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【投稿小説】変わり目

作 tefnen
イメージイラスト もろへいや

「最近の連続失踪事件、知ってるよな」
「あぁ、互いに関係ないように思える、複数の男が行方不明になってるやつだろ」

昼下がりの高校の教室で、二人の男子がしゃべっていた。不気味な失踪を見せる男性が続出していたが、被害者の住んでいる街も違えば県も違うという、どこで起こっているかも分からない事件に、警察も担当する所轄が決められず、手をこまねいているところだった。

「あれ、お前だったらどこで事件が起きてるか、検討付いてるんだろ?」
「なんでそう思うんだよ」

ガツガツ質問しまくるのは紡久(つむぐ)。スマホをいじりつつ、それに答える伊月(いつき)の幼馴染だった。親友というほどでもない、腐れ縁というくらいの関係の二人は、週に2回くらい伊月に紡久が一方的に喋りかけていたのだった。

「いや、昔からお前って情報通だし」
「はぁ……ま、ここら辺で失踪してるな、とは思ってる……全員共通して通る場所が何箇所かあるが……」

話半分で、紡久が割り込んだ。

「じゃ、そこ行ってみようぜ!」
「は?」

明らかに煩わしそうにする伊月だが、紡久は止まらない。

「ちょっとした冒険だよ。どうせ学校の帰りに通るところの近くだろ?」
「近く……って、20分くらい追加で歩かなきゃならんのだが?……まあいいか、どうせ暇だし」
「よしきた!じゃあ今日放課後な」
「え、そんな急な!……いなくなりやがった」

紡久のゴリ押しに、伊月は毎度付き合っていた。先約があるときは別だが、彼は人からの頼み事を断れないタイプだった。

そしてその放課後。電車通勤で、いつも乗り換える駅で降りた二人は、少しだけ離れた駅までつながる道の、一本裏に入ったところを歩いていた。

「この道のどこかで、失踪してると思うんだが」
「怪しげなところはないけど、人通りは少ないなぁ」

伊月が足早に路地を進んでいくのを、紡久がついていく形で、「探検」していく。表通りは様々な飲食店や専門店が軒を連ねているのに対して、この道には何も目立ったものはなく、真っ直ぐな道路の先に、高架の線路を走る電車が時折見えていた。

「ん?こんな所に空き地……?」
「この空き地がどうかしたのか?」

家や低層ビルが密集している中に、ぽつんと一区画だけ何も建っていない空き地があった。その端に、井戸のような何かが設置されている。

「見るからに怪しい……」
「あそこ、入ってみようぜ!」

紡久は、井戸に向かって走っていってしまう。伊月はやれやれと呆れつつ、彼についていった。

「お、ハシゴかかってんじゃん!こうなったら中に入るしかないな!」
「それは流石にやめとけ……って言った所で止まるお前じゃなかったな」
「大丈夫だって、俺が保証する」

井戸の中に吸い込まれるように降りていく紡久を追って、伊月もはしごを降りていった。

「暗いな……足元に気をつけろよ」

一番下に降りると、辺りは真っ暗な空間だった。

「おい、紡久?おーい!……あいつ、どこ行ったんだ」

紡久を呼んでも、返答がない。どうやら、どんどん先に進んでしまっていったようだ。幼馴染を置いて帰るわけにも行かず、しかし周りが暗すぎて進む方向も決めかねる。途方に暮れていた伊月を、強烈な明かりが照らした。

「ま、まぶしいっ!……なんだこりゃ」

それはその空間の照明だったが、その部屋の作りは見たこともないもので、壁は銀色の金属板でできていた。SF映画やゲームでしか見たことがない堅牢な核シェルターのようで、扉もタッチパネル式の金属製自動ドアだ。

「あいつ、この扉の向こう側に行ったのか?ったく、好奇心旺盛なやつだな」

伊月は、扉を開こうと、その表面にあるタッチパネルに触れた。だが、扉は開かず、代わりに周りからシューッという空気が噴出するような音が響き始めた。

「な、なんだこれ!睡眠ガスか!?」

息を吸うたび、意識が遠のく。伊月は本能的にその空間から出ようと、降りてきたはしごを登ろうとした。

「だ、だめだ……意識が……もた……ない……」

伊月はなすすべもなく、床に倒れ込んで眠り始めてしまった。それを確認したかのように、ガスは部屋の吸気口に吸い込まれる。

ガスが完全になくなると、扉が開き、その奥に白衣の男が姿を現した。男は、部屋に入ると伊月の体を持ち上げ、運んでいく。広大な秘密基地のような地下シェルターを、ズンズンと進み、中心に円柱型の水槽がある部屋に入ると、その脇にある大きな穴に伊月を放り込んだ。

