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変身小説第16番 絶対安全!セフティ・カース

風祭文庫・異形変身の館
原作・あむぁい
加筆編集・風祭玲
Vol.T-125



絶対安全!セフティ・カース


呪いを馬鹿にしてはいけない。
確かに、実際に呪いで憎い相手にダメージを与えるのは難しいけど、呪いが実現しなかったところで、こっちはノーダメージなのだ。
即ち、ノーリスク。
勿論、無駄に時間と金を費やしたなとか。
細かい事を言えばキリが無いけどね。

しかし、呪いを実行しなくても
ふと気付くと憎いあの娘五条雅恵の事を考えている。
雅恵のやったあれこれを考えている。
よっくも、あたしの中村くんを…
こっちの方がよっぽど無駄で非生産的よね。

駄目で元々。
上手く行けば儲けもの。
その為の「セーフティ・カース」だもの。
宣伝の受け売りだけどね。

あたしの名前は黒井望。
まだまだ呪いは初心者だけど。
いつか、阿倍清明サマみたいな素敵な呪術師になるのがあたしの夢かな。



「セーフティ・カース」は今流行りの白呪術系電脳総合商社だ。
あたしは今、通信教育で「白呪術3級コース」を受けている。
呪いには黒呪術と白呪術の2種類があって。
黒呪術は相手を破滅させるが、自分も破滅する。
一方、白呪術は、相手を破滅させるが、自分は安全。
ま、誰でも白を選びますよね。

平安時代から1200年の伝統が有って。
先生方は超一流。
テキストもバインダー形式だから使い易くって、誰でも短期間で呪いのスキルを身に付ける事ができる。
もっとも、呪いの効果は本人の資質に大きく左右されちゃうんだけど、呪い体験談の成功例や失敗例とかのコーナーもとっても参考になる。

また、掲示板やチャットで仲間を探す事も可能。
無論一人一人の呪力は小さくても、力を合わせれば強力な呪いを紡ぐ事も可能だし、ほらほら、アイドルの三枝真来がステージで事故ったじゃん。
アレはセーフティ・カースの仕業なんだって、ちゃんとログも残っているらしいよ。

あとほら、平将門を復活させようとか言う集団もあって、あと1000人ぐらい集まれば上手く行くかもなんだって。
てゆうか、平将門って誰よ、あはは。

更に更に、便利なのは通信販売。
「雄羊の頭蓋骨」
「蝙蝠の羽」
なぁんてのは言うまでもないけど、「生きている鶏」クラスですら、素人には中々入手が難しい。

これらが簡単に入手できるのも魅力の一つよね。
ちなみに1500円以上の商品に関しては送料も無料。
また、安価な代用品も豊富に取り揃えてあって、「賢者の石」なんか本物は100億円の値段がついているけど。
偽物だと10万円のものまである。

今回は「憎いあいつに人面疽」のコースを頼んで入手した。

あたしはダンボールの封を開ける。
ぐっすりと寝ている生きた鶏。(1万2000円)
魔方陣(紙製)(4800円)
香(7種の薬草を配合)(1万800円)
邪神像(プラスチック製)(3000円)
これらが会員専用セット価格でなんと2万円ポッキリ!
10回払い可。

あたしは中身を確認すると準備に取り掛かる。
先ずはマニュアルをダウンロード。
そこからはマニュアルの指示に従う。
水晶玉ユニット(初心者用)をパソコンに繋げて起動させる。
続いて、ヘッドホン形状の呪力増幅ユニットを頭に付けて、これまたパソコンに繋げる。

呪い実況板にアクセスすると既にそこにはギャラリーが集まっていた。
4人か。
まあ、いないよか良い。

-----------------------

”まんとらまん:( ´∀`)ノシ 遅いぞ、ノゾたん(笑)”
”あべちゃん:まあまあ、色々準備があるのさ”
”みどろ:のろいのろいのろいのろい~☆”

-----------------------

なかなか盛り上がっているようだ。
よし、早速あたしも書き込みを開始する。

-----------------------

”のぞみ:いよいよ、開始しまつ。皆のもの、準備は良いか~。”

-----------------------

カーテンを閉めて…香を焚く。
あたしはお気に入りのマイ香炉に香を放り込んで火を付けた。
煙が部屋に立ち込め厳粛な雰囲気があたりに漂い、その香りに白いマントをきゅっと締める。
そう、呪いを実行するときはいつもこの格好だ。

-----------------------

”マイ☆:いよいよだ~”
”あべちゃん;(´-`).。oO(今日は上手く行くかな~)”
”みどろ:がんば~>のぞたん”

-----------------------

机の上に魔方陣を広げ、邪神像も配置する。
この位置がポイントなのだ。
鶏をひっぱたくと鶏は意識を取り戻す。

「コクェ?」

あたしは鶏を押さえつけると、儀式用のナイフでその首を刎ねた!
ぶしゅ~
シャンパンを開けたときのように血が飛び散る。

「コキェ~!」

鶏の断末魔の悲鳴が上がる!
首を落としても足が動くっ!
おおっ!?

