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アスランとナタリー ~策謀の秩序~ by.黒い枕&松園 〈4-1〉



「……ん、あれ……ここは?」
重たい瞼を手で擦り、ゆっくりと辺りを見渡す。
質素な家具に、自身が横たわっていた小さなベッド。
どんな町にもありそうな宿屋の一室が、そこにはあった。
(俺……なんで、こんなところに……?)
ベッドから降りる。
すると、胸元のバストが盛大に弾む。
(うぅっ……朝からこの重さは……やっぱり気が滅入るなぁ)
存在を主張し過ぎる乳房の波打ちに、彼は――アスランは起きて早々に眉尻を曇らせる。
「はぁあ……早く男に戻りたい。いや……ナタリーの体が嫌ってわけじゃないけど……それでもなぁ……」
『――へぇ。もう聞いているから驚かないけど……本当にお嬢ちゃんって中身が男の子だったのね』
「うわっ!?だ、誰だ――!?」
返事を期待していた訳ではないのに、己の愚痴に反応する者がいた。
急いで辺りを見やる。
けれども、部屋の中にいるのは彼だけである。
「……?な、なんだ?」
『え?ちょっと!?もしかして私のこと忘れちゃったの!?ここよ!ここ!』
いや、違う。
姿形はない。影も見当たらない。
それでも、己の意思で甘ったるい声を発する存在が、確かにここに居た。
アスランの『中』にいたのだ。
「なぁ――ッ!?」
声が聞こえてくる方向に、と言うか、下に目を向ける。
不本意ながら見慣れてしまった乙女の胸元。
ナタリーの豊満すぎる胸部と鎖骨の間辺りに、艶めかしいピンク色の紋章が浮かんでいた。
(なんだ、これ?)
アスランには、瞳に映る紋章に覚えがなかった。
そもそも大切にしなければならない借り物の肉体に、このような刻印を付ける訳もなく――。
「――え?な、なんだコレ!?」
軽くパニックに陥る。
すると、再び謎の声が語り掛けて来た。
『ハァァ……もう。すっかり忘れているのね……いいわもう一度教えて上げる!私よ、私!私の名前は――ベアトリスよ、お嬢ちゃん!』
「べ、ベア?ベア……トリス?――ああッツ!?」
記憶が、一気に舞い戻る。
(お、思い出した!?ベアトリスだ!じゃ、じゃあ――あのお城での出来事は全て本物で……あううう!お、俺……ナタリーに犯されたんだ!しかも何回も!)
真っ先に何度も何度もナタリーに犯された恥辱の記憶が、意識を支配した。
逃亡することに夢中になって、深く省みることはなかった。
けれども、寄りにも寄って自分の体を持った王女に女として抱かれた事実は、アスランの心に複雑な心境を齎す。
(ああ!ナタリーにどんな顔をすればいいんだ!それにナナミやナターシャにも知られちゃったし!!うう……俺が何の抵抗も出来ずに、恥ずかしく乱れた姿も!男なのに!し、しかも……気持ちよくなってきて――って!俺は何を考えているんだ!!)
ただ無抵抗に力尽くでモノにされてしまう恐怖、悔しさ。
今、思い出しても恥ずかしさのあまりに死んでしまいたい。
――が、同時にナタリーに胸を撫でられた感触や強く包容された際の心地よさ。
そして、女陰を執拗に男根によって刺し貫かれた灼熱の悦楽。
それらを考えてしまうと、どうしても体が火照り出してしまう。
嫌で、恥ずかしかった筈なのに。
(く、薬のせいだ!魔法陣のせいに決まっている!……抱かれるのが……頭が馬鹿になるくらい気持ちよかったなんて!うう……気の迷いだ!)
胸に確かな喜びを感じてしまう自分。
やはり死にたいほど恥ずかしい。
だが、それでも『女』の悦楽が頭から離れられないのだ。
『もうしっかりしてよ、お嬢ちゃん。幾ら三日間眠っていたとは言え、ボケっとし過ぎているわよ?』
「う、うるさい!お嬢ちゃんじゃない!俺は男――お、おい?ベアトリス、今なんて言った……三日間?俺は三日間も気を失っていたのか!?」
『そうよ。ドラゴンに乗って暫くしてから、あなた気を失ったのよ』
「……ほんとう、なのか?」
『恐らく私の力を使った影響ね。まあ慣れればそんな心配もないと思うけど』と言うベアトリスの説明も、耳には入らない。
(本当に……あれから三日が経過しているのか?ナタリーやナターシャ!それにナナミは!?ナナミの怪我は!?確かめないと!)
仲間の安否を気にかけて、アスランは部屋の外へと飛び出した。
「ナタリー!?ナターシャ、ナナミ――!!」
