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アスランとナタリー ~策謀の秩序~ by.黒い枕&松園 〈3-3〉
「だ、だからって――こんな、こんなッ!せめて覚悟させてからやって下さいよぉお!」
「だってあんた絶対に嫌がるじゃないのよ!覚悟なんてさせていたら時間の無駄よ!無駄!!」
「うう、でも……でもぉお!はぅううう――もう二度と男のカラダなんて成りたくなかったのにぃぃ!」
「ま……まあまあ。……どうどう」
「くうう!わっ、私は……うっ、馬じゃない!う、うぇえーん!」
乙女にとって屈辱的な姿から解放されたものの、今度は乙女そのものでなくなったナナミは、メソメソと涙ぐんでしまう。
そんな妹を慰めつつも、姉のナターシャは笑いを堪えるので必死だった。
(だめ!笑っちゃ……でも。くっ、くぷぷ……そんな姿で泣かれても気色悪いだけだわ!!)
先程までの姿なら、まだ良かった。
けれども、今のナナミの姿はとても女には見えない。
歴戦の戦士を思わせるような逞しい肉体であり、精悍な顔立ちなのだ。
(く、くははっ……お腹が痛いっ!)
だからこそ、そんな外見のナナミがナヨナヨと涙ぐんでいると、余計に可笑しさが際立ってしまう。
(くふふ!うふふっ……今のアスランとナタリーを見ていても飽きないけど……男に”戻った”ナナミも非常に面白いわね。……ペンダントの不調を偽って暫く男のままにでもしておこうかしら?)
慣れない男の体に不安がっている妹を観察しつつ、ナターシャは恐ろしいことを考える。
そもそもナナミは男の体を嫌がっているものの、今の姿こそ彼女の本来の姿だと言えるのだ。
少なくとも魔王軍に妙な術を掛けられてからは。
(……あの魔王軍の幹部も……サキュバスの女の子も本来は別の術を掛けるつもりだったんだろうけど……うん。いい仕事してくれたわ!思わず感謝しちゃう!)
それは旅の途中の出来事だった。
魔王軍の幹部を名乗るサキュバスの攻撃によって、ナナミの体は男になってしまっていた。
それをナターシャは可愛い妹のために――勿論、十分にからかった後で――どうにか元の姿に戻れるようにしたのだ。
その結果、ナナミは魔術を仕込んだペンダントを身に付けている間は女の子に姿になり、ペンダントを失えば、立ちどころに男の肉体へと変身する体質になってしまったのだ。
「……なんですか、姉さん。その非常に気になる目付きは」
「……へ?」
不意に気が付けば、何時の間に妹――今は『弟』と言うべき――が半眼で睨んでいた。
「……まるで私が男の体で困っているのを楽しんでいるような目なんですか?……と言うか、暫く男のままにして遊んじゃえと思っているような目なんですけどもォォ!?」
「あ、ちょっと!お、落ち着きなさいッ!!」
流石は双子の妹である。
姉の考えなど、怖いぐらいにお見通しだった。

(ああもう――だからそんな顔されると、ますます……からかいたくなっちゃうんじゃないのぉ!!)
もっとも、それで反省するナターシャではなかった。
まあまあと宥めつつも、口元をニタァと釣り上げる。
「でもさぁ、男の体を嫌がっている割に……発情期の犬みたいにアスランの処女を奪っちゃったのはどこの誰かしら?」
猫がネズミを嬲る。
……と言うか、ドラゴンが人を嬲る光景が見えるくらい――酷く意地悪な声で、言い放つ。
途端、ナナミは真っ赤な顔で狼狽した。
「なっ、なああ!?誰がアスランさんの処女を奪ったって言うんですか!?な、ナタリーさんの体の処女を奪ったんです!……うわああ!?私は何を口走って!!」
男にされたナナミ。
偶然その場にいたナタリーの体をしたアスラン。
そして、相対していたのは性を弄ぶ魔性の存在――サキュバス〈淫魔〉。
どれかでも欠けていたら、あるいは違う未来になっていたのかもしれない。
けれども、男になってしまったばかりのナナミにはサキュバスの精神攻撃に抗う術を持たず、男として――否、牡として発情し、暴走してしまった。
後は語らなくても分かることだろう。
別人の体とは言え、女となっている好きな人が目の前にいれば、本能すらも牡になったナナミは、もう止まらない。
男の劣情のまま、妹はナタリーの肉体のアスランを犯してしまったのだ。
「どっちでも変わらないでしょ?ナタリーの体にいるアスランをアンアン鳴かした事実は変わらないんだから。あーあ、可哀想なアスラン!幼馴染の女の子に、女として陵辱されるなんて!なんて悲惨なのかしらねぇ……!」
「うう、だって……あの時は仕方なくて!男の体が凄すぎて……と、兎に角そのことは忘れてくださいぃ――!」
今でこそアスラン、ナタリー、ナナミの中ではあの時のことは忘れることにしている。
だが、そう簡単に割り切れるものではないだろう。
事実、ナナミは過去を振り返り、恥ずかしさに顔を赤く染めている。
「で、でも……ナタリーさんのナカ、とても気持ち……よくて。泣き喚くアスランさんも……すごく可愛くて……ああダメ!忘れなきゃ!忘れなきゃダメ!!」
もはや姉の視線すらも意識していないのか。
ボソボソと本音を漏らしている妹。
その姿がますますナターシャの加虐心に勢いを付けた。
(ああ――もう最高!鼻血が出ちゃいそう!アスランといい、ナタリーといい!!ナナミといい!どうしてこうあたしを興奮させるような態度や言葉を取るのかしら!?もうこれは……あたしへの挑戦よね!うんっ!!)
