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換魂受験 前編 作 TAMAこんにゃく 絵 どっきー

作:TAMAこんにゃく
キャラクターイメージ:どっきー

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「誠に、申し訳ございませんっ!」
 ソファに腰を下ろしたまま、俺は深々と頭を下げた。
「………………」
 テーブル越しの相手は押し黙っている。きっと腕組みをしたまま、眉間にシワを寄せて唇の内側を噛んでいるに違いない。
「ふぅっ……」
 ため息を漏らした後、彼はおもむろに語り出す。
「先生には頑張ってもらったけど……こうなるとは思わなかったよ……」
 その声のトーンには深い失望の色が充満している。
「まさかの不合格とはね……これで娘は大学浪人ってわけだ」
「…………」
 今度は俺が押し黙る番であった。この度、教え子は大学に落第してしまったのだ。合格請負人として、とても申し開きようがない状況である。
「言いたくはないのだが……当初の契約にあるように、損害賠償を請求させてもらう……」
「――――!?」
 思わず俺は頭を上げる。テーブルの上には不合格通知とともに、最初に渡しておいた契約書が置かれていた。
「額は、500万だったね……」
 渋い顔を浮かべている彼こと教え子のお父さんが、契約書に目を透しながら呟く。
「500万……!」
 あまりに大きな額に、一瞬耳を疑う。"絶対合格させる"という前提で家庭教師のビジネスを展開しているため、わざとありえない金額を契約書に記入していたっけ。
 それにしても500万とは、我ながらよくもまあ、できもしないことを契約書に書いたものだ……って、マジでどうすんだこれ……そんな金持ってねえぞ。
 額から冷や汗が、たらりと流れたその時、
「ビタ一文負けずに払ってもらう……と言いたいところだが、特別に請求しないことにしてもいい」
「えっ……!」
 目を見開く俺。お父さんは言葉を続け、
「もちろん条件がある。それは来年、絶対に娘を合格させることだ」
「…………」
 無言になる俺。その目標達成の難しさに、気が遠くなるような感覚がしたが、
「喜んで、引き受けさせていただきます……!」
 ぺこりと頭を下げる。こうなった以上、実質選択肢はないに等しい。
「ところで……現状、どうやっても元には戻れないということで、間違いはないのかね?」
「ええっ……」
 質問に答える。"元には戻れない"というのはすぐ後で説明しよう。
「ならば仕方ない。しばらくはここで生活してもらおう」
「わかりました……」
 承知せざるを得ない事情が、今の俺にはある。
「そうと決まれば話は早い。母さん、吉(よし)乃(の)を読んできてくれ」
「はい……」
 テーブルのそばで、俺とお父さんの会話を見守っていたお母さんが、階段を上っていく。
 ほどなくして、中肉中背で黒髪の若い男がリビングルームに現れた。
 この、年の頃20代半ばで、それなりに端正な顔立ちをしている彼のことを俺は、とある事情からよく知っている。
「吉乃、これから先生も、当分この家で生活することになった。いいね?」
「うん! 先生なら大歓迎だよ!」
 男は、あっからかんと明るく答える。
「本当にごめん吉乃ちゃん。こんなことになっちゃって……」
 ソファから腰を上げた俺は男に対し、土下座して謝罪の言葉を述べた。
「顔を上げて。先生は何も悪くないって」
「吉乃ちゃん……」
 天使のような慈悲深い言葉を掛けられ、ゆっくりと顔を上げる俺。この若い男の頭上から、後光が差しているような錯覚にさえ陥った。
「あたしの身体のまま、普通の生活に戻れないでしょ。だから気兼ねなくこの家にいていいの♪」
「ありがとう……」
