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芦村君の体の事情~その2~  (こじかさんの挿絵追加)

作.藤原埼玉
キャラ造形.こじか https://twitter.com/kojica_m45

TW-178_201603271551231c8.jpg


その1はこちら

その3はこちら


ざわざわ

「……」

芦村は自分の机の前で灰色の目で立ち尽くしていた。
その目線の先……芦村の机の上には……女子の体操着……しかも今の時代どこから調達してきたのかブルマが置いてあった。

「くそお!!誰だああああああ!!」

芦村は涙目でその体操着を掴むとゴミ箱に投げ捨てた。

「……流石にこんな嫌がらせはひどいね……」

「芦村くんが可哀想……」

芦村は同情の視線が降り注ぐ中でもういっそほっといて欲しいと思いながら机に突っ伏した。

ざわざわ

一際ざわめきが激しくなり、芦村は不思議に思い顔を上げた。すると………

「いでででででででででで!!」

教室に入ってきたのは神野と神野に耳を引っ張られて入ってきた男子生徒だった。

「か、神野?」

「犯人見つけた。こいつ。」

神野は連れてきたその男子生徒を指で指すと冷ややかに言った。

「ちげえよ!!」

その男子生徒は悪びれる様子もなく言ったが、今度は神野はそいつの目の中を見て言い放った。

「うっせえな、こっちには証人はいんだよ。しかも複数人。このこと担任に言っとくから覚悟しとけよ。」

そいつは神野の目の奥から放たれる怒気に気圧されたのか、今度は少し掠れた声で言った。

「ち、ちげえっていってんだろ!!……」

「弁解なら担任に言え、じゃあな」

神野が手を離すとその男子生徒はほうほうの体で教室から出ていった。

「か、神野……」

芦村は胸の奥がスッとしたと同時に、親友が見せた自分のための怒りに素直に感動で胸が熱くなった。

「神野くんすごーい!!」

「やるー!!」

「……あ」

女子生徒たちが神野の周りに群がり、にこやかに対応する神野。芦村はなんとなく近づき辛そうに遠巻きにしていると神野と目が合った。

「あ、ありがと……」

俯きがちにそれだけいうと芦村はふいと教室の外に出ていった。

「芦村君??どうしたんだろ?」

「なんか、そっけないね……助けてもらったのに」

「ああ、ちょっと今色々あって」

「そうなんだ」

「まあ、芦村君も色々大変だもんね~、可哀想―」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(数日前)
ここは清潔なリネンと消毒薬の香りがする病室。

「ネクラくん??」

そんな病室にひょこっと顔を出したのはパーカーとジーンズの私服姿の芦村と神野だった。

「ん?……だ、だだだだ誰だ君は?!」

「いや……誰って芦村だけど……」

「は?」

米倉は、咄嗟に居ずまいを正して照れた様に頭を掻いた。

「あ、芦村君の妹さんか……い、いやその……始めまして」

「違ああああああう!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「……僕のかけた呪いで女の子になっちゃった??」

「だからさっさと治してくれよ!!」

芦村は米倉に涙目で詰め寄る。

「このままだと狂った男どもになにされるか分かったもんじゃないんだぞ!この恐怖が分かるのか?!」

「ち、近いよ!!ちょ、ちょっと!!」

「なんでお前まで顔を赤らめるんだ!?くそおおおおおお!!」

芦村は、やり場のない怒りをぶつけるように米倉の胸倉を掴んでゆさゆさと前後に動かした。

「おい……落ち着け芦村……」

神野は地団太を踏む勢いの芦村を後ろから羽交い絞めにしてベッドから遠ざけた。

「あの……残念だけど……結論から言うと……ムリ」

「」

「ムリ?」

さっきの威勢どころか声すら失った芦村に代わり神野が聞いた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
どうやら話によると、あの広辞苑みたいな書自体が紛失してしまった上に、万に一つ見つかったとしても米倉自身も古代文字?の内容をきちんと把握せず使って居たためどう治せばいいかもわからず、つまりは……

