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【投稿SS】西野さん「それセクハラです!」 

作:藤原 埼玉
キャラクター:どっきー https://twitter.com/IDockiE

「あー、くそ。だるい…」

喉が渇いたが、冷蔵庫には調味料以外なにも入っていない。
ポカリ飲みたい。
一人暮らしで、風邪引くのが如何に致命的か、30になって実感する…

「そろそろ熱も引いたかな…」

脇に挟んだ体温計から電子音が鳴る。こんなこともあろうかと、引き出しにしまっておいたのが功を奏した。

「36.9℃…か…」

この分なら、明日には出社できそうだ。

「謝罪メールを入れないとな…あと、あの引継ぎの件も確認しないと…」

ぶつぶつと独り言を言いながら買い出しに行こうと布団を這い出す。一人暮らしが長いと独り言がやたら多くなるのだ。

「あ?あ゛ー…声がおかしいな…」

オレは、やたらずってるパジャマの裾を引っ張りつつ着替えに洗面所に向かった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
なんでだ。

「えー、皆さん驚くかと思います。私も驚いております。」

水曜日の朝礼、オフィスにざわめきが広がる。そのざわめきの中心にいるのは、オレだ。

間に合わせにしてもひど過ぎた。シャツの裾といいジャケットといいサイズがことごとく合わなかったのだ。結局、家にあった安全ピンやらクリップやらを総出で留めた。歩くたびに当たって苛立たしいがあと少しの辛抱だ。…あと少し?

「我がハリモト商事の経理課の西野課長は、非常に勤勉で新卒入社後一度の遅刻もないということで7年勤続皆勤賞を受賞したことも記憶に新しいことかと思います。」

おい部長。なんでそんなに引っ張るんだよ。逆にいたたまれないだろうが。

「その西野課長ですが、故あって…と言いますか。医者の見立てでは、性別が染色体レベルで変わりまして、年齢も一回りか二回りほど幼くゲフンゲフン…若返ったということでして…」

おい、部長、幼いって言いかけなかったか?畜生。今度セクハラで訴えてやる。

「つまりは、ここにいる女子小×生みたいな可愛らしい容姿の子が西野課長ということでございまして…本人もいろいろ大変なこともあるかと思いますが、今まで通り接して欲しいという本人の希望もありますので、宜しくお願い致します。」

『宜しくお願い致します!』

経理課のみんなは、いつになくいい笑顔でオレに挨拶をしてきた。

うん。おい、なんでだ。

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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~^

「あの、すいません、西野ちゃん。」
「仁科(にしな)!!先輩にちゃん付けすんな!!」

デスクをばん!と叩くが、傍で聞いていた皆が、笑いを堪える様に背中を震わせていた。おい、バレバレだから。地味に傷つくから。

「じゃあ、なんて呼べばいいですか。こんなラブリーでキュートな先輩に対して。」

仁科は、しれっと悪びれずに言った。

「てんめえ…いい度胸だ…」

オレは、仁科のネクタイを思いっきり引っ張るが、びくともしない。ああ!この身体の非力さが憎い!

「のんのんとかどうです?」
「却下だ!!西野課長と呼べ!!」
「魔法少女☆にしのんとか。」
「ふざけんな!頭に魔法少女つけるとかイチイチ冗長すぎるだろ!?ここは会社だぞ!?」
「ちなみに、『のんたん』には三票入ってます。」
「無駄な統計とんな!!」
「ちなみに、営業課のアンケートでは『魔法少女☆にしのん』人気が根強いですね。ふっ(冷笑)。」
「仕事しろー!!」

気づくと、経理課全員がオレたちのやりとりで大爆笑していた。

「あんまり、いじめちゃ可哀想よ仁科君。はい、西野君お茶。」
「あ、ありがとうございます!」

佐羽さんは、オレより入社が一年早い先輩だ。いつも落ち着いた態度で接してくれる。

「でも、西野君よかったわねえ。」
「はい?」
「前の西野君怒鳴ることも多くてみんなちょっと怖かったのよ。今は、こんなに可愛いからもうどんなに怒られても笑って許しちゃいそうだわあ。」

そういって佐羽さんは、オレの頭をなでなでした。

おい、ちょっと待て。なんでオレが怒ってんのに許される側に?ってそこじゃない!
…つまり、威厳がない、だと??
それって管理職として致命的なことじゃないか??

