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投稿TS小説第117番 秘密のバスオイル(1)
作.うずら
アドバイサー:かんきり
初出:2006.8.9
イラスト:いずみやみその みそ屋本舗
楓 変身前/後 ラフデザイン

今日は安藤が泊まりに来ている。
と、言うより、サークルの打ち上げで酔いつぶれたのを、仕方なく引き取ってやったというのが正しい。
ついさっき、目を覚まして風呂に入りに行った。
安藤の下着やシャツが洗濯機の中で回っているが、二度と使うことはないだろう。
面倒だと思いつつも介抱してやった理由は、怪しげな中国人の露天商から買った入浴剤を試すためだ。
身振り手振りと片言の日本語で説明された内容によると、その入浴剤を使って風呂に入った者は女になるのだとか。
入っている時間に比例して女らしい体型になる、などなど……。
いくつか制約があったりするみたいだが、正直な話、良く分からんかった。
五千円のところを半額まで負けさせた商品だ。
偽物でも、別に懐は痛まない。
「うわあああああああ!?」
風呂場から悲鳴が聞こえたが、安藤の声じゃない。
明らかに女、いや、女の子の声だ。
ガラガラと大きな音を立てて、風呂場から白い塊が飛び出してくる。

……本当に効果があったとは。
とりあえず、しらばっくれてみよう。
「ど、どうなってんだ、これ!?」
「……キミは誰だ?風呂には俺の友達が入ってたんだけど?」
「俺だよ!安藤だ!」
「安藤は男で、女の子じゃないぞ」
「う、うわあああ!?み、見るな!!」
俺がじろじろと眺めていると、素っ裸であることに気がついたのか、胸と股間を押さえてしゃがみこんでしまった。
少し涙を浮かべながら、上目遣いに俺を睨んでいる。
可愛くなっちまったもんだ。
風呂に行ってから、5分ってとこか。
今の安藤は小学生よりは大きいぐらい……まるで発育の悪い中学生だ。
もう少し浸かっていてくれたら、年相応の美女になっていたのだろうか。
「それで、安藤はどこへ行ったんだ?いつの間にかキミみたいな可愛い女の子を連れ込んで……」
「だから、俺が安藤なんだ!安藤楓!」
「ああ、キミも安藤楓って言うのか、カエデちゃん。俺の友達の安藤も楓って言う名前で、よく女みたいだってからかわれてるよ」
「……なん、で……わかってくれないんだよぉ……」
精神的に不安定になっているのか、しゃくりをあげて泣き出してしまった。
無意識なのだろう、すっかり女の子座りになっている。
からかいすぎたか……?
びしょ濡れのまま放置して風邪をひかれるのも、申し訳ない。
「ほら、これで拭け」
「う……ひっく……」
泣き止まない安藤の肩にバスタオルをかけてやり、俺は肩甲骨辺りまで伸びた髪をふいてやる。
のろのろと手を動かすところを見ると、自棄になっているわけでもなさそうだ。
それにしても、日に当たることを知らないような白い肌。
女性らしくなる前の細い手足。
Aカップぐらいだろうか。ほんのりと膨らんだ胸。
やばいな、もしかして安藤に欲情してるのか?
「なあ……」
「ん?」
「俺、誰なんだ?」
「自分でさっき安藤楓って言ったじゃないか、カエデちゃん」
「そうだよ、俺は大学生の男だ。でも、今はこんな女の子になって……本当に俺は大学生なのか?男だったのか?わけわかんねぇよ」
こんなにパニックになるとは思わなかった。
すっかり泣き出してしまった安藤を見ると、少しだけ胸が痛んだ。
が、男になる入浴剤なんて持ってないし、戻し方があるのかすらも分からないんだから、どうしようもない。
俺が何も答えずに黙っていると、やがて泣きつかれたのか眠ってしまった。
「やれやれ、本当に子供みたいだな……」
裸でいさせるわけにも行かず、仕方なく買ったばかりのTシャツを着せてやって、ベッドに寝かせる。
すると、自分でもぞもぞと動き、毛布に包まってしまった。
男だったころは、豪快に大の字になって寝てたのにな。
俺もそろそろ眠たいんだが、今の安藤と同衾するのはさすがに気が引ける。
予備の毛布を出して、床で寝るか……。
時計の音が、やけに大きく聞こえて眠れない。
安藤のことが気にかかる。
最初は面白いと思ったが、後味が悪すぎる。
あんな風にパニックになるなんて。
ていうか、それ以前に本当に女になるとも考えてなかった。
俺は、どうすればいい。
どうしたら安藤に許してもらえる?
もう一度、あの中国人を見つけ出すか?
あのオヤジが元に戻す物を持ってるとも限らないのに?
じゃあ、せめて優しくしてやることしかできないのか?
くそ……俺は……
つづきはこちら
アドバイサー:かんきり
初出:2006.8.9
イラスト:いずみやみその みそ屋本舗
楓 変身前/後 ラフデザイン