(詰んだ……完全に詰んだ……)

芦村は口から魂と一緒にふふふ、と空しく自分自身を嘲笑した。

「あ、あぶない!!」

「ん?」

振り返った時に眼前には白と黒のコントラストが鮮やかなサッカーボ……

ぼんっ

ぱた

「お、おい!!芦村!?」

芦村は薄れゆく意識の中でもうどうとでもなるがいいさ……と自嘲気味に独り言ち意識を手放した。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ん、あれ……?」

芦村が目を開くとそこは白い天井と白いカーテン、そしてよくよく目をこらすと体操着姿の神野の姿があった。

「あ、か、神野?!」

芦村は上体を起こすと、

「目え覚めたか……頭打ってるから無理すんなよ。担任に言ったら調子によっては早退しても良いってさ。今の時間は寝とけ。」

「う、うん」

芦村は少しぎこちなく頷くと、何を話すべきか話さないべきかと思案したが、そうしているうちに神野はすっとパイプ椅子から立ちあがった。

「じゃあ、オレは行くから」

「あ、神野!」

「なんだ?」

「あの……今朝はその……」

「ああ、どういたしまして。別に気にすんな。それじゃ」

「あ、っちょ!か、神野!!」

「……なんだ??」

「あの……」

芦村は、神野との間に出来た溝をどうにかして元通りに出来ないかと考えて居た。男同士何の気兼ねもせず気楽に付き合えていたように戻れると自然に信じ切っていた。しかし、いざ神野を目の前にすると、なんと言っていいかわからなくなるのだった。

「……あんまり呼び止めたりお前の方から近づくとお前にはその気がなくてもオレの方で勝手に解釈するからな。」

「え?え?」

芦村は訳が分からず、聞き返した。

「お前の寝顔見て自制するのもそれなりに理性の力が必要だった。」

「……」

芦村はなんだその告白!?と思いつつ心がくすぐったいような奇妙な感覚に戸惑っていた。

「お、お前がそういうこと言うから……」

芦村は神野から身を隠すように、自分の心に蓋をするようにシーツをぎゅっと握りしめ胸元に手繰り寄せた。

「言うからなんだよ??」

「なんか僕とお前がぎくしゃくするんじゃないか……」

芦村の泣きそうな声の後に保健室に静寂の時間が流れる。

「……わかった、オレが悪かった」

「……」

「ただ、お前が女の子になってオレもお前のこと好きになった今となって、前みたいな関係に戻れるか正直自信はない。」

面と向かって好きと言われて狼狽えるように芦村はぎゅっとシーツを握りしめた。

「……そんなの……」

やってみなきゃ分からないじゃないか……と継ぐ前に神野はさっさと踵を返した。

「……じゃあ、先に授業戻ってるわ。またな。」



その後の数日間、神野との間に会話はほとんどなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(数日後の放課後)
ピンポーン がちゃ

「あ、あの……」

神野家の玄関から出てきたのは、スエット姿の姉だった。

「あら、芦村君??どうしたの~??あいつになんか用事??」

お姉さんは、芦村に対して親し気な笑顔で言った。

「あ、はい。神野いますか??」

「生憎まだ帰ってないのよねー。でももうそろそろだと思うからなんだったらあいつの部屋で待ってる?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
すうすう

「……」

神野が自室を開けるとそこには無防備に寝こける芦村の姿があった。

「……おい」

半ば呆れるような神野の声に芦村はぴくっと反応する。

「ふにゃ……??はれ??ここどこ??」

芦村は寝ぼけ眼を擦りながらゆっくり上体を起こした。

「オレの部屋……なんでお前がここで寝てるんだ??」

「あ、あの……」

芦村は正直なところ、何を話そうかろくに考えもしなかったことにその時になってようやく気付いた。俯いて考えて居たので、神野がカバンを下ろして近くに体ごと近づいていることに直ぐには気づかなかった。

