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子供の神様 (20) by.アイニス

(20)

 祐輔とサッカーの話をするのは好きだが、今日は風向きが悪いようだ。他にも情報を集めたかったので、伍良は話題を変えることにした。
「相談したいことがあってさ」
「伍良が相談事なんて珍しい。どんなことでも力になるよ」
(落ちこんだり、元気になったり、忙しい男じゃなぁ)
 伍良が話を持ち掛けると、落胆していた祐輔が顔を上げた。白い歯がこぼれそうな爽やかな笑顔を向けてくる。親友の態度に伍良は面食らっていた。
「週に何回かバイトをしたいと思っているんだけど、時給がいいところを知らないか?」
「バイトか。きつくてもいいのか?」
 相談事を聞いて、祐輔は考える素振りを見せた。商店街に家がある祐輔ならバイトの募集に詳しいかと思ったのだ。
「体力には自信があるからな。あと従業員にまかないとか出してくれそうな気前のいい飲食店がいい」
「給料が良くて飯も出してくれそうな店なら一件だけ知っている」
「さすが持つべきものは親友だな。助かるよ」
「……親友かぁ」
 感謝の気持ちを伝えたつもりだが、祐輔は少し表情を曇らせていた。だが、すぐに笑顔に戻ったので、伍良はあまり気にしなかった。
「先方には伍良のことを伝えて、面接ができるよう取り計らっておくよ。俺がその店まで案内するけど、明日の放課後は大丈夫か?」
「それはいいけど、祐輔にはサッカー部の練習があるだろ」
「伍良を紹介したら、急いで学校に戻ることにするよ」
「何だか悪いなぁ。俺も祐輔に相談事があれば力になるからな」
 昔から商店街に住んでいるので、祐輔は近所の店に顔が広いのだろう。親友の口利きがあった方がバイトにも有利に働くはずだ。
「そ、それなら今度サッカーシューズを買うつもりだから、休日に付き合ってくれよ。伍良はサッカーの知識に詳しいからさ」
 スパイクがすり減ってきたので、祐輔は新しいシューズが欲しいようだ。伍良に相談を持ちかけた祐輔は、何故か焦ったような口調だった。顔が赤くなっている。祐輔の態度に疑問は持ったが、伍良にとっては難しくない話だった。
「そんなことでいいのか。別にそれくらい構わないぞ」
「う、うん、楽しみだ」
 そんなに新しい靴を買うのが楽しみなのだろうか。祐輔は満面の笑顔になっていた。

 放課後、伍良は水咲の案内で手芸部の部室に向かった。先週までなら準備体操をしてグラウンドを走っていただろう。運動をすることが当たり前だったので、体を動かしてないともやもやした。
「ここがあたしたちの部室だよ」
「狭いな」
 部室には作りかけの作品や材料が置かれている。六畳ほどの空間だ。これでは伍良の部屋と大差ない。
「仕方ないよ。部員が少ないから」
「何人なんだ?」
「四人だよ。伍良君が入ってくれたら五人だね」
「廃部寸前じゃないか」
 サッカー部の人数は多かったので、どうしても比べてしまう。手芸部は部活として成り立つぎりぎりの人数だった。あまり人気がないらしい。
「寡黙な子が多いからね。勧誘には熱心じゃなかったのもあるかなぁ」
「そっか」
 今の伍良にとっては部員の人数が少ない方が疲れなくていい。大人しい子が多いなら、干渉してくることもないだろう。
「部室の窓からグラウンドがよく見える」
 手芸部の部室からはグラウンドが一望できた。サッカー部員が走っているのが見える。祐輔の姿もあった。
「あいつ目がいいな」
 窓にいる伍良に気づいて、祐輔が手を振ってきた。軽く手を振り返したが、伍良の心境は複雑だった。外の様子を見ていると、窓から飛び出したくなる。サッカー部の練習に混じりたかった。
「運動部員の声がここまで届いてくるね」
「作業の邪魔にならないのか?」
「気になるなら、音楽でもかけるよ。でも、作業に入ったら、周りの音なんて聞こえなくなるけどね」
 水咲がクラシック音楽をかけてくれたので、外から聞こえる運動部の声がましになった。完全に遮れるわけではないが、心が幾らか落ち着いてきた。これで手芸部の活動に移れる。
「小物を作るのに興味はあるけど、俺は全く経験がないからな。どうすればいい?」
「そんなに気張ることはないよ。初めは簡単なことから始めよう。そんなに材料はいらないから、まずはミサンガからどう?」
「俺に作れるかわからないけど、いいかもしれないな」
 縁起を担いでスポーツ選手が巻いていることもある。伍良も男に戻れることを願掛けして作ってもいいかもしれない。
「やってみれば簡単だよ。この中から好きな糸を選んで」
「白、青、水色あたりにしてみるかな」
「あたしが手本を見せるから、同じようにすれば大丈夫」
「わかった。やってみる」
 水咲が刺繍糸を編むのを見ながら、伍良も真似をして手を動かしてみた。何も道具を使わないで済むのが手軽だった。緊張した面持ちで手を動かしていた伍良だが、少しずつ形になっていくのを見るのは楽しい。集中していた伍良は他の部員が入ってきたことに気づかなかった。
「はい、完成だよ」
「俺でも出来るんだなぁ。思ったよりも簡単で拍子抜けたよ」
(面白そうじゃ。妾も作りたくなるぞ)
 初めて作った作品を見て、伍良は緊張を解いて笑った。水咲が作ったものに比べれば糸の編み方が甘いが、伍良でもちゃんとミサンガとしての形になっていた。不器用な伍良が手芸部を続けられるか不安だったが、これなら何とかなるかもしれない。伍良は手首に巻いた空色のミサンガを眩しそうに見ていた。
「初めから難しいことをしても続かないからね。まずは雰囲気から慣れてもらえればと思って」
「こうやって自分の手で小物を作るのは意外と楽しいな。毎日は難しいかもしれないけど、俺も手芸部に入らせてもらっていいか?」
 手芸部の活動は奉納品の修理に役立つと思ったが、果たして男だった伍良が続けられるか不安だった。部員は全員が女。空気に馴染めないと思ったのだが、手芸部の活動は静かで部員は黙々と作業をしていた。職人気質な人間が多いらしい。作っているものは可愛らしいのに、甘い雰囲気はあまりなかった。
「大歓迎だよ。これからよろしく」
 水咲が差し出してきた手を伍良が握ると、部員が作業の手を休めて小さな拍手を鳴らしてくれた。

