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子供の神様 (36) by.アイニス

(36)

「姉想いのいい妹さんじゃん。どうして瑞穂が神社に来るのを嫌がったんだ?」
「妾にも姉としての意地というものがある。幼い姿で現れるのがやっとだから、軽く見られることを恐れたのじゃ。本来の妾は妹と姿はさほど変わらぬがのぉ。むしろ胸については大きかったぞ」
 困難な状況に置かれても片意地を張る神様だ。それでも伍良に助け舟を出したのだから、最初に会った時と比べれば性格が丸くなったのだろう。
「姉妹だから似るのは当然だろうね。本当に瑞穂が大きかった時代があったんだな」
 母娘と言われたら納得するくらいに瑞穂と瑞樹は似ていた。瑞穂に力があった時代は、威厳のある姿をしていたのだろう。資料から墨で描かれた瑞穂の絵を見た時は過剰な美化がされていると思ったが、瑞樹の清らかな美しさから考えると当然の描写だった。
「残念じゃが、外の空気を吸うのはここで終わりか。伍良の中に戻らせてもらうぞ」
 石段を降りると瑞穂の姿がぼやけていた。社から離れると姿を維持するのは難しいようだ。
「久しぶりに懐かしい気分になれたわ。たまには瑞樹の顔を見るのもいいかもしれんのぉ。次は茶菓子でも求めてゆっくりしたいものじゃ」
「それはいいかもね。俺も一人になりたいことはあるしさ」
 姉妹が仲良くするのはいいことだと思う。瑞穂の妹とは思わなかったが、優しそうな神様で安心した。自転車で訪れるのは少し遠いが、時々は遊びに行ってもいいだろう。
「一人になって自慰にでも耽りたいのか? そういえば妾の目を気にして我慢しておるようじゃしなぁ。そんなことを気にするような妾ではないぞ」
「ち、違うって。静かな環境の方が手芸や修理に身が入ると思ったのさ」
 伍良は真っ赤な顔になって否定する。もっとも、エッチな気分になって体を慰めたくなることはあった。かなり我慢しているので欲求不安が溜まっている。誰の目もなかったら自慰に夢中になるかもしれない。
「そういうことにしておくかのぉ」
 瑞穂は愉快そうに悪戯っぽく笑うと、伍良と体を重ねた。瑞穂の姿が消えて、体が重くなったような気がする。空腹を強く感じた。
(久しぶりに表に出たから腹が減ったわ)
「神社に戻って飯を要求したくなった。次からは見栄を張るなよ……」
 社の近くでも姿を現すことで瑞穂は消耗したらしい。それが空腹という形で出たようだ。神社にまた戻るというのは格好悪いので、伍良は空腹を我慢しながら自転車を漕ぐ羽目になった。

「まさかこんなに効果があるとは思わなかったな」
(疲労を覚えるくらいに神力を伍良に注いだようじゃからなぁ。これで効果がなければ、瑞樹が泣くわ)
 瑞樹の加護を受けてから、伍良の手芸の腕前は飛躍的に上昇した。創作をしようと思うと次々に新しいアイデアが湧いてくる。初めて行う作業でも職人のように手先が動いた。
「俺が作ったとは思えないな」
 試しに作ってみた手編みの人形は、売り物のような出来栄えだった。余っていた糸と布で作ったようには見えない。
「これなら本当に売れるかもしれないな。時給に換算したら知れているけどさ」
 サッカー部の連中から貰った材料の余ったところを使ったから材料費はタダだとしても、作業した時間を考えると割がいいわけではない。それに実際に売るとなると、高校生では手段が限られるだろう。
「マスターの許可を取って、喫茶店で売れないかな。俺のファンはいるみたいだし」
 喫茶店で可愛い笑顔を振りまいたお陰で、伍良は客から好かれていた。仕事熱心だったということもある。ここで築いた人脈を生かせるかもしれない。
「フリーマーケットに出るのも手かな。同人即売会でキャラ物を売るのもいいか」
 多分にグレーなところはあるが、人気のあるアニメのキャラ物を作るのもありだろう。マニア心をくすぐる品を作れば、趣味には金を惜しまない人もいる。芸術家として考えるなら失格かもしれないが、趣味と実益を兼ねるには手段を選んでいる暇はない。
「夏休み中に思いっきり稼げたとしても、秋の大会には間に合わないだろうけどさ。それでもまだ来年がある」
 もっとも、夏休みに創作とバイトに専念するには、期末試験で赤点を取らないようにしなければならない。補講で時間を潰す余裕はないのだ。
「学問の神様の加護も欲しくなるよ」
(贅沢なことを言っておるなぁ)
 伍良の学力はそんなに高くない。真ん中から下だろう。試験前に気を抜いたら赤点の可能性があるので、神頼みをしたくなった。
「祐輔の頭の方が俺よりはましか。一人で勉強をやっても進まないからなぁ」
 勉強に関しては集中力が続かない。手芸やサッカーでは時間を忘れるのに、机に向かうとなるとすぐ根気が尽きる。頼れそうな友人は祐輔と水咲だが、最初に頭に思い浮かんだのは祐輔だった。
「試験期間中は俺と一緒に勉強をしてくれよ。そんなに頭がいい方じゃないからさ。手伝ってくれると助かる」
 思い立ったらすぐに実行だ。伍良はバイトをやった帰りに祐輔に頼んでみた。これからしばらくバイトはお休みだ。本当なら祐輔の家に行く必要はない。
「伍良の頼みを断れるわけがないよ。でも、うちじゃなくて伍良の家でやるのはどうだろう。しばらくお邪魔してないからね」
「そういえばそうか。どっちでも構わないけど、俺が教えてもらう立場なのに家に来てもらうのは何だか悪いな」
「遅くまで勉強しても男なら一人で帰れるからさ。その代り手料理を御馳走してよ。伍良がバイトに入った日は父親が楽だと話していた」
「いいけどさ、せいぜい人並みだと思うぞ」
 喫茶店のバイトをしているうちに簡単な料理なら作れるようになった。それに最近では家庭料理も覚え始めた。瑞穂のせいで伍良は大食いなので母親は大量に食事を作ることになる。せめて家事を手伝わないと申し訳なかったのだ。
「やった!」
 握った手を振り上げて喜ぶ祐輔。かなり楽しみにしているようで、伍良としては照れそうになる。期待に応えて頑張って腕を振るおうと思った。