「これで準備は完了だな」

男が水槽の脇にある操作盤のボタンを押すと、水槽の底がカパッと開き、空いた穴の下から伊月の体が持ち上げられてくる。彼の体はそのまま、水槽の中を浮き上がった。

「これまでいろんな被検体で予行演習してきたが……待たせてしまったね……これで私たちは結ばれるんだ……」

男は水槽に浮かぶ伊月を見つめ、ニヤッと顔を歪ませると、水槽の前に設置された操作盤のボタンを押した。すると、水槽につながっている管から液体がゴボゴボと中に流れ込んでいく。

「これは君の脳にエストロゲン……女性ホルモンを出させる物質と、体の細胞に変化を促す物質の水溶液だ……と言っても、君には聞こえないだろうが」

男の言葉通り、紡久に変化が訪れ始める。まず、全身の筋肉が萎縮し、一部は脂肪に置き換わり、輪郭が丸くなる。さらにその黒い髪がサラサラと伸び、逆に他の体毛は薄くなっていく。

「いいぞ、いいぞ……君は私の理想の女性になるんだ」

水槽_擬音のみ

乳首がプクッと膨らみ、その周りが赤みを帯びて、乳輪が大きくなる。胸が全体的に盛り上がり、ウエストはキュッと締まった。腰骨が広がるのと同時に、脚は内股となり、最後に残った肉棒が、消えたくないとばかりにピクピクと震えた。

「ここで上手く行かなかった奴もいたが、君なら成功するだろう、ほら、ほら……」

シュルシュルと縮みゆくペニスを見ながら、ガッツポーズを取る男。子宮ができていくのか、伊月の腹部がポコポコと震えた。排尿機能を失い、単なる突起となってしまった伊月のソレは、またに出来上がった女性器のひだの中に収まっていく。

「さぁ、これで完成だ」

もう遠くからでは目視できないほどの大きさにまで縮んだのを見届けて、男は伊月の新しい姿に見とれた。元の面影を残してはいるものの、端正な顔。少し大きめに膨らんだ胸と尻。ムチムチとした太ももと二の腕と、スッキリとした腹。

「ここまで美しい姿になるとは、さすがだ」

男は操作盤のスイッチを押す。すると、水槽の中の液体が、パイプを通して流れ出していく。床に仰向けに横たわる伊月の体を残して、だいたいの排水が終わると、ガラスのカバーがせり上がっていった。

「ほら、起きてくれ」
「ん、ん……?」

伊月の声も、本来のものとは似ても似つかない、高いものだった。また意識が朦朧としているのか、伊月は四つん這いになって水槽の中からのろのろと這い出した。水槽の方は人感センサーがあるのか、伊月が外に出るとまたガラスが下がってきて、内部が液体で満たされていった。

「お、俺は……どうしてこんなところに……」

伊月は頭を抱えて、何とか気を取り直そうとする。

「伊月、君は最高の女になったんだよ」
「お、女!?な、何を言ってるんだ……紡久、その格好はなにかの冗談か?」

白衣の男の顔を見て、伊月は言った。伊月を運び、女体化させたのは紡久だった。だが、いつもバカをやっている幼馴染からは想像もできない、落ち着いた仕草と表情に伊月は面食らった。

「あぁ、驚いただろうね。あの演技も随分と大変なものだった……やーい!まんまと罠に引っかかってやんの!……だったか。本来の私は今の私だ。失踪事件の原因もこの私。君の女性化を確実なものとするため、検体を集めていたのだ」

