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特別捜査官間藤衛次の受難 1-2

<1-2>

「……お目覚めですか?」
衛次は目を開けた。
途轍もない脱力に全身が苛む中で見たのは、愛らしい桜色の制服――ナース服を着た少女だった。
淡い赤髪と、色濃い青瞳が印象的な可愛らしい娘。
服装にぴったりな、天使の微笑みが意識を揺さぶる。
けれども、少しも安堵は出来ない。
(ここは……どこ、なんだ?)
特徴的な部屋だった。
長方形に開けた部屋にひとつのドアと、大きなガラス板が嵌めこまれている。
恐らくマジックミラーなのだろう。
窓はない。
床も、壁も、天上さえも真っ白だ。
センスという物が抜け落ちた、簡素過ぎる部屋を無数の電球が照らしている
「…………」
明らかに、病院ではなかった。
「どうですか?気分でも悪いですか?」
沈黙する衛次に、少女が首を傾げた。
「……ここは、どこなんだ。キミは――あの男の仲間なのか?」
「仲間……?いえ、私はあの方の……ご主人様のペットです」
花が咲くような可憐な声色で、ナース服の少女はそう宣言した。
「……ぺ、ペットって」
年端もいかない、十五、六程度の娘が言う言葉ではない。
だが、同時に思い出す。
衛次たちが追い掛けていた闇組織は、麻薬を中心に人身売買、危険な人体実験など黒い噂が絶えない危険な集団。
彼女も、その犠牲者のひとりなのだろうか?
「キミの……名前は?」
「……ローラといいます。あなたの教育係です」
流暢な日本語だった。
ローラは、やはり朗らかな笑みで応える。
「教育……係り、だと?なんだ、僕に……何をさせようって言うんだっ?」
「うふふ……覚えていますか、間藤衛次さん?あなたが組織の殺し屋を返り討ちにしたことを……」
「…………」
忘れる訳が、なかった。
銃弾を受けた腹には、治療が施されている。
けれども、部下を失った痛みと後悔は胸が……否、魂が覚えていた。
悔しさに手を握り締め、衛次は肩を震わす。
「感謝して下さいね。あのままだったら数分で死んでいるところを、ご主人様が助けたんですから。――例え返り討ちに合うかも知れなくても、あの方はご自身の不利益を……殺し屋を撃ち殺した分の代償を、あなたに支払ってもらうつもりなんです。良かったですね!助けて貰って!」
勝手な言い分に、怒りが沸き立った。
「ふざけるなっ!お前たちのせいで、どれだけの人達が苦しんでいると思うんだ!僕の部下たちも……くそっ。絶対に許さないっ!!」
「うふふ。そんなことは知りません……ご主人様さえ満たされれば。……他のことなど大した問題ではありません」
真っ直ぐな口調で、ローラは言う。
欠片の迷いすらもなかった。
まるで人形と話しているような――ひとり相撲しているような気分である。
「くっ……ぼっ!……僕が、お前たちに協力するとでも思うのかっ!?」
身勝手極まりない少女の言い分に、衛次が荒らしく言葉を吐く。
だが、次の彼女の言葉に……声を失い、青ざめた。
「……峰彩香さん」
「なっ――」
「あなたの婚約者……素敵な女性ですね。うふふ……」
胸のポケットから、一枚の写真を取り出す赤髪の少女。
その姿が魔女に見えたのは、錯覚ではないだろう。
「この素敵な方を……傷つけたくはないでしょう?大人しくご主人様に従えば、この方も、あなたも……みんな幸せですよ?」
天使の微笑みで、蛇のように獲物に牙を剥く。
衛次のことは名前から、人間関係まで調べ上げているようだ。
(やっ、やはり――内通者がいるのか?僕たちの中にっ……!)
自分の、そして、警部の考えが的中していた確信を持つ。
巨大で、深い組織だった。
情報操作を徹底し、ほとんどの証拠を残さない。
さらには、こちらの捜査も鮮やかと言うぐらい回避している……不自然なほどに。
そこで特別捜査官の一部――警部や、衛次を含めた少数――は、内通者の存在を考え、秘密裏に内部調査を進めていたのだ。
信頼の置ける部下たちと、至急に売人を保護しようとしたのも、内通者に気取られないためだ。
そして、それが裏目に出た。
(くそっ、くそっ!すまない……片岡、田尻。……そして、塚本!)
信頼できる部下たちは死に、衛次も捕らえられた。
「……内通者が教えたのか?そいつは……内通者は誰なんだっ!?」
「秘密です。そんなことよりも――どうします?守るのは……あなた自身ですか?それともあなたの婚約者ですか?好きな方を……選んでください。」
