんだけどよ――それどうしたんだよ?」
「分かった。分かったから体を退けてよ!」
男の味を知り尽くしているせいか。
ずっしりと重く押し付けられる乳房が、理性を超えて本能の部分を刺激する。
獅音はなるべく昂ぶる気持ちを抑えて、体を退かすと再度問い詰めた。
「その高そうなペンダントは客からのプレゼントか?」
「ええ、そうよ。――似合うでしょ?」
高圧的な態度を崩さない獅音に、操もちょっと強気になって首に下げられているペンダントを見せびらかした。
もっとも、似合う、似合わない、と言うことは考えず、手に持ってペンダントを値踏みした。
(10万か、それ以上か……ラッキー)
「良かったじゃないか。じゃあ、さっそくこれを売って美味しいものでも食べに行こうぜっ」
引っ手繰るつもりで掴んだものの、どういう訳か何時ものようにはそのペンダントを奪えない。
「待ってよっ」
もたもたしている内に、ペンダントを鷲掴みにする手を、操が払い除ける。
「おいっ。なにするんだっ!」
「――そのお客さんからあなた用のも貰っているのよ」
「はぁ?お、俺にだと?」
彼女と別れて下さいと言う、手切れ金のつもりなのだろうか――?
あるいは自分よりも経済力があると言う自慢なのか。はたまた新手のプレイか。
もしくは恋人と一緒に幸せになって欲しと思うほど、そこまで操に惚れこんでいるのか。
しかし、彼女の手には確かに高級そうな金と宝石のペンダントがあった。
操が身につけているものと同じデザインで、ただ真ん中の宝石だけがルビーだった。
「ほら、付けてあげるから。動かないで、シオン」
「え、いや……おい」
「うふふ。いいじゃない、一回ぐらいは身につけても」
「いや、俺はいい――ああもう分かった」
背伸びをしながら一生懸命首にペンダントをひっかけようとする操――の、深まる乳房の谷間を上から鑑賞する愉悦感に、獅音は寛大にも操の望みを叶えてやろうと決めた。
(まぁ、どうせ両方とも売るし――ほとんど俺が金貰うし)
もう働きたくない、と言い出さないだけマシだと同棲相手が望むままに、寝室に遣ってきた。
大きめの姿見。
鏡面には、シャツにジーンズというラフな格好の獅音が、面倒臭そうに立ち尽くしている。
操はたぷるん、と胸元とお尻を揺らし、何故か妖艶な笑みを浮かべて彼に抱き着いていた。
獅音の胸板で赤い輝きが、操の乳房の上で青い輝きが反射する。
「満足だろ――あれ外れない」
「うふふ」
いい加減にうんざりして、ペンダントを外そうとした。
しかし、操だけではなく、今度は自分の首にあるアクセサリーも外せなかった。
青と赤が、変わらずに二人の胸で輝き続ける。
「どうなってるんだよ、これ」
「――外れないわよ。それ……うふふ」
「はぁ?何を言って……」
続ける言葉が出てこない。
正体不明の重たい感触が肺を押し潰す。手足が真っ先に痺れ、唇が痙攣した。
(――っ!?なんだこりゃっ!?)
青く、赤く、輝く。
操の勝ち誇った笑みが、青に染め上げられる。獅音の焦った顔が赤く塗り潰される。
いつの間にか、人間一人分を呑み込むほど質量のある光を放ち始めたペンダントの輝きの中に、二人はいた。
(――うご、け、ない)
青い光が、動けない彼に向って放たれる。
獅音が身につけているペンダントも、応戦するかのように赤い一閃を打ち出した。
そして、衝突。
青と赤の螺旋。不可思議な風が巻き上がり、操の体が一瞬浮かぶ、獅音の体が大きく揺らぐ。
(――――っ!?)