 再び頭を深々と下げる。いま現在、俺の身体は女性のものになっていた。
 "俺"という一人称からおわかりのように、俺はれっきとした男性である。別に女体化したというのではなく、教え子である今(いま)春(はる)吉(よし)乃(の)ちゃん、彼女の肉体を俺は今、借りている状況なのだ。
「あたしも先生の身体貸してもらってるんだし、これからよろしくね、先生♪」
「ああっ……よろしく……」
 立ち上がった俺は、にこっとした笑顔を浮かべる男こと吉乃ちゃんに、柔らかな頬をぽりぽりと掻き返答する。彼女の台詞からわかるように、彼女が今借りている肉体は俺のものであった。
 そう、俺と吉乃ちゃんの魂と肉体は、交互に入れ替わっているのである。

 ここまでの経緯を説明しよう。
 俺、横澤(よこさわ)俊(とし)哉(や)の職業はハイパー家庭教師である。
 何だそれは……と思うかもしれないが、それだけ腕が立つ家庭教師ってことなのだ。
 事実、これまで100を超える生徒を受け持ってきて、その全員をもれなく第一志望校に合格させている実績がある。
 どうしてそんなことが可能なのかというと、俺の教え方が素晴らしく上手いというのがまず一つ目の理由。
 二つ目の理由は、いざという時の切り札である携帯アプリ”BODY SWAPPER”の存在。
 聞いたことがないアプリの名と思うだろう。それもそのはず。何せ”BODY SWAPPER”は、俺の友人である天才プログラマーが開発したアプリで、まだ市場に出回っていないからだ。
 ”BODY SWAPPER”アプリはその名の通り、身体(ボディ)を交換(スワップ)する機能を持つ。もう少し具体的に言うと、対象者2人の肉体と精神をそっくりそのまま入れ替えてしまうのだ。
 んなアホな……と思うだろう。無理もない。実際俺も、試してみるまで半信半疑だったからな。
 家庭教師をやっていると、どうしても成績が伸びない生徒に出くわすことが往々にしてある。とある男子生徒を受け持っている時、俺はスマホにインストールしたばかりの”BODY SWAPPER”アプリを試してみた。
 俺と彼の精神と身体は見事に入れ替わり、直近のテストを彼の代わりに受け、見事好成績をおさめることに成功した。しかも、試験終了後に入れ替えた精神と身体は難なく元に戻すことができたのである。
 当然、俺の株は急上昇。
 それ以来、大切な試験前であるにも関わらず、どうしても生徒の理解が追いつかない……という時に”BODY SWAPPER”アプリを使うようにしている。
 いざという時にはこうした換(かえ)魂(たま)受験を行うことにより、受験業界における俺の評価はうなぎ上りとなり、いつしか"ハイパー家庭教師"と呼ばれるようになっていたのだ。
 ほんと、友人には感謝である。まあ向こうも、十分なデータが取れて満足っていう話だがな。
 今回受け持っている今春吉乃ちゃんは、快活で素直さが魅力の女子高生。
 とびきりの美少女で性格も良いんだけど、欠点は頭がゆるいこと。
 成績は常に赤点すれすれという彼女の指導を1年間ほど受け持ってきたが、いくら丁寧に優しく解説したところで、全く頭で理解しようとしないのは困りものだった。
 世間一般から見て、ラクショーな偏差値の女子大を受験することになったが、試験直前期になっても俺は彼女を、合格に必要なレベルに到達させることができなかった。
 俺はついに、”BODY SWAPPER”で換魂受験をやる話を彼女とご両親に持ちかける。
 『不合格になるぐらいなら……』と本人とご両親も承諾してくれたので、俺は試験当日に”BODY SWAPPER”を起動。俺と吉乃ちゃんは、魂と身体を入れ替えることとなった。
 意気揚々と受験会場に向かい、試験を受ける俺。だがここで、ある異変が発生する。
 それは問題を見ても、さっぱり答えが浮かんでこないということ。