大声を叫ぶ。
すると、返って来たのは思っていた以上にのほほんとした声だった。
「あっ、アスランっ!?」
「目が覚めたのね!こっちよぉ!」
「そっちか!?」
声のする方に、足を進める。
椅子に腰を掛けているナタリーと、ナターシャがそこにはいた。
(な、ナナミがいない!?)
唯一ナナミだけが、その場にいなかった。
アスランは早速、二人に問いかける。
「な、ナナミはどうしたんだ?大丈夫なのか?そ、それとあれからどうなったんだ!?」
「えっと、それはその私の口から説明するのは――ちょっと難しいのですが」
「あの子は大丈夫、命に別条はないわ。むしろ、元気すぎるくらいで。まったく問題はないわ」
困った風に顔を顰めるナタリーと、ニタニタと笑うナターシャの態度に疑問を抱く。
だが、それよりも前に壁より謎の音が響いてきた。
ドン!
「い、今のって……」
「ナナミ!?ダメですよ!壁が壊れます!!」
「そうよ!壁の修理費なんて出したら、それこそ貯金がそこを付いちゃうんだからね!それでもいいの!?」
「やっぱり今のナナミ!ナナミなのか!?」
正体不明の音の原因が、心配しているナナミであると知ったアスランは、急いで壁の向こう側へと――彼がいた小部屋とは別の部屋へと向かおうとした。
しかし、それをナターシャに引き止められる。
「ダメよ!アスラン!今はまだ……あの子の体調はあたしが保証するから、安心して!」
「だ、だが――!」
「まずはあたしの話を聞くの!ほら、座りなさい!!」
「……わ、分かったよ!」
取りあえずは、ナターシャの言葉を信じることにした。
渋々ながら椅子に座る。
「そ、それで……俺が気絶した後のことを話してくれ」
「――そうですね。まず私たちが、致し方なく火竜で飛びだった後になりますが……私が意識を取り戻してから暫くして今度はアスランが意識を失いました」
「それで、一旦どこかで体を休めようって話になったの。クーちゃん適当な場所に降りてもらって、今は宿屋に滞在中。で……アスランが起きない間に」
『――私との自己紹介済みよ。お嬢ちゃん』
「そ……そうだったのか」
意識を失ったアスランを、ナターシャが調べるのは当然の流れだった。
その過程で例の力――鎧を身に纏い、身体能力が向上した出来事――を引き起こしたベアトリスと奇妙な交流を済ませていたのだ。
「いや。最初はどんな如何わしい存在かと思ったけど、話せばとっても趣味がいい子で助かったわ。お陰で今じゃ意気投合よ!ねっ、ベアトリス!」
『勿論よ。ナターシャ!』
「……」
自分の胸元にウィンクをするナターシャと、それに元気な声を返すベアトリス。
何だろう、アスランは嫌な予感しかしなかった。
「あっ、そ、その!ナタリー……ベアトリスの件なんだけど!」
しかし、今はそれどころではない。
彼は申し訳なさそうな顔で、ナタリーを見やる。ビクビクと怯えながらに。
「あっ……それはその……もっ、もういいです!緊急事態でしたし、ベアトリスのお陰で助かったのは事実ですから」
「……でも……ナタリーの体を勝手に……その悪い言い方だけど……売ったようなものじゃないか」
本来激怒してもおかしくない筈のナタリーは、予想に反して微笑みを浮かべていた。
「……もう気にするのはやめましょう。私たちが置かれた状況が状況ですから。それにアスランや皆を守れるなら、これくらい平気です!」
「そ、そうか――!」
彼女らしい真っ直ぐな決意に圧されて、アスランは少し気恥ずかし気分になった。
(ますます男らしくなったなナタリー……って、だめ!変なことを考えるな!ナタリーは女
!ナタリーは女!!そして、俺は男だ!!)
危なく心臓がキュンキュン、と高鳴りかけた。
まだ本調子ではないのだろうか。
彼女のことを『男』と見てしまう。そして、思考が『女』みたいになっている。
(気を付けない!これ以上、女っぽくなって堪るか!!)
折角、城から脱出したのだ。
これまで失ってしまったモノ――男としてのプライドや、男としての名誉――を取り戻す勢いで、ピンク色に染まりかけた心を叱咤する。
だが、今尚も王女の体と言う、若々しい上に濃艷な体付きの女体に精神を封印された男に、そう簡単に甘い展開は訪れない。
彼は直ぐに悟る。
城から逃げ出し、ナタリー、ナターシャ、ナナミ……そしてベアトリスと旅をすることこそが、本当の受難の始まりだと。

