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チェンジ・ライフ・ラプソディー2 (16)~(20)

作.エイジ

 パン。パン。パパァーン!
「面! 手ぇ!」
「胴! 面!」
 竹刀の打ち合う音と、気合の入ったかけ声が体育館に木霊する。
 我が剣道部はこの前の練習試合に勝利し、かつてない程盛り上がっていた。
 特に勝利を収めた三人のうち二人―――花穂と春菜ちゃん。この二人は今ノリにノッていて、その成長速度はめまぐるしいものがあった。
 今も現に―――
「面!」
 パァン!
 春菜ちゃんの繰り出した面が俺の竹刀をかいくぐって炸裂する。
 文句なし。一本だ。
 だというのに春菜ちゃんは面を外すと、
「部長! 真面目にやってください!!」
 と声を荒げた。
「………真面目にやっているつもりなんだけど」
 俺はそう言うが、
「嘘もいい加減にしてください。真面目にやって部長が私なんかに一本取られるわけないじゃないですか。いくら練習で、私が以前より上手くなっていたとしても、です」
 そんな事はない。
 そう言おうとして―――
「………………」
 口を紡ぐ。
 ………確かにいい攻撃だったし、春菜ちゃんも上手くなった。それはまぎれもない事実。
 事実だけど、それを差し引いても俺と春菜ちゃんでは絶対的な実力差があるのもまた事実だった。
 現に今の攻撃は俺にはきちんと見えていたし、反応もできた。防ぐどころか、返し技を仕掛ける事だって可能だった。
 だけど俺はそれをしなかった。
 確かに怠けていると言われても仕方ないかもしれない。
 何も言えない俺に焦れたのか、
「もういいです!」
 そう言い放ち、
「いつまでもそんな調子なら部活にこないでください。迷惑です!」
『!!?』
 流石にその言葉は聞き流せなかったのか、雪緒達三姉妹が反応する。
 だけど俺は彼女達を手で制し、
「………わかった。確かにあたしがここにいても邪魔だけみたいだし、今日はもう帰るね」
 春菜ちゃんは俺のその言葉に驚きながらも、
「そうしてください」
 俺は頷き、鷹野に視線を向けて、
「後の事は任せてもいい?」
「心配無用ですわ。あなたはまず自分の事をなんとかしなさいな」
「………はは」
 俺は最早返す言葉もない。
 そして部室に入って防具を脱ぐと着替えもせず、荷物も持たないまま、ふらふらと出て行った。


 どこをどう彷徨ったのか。俺はふと気がつくと見知らぬ廊下に立っていた。
 高さから考えて多分三階の辺りだろうか。時間が時間なので人の姿はほぼ皆無だ。
 俺はなんとなしに無人の教室を覗き込み、
「………失礼しま~す………」
 そ~っと中へと入り込む。
 そこにあったのは見慣れた机と椅子と黒板。そして窓から覗く見慣れぬ風景だ。
 それをぼ~っと見ながら俺は考える。
 考えるのは部活の事。雪緒達の事。春菜ちゃんの事。勇助の事。鷹野の事。自分の事。
 そして―――直樹の事。
 それぞれがバラバラで。でも実はそれらは全部繋がっていて。どれか一つを解決すれば終わりじゃない。複雑に絡み合っている糸を慎重に解きほぐさなくちゃいけない。
「………そんな事、できるんだろうか………」
 できない。とは言いたくない。
 でも難しい事は間違いない。
 ………前途多難だ。
 ………そしてそんな事を考えていたからか、俺は気づかなかった。背後から忍び寄る人影に。
「わ!」
「うわあああぁぁぁ!?」
 俺は飛び上がらんばかりに驚き、背後を振り向く。
 そこにいたのは―――
「よっ」
「勇助~っ!」
 俺は驚きを怒りに変えて、勇助の首を絞める。
「ちょっ! 死ぬ!!」
「いっそ死んでしまえ!」
 そう言い捨て、投げ捨てる。
 勇助は咳き込みながら、
「ごほごほっ。ったく、ひでえなぁ………」
「自業自得だ!!」
 ふんっと息を吐く。驚かせやがって………。
「まあいいや。で? 仁はこんなところでなにを?」
 立ち上がり尋ねてくる勇助。
 俺はそれに対してただ、
「なんでもいいだろ」
 と素っ気なく答える。
 すると勇助は、
「そ~だな~。今は部活中なのにどうしてこんな所にいるのか、とかささいな問題だよな」
 ぐっ………
「………そういう勇助はなんでこんな所にいるんだよ」
 せめてもの抵抗でそう返すが、
「俺? 俺は自主休養中」
「………あっそ」
 なら俺が言うことはなにもないな。
「で、だ。こうやって休養しているわけだが、思いのほか暇でね。せっかくだし一緒に休もうぜ?」
「は?」
 なにを言い出すんだ、こいつは。
 そんな俺に構うことなく勇助は、
「いいだろ? 茶ぐらいは出すからよ。どうせやることもないんだろ?」
「………………」
 黙りこむ。悔しいが図星だ。
 確かにやる事があるわけじゃない。ここにいつまでもいるわけにもいかないだろうしな。
 なら勇助とダべるのも悪くない………か。
「わかったよ。ご馳走になる」
「よっし。そうと決まれば善は急げだ!」
「わっ! 押すな馬鹿!」
 背中を押され、俺はサッカー部の部室へと向かう。
 ………この時に気がついてもよかった。これは仕組まれた事だって。

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姫色ストーリーテラー(女体化同人RPG)

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変身少女チェルシー

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03/19のツイートまとめ

amulai

RT @KU__MA__NO__MI: 親友の女嫌いを克服させる為の特訓をしてやってる甲斐もあって女子とも普通に話せる様になってきた親友がクラスの女子の事を話してると特訓の成果を聞けて嬉しい筈なのに「……それよりさぁ」と話を遮って別の話題を振ってしまう時のTSっ娘の顔を撮影する…
03-19 22:59

RT @YuukiNijino: 『サポーター2万人集められれば表のメディアも記事にしてくれる』―山田太郎議員が表現の自由を守る党の今後の戦略を語る - 二次元規制問題の備忘録 https://t.co/KpXbm1yPto次の目標は2万人です。山田議員に末永く二次元を守って…
03-19 22:59

@yamatoshundei  いや、小学生がアウト。
03-19 18:24

@yamatoshundei  掲載しました!思わぬところで伏字が出てしまいましたが・・・ともかく有難うございました!
03-19 17:33

RT @tamakinozomu: 「子供が学校で「お前の親父エッチな漫画描いてる」ってからかわれるようになったら描けなくなる」実感のこもったお言葉でしたね。
03-19 11:49

RT @stronas_69: 敵自律兵器に絞め殺されたミミズク娘がそのまま敵軍に鹵獲され全身義体のサイボーグ兵に悪堕ちした図 https://t.co/8HM9Z2x2Z3
03-19 10:53

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