 どうしたことかと頭を軽めにマッサージしたり、腕をつねって脳に刺激を与えてみるものの、これまで換魂をやってきた時のように、脳内で解答をスムーズに導き出すことができない。
 とうとうそのまま、試験時間が無情にも過ぎ去ってしまった。
 いくらなんでもこりゃおかしいぞと再起動したスマホを見てみると、そこには"ERROR"の一文字。
 アプリ開発者である友人に問い詰めてみたところ、おそらくは予期せぬエラーが発生し、魂に肉体が上手い具合に定着しなかったのだろうという話。
 それどころか、元に戻そうとしてアプリを起動させても、俺の魂は吉乃ちゃんの肉体に収まったままで、吉乃ちゃんの魂は俺の肉体に収まったまま。
 当然、どうにかしてくれと友人に頼み込むものの、エラーの原因を分析しないと対処のしようがないため、当分はそのままだという。
 考えられる最悪の事態が発生してしまい、俺はただひたすらに、ご両親に対して平謝りすることになったのだった。

 何はともあれ、ご両親にチャンスを与えられた以上はやるしかない。
 予備校に通うこととなった吉乃ちゃんこと俺は、猛勉強を開始。
 だが悲しいことに、理解したこと・暗記したことが、脳内の記憶から次から次へと抜けていく。
 なるほど、これじゃいくら教えても成績が上がらないわけだ。
 いくら勉強しても覚えられないまま、模試を受けることとなった。これである程度の結果示すことができなければ、ご両親に対して申し訳が立たない。
「参ったな……全然わからんぞ……」
 模試の前日。なかなか学力が身につかず、問題が思うように解けない状況に苛立ちを覚えながら、吉乃ちゃんの自室で自学学習に勤しんでいたその時、
「………………」
 不意に俺は、下腹部にむらっとする衝動を覚えた。
(この感覚は……この感覚を俺は、よく知っている……)
 男であればおなじみの感覚といえば、察しが付くと思う。
(俺、オナニーしたいってことだよな……)
 男であれば誰もが日々行っていることを、女の身体で思うとは意外だったものの、
(まあいいか……女の子もたまにはオナニーするっていう話だし……)
「ごくっ…………」
 生唾を飲み込む俺。椅子に座った体勢で首を下側へと向けてみるとそこには、やや小ぶりながらも存在感のある胸元が、華奢ですらっとした小柄な身体に、絶妙なアクセントを与えていた。
(そういや、女の子の肉体に乗り移れたのって客観的に見てラッキーかも……)
 女性と身体を交換したのは、実は吉乃ちゃんが初めてである。状況が状況だっただけに、落ち着いてその事実を認識していなかったのだ。
「うふぅっ……」
 いつしか俺は、胸元に両手を押し当て艷やかな吐息を漏らしていた。
(これが吉乃ちゃんのおっぱい……なんて柔らかい……)
 シャツとブラ越しであるにも関わらず、そのむにっとした触感は素晴らしい。
 左胸にむにむにっと左手指先を沈み込ませつつ、右手を短パンの上から股ぐらにそっと這わせてみる。
「んあっ……!」
 その瞬間、下腹部のうずきが強くなったような気がした。
「うふあっ……んんんっ……んっ……」
 右手中指をぐっぃぃっと股ぐらの中央に押し当てていく。生地越しにくっきりと感じる割れ目の感触がなんとも心地よい。
(これは……やみつきになりそうだ……)
 性的興奮を昂ぶらせた俺は、下側から左手をシャツの内部に潜り込ませ、上側から右手を短パンの内部に潜り込ませた。
「うふっ……あっふぅ……」
 一枚の生地越しに胸元と股ぐらをさすってみると、下腹部がかあっと熱くなっていくのが感じられる。
 やがて俺の、もとい吉乃ちゃんの身体奥から湧き上がってくる、どうしようもないほどの切なさ。
 何とかしてそれを鎮めようと、ついに俺はブラジャーとショーツの内側に、左手指先と右手指先をそれぞれ滑り込ませた。
「あっはっ……」