「次近づいたら、オレの方で勝手に解釈するって言ったよな?」

「え、か、神野??……」

神野がゆっくりとベッドに体重を移すとぎし、と軋む音がした。

「か、神野……なにすっ」

神野は覆いかぶさるように芦村をベッドに仰向けに倒した。芦村はその神野の動作がゆっくりとして優し気だったので抵抗するチャンスを逃してしまった。

神野は芦村の首筋を口先で軽く舐った。

「ひゃあっ!!な、なにかんがえ……っ!」

芦村は神野にキスで唇を塞がれて頭が真っ白になった。
そうこうしてる間に、舌が優しく腔内に入ってくる。多少の乱暴さと、優しさを行き来しながら絶妙なバランスで快感が心に忍び込んでくる。

「ん!んんうっ……っ!!」

(な、なんでこいつ……こんなにキスがうまいんだ……!?)

抵抗しようにも両手はがっちりとホールドされている。神野が唇を離すと芦村はふるっと体を震わせた。芦村は神野に羞恥と恨みのこもった目で睨みつける。

「なっ、なに考えて……!!」

「……その悔しそうな顔……かなりそそるな……」

神野は耳元でぽそりと呟く。
芦村はこいつ天然のドSだ!!と心で呟く。分かってたはずのことにいまさら気付いても仕方のないことだったが。

「へ、変態!お、お前が男友達まで襲う見境のない奴だなんておもわにゃああ!!??」

神野はまた芦村の耳筋を丹念に舐(ねぶ)る。芦村はさっきより遥かに敏感になった感覚に驚きで目を白黒とさせた。

「好きになった奴がたまたま元・男友達だっただけだ」

「き、詭弁だ!!うそつきだ!!好きなんてのも、うそっぱちだ!!」

「それについては事後(・・)承諾してもらうから今は嘘だと思っていいよ」

そういって神野はにっこりと笑みを浮かべた。

「じ、事後(・・)って……」

芦村から血の気がさあっと引いていく。

「事後(・・)って今から何するつもりだあああ!!??」

「大丈夫。オレちゃんと避妊する派だから。」

「当たり前だろ!!??っていうかもうその発言で既にアウト過ぎだし!!??」

「……ほら」

神野は芦村の右手を取ると自らのソレに導いていった。

「ひっ……!!」

「お前の初心(うぶ)な反応でこんなんなった」

「へ、へんたい……」

ついこの間まで自分にも付いていたはずのものなのに、今はなぜか触らせられることがとてつもなく恥ずかしい。

「どう??」

「ど、どうって……」

芦村は動揺で掠れた声を鎮めるために唾をこくりと飲んで答えた。

「こ、怖い……」

芦村の目にじわっと涙が浮かぶ。

「……まあ、そらそうだよな……」

そういうと神野は一際強引に芦村の唇にキスをした。

「んんん!?」

ちゃぷちゃぷ、と卑猥な音を立てて神野の舌が芦村の腔内を優しく蠢く。
芦村は恥ずかしさもさることながら、何より忌まわしいのは神野のキスで体の内が疼いてしまうことだった。

「んう……んん……」

芦村は快感で体の芯から震えるような声を上げたことが恥ずかしくて慌てて神野を引き離そうとした。

すると、意外なことに神野はキスをやめてすぐに上体を起こした。

「おしまい」

「……ふぇ?……」

芦村は、はぁはぁ、と整わない呼吸で神野を力なく見上げた。

芦村くんの体の事情4
挿絵:こじか

「いい教訓になっただろ。女の子が無防備に男子に近づくとこうなるって」

「きょ、きょうくん??」

頭の働きが緩慢で言われたことが脳に浸透するまで時間がかかった。それが浸透すると今度は怒りがふつふつとこみ上げた。

(結局……自分が欲望のまま襲っただけだろ!!したり顔で言いやがって!!)

