FC2ブログ

Latest Entries

クジラの人魚姫 7-7 by.黒い枕


ぴちゃっ……びちゃっ、びちゃりっっ。
滝水のように――比喩でも誇張ではなく――たっぷりと掻いた汗が深い青色の髪から滴り落ちる。

「んっ……んんっ、んはぁっ……はぁっ……くる、しぃよ……あふぅ……はぁっ、はぁ」

お風呂上りのように濡れた――にしては、独特の女の甘い香りを醸す――肉体を気色悪いと感じるのは、何も大量に滲み出た汗のせいだけではない。
刻々と変化する肉体の感覚。 最悪な体調に、クジラの精神は疲弊し切っていた。 
胸がたぷん、と揺れるたびに幼い少女の泣き声が漏れ出す。 大粒の涙も頬を伝っていた。

「はぁっ、はふっ……ん……」

姫様抱っこで連行されたのは保健室。
他の学校と比べたことはないが、中々掃除が行き届いている清潔な小部屋だった。

「あふぅ、んんっ! ああっ……」

清潔な真っ白い世界で色気たっぷりに巨乳を弾ませ、太ももを折り曲げる――着崩れも起している――姿は浅ましいと言えるほど女、いや、痴女だった。
周りが清楚な閉鎖空間なだけにクジラのイヤらしさ、恥かしさが際立っている。

(オレ……女の子で、セシリウスの体で――しかも学校で、こ、こんなエッチな声もらしてる! こ、興奮してるっ!)
「あふぅ! あ、あんっ! んんっ……み、みるなっ……見ない、で……あひぃ!」

存在感有り余る乳房を扇情的に揺らしながら、クジラは己が卑猥さに恥じ入る。

「よし、よーし。 大丈夫だから……落ち着いて」
「んあっ、あっ……はぁ、はぁ……っ」

保健室に設置されていた中で一番奥にあるベッドに、彼の火照った身体は横たえられた。
風によって舞うカーテン。 
ふんわりと頭を支えてくれる枕。
ギシっ、と軋む感触が硬いのは、まぁ安物のパイプベッドなので仕方ないと言えたが、それでも幾分かは呼気が楽になる。

「はぁ……はあ……はぁっ……ん、くくっ!」

びちゃ、じゅうぅっ――とシーツに熱を帯びた汗が染み込む。
人様にはとても見せられない。
濡れた身体に、乱れた衣服。
汗で濡れた半透明のセーラー服が、さらに卑猥でけしからぬ景観を露わにした。
透けたピンクのブラジャーがたぷるんんっ、と押し上げられ、その頂点でふたつの肉芽が起立する。

「あっ……あんっ、ああんっ!」

ふたつの頂点の突起が土台ごと小刻みに震える。
とくん、とくん、と熱い脈が全身を巡り、淫靡な香りが立ち込める。

「イヤ……だっっ! こ、こんなの……あっ、あんまりぃ……だ……っ」
「大丈夫? もう直ぐ本格的に始まるから、息整えたほうがいいわよ?」
「お、おれはおとこ、男のはず……なのに、なのぃ! あっ、あんっ! んんっっ……!」

仕切りのカーテンが、それらを――破廉恥な女体を隠す。
ここまで動けないクジラを運んでくれたセシリウスの手によって。

(そ、そんなことする前にぃ……)
「念には念を入れないと。一応、ほんとんどの人に催眠術は掛けたけれど……それ以外の人が来ないとも限らないし」
「……っんん」

苛立ちから睨むものの、セシリウスは正しいし、クジラもこのような姿など誰の記憶にも――勿論、セシリウスにも――覚えられたくはなかった。
『男』として。

「だったら、早く、してぇ」

男としての矜持を僅かばかり胸に忍ばせながら、それとは相反して女々しく、甘えた声を発した。 
真紅の唇が、妖しく照り光る。

「うん、分かっている。 それじゃあ……脱がすね」
「あ……う、んっ……」

彼女はそれを従者のように、丁寧且つ優しげに応えた。
手がゆっくりとクジラの体に触れる。

「あふっんっ……んんっ、きゃ、んんっ……も、もっと力弱めてっ」

感謝すればいいのか、悲しめばいいのか。
それとも意地を捨てて、八つ当たりをすればいいのか――。
様々な感情に襲われ、クジラは自ら考えることを放棄していた。 いや、思考が低下し、だからこそ伝わる感触に敏感に成って、甘い声を無防備に漏らす。

「あっ、あくうう! んんああ――っ!?」

唐突に彼の美しいふたつの足先がぐんっ、とお互いに引き寄せられた。
そして――融合。
瞬く暇もなく肉同士が、溶け合っていく。
目の前で展開される変化に、失敗を臭わせる口調でセシリウスが呟く。

「あっちゃぁ……遅かったか」

――靴やストッキングはどうにか回収できていた。
だが、しかし、下着ことピンクのショーツだけが溶け合う二つの太ももの間に残されていたのだ。
これではもう”脱ぐ”のは不可能である。

「あっ、あうう! あぐぅっ……」

苦しみに悶え、たぷんっ、たぷんっ、と胸が弾む。
その間にも足先は変化を続ける。
今や、その先は肉の翼といえるべき――Y字とも言える――形状に固まった。
左右に伸びた先に、さらに繋がり合う形で薄い膜が生えてくる。

「んんっ、あはぅっ、ううう――っ!」

そこから、びっしりと順番ずつに浮かび上がるのは、綺麗な光沢を宿す鱗。
青い鱗だ。
宝石のような魚の鱗が、ビーズアートのように醜く変貌した肉の塊を美しく、装飾する。

「んくっ、ああっ……ひれ、ヒレがぁ……」

<つづく>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://okashi.blog6.fc2.com/tb.php/12657-1551da32

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2020-08