 乙女の柔肌に直接触れることになり、皮膚に感じるこそばゆさに声を上げる。これまでも入浴して身体を洗う際には素肌に直接触れてはいたものの、性的なことを意識してやるのとやらないのでは体感に大きな違いがあった。
 ちなみに入浴時には、なるべく吉乃ちゃんの身体を見ないようにしている。理由はもちろん、吉乃ちゃんに悪い気がするからだ。
「はっふっ……んぅんぅっ……」
 しなやかな指先を乳肉に沈み込ませていくと、心地よい圧迫感としっぽりとした感触が同時に感じられ、否応なしに感じてしまい、
「あっはっ!? ……うはぅっ……あぁっ……」
 指先で割れ目を這うようになぞっていくと、じんじんとした刺激が下腹部に浸透していく。
 教え子の身体の、大切な個所をもてあそぶという行為にそれこそ罪悪感を覚えつつも、両手の指先の動きはもはや、止められるものではない。
「うっふぅっ……ふぅぅっ……くぅひぃぃっ……!」
 乳首をつまみ上げてみる。たおやかな乳房の先端部はすぐさま固くなっていき、くにくにっと指先でこねくり回すと、なんとも形容しがない妙な感覚がこみ上げてくるのだった。
「んっはっ!? あっはっ……やっはっはぁぁぁっ……!」
 割れ目の上部にある突起を指先でなぞっていると、それだけでじんとした刺激が一気に強くなった。ここが女の子の性的器官、"陰核(クリトリス)"と呼ばれている個所であることは察しが付いていたが、実際にいじくってみるとずいぶん性感が強いものであった。
(これが女の子の性感……男のものよりも断然気持ちいい……)
 これまでに感じたことのない感覚の虜となった俺は、乳首と秘部を愛撫する指先の動きに拍車を掛けていく。
「うっはぁぁっ……やぁぁっ……きっ、気持ちいいよぉぉっ……!」
 口元から甲高い声のトーンで正直に感想を漏らしてしまう。乳首の奥からは甘いような感覚がじんわりと広がってくる上、濡れそぼった割れ目から聞こえてくるぬちゃぬちゃとした音が、否応なしに性感を昂ぶらせるのだった。
(俺……吉乃ちゃんの身体でこんなにも気持ちよくなっちゃってる……今、どんな顔してるんだろ……)
 ふと脳内に、大きな瞳を悩ましげに細めている、艷やかに上気しきった吉乃ちゃんの表情が浮かんできた。
(こ、これははっきりいって、エロ可愛いっ……)
 あまりにも鮮明に思い浮かべることができたのは、実際に今、そのような表情をしているからで間違いはあるまい。
(そういや俺……吉乃ちゃんのことが可愛いって前々から想っていたような……)
 その事実を確認すると、彼女の身体をいじくって悦びを得ているという背徳感が急激に強くなっていき、性的興奮に油を注ぐこととなった。
「あっはぁぁっ……おっぱいとオマ○コ、一緒にいじんのやめられないのぉぉっ……!」
 敏感な個所をこねくり回す指先のあまりにも執拗な動き。強烈な性感が身体中を駆け巡り、ぶわっとした感覚に意識が持っていかれそうになる。
「いっ……いいいっ……もうっ、イッちゃうぅぅぅっ……!」
 とうとう俺は、吉乃ちゃんの身体で絶頂を迎えることとなった。
(すっすごいっ……頭の中真っ白……これが、メスイキの感覚っ……)
 少しの間、下腹部を中心に広がっていく、とろけるように甘い浮遊感を堪能していたが、
「はあはあっ……何、やってんだろ俺……教え子の身体で……」
 呼吸が整っていくとともに冷静さを取り戻した思考回路が、俺の性的興奮を急速にクールダウンさせていく。
 下着を整え、俺は勉強に戻ることにした。
「………………!?」
 そこで俺は、あることに気が付く。
「何だこれは……ずいぶんと簡単な問題じゃないか……」
 そう、この時俺は、吉乃ちゃんの身体でも明晰な頭脳を発揮することができるようになっていたのである。

<後編につづく>

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