「でも」

「ひうっ」

神野がお腹の辺りをつうっと一撫ですると芦村の口から声が漏れ出た。芦村は羞恥の顔で慌てて口を押さえた。

「次近づいたら冗談抜きで最後までヤるから………じゃあ、オレは下行くから休憩したら帰れ。」

そう言うと神野は部屋からさっさと出ていった。
部屋に二人でいるのも理性の力とやらが必要だからか?なんて芦村は肩で息をしながら回らない頭で考えた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ごちそうさま……」

「あれ、お姉ちゃん随分小食だね?」

「なんか食欲ない………」

「大丈夫??ちょっと顔も赤いよ??」

「ちょっと………お風呂入ってくる………」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「はれ?な、なにこれ??」

「ぬ、濡れてる………??」

芦村は羞恥で顔をぼっと真っ赤にした。

「か、神野めええええ……!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

芦村は電気を消した部屋のベッドの中でもぞもぞと寝返りを打った。

「なんか……まだお腹がムズムズする……」

「最悪だ……」

コメント

あ、↓順序が逆になってしまいました。。。

「……こ、この前の……っつ、つづき……」

芦村は、興奮と不安と羞恥で上手く呂律が回らない。

「……」

神野は驚いた顔をした後、後ろめたいような微妙な顔をした。

「…いいのか??」

「……おなかが……じんじんして……つらくて……だから……かんのだったら……いい……っから……」

「……」

神野の返答がないので訝しく思って見上げると神野は少し険しい顔をしていた。

「……お前さあ……自分が何言ってるのかわかってんの??」

「え?」

そんな心情を知ってか、神野はぽんと少しぶっきらぼうに芦村の頭に手を置くと、ぐい、と顔を上向かせた。

「オレだからして欲しいくらい言え。この口で。今すぐ。じゃないと容赦なく全力で犯す。」

神野の目は笑ってなかった。芦村は血の気がさっと引く。でも今は兎に角理性が崩壊していた。

「か、神野に……神野だからして欲しいです……」

芦村は息を荒げて懇願するように言った。

「俺に何をして欲しいって?」

「わ、わかんない……」

「ちゃんと言え。ナニでナニをどうしてほしい?」

「あう……」

おなかのあたりが、じゅん、てする。

なんだこれ、おかしいよ。こんなの。

「か、神野の……お、お◯◯◯◯で、して欲しい……」

芦村はそういうと体をふるっと芯から震わせた。

(やっぱり、おかしくなってるんだ……こんなこと言わされて恥ずかしくてキモチいいなんて……)

「……よくできました。」

そういうと神野は芦村の唇にキスをした。昨日した時より少し強引だったが、芦村の今の気持ちにはよくマッチしていた。

「ん……んう……」

芦村は、相当焦れて居たのか神野にしがみ付くようにして、ひたすら為されるがままにしていた。両手を神野の頭にしがみつくようにしてキスを求めていた。

神野は唇を離すと、芦村を観察するようにじっと眺めまわした。

「……?」

芦村ははあはあ、と息を荒げながらもどかしそうに神野を見上げる。

「おいこら」

そういうと神野は優しく芦村の頭を撫でた。

「ふぇ?」

「そんな可愛くものほし気にするのは反則だわ。」

「も、ものほし気……??」

神野は再度芦村にキスをすると、今度はシャツの上を滑らせるように芦村の体を撫でた。

「んっ……ふっ……」

神野はより焦れる様な微弱なタッチを服の上から重ねていく。それでも芦村は、敏感な脇や下腹を撫でられる度に体をふるふると震わせた。

(もう……なにも考えられなくて……きもちくて……もうなんでもいいや……)

芦村はただぼんやりと、心地よい快感の波に心を委ねていた。惚けたような潤んだ目は神野にねだるように向けられている。

「か、かんの……」

芦村はたまらず、かぼそく漏れるような声を上げる。

それに呼応するように神野は一際強く芦村の胸を擦った。

「ふああっ!!」

芦村の体にしびれるような強い快感が走る。そこに畳みかける様に神野は服の上から芦村の胸を優しく、執拗に刺激した。

「うっ……んううっ」

芦村は快感を堪える様に目を瞑り声を漏らした。

「か、かんのお…きもちいよお……」

「無理やりされるのが気持ちいいのか?」

「……う、うん………おなかが……あつくて…へん…」

神野は身を屈めると、芦村の乳頭を服の上から口で吸った。

「~~~~ひっ!!ううっ……!」

芦村は初めて体感する女子の快楽に驚いていた。

(キモチイイって……こ、こんなに大変なんだ……!!)