今日は安藤が泊まりに来ている。
と、言うより、サークルの打ち上げで酔いつぶれたのを、仕方なく引き取ってやったというのが正しい。
ついさっき、目を覚まして風呂に入りに行った。
安藤の下着やシャツが洗濯機の中で回っているが、二度と使うことはないだろう。
面倒だと思いつつも介抱してやった理由は、怪しげな中国人の露天商から買った入浴剤を試すためだ。
身振り手振りと片言の日本語で説明された内容によると、その入浴剤を使って風呂に入った者は女になるのだとか。
入っている時間に比例して女らしい体型になる、などなど……。
いくつか制約があったりするみたいだが、正直な話、良く分からんかった。
五千円のところを半額まで負けさせた商品だ。
偽物でも、別に懐は痛まない。
「うわあああああああ!?」
風呂場から悲鳴が聞こえたが、安藤の声じゃない。
明らかに女、いや、女の子の声だ。
ガラガラと大きな音を立てて、風呂場から白い塊が飛び出してくる。

……本当に効果があったとは。
とりあえず、しらばっくれてみよう。
「ど、どうなってんだ、これ!?」
「……キミは誰だ?風呂には俺の友達が入ってたんだけど?」
「俺だよ!安藤だ!」
「安藤は男で、女の子じゃないぞ」
「う、うわあああ!?み、見るな!!」
俺がじろじろと眺めていると、素っ裸であることに気がついたのか、胸と股間を押さえてしゃがみこんでしまった。
少し涙を浮かべながら、上目遣いに俺を睨んでいる。
可愛くなっちまったもんだ。
風呂に行ってから、5分ってとこか。
今の安藤は小学生よりは大きいぐらい……まるで発育の悪い中学生だ。
もう少し浸かっていてくれたら、年相応の美女になっていたのだろうか。
「それで、安藤はどこへ行ったんだ?いつの間にかキミみたいな可愛い女の子を連れ込んで……」
「だから、俺が安藤なんだ!安藤楓!」
「ああ、キミも安藤楓って言うのか、カエデちゃん。俺の友達の安藤も楓って言う名前で、よく女みたいだってからかわれてるよ」
「……なん、で……わかってくれないんだよぉ……」
精神的に不安定になっているのか、しゃくりをあげて泣き出してしまった。
無意識なのだろう、すっかり女の子座りになっている。
からかいすぎたか……?
びしょ濡れのまま放置して風邪をひかれるのも、申し訳ない。
「ほら、これで拭け」
「う……ひっく……」
泣き止まない安藤の肩にバスタオルをかけてやり、俺は肩甲骨辺りまで伸びた髪をふいてやる。
のろのろと手を動かすところを見ると、自棄になっているわけでもなさそうだ。
それにしても、日に当たることを知らないような白い肌。
女性らしくなる前の細い手足。
Aカップぐらいだろうか。ほんのりと膨らんだ胸。
やばいな、もしかして安藤に欲情してるのか?
「なあ……」
「ん?」
「俺、誰なんだ?」
「自分でさっき安藤楓って言ったじゃないか、カエデちゃん」
「そうだよ、俺は大学生の男だ。でも、今はこんな女の子になって……本当に俺は大学生なのか?男だったのか?わけわかんねぇよ」
こんなにパニックになるとは思わなかった。
すっかり泣き出してしまった安藤を見ると、少しだけ胸が痛んだ。
が、男になる入浴剤なんて持ってないし、戻し方があるのかすらも分からないんだから、どうしようもない。
俺が何も答えずに黙っていると、やがて泣きつかれたのか眠ってしまった。
「やれやれ、本当に子供みたいだな……」
裸でいさせるわけにも行かず、仕方なく買ったばかりのTシャツを着せてやって、ベッドに寝かせる。
すると、自分でもぞもぞと動き、毛布に包まってしまった。
男だったころは、豪快に大の字になって寝てたのにな。
俺もそろそろ眠たいんだが、今の安藤と同衾するのはさすがに気が引ける。
予備の毛布を出して、床で寝るか……。
時計の音が、やけに大きく聞こえて眠れない。
安藤のことが気にかかる。
最初は面白いと思ったが、後味が悪すぎる。
あんな風にパニックになるなんて。
ていうか、それ以前に本当に女になるとも考えてなかった。
俺は、どうすればいい。
どうしたら安藤に許してもらえる?
もう一度、あの中国人を見つけ出すか?
あのオヤジが元に戻す物を持ってるとも限らないのに?
じゃあ、せめて優しくしてやることしかできないのか?
くそ……俺は……
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テーマ:同性愛、ホモ、レズ、バイセクシャル - ジャンル:アダルト
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