FC2ブログ

Latest Entries

投稿TS小説第141番 Blood Line (6)(21禁)

 本来隠すべきところを明るい場所で見られてしまう、しかも強制的に。そこから生じる羞恥心は、性別が反転していても同様だった。いや、幹彦には遙かに大きく感じられていた。
(み、見られてる……! 璃紗さんの、アソコ)
 白い肌が真っ赤に染まった。璃紗のアソコ、それ自体幹彦に取っては謎な部分ではある。今は自分の身体の一部だとしても、「璃紗の」という形容詞が付くことで異様に興奮していくのが幹彦自身にも解っていた。思春期の少年としては、女性の性器なんて興味津々の所なのだから。
(! あっ、ふン)
 拡げられた足の付け根に、看護士の手が蠢いている。そのぴたっと合わさった割れ目に細い指が這っていくと、ぞくっとした快美感がそこから立ち上ってくる。幹彦は思わず目を瞑っていた。
「軽く触れただけなのに。気持ちいいんでしょう」
 粘液がぬるついている感じがしていた。能力者で、少年だと言っても幹彦にだって性欲はあるし、知識も備わっている。その粘液の意味も解っている。股間の合わさった部分をゆっくりと弄りながら、看護士が囁く言葉に幹彦は顔を背けた。
「ほら、こんなになってるわ」
 欲情に駆られている璃紗の身体。その証拠を看護士はすくい取り幹彦の目の前に持ってきていた。「こんなになってる」なんて言われ、幹彦はつい目を開けてしまった。眼前にある看護士の指は透明な粘液に濡れている。仄かに甘酸っぱい香りが漂っている。ただ、それが女の香りだと幹彦には理解出来なかった。
(あっ、う、ちがっ、気持ちよく、ないっ。璃紗さんの身体、触るなぁ!)
 事実を隠そうと、ごまかそうとした幹彦の心に、沸き立つような激情が現れていた。それは一瞬の間もなく能力の渦をお腹の辺りに生じさせていた。それを腕で看護士を突き飛ばすように使った。
「な?! キャーッ」
 空中を飛ぶ看護士の身体は、幹彦の足もと側の壁にぶつかった。頭でもぶつけたのか看護士は起きあがって来ない。幸いな事に能力を使ったというのに幹彦の頭に痛みは無かった。大きく一つ溜息を吐く。
(はぁっ、勘弁して欲しいよ……。でも、あれ位なら痛くないんだ。どの位で痛くなるか実験すれば逃げる時の力になる! ……っと、パンツ穿かないと)
 足に力を入れても神経信号が上手く通っていないのか動かない。幹彦はもやもやした下半身の疼きを能力の渦に変換していく。ゆっくりとその力を自分の足に使っていく。徐々に閉じていく足に絡んでいるショーツを、するすると上に上げていく。腰を上げさせてからそれで濡れている股間を包んでいく。少し気持ち悪いかも、と思いながらも、薄い小さなショーツだと言うのに、あると無いとでは安心感がまるで違う。男でもそうかも知れないけれど、その安心感が女性の身体だと思うと余計に感ぜられた。
 再び溜息を吐いてしまう。これまでこんなに能力を使ったことが無かった。幹彦は精神的に疲れて来ていた。けれどもう一つだけ試さないといけない事があった。ベッドにはキャスターが付いている。再度集中し直し、あるはずのキャスターに付いているロックをイメージしそれを外す。「カチっ」と幹彦の耳に音が聞こえた。
(やった、これで動くはず)
 幹彦は看護士の体重を五十キログラム位と考えていた。璃紗の身体とベッドを含めた質量はそれ以上ある筈だけれど、キャスター付きのベッドならある程度動かせるんじゃないかと考えていたのだ。それを実行に移していた。ベッドが動かせればそれに乗って逃げられるだろう、そんな風に思っていた。出来るだけ早い段階で逃げる方がいいことは、幹彦も理解していたから。
(ん、動けっ)
 自分に対してPKを使う事などこれまで幹彦はしたことが無い。というより理性を保ったままPKを使うという事自体が出来なかったのだが。
 見つめる天井がすーっと動いていく。ベッドが動き始めた。と、ここで幹彦にとっては想定外の事が起こってしまった。幹彦は点滴を受けている。そのバッグを吊っているスタンドが幹彦の腕に繋がっているスタンドをひっぱり倒してしまった。金属が当たる不快な音が部屋に響き渡る。
「う~ん……」
 焦点の合わない目をしながら、看護士が起きあがった。瞬間ぼーっとしていた彼女が、幹彦と目が合うと途端に正気に戻っていた。立ち上がり幹彦に近づいて行く。
「0087号……、酷いわね。あたしの事蔑ろにするなんてっ」
(そんなっ、看護士さんの方が璃紗さんの事大事に思ってないよ、あんなことするなんて)
「もう容赦しないから。何言っても聞かない」
 そういうと看護士はまた幹彦の下半身に手を伸ばしてくる。折角穿いた幹彦のショーツに手をかけた。幹彦の集中力も限界に近かった。残った力を看護士にぶつけようとする。と、その時。
「あ、何してるの! 0087号は特別なんだから手を出しちゃダメでしょっ」
 ナースキャップにラインが入っている看護士、婦長が入ってきた。若い看護士を睨みつけながら近づいてくる。その様子に看護士にも幹彦にも緊張が走った。
「あ、あたし何もしてないです。所長から尿の採取を仰せつかってるので、採ろうとしただけですよぅ」
(そんなの嘘だっ、身体弄ろうとしたくせにっ)
 声のでない口を動かし必死に抗議しようと試みるけれど、幹彦の声なき声が婦長に届いているのかどうかは解らなかった。ただ婦長はそのまま看護士を一睨みし彼女を室外へ追いやった。鬼の形相から慈愛の微笑みをたたえながら、幹彦の下半身が覗いている毛布を静かに掛けなおす。
「さ、いいでしょう。0087号、明日からリハビリと訓練が始まりますから、今日だけはゆっくりして体調を整えてね」
 言うだけ言うと婦長はそそくさと退出していった。残った幹彦は婦長の『訓練』という言葉に気分が悪くなった。
(訓練、ってえっちな事される……男なのに男に……。どうにかしなくちゃっどうにか)
 明日から能力を研ぎ澄ますと称して陵辱されるのだ。何人もの男に嬲られる……それを回避するには逃げるしかない。しかし逃げたとしても免疫抑制剤がなければ死んでしまうかも知れない。
(んん! ……はぁ、ダメだ。何でだろう……ベッドも動かせない。疲れたな)
 能力を使いすぎたのか、激しい疲労が幹彦を襲っていた。考えなければならないこと、しなければならないことがたくさんあった筈なのに、目を閉じると幹彦は吸い込まれるように眠ってしまっていた。

つづきはこちら

このお話はluciさんの創作物です。最近はコンタクトしにくいのでコメントなど積極的にどうぞ。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://okashi.blog6.fc2.com/tb.php/2811-c5ce625f

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2019-10