女の子としてアスランに確かな好意を抱いているナターシャ。
けれども、常人とは一味違った思考回路を持つ彼女は、思い人が女の子として犯されようが、問題とは思っていなかった。
それどころかナタリーやナナミどちらとくっついてもいいと考えていたのだ。
(恋人、妻――そんな肩書きに興味はないわ!愛人でも構わない。あのアスランが困ったり、恥ずかしそうに涙ぐんでいる姿だけで……ああ体がゾクゾクするほど興奮するわ!!)
誰と結ばれてもいい。
……否。
もうこの際、彼が『男』でも『女』でも構わない。
代わりに――。
(うふふ。アスラン――覚悟しなさいよ!ナナミも……そしてナタリーもあなたが好き。そして私もあなたが……いいえ、あなたたち三人が――大好きなんだから!絶対に……逃がさない。くすっ!ここまで来たら……全員の想いに対して責任をとって貰うんだから!あははッ!……うふ、ふんっ)
一生逃がさないと心に誓う。
「ほらっ!何時まで気持ち悪くクネクネしているのよ!その無駄にパワーアップした腕力でさっさと牢屋を破壊してよね!ナナミ!!」
「ううう……絶対……ぐずんっ。後で……仕返ししてやりますぅっ!!」
紅の魔女は静かに微笑みながら、独りで悶えていた妹を正気に戻すと、アスランとナタリーの救出に向けて動き出した。
05/11のツイートまとめ
amulai
RT @soug143S: 「ククク…たとえ私が倒れても第二第三の魔王は現れないから私が頑張らなきゃ…」「やめて」「私が居ないと魔王軍回らなくなっちゃうから休まず頑張らなきゃ…」「やめて」
05-11 23:32@tefnen 修正しましたー!
05-11 22:33@YuukiNijino 参戦したのですが残念です!次も頑張りましょう。
05-11 22:06RT @YuukiNijino: 自民党公式のネット投票で参院選の自民党比例代表公認候補を決めるオープンエントリーの結果が発表されましたが、残念ながらアニメ・漫画等を含む表現の自由を重視する荻野浩次郎氏は選外(https://t.co/PegTCamPbF)荻野氏は議員秘書でも…
05-11 22:05RT @Nintendo: [任天堂HP]『カルドセプト® リボルト』の情報を掲載しました。ゲームの基本紹介のほか、カルド・セプ子による紹介映像も公開しています。 https://t.co/R6zi3aJ1Hl https://t.co/iRNqxUERLA
05-11 22:05今週のイラスト企画は!https://t.co/HKqJYwry4wまこも葦乃さん@0w0_CaOに母乳を飲ませれば赤ちゃんのIQが上がるという噂に基づき、巨乳にされた東大生北井 謙哉を描いてもらいました!ブログに全体絵あり。 https://t.co/PO2i46RA8r
05-11 22:04RT @marneko: というわけで1話の扉絵です~金曜公開をよろしくです!0話は今読めます→https://t.co/kUcW9gCtGO https://t.co/MK0pV2SkMV
05-11 22:00RT @kazu_fujisawa: みんな大学人は、学問的な追求に夢中で、世の中の役に立たないことばかりを税金でやっていてけしからん、みたいに思ってるみたいだけど、とんでもない! ほとんどの人は学問的な追求すらまったくやってないし、世の中の役に立つような研究成果が出せる人なん…
05-11 18:48RT @stalemate: うつ病の患者数が女性は男性の二倍なので女性はうつ病になりやすいのではと考えられていたが、うつ病になった人のうち自殺した率が男性が女性の二倍になっていることがわかり、単に男性は重症化しない限り受診しない社会システムになっていることが明らかになった回
05-11 18:46RT @uetora_wav: 初めて就職した会社ではおっさんに怒られておっさんに媚び売って月給13万だったけど今はおっさんのちんぽしゃぶっておっさんに夢売って1日13万稼いでる
05-11 18:42