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TS小説 オレと彼女の微妙な関係(1)<18禁>

作.うずら

うちの兄はあほだ。
懲りる、ということを知らない。
オレが半年前にTS病とやらいうトンデモ病で女になってから、毎朝、校門まで迎えに来る。
しかも、オレが女になったのは5月で、今は11月も末。文字通り、学校のある日は『毎日』だ。
自分が空手の朝練で会えないからってどうかと思う。
まあ、それだけならいいんだけど、「おはよう!マイシスター!」とか言って抱きついてくるのが問題だ。
最初のころは大人しく抱きしめられるしかなかったけど、今ではもう慣れたもの。
今日は裏拳でしとめてやった。
心はともかく、体はか弱い乙女だってのに。
打ち身にでもなったら、どう責任とってもらおう。
「毎日悪いな、双葉」
「あ、あはは……それより、いいの?敏明さん」
「何が?」
「あのままで」
振り返るとまるで土下座のような格好ではいつくばっている。
ふん、いい薬だ。
「気にするなって。でかい図体で襲い掛かってくるのが悪い」
「う、うん。それはそうなんだけど」
さすがにシスコン神話を打ち立ててからは、兄貴を弁護するヤツはいなくなった。
そりゃま、当たり前だけどな。
片やむさ苦しい空手部主将。
片や(自分で言うのもなんだが)スタイル抜群の美少女。
どっちが味方されるかは、一目瞭然だろう?
そのまま双葉と雑談している内に、下駄箱にたどり着く。
ふたを開けると、封筒が何通か入っている。
「わ、相変わらずすごいね、清(サヤ)ちゃん」
「ん……男2通、女4通。正直、困るだけなのにな」
女になったばかりのころは、半端じゃない量だっただけに、少しは落ち着いたと言える。
しかし、毎日謝りに言ったり、断る手紙を書いてたりすると気が滅入ってくる。
ただ捨てるだけだと、しつこかったり恨まれたりするし。
丁寧に謝っても、女の子なんか泣く子までいるから、本当に大変だ。
「オレには双葉がいるってのに」
「え?そ、それ、どういう意味かな?」
「あはは、本気にした?」
「あ、冗談、だよね。うん、分かってる」
ま、実際、男だったころはほれていた。
幼馴染だったし、何より保護欲をそそられるっていうか、可愛くて。
が、女になってしまっては、仕方ない。
かといって、男に抱かれるのは勘弁だけど。
「おーい、双葉、何やってんだー?置いてくぞ」
「あ、待ってよ、清ちゃん!」
それは平和な日々だった。





昼休み。
一緒に弁当を食べようと双葉のクラスを尋ねると、何だか騒がしい。
そのくせ、まるでお通夜のようにどんよりとしている。
双葉もいないし、手近な顔見知りを捕まえて事情を聞くと。
「あ……双葉ちゃんが、急に倒れて……」
「お、おい、ちょっと待てよ」
双葉が?倒れた?
「は?冗談じゃないぞ!朝はあんなに元気だったのに!」
「落ち着け、清香」
詰め寄るオレの肩をガッと大きい手が掴む。
すごい力だ。
振り払えず、手の主の方を向かされる。
「この子に絡んだって仕方ないだろう」
「何だよ!何で落ち着いてんだよ、兄貴!」
わけわかんねぇよ!
兄貴だって学年が違うとはいっても、今まで一緒に育ってきたのに。
「そんな冷たいヤツだったのか!見損なったぜ!」
パンッ
乾いた音が響く。
と同時に、強烈な痛みがオレを襲った。
「落ち着けと言ったぞ、清香」
「な!?」
「来い」
「は、離せよ!おい!」
ずるずると引きずられながら、歩く。
この方向は職員室か?
「先生」
「おお、どうした」
「こいつ、俺の妹で1-Aの高畑清香ですが、1-Dの秋山双葉の件で不安定になってるんですよ。ちょっと危なそうなんで、家に送ってきます。早退ってことにしてください」
「ん、そうか、そういやぁ、秋山とはご近所だったか。まあ、情緒不安定な時期だしな、わかった。担任には俺から言っておこう」
「オスッ、よろしくおねがいします」
呆然としてると、なにやら話がまとまったらしい。
「おい、何をボサッとしてる、さっさと帰り支度しろ」
「な、何言って……」
「で、見舞いに行く」
「……兄貴……おう!」
「双葉ちゃんのカバンも持って来いよ!」
駆け出したオレの背中に兄貴の声が届く。
言われるまでもない!
自分のカバンと双葉のカバンを持って、取って返す。
スカートが翻ろうが、この際気にしていられない。
「待たせた!」
「あいよっ」
そのままの勢いで兄貴が聞き出していた病院に向かう。

「落ち着いたか?」
「ハァ……ハァ……なんとか、な」
くそ、男のころだったら、この程度何ともなかったのに。
病院に着いたオレは情けないことに、息が切れて動けなくなってしまった。
「病室聞いてきたぞ。で、命と別状はないらしい。と言っても、保護者以外は面会謝絶なんだとさ」
「ん……そっか、良かった……おばさんは?」
「ああ、今向かっているそうだ」
「トシちゃん!サヤちゃん!」
待合室にオレたちを呼ぶ声が響く。
おばさんが到着したのだ。
「双葉は!?どこなの!?」
「こっちです」
兄貴がおばさんを連れて歩き出す。
オレもあわよくば一緒に面会しようとついていく。
わかっていた。
わかっていたつもりだった。
兄貴にエチケットとか、女性に対する気遣いとか、そういうのを期待するのが間違いだって。

ガチャ
でも、だからって、病室のドアをノックもせずに開けるか……?
「ここです、おばさん」
「ちょっ、何だね、キミたちは!?」
「双葉!?大丈夫なの!?」
「………双葉………ソレ………」
「い、いやああああああああああああ!!」
すぐさま、オレと兄貴は部屋から追い出された。
待て、状況を整理しろ。
思考しろ思考しろ思考しろ。
「なあ、我が妹よ。双葉ちゃんに男のナニがついてなかったか?」
「ああ、我が兄よ。たしかについていたように見えた」
「えー、つまりあれか?」
「TS病、なんだろうな」
こうしてオレたちの関係は、さらに奇妙極まりないことになってしまった。
平和だった半年前が懐かしい……。

一週間後、すでに前例があるので、学校側も慣れたもの。
意外にスムーズに双葉こと双司の学籍変更手続きなどなどは終わった。
さらに一ヶ月が過ぎ、折りしも今日はクリスマスイブで終業式。
期末テストが終わって冬休みに突入する幸せな時期。
この一ヶ月で、細々とした問題はあったけど、大きな問題はなく。
最初は珍獣扱いされていた双司だったが、次第に世間の関心は薄れていった。
その影で、滂沱の涙を流した男子学生は数知れないという噂を聞いた。
隠れファン多かったみたいだし。

つづきはこちら

テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

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