真顔のまま、声だけ演技する紡久は、伊月にはかなり不気味に見えた。

「そんな、まさか……ひゃんっ!?」

胸に手を当てようとした伊月は、その先端に無意識に指で触ってしまっていた。新たに活性化した乳頭から、伊月の頭に強烈な刺激が伝わった。

「これ、俺の、胸……?それに髪も……?」
「そうだよ、さっき言ったじゃないか。君は最高の女になったって」
「な、なんでそんなこと……俺は男、男のはずだぞ」

伊月は立ち上がろうとしたが、脚に力が入らない。体の変形に体力を持っていかれ、疲労困憊の状況になっていたのだった。

「君の理性では分からないみたいだね。では、体に教えてやることとしよう」
「なにを……!?」

紡久は、呆気にとられる伊月の前で、一着、また一着と服を脱ぎ捨てていく。

「これが男の体だ。今の君はどうだ?もっと華奢で、柔らかくて、弱くて……これも付いていないだろう」
「ひゃっ!?」

最後にトランクスを下ろすと、紡久の得物が伊月の前に露出され、伊月は思わず悲鳴を上げてしまった。

「いいね、その反応が欲しかったんだ。痴態を晒すことへの恐怖と、好奇心が入り混じったその悲鳴が。君が中身まで女性になった、その証拠がね」
「や、やめろ……」

伊月の制止も聞かず、紡久は全裸で伊月に近づいていき、そして腕をガシッと掴む。

「まだ理解しないのなら、分からせてやる」

なんの躊躇もなく、逃げようとする幼馴染の乳首に吸い付く。

「ひゃぁう!……あっ、あぁっ……!」
「んふふ……」

刺激の山が、伊月の脳を襲う。まだ女であることを理解したくない、伊月の理性を押しつぶそうとしてくる。

「ひゃっ、や、やだぁっ……!」
「君も頑固だね……ま、そういう所も好きなんだがね」

紡久は乳首から離れ、掴んだままの伊月の腕を、乱暴にその乳房に押し付けた。

「な、なにをっ!」
「これが、君の今の体なんだよ。ほら、男だったら無いものが、胸に付いているのが分かるだろう!」

腕に揉まれ、ぐにぐにと変形する伊月の胸。伊月は、次第に生まれてきた羞恥心に顔を赤らめる。

「ふ、ふざける……な……」
「ふん、確かに君から男らしさを取り除くのは大変かもしれない。僕は、君をずっと見てきた。君は完璧だった。君を僕のものにしたかった。ただ、同性愛は僕のシュミじゃないんだ。だから、君をこの体にしたというのに」

伊月には、本能的に、紡久が次にしようとしていることが分かった。そのいきり立った股間が、伊月の体に狙いを定めていた。

「私は前戯が大好きなのだが、君には、さっさと絶頂してもらうことにしよう……」
「そ、それだけは駄目だァァっ!!」
「うぉっ!?」

伊月は全身の力を振り絞って、両足で紡久の体を思い切り押し飛ばした。

「こんなに早く体力が戻るとは……ぐぉっ!?」

紡久はよろめき、そのまま水槽の底につながる穴に落ちてしまった。その拍子で頭を打ち、気絶してしまった。

「た、助かった……何だあの穴?それにあの水槽は……」

逃げたいのは山々だが、脱出方法がさっぱり分からない伊月は、仕方なく水槽に近づいていく。そこには操作盤が付いていて、ご丁寧にも日本語でボタンの説明が印字されていた。

「『処置開始』……か。これを押せばアイツを女性化できるのか?いや、それをして何になるんだ」

伊月は、ついさっき紡久に押し倒され、なすすべも無かったことを思い出した。伊月の腕にも脚にも、紡久の男の体に対抗できる筋力はなかった。紡久が女になれば、少しは対抗できるかもしれない。そう思った伊月は恐る恐る、そのボタンを押した。だがしかし、何も起こらない。

「……やはり、やめておこうか……」
「ん、んぐ……伊月……許さないぞ……」
「ひっ!?」

穴の底で、紡久が目を覚ましたらしい。かなりドスの利いた声に震え上がった伊月は、とっさに操作盤で青く光っていたボタンを押した。

「んがぁっ!?」

水槽の底が開き、中から伊月が出てきたのを見て、伊月はそのボタンの説明を読んだ。

「『検体移送』……検体とは、よく言ってくれたものだな」
「や、やめろ、伊月!」

操作盤の『処置開始』ボタンが赤く光り、準備が整ったことを示した。

「処置してやる、この変態が」
「やめろーっ!!!」

伊月は、ボタンを思い切り叩いた。

「う……ぐぁああっ!!」

紡久の体が、しぼみ、縮んでいく。その分だけ、髪がサラサラと伸び、胸が大きく膨らんでいく。尻もプリッと膨らむと、脚にはムチッと皮下脂肪がつく。1分もしないうちに、伊月よりもスタイルが良く、身長も縮んだとはいえ、女性としては高身長な美女ができあがった。

