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「淫獣の部屋」 ~ ♂殖栗 玉造シリーズ♀  ~ by ありす (6)

(6)-------------------------------------------------------

「あれ……?」

 気が付くと、硬くて冷たい床の上に横たえられていた。
 床の冷たさが体を冷やしていて、全身に絡み付いていた触手もなかった。
 
「うぅぅぅ……、あ、あいつは……?」

 薄暗い闇に目を凝らして見渡したが、淫獣の気配は感じ取れなかった。

「そうだ、体は? ぼくは女の子に?」

 固い床から半身を起こすと、肩に細い何かが垂れる感覚があった。
 一瞬びくんとなったが、直ぐにその正体に気がついて安堵した。

「髪が、伸びてる……?」

 慌てて体を確かめると、巨乳とは行かないまでも、それなりに重さと弾力のある二つの乳房と、その頂点に男のものとは明らかに異なる大きさの、勃った乳首があった。

「し、下は?」

 恐る恐る股間に手を伸ばすと、そこに手に馴染んだ肉棒は無く、代わりに柔らかな肉の裂け目があった。

「すごい! 本当に女の子になってる!」

 全身の疲労感を振り切ってぼくは立ち上がり、生まれ変わった自分の体を確かめた。

ING挿絵3
挿絵:松園

 急かされる様に、左手で乳房の膨らみを確かめ、右手で出来たばかりの処女地を探った。
 あまりに敏感な、秘裂の始まりにある肉の突起――クリトリスに触れると、痛みと紙一重の快感が全身を駆け上った。

「は、はぅぅ……」

 それだけで、軽いアクメに達したのだと思う。
 力が抜けて、床に膝をついた。

「そうだ、確か……」

 『スカーヒュドラは雌雄同体ですが、受精のためには他の個体と交尾をする必要があります』

 あの男の言葉が甦った。
 そうだ、ここで逃げないと、卵を産みつけられてしまう。
 もし、逃げ遅れたら……。
 でも、どこに?

 自分の足元ぐらいしかわからないような暗闇で、どこへ向かって逃げればいいのか、わからなかった。
 
 卵を産み付けられる恐怖に気が焦り始め、裸の体に汗が滲みはじめた頃、右のほうに光の裂け目が出来てそれは広がっていき、つばのある帽子を被った背の低い、太った男の影が現れた。

 助かった、と思った瞬間、暗闇の中から延びてきた、ウロコの生えた触手が手足を絡め取ると同時に、口にもぬるりとした太い肉の棒が押し込まれた。

 
*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*


「ふう、いけないいけない。思ったより商談に時間がかかってしまいました。少し時間を過ぎてしまいましたが、あの子は無事、望みどおりの体になれましたでしょうかね?」

 殖栗玉造は、汗をかきながら、公園のトイレの、奥の個室のドアを開いた。

「おっといけない。忘れていました」

 開けたドアの向こうは、ただのトイレの個室だったので、玉造はもう一度ドアを閉め、今度は、懐から出した黒い布を当てて、何かの模様を浮かび上がらせると、再びドアを開いた。

「もしもーし、大丈夫ですかぁ? あ、そういえば名前も聞いていませんでしたね。もしもしー。女の子になりたかったあなた、どこにいますかー?」

 しかし、玉造の問いに答える声は無かった。

「こう暗くては、なんだかさっぱりですね。そうだ、明かり明かり……」

 懐からランタンのようなものを取り出して、明かりをつけると、漆黒の闇の中から、無数の触手を蠢かす、大きなイソギンチャクが現れた。

「おや……?」

 そのイソギンチャク――スカーヒュドラの触手は、全裸の少女を絡め取っていた。

「んぐぅ、んぐぐぐぐぅ~」

 少女は全身を紅く染め、身悶えながらも何かを言おうとしていたが、スカーヒュドラの触手の一本が、小さな口いっぱいにねじ込まれていて、言葉を出せないようでいた。

「いやぁ、すみません。ちょっと次の商談をしていたのですが、思ったよりも長くかかってしまって、いやぁ、最近の若い男性と言うのは、意外に恥ずかしがり屋さんですなぁ、ははは」
「ぬぐぐっぐぅ~!」
「あれ? まだ捕まったままで? おかしいですね。もうあなたの体はとっくに女の子になっているのですが……」
「んー、んんんんぅ~」
「あの、もしかして、ちょっと遅かったですか?」

 玉造の問いに少女は、こくんこくんと頷いた。

「申し訳ありません。あ、でもご心配なく、ちょっと卵を産みつけられるだけですから。孵化したら、また開放されます」
「んんん~、んんぅ~っ!」
「でも、おかしいですなぁ。ここには他の個体なんか、いない筈なんですが、ひょっとして、交尾済みの個体だったのでしょうか?」
「んぐぅーっ! んぐぅーっ!」
「大丈夫です。こんどこそ、ちゃんと時間には間に合うようにしますから、ほんの10分程……。ああ、あなたにとっては170時間弱、といったところですね。1週間ほどの辛抱です」
「んんぅ~っ!」
「まぁ、人間のそれとはちょっと違って、物足りないかもしれませんが、出産の悦びも体験なんて、そうそう出来ませんよ。危険はありませんから、十分にご堪能ください。それでは」
「んんんむ~っ!! んんんむ~っ!! んんむっーっ!!」
「ああ、そうそう、これはサービスです。ご自分の姿がどのように変わったか、知りたいでしょう?」

 そういうと、どこから出したのか、大きな姿見と、ランタンを床に置いた。
 人の背丈よりも大きな鏡に、禍々しい巨大なイソギンチャクの怪物と、その触手に手足を絡め取られている、全裸の少女が映っていた。

「では、また、1週間後に……」
「んっ、んっー!! んっ、んっー!!」

 少女は必死の形相で呼び止めようとしたが、玉造は鼻歌を歌いながら、その空間から出て行ってしまった。
 
 開かれた光の扉が閉じられて、再び闇が空間を支配した。

<つづく>

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