FC2ブログ

Latest Entries

クジラの人魚姫 7-5 by.黒い枕

「も、もう大丈夫だからっ! 大丈夫だからっ! は、離れろよぉぉ!」

仔猫のような甘え声が利かなければ、まるで癇癪を起した仔犬の悲鳴を発し、ジタバタと暴れ――体の不調から、力までも仔犬並みだが――懸命に逃れようとした。 無駄と知りながら。

「やめぇ! 本当に――んあっ、はううっっ!」

だが、効果はなかった。 
むしろ、抵抗するほど彼女の、否、『彼』の胸元にぎゅむっ、と押さえ付けられてしまった。

(はうううぅぅっ! あっ、ああ! セシリウスの匂い――じゃなくてお、俺の匂いも、た、ただよってき――ふぁあああっ! あひぃぃんん~~~~っ!?)

抗しているうちに今度はセシリウスの汗交じりの体臭が鼻を擽ってきた。
伝わってくる体温や脈拍に加え、”異性”の体臭に脳が軽くパンクしかける。
もはや恥も外聞もなかった。 限界だった。
このままでは本当に本気で発狂してしまう。 たぷん、たぷるーん、ぐにんっ!

「う、だっ、だからぁああ――! い、いい加減にぃ……放してくださいぃ、ぃぃ!」 

圧迫が少ない片方のおっぱいを軽快に揺らし、顔を彼女へと向ける。 

「あのねぇ。 気づきなさいよ! 体調が明らかにおかしいでしょ、変でしょ。 それは――」
「~~~~っ! ちが、違う! 違う違う! 違うからなお前が思っているようなことじゃない! こっ、これはカゼだ! 風邪なんだ! もしくは沙希にセクハラされて体内リズムが崩れただけなんだ! 保健室っ!保健室で休ませろぉおおっ!」
(ダメ――! 絶対ダメだ! 沙希は勿論だけどせ、セシリウスにもお、俺が、俺がこいつの体でエッチな気分になってるって、自分の身体にドキドキ、バックンバックンしてるってことは隠さないとっっ!!)

セシリウスの口から今まで恐怖し続けた言葉が出そうになる。 狂乱の叫びで、その先を言わせなかったが、余程心的ショックが深かったのか、足に力が入らなくなる。
それでも彼女の暴走は止まらなかった。
引き摺られる形で、と言うか――大きな荷物か何かのように運ばれてしまう。

(あ、ああ! でも、でもでも! いくら疲れているからって、セシリウスが優しいからって、こ、こんな興奮するぅ、なんて――まさか、俺……沙希が言うようにお、女の子に、なり、なり……いや、そんなはず……んんっ、あん!)

たぷんっ、ぐにょりぃ、たぷんっ、ぐにゅんっっ と悩ましく揺れる乳房。 スカートを悩ましく押し上げる、美尻。
股間はこんもりと盛り上がっており、その中間には秘密の肉裂が鼓動を響かせていた。
清楚である筈のセーラ服を身に纏うも、むしろ破廉恥と言う形で美貌を振り撒く、卑猥に育ち過ぎた女体。
今現在の彼――『白方セラス』にとって日々の生活の一分一秒が恥辱と、禁断のときめきを禁じえない甘美な誘惑に蝕まれていた。
唐突に心臓のどよめきに襲われ、股間の内部が否応にも『キュン』と窄まる日々。
故に――気付けなかった。
セシリウスが本当に言いたかったことに。
自身の肉体に本当は何が起きていたかということに。
そして、借り物である人魚の体が”変貌”する。

「ひゃん! あうっ! うぐくっ? な、なんだか本当に、め、眩暈まで、あっ、あっあっ――っっ!?」

どんっ!
内側から突き破るかのように心臓が爆ぜた。
たぷるるんっ、と乳房が弾み、甘い悲鳴を堪えきれないほどの強烈な昂り。
血流を流れる一滴一滴の血が、全て蒸発したように、身体が軋んでいるようだ。
否、違う――。
ギシ、ギシ、バギっ、バギンっ、ギシギシッッ!!

「あ――あぶうううっ!?」

実際に音を立てて骨が少しずつ変動を始めていた。

(あ、あ! これ違う! い、いつもとちが、う。 こ、これは……っ!)