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たたかえ!!ジーンアイナー(堕ち玩さんの新作)

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手塚版っすか。

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05/25のツイートまとめ

amulai

RT @mfmfwataame: いつの間にか女の子になって(されて)た https://t.co/LCqq6UlVtJ
05-25 23:50

あむぁいおかし製作所の今週のイラスト企画は!https://t.co/tM8LxDPNEY佐藤黒音さんに「ある日女ヒーローに変身して戦うことになってしまった男の子」を描いてもらいました!SS募集中です! https://t.co/eLtnBwTZVf
05-25 20:42

RT @anno_bot: 『ヤマト』のセリフを覚えていることって、いま、すごく役に立ってます。専門用語を羅列するのに、僕はなんの苦労もないですから。そういう単語がバーッと出てくる。波動砲の発射過程だけで二分。大砲を撃つだけで二分も描写があるんですよ、五話の時には。あれがいまで…
05-25 20:21

進むも女体化。退くも女体化。#TSFの卵
05-25 20:14

RT @semimogura: 変身ヒロインかえでちゃんの受難シリーズ。長くなったのでまとめました。 https://t.co/wheyGRsHlX
05-25 15:51

RT @kazu_fujisawa: 僕は大学入試改革に賛成だが、それは人物評価が大切だと思っているからではない。範囲の決まったしょぼい受験勉強では測れない高度な学力を組み上げれると思うからだ。人格なんてどうでもいい。強いて言うなら、数字こそが人格である。
05-25 15:51

RT @kazu_fujisawa: 僕は日本の教育システムをたびたび批判しているが、それは偏差値70オーバーの超トップ層のしょぼい勉強内容や従順な性格にしてスポイルしてしまうなどの国家的な面に注目しているのであり、ほとんどの子供はそこまで受験勉強にのめり込めないし素質もないの…
05-25 15:50

RT @CyberIguana: Q:どうすればデキる人になれますか?A:ダメなラーメン屋を観察しろ。答えは全てそこにある。・1挙1動が遅い・義務でやってる感全開・客に爽快になって欲しい気持ちが無い・サービス精神の欠如は愛の欠如で、・1度でもマズいラーメンを出され…
05-25 11:40

RT @rinko_hh: 副業を認める会社うんぬんの話をニュースでやってる。それで思い出したけど、1日の勤務時間が4時間くらい、額面10万以下の飲食店で『副業禁止』を掲げてる求人を見たことある。むしろ副業扱いにされる側の求人内容やんけ。職員も『正直これは求職者さんにも勧められ…
05-25 08:07

RT @Whoraibow: ラノベでも、デビュー作で消えちゃうような人の本って本当に売れていないから、古本市場にも出回らず、数十年後に累計で数百万部も売ったようなラノベの実本よりはるかに高価で取引されたりするかもしれないなあ……(ラノベ研究家必携! とかなって、本人、墓の下で…
05-25 07:23

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