 手芸部の活動が終わると、伍良は水咲と一緒に帰った。いつもはサッカー部員の男連中と帰っていたので、ちょっと不思議な感じがする。
「ミサキチのお陰で楽しみながらやれそうだよ」
「あたしも話し相手が増えて嬉しい。同級生はいなかったからね」
 伍良が入部を決めたので水咲は喜んでいた。顔から笑顔が途切れない。
「ただ俺にも事情があってさ。入部したばかりで悪いけど、明日は用事があるんだ」
「担任の先生はあまり顔を出さないからそれは大丈夫。でも、なるべくなら参加して欲しいな」
「俺もそうしたいけど、バイトで金を稼ぎたいのさ。これから凝ったものを作ろうと思うなら、材料費もかかるだろ」
「余った布の切れ端や糸ならあげられるけどね。使わなくなった古い衣服を利用する方法もあるよ」
「そっか。わざわざ買わなくても、いらなくなったものを再利用するのも手か。参考になったよ」
 材料は全て新品で買うつもりだったが、古くなったものを再利用すれば負担は少なくなる。それに奉納品を修理するには、古い布地や材料の方が馴染むだろう。古色が出ていいかもしれない。
「家で使わなくなったものを探してみるかな。母親がいらない糸とか持っているかもしれない」
「それがいいよ。発想次第で色々と作れるから」
「何だか希望が出てきた気がする。ミサキチには助けられてばかりだな」
「お互い様だから気にしなくていいよ」
 伍良に感謝されて、水咲は照れ臭そうに笑った。
 この調子で工芸の腕を磨いていけば、奉納品を修理できるようになるだろう。そうすれば、瑞穂の力も回復するはずだ。

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修堂むつみと修堂いつきは二卵性双生児の○学二年生。
「ブルマを穿けばお姉ちゃんがオナニーしているところを再現できるはず」
いつきは姉のブルマに手を出した。
しかしブルマを穿いた瞬間いつきは女の子に変態してしまった!
しかもその場面を強度のブルマフェチむつみに目撃されてしまい・・・


って、そそるシチュw



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08/21のツイートまとめ

amulai

RT @Takashi_Shiina: お前らは「作者がこう言ったから」をそのまま信じるのかククク・・・いいことを教えてやろう・・・俺たちは毎週描くだけで手一杯だぜ!(すごい説得力)
08-21 23:40

RT @IDockiE: やむを得ず二枚になって漫画調になったけどできましたhttps://t.co/zfqk0Ykakm http://t.co/7Il9zKUcWj
08-21 18:30

RT @F_TSF: 去年のコミケの時点の知名度で午前中の2時間340部いけたんだから、今年の更なる豪華ラインナップと知名度のアップがあれば、600部はいけるだろ(慢心
08-21 18:28

RT @mame_jyuzu: 皆さん、おはようございます。誤りを批判・非難するのは大事。だけど、度が過ぎた個人攻撃はただの“いじめ”だと思うんだよね。議員でもデザイナーでもその人個人を責めるんじゃなくて、行いを責めなきゃ。溜まったストレスの憂さ晴らしに叩いてるようにしか見えな…
08-21 08:22

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