快楽を感じれば感じるだけ、体から力が抜けていく。世界の上下がぐるぐる回る。蕩(とろ)けるというのはこんな感じだろうか。

「か、かんの」

芦村は震える手で神野の頭に手をやる。

「……ちょ、ちょくせつ……さわって??」

芦村は、羞恥と必死さの色の交じった瞳で神野に懇願した。<追加イラスト希望>

「……ん」

神野はそういうと、シャツの中に手を入れた。芦村はお腹から胸にかけて触られただけなのに、ぞくぞくと背中からお腹にかけて何かが走ったのを感じた。

「ひっ……あっ!!」

神野の手は乳房を包み優しくほぐすように揉み、神野の舌は芦村の耳筋を丹念に舐った。
気付けば神野の吐息が余裕なさげに耳元に聞こえるのが、少しくすぐったかった。

「あ……ああ……あっ!」

芦村のお腹の辺りにざわざわとした感じが集まっていく。体中が一本の血管となったみたいに、全身が熱くなっていく。

お腹のざわざわが体中を真っ白になって駆け巡っていく感覚の中で、芦村は一度目の絶頂を迎えた。

神野は朧な目で体を震わせる芦村を驚いた表情で見つめる。

「……胸だけでイクなんてあるんだな……」

「……うっ……あっ…はあ……」

芦村は息も絶え絶えになり天井を見つめる。

足に何か重みがかかっている気がするが、意識の狭間で十分な感覚を得ない。

「~~~~~っ!!!!???」

途端、芦村の足の間に途轍もない快楽が押し寄せる。

「っ!?ひっ!?」

震える体で見下ろすと、神野は芦村の秘部に顔を埋めていた。

「ひっ!?…や……やだ……」

芦村は力の入らない手で神野の頭を退けようとするがびくともしない。神野はちゃぷちゃぷと卑猥な音を立てて芦村の陰部を丹念に舐めている。

「や……やめてえ……ひっ……!……ううっ……き、きちゃうううう……」

今度の芦村の絶頂は早かった。羞恥で顔を腕で押さえながら、二度三度と体をびくっと震わせた。

「あうっ!うあああ!!……や、やだ!!もうだめ……だ、だめええ!!」

しかし、それでも入念に秘部を弄りあげられ、更に続けて声もなく絶頂した。

「ああっあ……う……!」

神野が顔を上げて手を離すと、完全に脱力しきった芦村の足は人形のようにかくりと崩れた。

芦村はどこか妖しい目つきで神野を見上げた。

神野はベッドの上でスラックスを脱ぐと芦村にキスをした。

「かん……の……」

「!!」

芦村は両手で神野のトランクスから、陰茎を引っ張りだすと優しくいとおしむ様に触った。

「……」

神野は突然の快感に身を委ねるように目を瞑った。耐える様に口を歪ませている。

(あ……なんか…………すごく……)

芦村は神野の陰茎をしゅっしゅと丁寧に擦りながら理性が決壊した頭の中でふと独り言ちる。

(すごく……かわいい……いとおしい…顔も……おちんちんも…)

「かんの……きもちいかおしてる……」

「……ああ…………」

神野は少しぶっきらぼうに言った。芦村は少し悔しいのかも、と思うと少しおかしかった。

「これ……なめる……」

神野は今度こそ目を白黒とさせた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ん……ちゅ……んぐう……」