「望!あんた何やってんの!?」

げげっ、ママ?

「なんでもな~い!」

あたしは大声で一階に返事する。
ああ、びっくりした。
気を取り直して、鶏の血をワイングラスに取り一気に飲み干す。
鶏から更に血を取り、唇に紅をさす。
いよいよ準備OKだ。

あっと、鶏は明日の晩御飯に使うから血抜きをしといてっと。
鶏料理のレシピがサービスで付いていたのだ。
この辺の細かい心遣いがうれしい。

-----------------------

”のぞみ:ターゲットスコープオープン、探しまつ。みんな力を貸して。”
”あべちゃん:あいあい”
”まんとらまん:おけ~”
”みどろ:呪力を集中しろ~”

-----------------------

画面の端の呪力数値が上がっていく。

100。
200。
300。

パソコンに接続された水晶玉が明滅する。
おっ?
うっすらと。
パソコンにあの娘の姿が。
んーと、シャワー中かな?

-----------------------

”マイ☆:おおっ!?”
”みどろ:おおお?サービスw?”
”まんとらまん:成功?”
”あべちゃん:シャワー、イイ!”

-----------------------

鶏さんの生贄パワーかあたしにしては珍しく上手く行ったみたいだ。
に、逃がさないわよ~。
あたしはにやりと笑うと呪いに集中する。
最初は安定しなかった画像も、呪力メーターの値が500を越えた頃から安定し鮮明なものとなった。
あたしの眼は大きく見開かれる。
あははは。捉えた。

“人面疽作成可能です。”

画面に表示が出るや否や。
あたしは、マウスを右クリックしていた!

“場所を選んで下さい。”

くすす、そんじゃあ。ここよ~!
あたしは雅恵の胸の間を思いっきりクリックしたっ!
ぐらりっ。と、視界が、世界が歪む。
この世の理を離れ。
あたしは違和感と不快さに包まれる。

きたきたきたーっ!

画面のあの娘の映像が大きく、大きく、大きくなって。
そして…

あら?
真っ暗だ。目が開かない。
ん~っと。

クワッ!

お、開いた。
目が合う。

あれ?中村くん?
な、なんで…

「な、なんじゃあこりゃあ!」

「ほえ?」

「あっ?」

-----------------------

“マイ☆;すごい。こんなはっきりした人面疽は初めて!”
“まんとらまん:大成功!”
“あべちゃん:てゆうか、お取り込み中…エロ実況(ぐはっ”
“まんとらまん:男、いるし(笑)”
“みどろ:はだか イヤンw”

-----------------------

な、な、な、何がどう…、

「いや~ん、何これ~!?」

雅恵の絶叫が響く。
え、え~っと。

-----------------------

“マイ☆:ノゾたんの彼氏、結構タイプかも。”
“みどろ:ここはラブホでつね。”

-----------------------

な、なんで中村君が…雅恵が…
ああっ!
あたしが人面疽になってる!?

-----------------------

“まんとらまん:気付いてなかった模様。”
“あべちゃん:気付いてなかったんかいw”
“みどろ:胸の谷間のすぐ上に見事な人面疽できてまつ。”

-----------------------

はああ?うそ、うそ?
なんで~?
憎い相手に性格が悪くて醜い人面疽を付けてやりましょうって。
あ、あたしが人面疽ですかぁ~。
視界の下のほうにあるもの。
これはおっぱいですか。
うわっ結構でかいな。

-----------------------

“マイ☆;うみゅ。”
“まんとらまん:でか。彼氏の気持ちも分かるかもw”
“みどろ:マニュアルは良く読みましょう。”

-----------------------

「お、おい、雅恵、それなんだよ、気持ち悪いっ!」

「し、し、し、知らないわよ。何これ~、やだ~」

く。想定外だけどっ。
兎に角、中村くんは渡さないっ!