婚約者のことも知られては、どうしようもなかった。
(すみません……警部、みんなッ)
衛次の両親は、幼い頃に他界している。
彼は孤児だった。
人との関りを避けながら、どこかで暖かい温もりを欲し――そして、与えてくれたのが婚約者の峰彩香だった。
だから……。
「分かった……僕に……何をさせたいんだ?」
悪を憎み正義を信じる捜査官が、憤りに顔を赤く染めながら、犯罪者に屈した。
「……警察内部の情報集め。……と言いたいところですけど、既にいます。……それに優秀なあなたには殺し屋を殺された他にも、かなり私たちは煮え湯を飲まされて来ました。そこでご主人様は考えました。あなたには……組織の品物になって貰う、と」
「な、ん……だ、と?」
言葉の真意を掴めず、唖然と漏らす衛次。
その眼前に、ローラは注射器を持ち出した。
少女の手にすっぽりと収まる、銃器の形をした特殊な形状だ。
「……これを……注射しろ、と?」
「はい。首に、お願いします」
「…………」
毒かもしれない、死ぬかもしれない。
けれども、死んだ方が楽になれるかもしれない――そう考えながら、恐る恐る針先を首筋に当てた。
「――っ!」
婚約者をを思い、指を折る。
ぷすんっ。
針先が肌を突き破り、謎の薬品を体内に注ぐ。注ぐ。
そして――。
「……くっ、くふっ、がぁあああ!!」
世界が、変貌した。
いや、変化が起きたのは衛次の体だった。中身だった。
視界が青から、黄色へ……赤や、紫へと駆け巡り、激しい痛みが頭を襲う。
激痛だ。
(くううっ、はああ!体があつ――い!体が弾け飛び、そうだッ!!)
嫌な汗を、べっとり、と掻き流す。
骨が歪む、肉が焦げる。
皮膚の内側が、狂おしく体温を跳ね上げた。
「あぐっ、ぐふぅうう!!」
べきっ、ぐじゃっ、ベキキッ!
鉄骨が折れるような、聞いているだけで痛々しいような音が体内から響く。
意識が、強烈な閃光に包まれた。
けれども、何故か気絶できない。
(な、なんだっ……これぇ、ひはぁあ……っ!)
灼熱の苦痛に堪えるしかなかった。
やがて肩が、小さく縮み始めた。
腰が内側へと、美しいカーブを描く。
手は細く、柔らかく、形を変える。
同じく先に行くほど細くなった足。
だが、太腿に掛けては、むっちりと色っぽい肉が実を結んだ。
「あっ、ひあっ……くぅうう!」
美味しそうな弾力は太腿だけではなかった。
尻がずっしりと重たく、肥大化する。安産型を思わせる、美しい双臀だ。
(な、なんだっ!僕は……僕はいったい、何をしてしまったんだっ――!?)
注射を打ったのは、自分の意思だ。
けれども、直後に引き起こった体の異変は、衛次の覚悟を容易く打ち壊す。
凄い変わり様だった。
訓練で鍛え上げた逞しい体が、少女のように嫋やかに縮まる。
「はぁ、くふぅ、はぁあああ!」
獣のような絶叫を吐き絞り、衛次が悶え苦しむ。
ボキっ、バキ、ぐじゃ、ぬじゅあ、バキバキッ!
その間にも、おぞましい音は鳴り止まない。
何だか顔の内側も、肉が蠢き、波打ち、蠕動して……姿を変えていく。
兎に角、熱い。
意識が灼熱に苛み、果てしない吐き気が胸を襲う。
だが、やはり気絶できない。
(んはぁっ、くぅ!……し、しぬぅ!死んでしまうぅ!!)
大きく開けた口より唾液を噴き垂らし、衛次は、びくん、と跳ねた。
背中が弓なりに、反り返る。
その直後に胸元に僅かな膨らみが生じた。
乳首が、ピクピクと浮き上がる。
(くはぁああ!髪がッ、かみっ、がぁあああ!!)
急速に伸びた髪が、氾濫する川のような風勢で、儚いほど可憐となった肢体に降り掛かる。
そして――。
「ひほぉっ――はほぉおお!?」
狂おしい、激感が意識を焼いた。
痛みとも、快感とも呼べない。今まで体感したことのない、体が文字通りに爆散しそうな衝撃が、股間を中心に巻き起こる。
ぷしゅ、ぶしゅわぁああ!
くねり上がった股間より、黄金の液とは違う体液が激しく迸る。
ねっとりしていて甘い香りの粘液が、ベッドのシーツに染み込んだ。
(……くはっ、はあああッ!!な、なんだ……僕は、どうなって……はぁ、はくっ、うぅ!)
何か大切なモノを無くしてしまった喪失感を抱いているのに――その『大切なモノ』が、良く分からない。
混濁した意識を立て直そうとするが、結局は熱くて、悩ましい脱力に負けてしまう。
「はぁ、はぁ……くはぁああ――っ!」
乱れた吐息を繰り返し、衛次はベッドに倒れると……そのまま意識を失った。

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