溢れ出す、文字通り滝のような汗。
情け容赦ない汗水が柔肌より滲み出し、クジラが身に纏うセーラ服を透明にして行く。
上着もスカートも嘘のように半透明になって、彼のラブリーなショーツとブラがピンク色の布地とフリルを曝け出す。

(あんっ、あひぃ! ち、乳首がぁ……興奮して、しちゃってるるぅぅ!)

淡く赤らんだ乳房の頂点の小粒が、ぷちゅりっ、と理性を狂わせる動きをした。

「あっ、あひんっ」

興奮する二つの乳首を晒している――その破廉恥さを気に掛ける余裕はない。 
たぷるん、たぷるん、と前屈みに移動する重力に足腰はいよいよ逆らえなくなる。 
クジラは反射的にセシリウスに抱きつく。
そして、不安と羞恥から彼女のシャツを握り締める。
――ぎゅうっ、と。

「始まっちゃった、か……」
「ま、まさか……」

抱いた恐怖を否定しようと震えながらに首を左右に振るう。 しかし、体は熱を帯び続ける。

(ど、どうしよう。 にげっ、逃げないと――でも、まだ靴も履いて――いやいや、そもそもっっ!)

おまけに、ここは――延々と歩いた居心地だったのに――未だ校舎の入り口だ。
周りを見渡せば下駄箱を中心に学生がうじゃうじゃといる。 談笑を楽しそうに交わし、少なく見積もっても十五人以上はいるようだ。
真っ赤に染め上がり、興奮を強め、汗をドバドバと流す身体の有様を恥かしく思うのだが、その破廉恥極まりないほど豊艶な女体はたぷるん、たぷるん、と胸を弾ませながら下半身を重くしていく。

「んあっ、そ、そんな!こ、こんな所で――あっ、あううぅっ!」

急速に生まれつつある新しい感触に戸惑い、体調の悪化も加わって、クジラは足を絡んでしまう。
仕方無しに傍にいた彼女に抱きつく。

「おっと……」
「あ、ありがとぉ、う……っ」

セシリウスの――元は自分の――胸を借り、どうにか転倒することだけは避けられた、が……。

「――ん、ク!? あぅあうぅっ! や、やだぁ !あくうぅっ!」

暴走する身体の発熱は止まらない。 むしろ、細胞の変動と共に加速する。
はあはあ、と苦しげな息継ぎをしながら浮き立ちそうになる意識を繋ぎ止めようとした。

(あ、ああひぃ――っ! むね、おっぱいがぁああ!! あうあううっ?)

たぷにゅんっ、ぷちゅりっ!
外へ汗を飛ばす乳房と、その頂点のふたつの肉芽が拉げ――生じるのは、快感の乱舞だった。
踏み止まろうとした理性と知性がハンマーに叩きつけられたように、一瞬で瓦解する。 
甲高い喜びの声を漏らし、彼は身体を淫靡にくねらせた。

「セシリウス……助けっ――助けてっっ! んあっっ……あああっ、あんんっ!」

ぎゅうううっ!
セシリウスの服をさらに強固に握り締め、涙と涎を撒き散らす。 嬌声に彩られた泣き声。

「ううぐううぅっ!ま、魔法、人体化の――ひ、ひゃううっ!?」

しかし、その悲鳴は驚愕の絶叫に変わる。

「あっ、ああ……み、ミミ、耳ぃ、ミミがあっ?」

ぼしゅっ、と――規模は小さいが――濃いミストが彼の耳を覆う。
大気へと薄れていく白い蒸気。
その白いカーテンが拡散した後に現れたのは、水色の羽とも、ひれともいえる物体が、ふたつ。
ピクピクっ、と動いている。
両手を使い、クジラは慌てて隠す。

「――っ!」
「やばっ……かなり進行が速い……と、取り合えず落ち着いて」

両手でしがみ付かなくても、傍らの彼女がしっかりと受け止めてくれた。
日常生活に困ってしまうほど大きなおっぱいが自己主張する――ちょっと”人型から外れつつある”女体を。

<つづく>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://okashi.blog6.fc2.com/tb.php/12636-57676e41

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2020-08