「ひ…」
「ひ??」
「ひ、人を見た目で判断するのは良くないんだぞー!」

オレは悲痛な叫びを残して、屋上へと駆け上がっていった。

「…あんなに可愛いのに一体何が不満なのかしらね?」
「佐羽さんって笑って人を崖に突き落とすところありますよね…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「西野くん、ちょっと会議室までいいかな?」
「はい、なんでしょう。」

部長は席を立つと、会議室の扉を開けオレを中に招き入れた。

「今日一日の君の働きを見ていたよ。」

部長はいつもの落ち着いた話し方だったが、折り入った話かも知れないと思うと緊張は拭えなかった。

「まあ、色々と不便なことも多いと思うが、困ったことは相談してくれたまえ。以前と変わらない活躍を期待しているよ。」

そういって部長は微笑んだ。そのことで、オレは少し安堵した。

「は、はい!ありがとうございます!」
「ところで…折り入って相談があるんだが…」
「相談…ですか?」

まさか…異動とかじゃないよな??

「これは、極秘の社長案件でね…君にしか頼める人材はいないんだ…」
「オレにしか…頼めない…!?」

渡りに船だ!!この仕事を成功させれば弾みがつく!!これでハクがつけば経理課でのんのんとか呼ばせないぞ畜生!!

「やります!!」
「な!?本当かね!!まだ内容も話していないが…」
「内容がなんだろうとこの西野が必ず成功させます!ご安心してお任せ下さい!!」
「おお…西野くん君ってやつは…なんと素晴らしい愛社精神だ…おっと、歳をとると涙もろくていけないな…」
「はっはっは!!不肖西野!!やってやりますよ!!」

オレのテンションはダダ上がりだった。その時は。その時までは。

「おう!!その意気だ!!っはっはっはっは!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

おい。
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい。
なんでだ。
そこはいわゆるスタジオという奴だった。カメラマンとか、照明とか、オレも詳しくないが、なんかいわゆる撮影スタジオ。だが、そんなことはどうだっていいんだ。

「ほら、最近萌えキャラって流行ってるだろう?オタクな若者にわが社に親近感を持ってもらおうという狙いでね。そこに来て西野君だよ!まったく君のプロ根性には脱帽したよ。ささ、張り切って行こうじゃないか。」
「西野ちゃんはいりまーす!」

はいらねえよ!!
と、いつの間にか仁科がぐいぐいと背中を押してくる。

「お、ちょ、待っ。に、仁科!!」
「西野先輩、心から応援してますよ。」

そう言った仁科の口元には隠しきれない愉悦の笑みが…

「うそつけえええええええええ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

それは、猫の耳と尻尾と呼ぶには余りにもモフモフ過ぎた。
そして、割と露出度が高かった。
きっと、世界はオレに悪意を持って接してるんだと思うことにした。

「西野ちゃんかわいいねー!いいよいいよー!!うーんあざとい!!」

オレは、すべての魂を口から大放出しながら虚ろな気持ちで表情筋だけを必死に動かした。

「イイヨイイヨー!そうそう猫耳をもっとぴょこんって、ピョコタンって!!そうそう!!そして肉球をにゃおーんって…そうそうそうそう!!素晴らしいねー!!」

こ、殺せ!!誰かいっそオレを殺せ!!

「ぶふっ…猫耳ぴょこたん…ぶふう!」

「仁科ああああああああ!!笑うなああああああああああ!!」〈イラスト希望〉

「ダメダメ!!西野ちゃんカメラこっちこっち!!ほら、にゃおーんって!!ダメダメ!!口パクだけじゃ伝わらないよ!!ほらほらせーの!!にゃおーん!!」
「にゃ…おー、ん…」
「っ……フグッ……プルプル…」

仁科は最早笑い過ぎて、床に突っ伏して痙攣していた。
ねえ、これオレ泣いていい?いいよね?泣いても?
労災って心の傷には適用可能だっけ?

「イイヨイイヨー!!さいっこう!!西野ちゃんもう一回行ってみよう!!ちょっとやんちゃ目に!!にゃ、お゛ーん!!!!!」
「に゛ゃ、お゛おおおおおおおん!!(涙声)」
「…………ビクンビクンッ……」

仁科は笑い過ぎて紫色の顔で悶えていた。うん、いっそ、そのまま死んでくれ。

(つづく?)

※イラストは打診してみます!

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