意識が一瞬吹き飛んだ。
青と赤のぶつかり合いはお互いがお互いの軌跡を譲り合った。
青い光線は獅音に、赤い光線は操にぶつかり、そして纏わりつく。
数分後、そこには変わらない姿で立ち尽くす――『操』がいた。
「んっ……おいっ!操今のはいったい!いぃ――!?」
『操』が粗暴な声を吐き捨てると、驚愕の顔に歪んだ。
思わず、後ずさり、叫ぶ。
「お、俺……だと?お、俺ぇええ!?」
わなわなと指を向けたのは、ニタニタとにやける『獅音』。
「うふふっ!驚いているわね!いいわよっ……」
「く、くるんじゃ……んああっ!な、なにィィ」
接近したその巨体――というか、長身――に、威圧感を感じた『操』は肩をびくり、と震わせた。
その振動で乳房が大胆に弾ける。
エプロンが張り裂けてしまいそうなほど揺れる胸元。おっぱい――。
「あ、ああっ!そんな!?なんでっ?ほ、ほんものっ……なのか?」
以前から癒着していた筈の柔房を、何故か『操』は信じられないとばかりに凝視する。
怯えながら、その小さな手で包むと、確かな感触が脳裏に走った。
「んっああ!?」
湧き上がる、気恥ずかし心地よさに甘い声が溢れ出る。
<つづく>
豆大福分析―だれもがハマる「損得勘定の落し穴」のカラクリ
Fさんに商売っけ云々とか言われたけどビジネスマンが本業ですしねぇ。
この本については利益はフィクションである。とかなかなか奥が深くて味わえました。
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特濃!男の娘ミルク
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主従逆転~秋月操の復讐~ (1)
【1】
「ありがとう御座いました。ぜひ、またいらして下さいね」
完璧な社交辞令として、秋月操(みさお)は笑顔を振る舞った。
安っぽい言葉に、安っぽい表情なのだが、相手の男性は興奮極まった顔で近づいてきた。
「ああ!もちろんだよ!!ミサちゃん!!」
「あ、あはは。み、ミサうれしぃぃ!」
(うわっ!鼻息あらいっ!っていうかくさいっ!臭うっつぅーの!!)
あっという間に掴まれてしまった手。
胸元に鼻息が掛かるほど詰め寄られ、嫌悪感にこめかみを引き攣らせながらも、愛想笑いで誤魔化した。
「今夜は本当にありがとうございました。――――ふぅぅ」
意気揚々と帰る男性――自分よりも倍以上も年上――の背中を見届けると、重い吐息をこぼす。
たぷん、と男性を誘惑するために大きく切り開かれた胸元。
柔肌を晒すほど食い込ませている黒のレオタード――否、黒のハイレグ。足先を支えるのは、真紅に染められたハイヒール。手首には鬱陶しいカフスに、首には蝶ネクタイ。
極めつきは光輝く夜の街で、愛らしく揺れるウサギ耳のカチューシャに、お尻に付いているふわふわのウサギ尻尾。
秋月操、22歳。非処女。
何てことはない。無名の風俗店で、恋人のためにバニーガール姿で働く女性だった。
「はぁああ――」
今、彼女は自分の生活にウンザリしていた。
(もう……やだ。……男たちは私の体だけにしか興味はないし。シオンはただのヘタレだし……・っていうか働けよホントっ!!)
毎晩毎晩違う男たちに抱かれるのもそうだが、何よりも愛しい彼のために働くことが。
(もういっその事別れちゃおうかなぁ……っ)
――というか、彼を愛することに疲れていた。
重々しい吐息を吐き出して、店の看板に背中を預ける。――すると。
「ミサちゃん!何をしてるんだよ!?次のお客さんが待ってるよ!!」
「え、ええ!?す、少しくらい休ませてくださいよ、田中さん」
「何言ってんだよ!?ミサちゃんはうちのナンバーワンなんだよ!!ほらその分、ギャラは高く見積もってるんだからっ!」
「……はーい」
店員に急かされても、テンションは無論上がらない。
確かに、他の娘と比較しても報酬はそれなりに高いのだが、操の場合はその大半が家で居候している青年の懐に消えてしまうため、あまり魅力を感じないのだ。
(しょうがないか――でも)
限界だった。
ほんの昔は――、一年前ならば彼のためだったらどんなことも出来ていたのに。
最近ではそれが、ただただ苦痛でしかない。
あんなに愛していたのに、あんなにときめいていたのに、だ。
(シオン……私のこともう嫌いなのかな?っていうか、本当に私のことを愛してくれていたのかな?――っああ!もう……こんな風になるんだったら私が男でシオンが女だったら良かったのに。そしたら、そしたら――)