「はぁっ……はぁっ……」
「ど、どうだ……これで懲りたか……?」

液体が排出され、ガラスがせり上がっていく。伊月と同じく、水槽から這い出してきた紡久に、ゆっくりと近づいていく伊月。

「あ……あぁ……」
「よし、じゃあ外に出る方法を……」

だが、次の瞬間、伊月はまた押し倒されていた。先程よりも猟奇的な目つきになった、女となった幼馴染に、肩を掴まれ、床に押し付けられていたのだ。

「下腹部が熱くて、熱くて、気持ちよくて……!もう男の体は懲り懲りになったよ……!」
「つ、紡久……!?」

伊月の胸に自分の胸を押しあて、腰に腰を当てる紡久。体重の差は小さくなったものの、いまだ紡久の方が大きく、伊月は逃げ出すことができなかった。

「あんっ……すごい、すごいぞ、女の体っっ!!」
「ひゃっ!?」

紡久は、自分の体を伊月にこすりつけ、まだ敏感な肌に刺激を与えて楽しんでいた。伊月もまた、自分の胸が上下に揉まれ、股間の無い腰を乱暴にこすりつけられ、慣れない感覚に思考をかき混ぜられる。

「伊月よ、ありがとう、私を変えてくれてっ!」
「ひゃ、やめて、やだっ……!」
「私は女になったぞ、さあ君も認めるんだ!」
「ひゃぁっ!?」

股間に、またも新しい刺激が走った。紡久の指が、伊月の膣の真上にある突起を触っていた。

「そこは、そこはだめぇっ!!」

元来男性器を挿し込まれる部分に刺激を与えられ、伊月に女性としての性欲が湧いていく。男性としての理性を引き剥がして、それはどんどん大きくなっていく。

「あたま、おかしく……なるぅっ……!」
「ふふふ、私にペニスが残らなかったのは残念だが、指でも気持ちがいいだろう」

もはや伊月は、自分の体の変化を受け入れるしかなくなってしまった。それにこれ以上抗うと、理性が完全に吹き飛ばされるまで紡久に弄ばれる。それを本能的に理解させられた伊月は、最後の抵抗をやめた。

「おんな、おんなの体きもちいいのぉっ!!」
「ふふ、やっと分かってくれたか……」

紡久は伊月の反抗が終わったのを見て、指を離した。

---

その日の夜、伊月の部屋。突如として性転換した二人に周りがゴタゴタしているさなか、二人は向き合って座っていた。

「まったく、お前のせいで散々な目にあった」
「すまんすまん、まー、伊月も俺を女にしたし、おあいこだろ!」

何とか入手した女性服を、ぎこちなく着る二人。男が住む部屋に女性が二人いるのもあいまって、かなりの違和感を生み出していた。

「その演技、続けるんだな」
「演技?なんのことかなー?」

飄々としている紡久の顔をみて、苦笑いする伊月。

「しっかし、やっぱ女の体っていうのは違和感があるな、どうにも気持ちがついていかないというか……」

紡久が、大きく膨らんだ胸を見て顔を赤らめる。

「何言ってるんだ?」

が、伊月は真顔だった。

「俺たちは女だろ?まさか、そこを否定するのか?」
「い、いや……伊月、何を……俺たちは元々男……」

伊月の両手が、紡久の両肩をガシッと掴んだ。

「分からせてやる……そう言ったのは紡久、お前だったよな……」
「ひっ!?」

研究所では見せなかったような、鋭い眼光を放つ伊月の瞳は、しっかりと紡久を捉えていた。

「……明日、学校休んだりするなよ……?いいな?」
「が、学校?」

伊月は黙ったまま、まばたきもせずに、紡久を視界から離さない。

「……返事は」
「は、はいっ!」

その時、置き時計がピピッと電子音を出し、8時を迎えたことを告げた。紡久はそれを機に伊月から飛び退いた。

「じゃ、じゃあ、俺、帰るわ……」

静かに紡久を見つめたままだった伊月の目は、ついに逸れた。

「あぁ、気をつけて帰れよ」

伊月の言葉を背に、紡久は、玄関から飛び出て、逃げ去るように姿を消した。

「……変なやつだ。俺が女だって教えてくれたのはあいつなのに……明日は長い日になりそうだ」

そして、その夜は過ぎていった。

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