「くくく。淫乱女め~。呪いを受けよ~」

あたしはなるべくおどろおどろしい声を上げる。

「いや~!」

「おい、雅恵、お前何やって…」

「し、し、知らない…」

「けけけ。中村くんと別れなさーい。
 
 けけけけ。
 
 くけけけけけけけ」

あたしは狂ったように声を上げる。

「ああああ~って、これ黒井に似てなくない?」

「え、そう言えば?」

ち、ちょっと待てぇ~!
雅恵は備え付けの鏡でじっくりと観察にかかる。
あたしは必死に変な顔をして他人の振りをする。

「やっぱり」

「ちがう~。関係ない~」

-----------------------

“みどろ:てゆうか、ノゾたん、そんな顔だったのでつか。”
“マイ☆:あはは。”
“まんとらまん:幻滅しますた。落ちます。”

-----------------------

おいおいおいおい~!

-----------------------

「あたしはこんな不細工じゃな~い!」

-----------------------

“みどろ:おいっ”
“マイ☆:あはっ☆”
“あべちゃん:おいおいw”

-----------------------

あ、あれっ?しまった?
中村君が指であたしの鼻をピンっと弾く。

「痛い~」

「やめてよ、正二ぃ~」

あたし達の悲鳴がかぶる。
人面疽を物理的に排除しようとしても無駄だ。
傷は即座に回復するし、痛みや感覚は本体と共有するのだ。
へ?共有…
中村くんの手が、火のついた赤い蝋燭に伸びる。
ほえ?

-----------------------
“マイ☆:いやん。そっちの方?”
“みどろ:ほほお。”
“まんとらまん:落ちるのやめまつw”

-----------------------

「黒井~、何の嫌がらせだぁ~?」

「あつ、あつ、あああああ、熱い~っ」

ろ、蝋燭が…あつ…

「ああん。あはあん」

「あち。あち。あ、やめてえええ」

よ、避けられない~!
てゆうか、動けない~!

「あふん。あああん」

「ちょ。目は。目はっ。やめっ」

あちゃちゃちゃあっ

「くくく」

中村君っ。
こんな趣味が…ああっ。
あはんっ。

-----------------------

“みどろ:ノゾたんも感じてきました。”

-----------------------

ち、ちが…

「洗濯バサミで鼻を…こう…あはは」

「やめてぇ~」

パシンッ!

「あああんっ。あふう」

-----------------------

“マイ☆:ほへえ”
“みどろ:うわ、すご。”

-----------------------

あああん。
違う。
違うの。
これは、雅恵が。
雅恵の体がっ。
ああん。

ひいいいっ。
雅恵の秘所に巨大なバイブが挿入され、スイッチが入れられる。
だ、駄目…あわわわわ。
おかしくなりそう…

ういーん。

ういーん。

ういーん。

ういーん。

はあああっ。

「歯を立てるなよ!」

中村くんの声が耳元でしたかと思うと。
巨大なペニスがあたしの口に挿入される。

「もがぁ」

し、振動が…、

「ふんっ。

 ふんっ。
 
 ふんっ」

中村君のっ。
動きにっ。
あたしはっ。

ああっ。

あああっ。

イっちゃうう~。

-----------------------

“あべちゃん:今回の呪いは失敗しますた。”
“みどろ:終了でつな。もうレッドゾーン越えそうでつ。”
“マイ☆:うみゅ”
“まんとらまん:うわ、友達呼んでたのに間にあわねえ。 おやー( ´∀`)ノシ”

-----------------------

ああああああっ。

あたしがイくと同時に。
安全装置が作動し。
呪いは強制終了された。

あ、あぶなかった~。
もう少しで調教されて奴隷にされちゃうとこでした。
でも大丈夫。絶対安全がセーフティ・カースの良い所だ。
はあ。

あたしはくた~っと机に突っ伏す。
なかなか上手くいかないわね。
でもま、中村くんがああいう人だって分かったし。
良かったのかもしんない。

別れて正解ね。

画面にはお勧めメニューに、
素敵な彼を探すお呪いセットの広告がUPされていた。
うん。これは買いね。
クリックっと。

今の二人の記憶を消す呪いも5万でしてくれるらしい。
アフターサービスだ。
…頼んどくか。自分でやって失敗しても困るし。
クリックっと。

そして、大きなバイブの広告。
さっきの奴じゃん。

クリックっと。

あ~なんだかむかつくな~。
あたしは呪いの協力者募集中の部屋の中から適当なものを探す。
“あたしの彼を取った憎い女(上条さやか:19歳)の復讐に協力して下さい!”

これで、いっか。
クリックっと。

あたしは部屋に入り挨拶する。

-----------------------

のぞみ:ほんっと、許せないよね!あたしも協力するわっ!

<おしまい>



この作品は風祭文庫に投稿して風祭玲さんに加筆・再編集してもらいました。風祭さん、転載許可ありがとぉ。

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