幸せな夢想を抱いてから、仕事を行う。
残酷な現実に打ちのめされようとも、そうしないと発情状態の雄どもと正面から向き合えないのだ。
「――お待たせしましたお客様!バニーのミサがお相手をさせて頂きます。本日はどんなプレイがよろしいでしょうか?パイズリ、フェラ?足扱き?おまんこは勿論のこと、アナルも大丈夫です!」
経験豊富な水商売の女は、営業スマイルで指名してくれたお客様に近づいた。――が。
「えっ?ちょ、ちょっと!?あ、あなた誰よ!?」
一瞬で瞳を瞬かせて驚いた。
銀髪を優雅に流す、美麗な少女が目の前に立っていたからだ。
(新人の子?い、いやそれにしては身だしなみがいいし……スーツプレイって言ってもここだと安物しか従業員に貸し出さないし……じゃ、じゃあこいつは……)
いつもの発情変態野郎たちと勘違いし、恥ずかしい痴態を見せてしまった操は、久しぶりに恥じらいの思いから頬を染め上げる。
ワザと晒している胸元を両手で庇い、ソワソワとお尻を、尻尾を左右に揺らす。
「ね、ねぇ――あなたいったい?」
「くす……ごめんなさい。お姉さん……誤解させちゃったかなボク……男だよ」
「…………うそね」
愛らしいと言える華奢な顔つきに、細やかな身体のバランス。声だけは確かにボーイッシュだが、それだけでは男だとは認められない。
そう思っていた彼女の手を、眼前の人物は断りもなく掴むと、自らの胸元に誘った。
「――っ!?えっ、ええ!?」
分厚い筋肉の感触が指より伝わる。そのまま今度は股座の方へと一直線に引っ張られた。
「ひゃっ!?」
見慣れないものでも、触り慣れていない訳でもなかった。
しかし、どう見ても生まれてくる性別を間違えているような可憐な容姿に、”ソレ”が生えていることに驚きを隠せない。
(うわっ、わああ!なにこれ!今までの男の中で、一番おっ、大きいっ!)
指を跳ね返す弾力とその大きさに、操は悩ましい吐息を禁じ得ない。
はぁ、はぁ、と本当に久方ぶりに――『彼女』の方から興奮してしまっていた。
「ねっ、言った通りでしょ?」
「え、ええ……でも、こんなすごいのもってるなんてぇ……ああっ!!」
二の腕なんて自分と同じくらい細いのに、苦も無く身体を持ち上げられる。
優しく横たえられたのはプレイ用のベッド。
有無を言わさず、女性だと思っていた彼の身体が、圧し掛かってきた。
たぷるん、と胸元が歓喜に反応してか大胆に揺れ弾む。
(あ、あン!なにぃこのかんじぃ――まるで、まるで!そうまるでぇぇ!)
昔は永遠に感じていた高揚感。
いつの間にか跡形もなく消え去っていた満足感。
それが、胸の内から溢れ出す。
「じゃあさっそく抱かせてもらうね。おねーさんっ」
「――っ!え、ええ!いいわ!……はやくきてぇ!!」
この夜、操は恋人から与えられていたものの全てを、この少年から与えられる。
そして、それが彼女の人生を変えてしまうことを――。
「んあっ、んんっ!あなたすごいぃ!すごいぃわああ!!」
まだ、知らない。
<つづく>
「ありがとう御座いました。ぜひ、またいらして下さいね」
完璧な社交辞令として、秋月操(みさお)は笑顔を振る舞った。
安っぽい言葉に、安っぽい表情なのだが、相手の男性は興奮極まった顔で近づいてきた。
「ああ!もちろんだよ!!ミサちゃん!!」
「あ、あはは。み、ミサうれしぃぃ!」
(うわっ!鼻息あらいっ!っていうかくさいっ!臭うっつぅーの!!)
あっという間に掴まれてしまった手。
胸元に鼻息が掛かるほど詰め寄られ、嫌悪感にこめかみを引き攣らせながらも、愛想笑いで誤魔化した。
「今夜は本当にありがとうございました。――――ふぅぅ」
意気揚々と帰る男性――自分よりも倍以上も年上――の背中を見届けると、重い吐息をこぼす。
たぷん、と男性を誘惑するために大きく切り開かれた胸元。
柔肌を晒すほど食い込ませている黒のレオタード――否、黒のハイレグ。足先を支えるのは、真紅に染められたハイヒール。手首には鬱陶しいカフスに、首には蝶ネクタイ。
極めつきは光輝く夜の街で、愛らしく揺れるウサギ耳のカチューシャに、お尻に付いているふわふわのウサギ尻尾。
秋月操、22歳。非処女。
何てことはない。無名の風俗店で、恋人のためにバニーガール姿で働く女性だった。
「はぁああ――」
今、彼女は自分の生活にウンザリしていた。
(もう……やだ。……男たちは私の体だけにしか興味はないし。シオンはただのヘタレだし……・っていうか働けよホントっ!!)