神野の陰茎を口に含むとまるで、生き物みたいに突っ張ったり背伸びしたり、と暴れまわった。
時折、口からも逃げ出すため大変だった。

芦村は血管の浮いた陰茎を何度も何度も吸っては舐めた。

「先っちょからしょっぱいの出てるよ……」

「うっ……」

「おいひい……」

芦村は手で擦りながら、快感に歪む神野の顔を見つめた。神野が気持ちよく感じていることがなぜか嬉しいと思った。

「もっと……かんののキモチイイかお……見せて……」

そういうと芦村はまだ震えて覚束ない足で、神野の上に馬乗りに座った。

「なっ……」

驚く神野の顔を見ながら、芦村は神野の陰茎を自らの秘部に押し当てた。
深呼吸すると、一息に神野の陰茎を体内に受け入れた。

「あっ………っつうっ……!!」

芦村は一瞬走った痛みに神野にしがみ付いた。

「……大丈夫か……?」

「大丈夫……大丈夫だから……」

芦村は涙目で、神野の目を見つめた。

「もっと……すきにうごいて……きもちよくなって?……」

神野は一瞬ためらうような表情を見せたが、後は手を芦村の尻の下に入れて体重を支えながら陰茎をピストンし始めた。

「う……ああっ……はあっ」

「うっ……やばい……」

「ううっ……かんのやばい?」

「お前のアソコ良過ぎて……やばい……すぐいきそう……」

神野は目を瞑って耐える様に唇を引き結んでいた。芦村は神野のその様が愛おしかった。

「いっいいよ……いって…い、いっしょに…!!」

「待っ…!…そんなに動くとまじ……あっ!!」

「あっ!!か、かんののお◯◯◯◯……!か、かたくなって…おっきくなってるよ!!」<追加イラスト希望>

「あっ、ああああいく!!」

芦村は突き抜ける歓喜と快楽に魂ごと委ね絶頂した。芦村の意識はそこで途切れた。



(翌日の昼休み)
(……結局、全然寝れなかった……)

「芦村!どうしたそのクマ!?」

「昨日全然寝れなくてさ……」

「なんだ?エロ画像サーフィンでもしてたら寝付けなかった??」

「お前と一緒にするな!!」

話しかけてきたクラスメイトの関村は芦村の男友達の一人。芦村が女子になっても変わらず能天気にバカ話をしてくるので、芦村は話しやすいと感じているのだった。

「そうそう!そんな芦村にピッタリのものがあってな……これなにか分かるか?」

関村がカバンから取り出したのは見るからに妖し気な栄養ドリンクだった。

「なにそれ??『絶汁』??……」

「精力剤。アカマムシ的なあれだよ。」

「学校になに持ってきてるんだよ……」

芦村はあきれ顔で言った。

「駅前で配ってたんだよ。そんで何本かもらってきたんだけどお前にもやるよ。」

そういって芦村に手渡すと、関村は一口にドリンク一本を飲みほした。

「うわっ!大丈夫??」

「不味っ!?でも力付きそうだわ。」

「なんか変な感じとかしないの??」

「ん、全然。」

「じゃあ、僕も飲もうかな。昨日から体が怠(だる)くて……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「はあ…はあっ…」

(なんか……お腹の奥の方があっつい……)

今は授業中。しかし、芦村は体が疼くように熱くなって授業の内容が全く頭に入らなかった。

(これ絶対……あのドリンクのせいだ……くそう……関村の奴は平気そうなのに……)

ちらりと見ると関村は相も変わらず授業中なのに能天気に鼻歌を歌っている。

(どうしよう……水たくさん飲めば治るかな……保健室行って…………)

芦村は時計を見る。あと三十分もすれば休み時間だった。

(でも、あと二限だから……がまんしよう)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「はっ……はあ……」

「お、おい芦村大丈夫か??」

「すごい顔赤いよ?大丈夫?」

一限の間に芦村は、汗だくになっていた。顔は赤く紅潮していて太ももは痙攣するように震えていた。<追加イラスト希望>

「らい……じょぶ……あと、一限……だ……し……」

「おい、芦村どうした?」

聞きなれた声が頭上で聞こえた。神野の声だった。

芦村は緩慢な動作で、神野の方を見上げた。

「か……んの……?」

芦村は震える吐息を吐き出した。

欲しい。

欲しい?