「前に遊びに来た時よりも部屋が女の子っぽいね。空気まで違うような気がする」
 伍良の部屋を訪れた祐輔は面食らっていた。部屋に手製の人形が飾られていたからだろう。それとも優しい色のクッションが置いてあるからか。喫茶店の給料が入ってから、部屋を少し模様替えしたのだ
「そうかな。少し手を加えたけどさ」
 女ばかりの手芸部にいれば、感受性に多大な影響を受ける。伍良の趣味は女の子っぽくなっていた。
「置いてある人形は俺が作ったものだよ。なかなか上達しただろ」
「へぇ、買ったものだと思った。最初とは比べ物にならないな」
 祐輔の手首には色あせたミサンガが巻かれている。激しいスポーツをしているので痛みが早い。今見るとかなり粗が多かった。人にやるような腕前じゃなかったと思う。
「新しいミサンガを作ろうか?」
「いや、伍良も同じのをしたままだろ。気に入っているからそのままでいい」
 そのまま祐輔に古いミサンガをしたいと言われて伍良は嬉しかった。同じデザインのミサンガをしていると、深い繋がりがあるような気がする。その感覚は快いものだ。
「それじゃ試験勉強をしようぜ」
 機嫌を良くした伍良はクッションに座って勉強を開始する。祐輔はあぐらだが、伍良は正座だった。スカートを穿くようになってから、女の子の振る舞いが板についてきた。言葉遣いは男の時と同じでも、自然に物腰が柔らかくなっていた。
「やっぱり勉強がはかどるな。一人だとこうはいかない。怠けちゃうからな」
「こっちも伍良と一緒ってことで気合が入るよ」
「そうかぁ。俺が足を引っ張ってそうで悪いな。質問が多くて邪魔になっているだろ」
 最初は対面に座って勉強をしていたが、それだと教わるのに都合が悪い。伍良は祐輔の隣に座っていた。二人が並ぶには狭い机なので、体が触れ合う結果になっている。
「伍良に教えることで復習になっているから大丈夫だ」
 祐輔の言葉に甘えて伍良はわからないところは次々に質問した。必死になっているので、祐輔の肘に胸が当たっても気にしない。時間が経つにつれて、祐輔の体温はどんどん高くなっていた。
「ふううぅ、暑いね」
「少し休憩にしようか」
 気を抜いたところで、祐輔に寄りかかっていたことに気づいた。胸がぐいぐい祐輔の肘に当たっている。祐輔が暑いといった理由に気づいて、伍良の顔も真っ赤になっていく。
「へ、変なものを押しつけて悪かったな」
「えっ、そ、そんなことはない。柔らかくて最高だと思う」
「お、おう、そうか。俺も暑いから飲み物を取ってくるよ」
 逃げるように部屋を出た伍良は乳首の先が疼いていた。硬い肘で乳房が擦られていたらしい。男と触れていた部分が熱い気がする。それは悪くない感触だった。

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