毎晩毎晩違う男たちに抱かれるのもそうだが、何よりも愛しい彼のために働くことが。
(もういっその事別れちゃおうかなぁ……っ)
――というか、彼を愛することに疲れていた。
重々しい吐息を吐き出して、店の看板に背中を預ける。――すると。
「ミサちゃん!何をしてるんだよ!?次のお客さんが待ってるよ!!」
「え、ええ!?す、少しくらい休ませてくださいよ、田中さん」
「何言ってんだよ!?ミサちゃんはうちのナンバーワンなんだよ!!ほらその分、ギャラは高く見積もってるんだからっ!」
「……はーい」
店員に急かされても、テンションは無論上がらない。
確かに、他の娘と比較しても報酬はそれなりに高いのだが、操の場合はその大半が家で居候している青年の懐に消えてしまうため、あまり魅力を感じないのだ。
(しょうがないか――でも)
限界だった。
ほんの昔は――、一年前ならば彼のためだったらどんなことも出来ていたのに。
最近ではそれが、ただただ苦痛でしかない。
あんなに愛していたのに、あんなにときめいていたのに、だ。
(シオン……私のこともう嫌いなのかな?っていうか、本当に私のことを愛してくれていたのかな?――っああ!もう……こんな風になるんだったら私が男でシオンが女だったら良かったのに。そしたら、そしたら――)
幸せな夢想を抱いてから、仕事を行う。
残酷な現実に打ちのめされようとも、そうしないと発情状態の雄どもと正面から向き合えないのだ。
「――お待たせしましたお客様!バニーのミサがお相手をさせて頂きます。本日はどんなプレイがよろしいでしょうか?パイズリ、フェラ?足扱き?おまんこは勿論のこと、アナルも大丈夫です!」
経験豊富な水商売の女は、営業スマイルで指名してくれたお客様に近づいた。――が。
「えっ?ちょ、ちょっと!?あ、あなた誰よ!?」
一瞬で瞳を瞬かせて驚いた。
銀髪を優雅に流す、美麗な少女が目の前に立っていたからだ。
(新人の子?い、いやそれにしては身だしなみがいいし……スーツプレイって言ってもここだと安物しか従業員に貸し出さないし……じゃ、じゃあこいつは……)
いつもの発情変態野郎たちと勘違いし、恥ずかしい痴態を見せてしまった操は、久しぶりに恥じらいの思いから頬を染め上げる。
ワザと晒している胸元を両手で庇い、ソワソワとお尻を、尻尾を左右に揺らす。
「ね、ねぇ――あなたいったい?」
「くす……ごめんなさい。お姉さん……誤解させちゃったかなボク……男だよ」
「…………うそね」
愛らしいと言える華奢な顔つきに、細やかな身体のバランス。声だけは確かにボーイッシュだが、それだけでは男だとは認められない。
そう思っていた彼女の手を、眼前の人物は断りもなく掴むと、自らの胸元に誘った。
「――っ!?えっ、ええ!?」
分厚い筋肉の感触が指より伝わる。そのまま今度は股座の方へと一直線に引っ張られた。
「ひゃっ!?」
見慣れないものでも、触り慣れていない訳でもなかった。
しかし、どう見ても生まれてくる性別を間違えているような可憐な容姿に、”ソレ”が生えていることに驚きを隠せない。
(うわっ、わああ!なにこれ!今までの男の中で、一番おっ、大きいっ!)
指を跳ね返す弾力とその大きさに、操は悩ましい吐息を禁じ得ない。
はぁ、はぁ、と本当に久方ぶりに――『彼女』の方から興奮してしまっていた。
「ねっ、言った通りでしょ?」
「え、ええ……でも、こんなすごいのもってるなんてぇ……ああっ!!」
二の腕なんて自分と同じくらい細いのに、苦も無く身体を持ち上げられる。
優しく横たえられたのはプレイ用のベッド。
有無を言わさず、女性だと思っていた彼の身体が、圧し掛かってきた。
たぷるん、と胸元が歓喜に反応してか大胆に揺れ弾む。
(あ、あン!なにぃこのかんじぃ――まるで、まるで!そうまるでぇぇ!)
昔は永遠に感じていた高揚感。
いつの間にか跡形もなく消え去っていた満足感。
それが、胸の内から溢れ出す。
「じゃあさっそく抱かせてもらうね。おねーさんっ」
「――っ!え、ええ!いいわ!……はやくきてぇ!!」
この夜、操は恋人から与えられていたものの全てを、この少年から与えられる。
そして、それが彼女の人生を変えてしまうことを――。
「んあっ、んんっ!あなたすごいぃ!すごいぃわああ!!」
まだ、知らない。
<つづく>