え、ぼくは何が欲しいんだろう?

「お、おい大丈夫か?」

芦村の潤んだ瞳と吐息に神野は少し動揺したようだった。明らかに様子がおかしい。

「あ、芦村……大丈夫か?今のお前なんか……え、エロぶふう!」

関村の顔に神野の鉄拳が飛んだ。

「か、神野くん!落ち着いて!!」

「おい、どうした?もう授業始めるぞ?なんだ?芦村調子悪いのか?」

「……先生。なんか、芦村の様子がおかしいんです。」

神野は、教卓に向かって歩いていき何かを先生と話してるみたいだった。

「か……んの」

芦村は気が付いたら手を神野の手に向けて伸ばしていた。

どうしよう。あつい。からだがあつい。

へんなことばっかりあたまのなかでもやもやぐるぐるする。

どうしようもなくほしい。ほしい。ほしい。

さわってほしい。

かんのに。

……

神野に?

そこで芦村は考えるのを止めて素直に一番の欲求に従うことにした。

(なんかもう…なんでもいいや……)

芦村は汗だくになりながらがた、と席を立ちあがった。クラスの全員が芦村の方を振り向く。

「せ、先生……ちょっと保健室いってきます……」

「だ、大丈夫か??芦村??顔赤いぞ??」

「は、はい……っちょ、ちょっと歩けないので神野についてきてもらっていいですか??」

神野は少し驚いたような顔をしたが、直ぐに席を立つと芦村の脇を抱えて歩き出した。

「ああ、気を付けてな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ふう……はあ……」

「……」

神野は終始無言だった。少し不機嫌そうに見える。実際そうなのかもしれない。親友が苦しそうなのに一言も声かけしないなんて、神野にしてはあり得ない。

(…なんだろ……怒ってんのかな神野…)

「……」

(……っていうか一言声ぐらいかけてくれたっていいのに……)

「……」

(……こいつは昔っからいい恰好しいで、相手の気持ちなんか関係なくて……)

「……」

(なんで……僕はこんなに大変なのに……今もこんな大変な思いをしてんのにこいつは涼しい顔しやがって……)

「……」

(…僕は…こいつの……狼狽えた顔がみたいだけなんだ……これはきっとそうなんだ……)

神野は、いつもの優しい手つきでゆっくりとベッドに芦村を横たえ、毛布をかけた。
神野は、椅子を引っ張ってきてそこに無造作に腰かけた。

「熱……風邪か?……」

神野は芦村のおでこに手を触れた。そのひんやりとした人肌の感触にお腹がうずうずした。

「……わかんにゃい……」

「……じゃあ……オレ授業戻るからな」

神野は芦村のぼんやりとした瞳を少しだけ覗き込むと、そう言って椅子を立った。

「ま、待って……神野……」

芦村は、神野のシャツの端をぎゅっと掴んで上目づかいで言った。

「……はあ」

「え……あ」

神野はこれみよがしにため息をついた。そのことで不思議なくらい胸が詰まった。

「お前……これ以上近づいたらどうするって言った?忘れたか?」

神野は振り向かずに言った。吐き捨てる、という表現がしっくりくるような言い方だった。

「……いい…よ…」

「は?」

芦村は、上半身をなんとか起き上がらせると、おぼつかない手でシャツのボタンを外し始めた。

「……あ、あの……」

「……お前……」

神野が無言で佇んでる間にボタンはすべて外せてしまった。芦村はシャツの袖からゆっくりと腕を抜く。

「……こ、この前の……っつ、つづき……」

まだ続くのですよね?

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