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投稿TS小説第148番 鶉谷くん、インデンジャー外伝 奇譚 「Zaubermedizin」(4) (by.ありす)

事が済むと、女は昼間の時と同じように、股間から拭い取ったものを何かの小瓶に集めていた。

「何をやっているんだ?」
「あなたの精液を瓶につめているのよ」
「そんな事をしてどうするんだ?」
「男の精は、薬の材料になるのよ。ここには男はいないから、貴重品なのよ」
「昼間の時もそんな事をしていたな。お前はやっぱり魔女なのか?」
「魔女? 私は魔法なんか使えないわ。この世にあるものを組み合わせることが出来るだけ。無から何かを作り出したり、呪文を唱えたりなんかはしないわ。科学よ」
「科学ねぇ? 俺が知っている科学とは、ずいぶんと違うようだが?」
「そう? 私はここにある古い資料を調べて、それが再現できるか試しているのよ」
「alchemist(錬金術師)?」
「あら、乱暴なだけかと思ったら、少しは教養があるのね」
「ふん、それであの小娘も作ったのか?」

椎田はどこかで聞いた記憶のある、怪しげな錬金術のことを思い出していた。

「ヴァハテルはホムンクルスなんかじゃないわ」
女は小瓶に栓をすると、手を伸ばして枕もとの棚に置いた。窓からの月明かりに四つん這になった女のシルエットが浮かぶ。あったばかりの見知らぬ男に、恥ずかしげも無く裸身を晒す目の前の女に、椎田は再び情欲がたぎってきた。

「こっち向いて口をあけろよ。もっと集めやすいところに出してやる」

椎田は女の髪を掴んで引き寄せ、自分の分身をその口に含ませた。


深夜、椎田は女が寝息を立てたのを見計らって部屋を抜け出し、家捜しを始めた。
あの女はこの教会にある文献を調べて、再現しているといっていた。ならば捜し求める若返りの秘宝か、あるいはその資料でもいい。この教会のどこかにきっと隠されている、そう椎田は確信していた。女の寝室の向かいには、大きな扉の部屋があった。まずはそこからと思って部屋に入ってみると、カビと古本が発する独特の臭いがした。

「何してるの?」

突然背後から声をかけられて、椎田は動揺した。暗闇の中、声の主を羽交い絞めにして確かめると、ヴァハテルとかいった、あの少女だった」

「静かにしろ!」
「こんな夜中に何してるの! 勝手にこの部屋に入って! おねーちゃんに言いつけてやるんだから!」
「いいから静かにしていろ! でないと……」
「いやぁっ! 助けて! おねーちゃん!!」
「静かにしろ!このクソガ……」

言いかけたところで、不意に部屋の明かりがつけられた。

「何の騒ぎ?!」

入り口からまたもや声をかけられた。今度はあの女だった。

「おねーちゃん! 助けて!」
「何のつもり? 椎田さん。ヴァハテルには手を出さないで」
「うるさい! 若返りの薬、さっさと出してもらおうか!」
「そんなもの、無いといったでしょう」
「痛いっ!」
「出さなければ、この子に危害を加えてやる。どうせあと一週間で死ぬんだしな」
「若返ってどうするの?」
「お前らには関係ない!」
「おねーちゃん、痛いよぉ……」
「……わかったわ。でもヴァハテルを放して。でないと薬は渡せないわ」
「やっぱり隠していたんだな。本当に出すんだろうな」
「約束するわ。だからヴァハテルを放して」

椎田は少女を捕まえていた腕の力を緩めると、少女は椎田の腕をなぎ払うようにして逃げ出し、女にしがみついた。

「怖かった? ヴァハテル。さぁ、もう怖くないから、ベッドに帰りなさい」
「イヤ……。おねーちゃんと、一緒にいる」
「私を心配してくれているの? でも私は大丈夫だから、お休みなさい」

ヴァハテルは最初愚図っていたが、やがて何かを約束したのか、女と小指を絡ませてから部屋を出て行った。

「お前たち、いったい何なんだ? お前もあの子も、本当に人間なのか?」
「私もあの子も人間よ。でも……、本当の姿じゃないけどね」
「お前の言っていることは、わけがわからん」
「そのうちわかるわ。生きていればね」
「俺は生きるんだ! 若返って、新しい人生を生きるんだ!」
「わかったわ。薬を取ってくるから、私の部屋で待っていて」

<つづきはこちら>

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