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投稿TS小説第146番 サッカー部へようこそ(10)<18禁> by.うずら

「お待たせしました。アイスティー、いちごみるく、チョコミントのトリプルです」
「は~い」
普段は頼めないような、可愛らしいアイスを受け取る。
飲食用スペースの椅子に腰掛け、味見をしてみる。
お、やっぱり甘くて美味い。
疲れも吹き飛ぶぐらいだ。
女子はいいな。平然とこんなのが注文できるんだから。
今度また、皮を持ち出して買いに来よう。
つい顔がにやけてしまう。
直もバニラのを手に、俺の正面に座った。
黙って食うのも気まずくて、さっきの件で引っかかっていたことを口にする。
「ねえ、やっぱり送って行った方が良かったんじゃ……」
「つったって、アイツはいらないって拒否しただろ」
それはそうなんだが。
泣かせてしまったことが申し訳なくて、直に送らせる事を提案した。
だが、あんなことがあった後なのに吉沢はしっかりしていた。
どうせならあなたに送って欲しい、なんて冗談まで口にして一人で帰ったのだ。
「でも、完全に失恋したばっかりだしさぁ」
「っせぇよ。もういいだろ」
はぁ。
どうもこの話はしない方が無難なようだ。
眉間に寄ったシワが深くなっている。
乱暴に持っていたコーンにかじりついた。
せっかくの琥珀堂のアイスだというのに、もったいない食い方をする。
ゆっくりと、だが垂れない様に舐めていくのが醍醐味なのだ。
……まあ、直に分かってもらう必要もないか。
アイスに集中することにした。
溶けかけを丁寧に舐める。
「よっ」
「ああ!?」
手早く食べ終わって暇になったのだろう。
直が俺のを奪い取った。
「一口な」
「……うん」
頷いたのを確認もせずに、でかい口でかぶりつく。
「あああっ!」
いちごみるくを3分の1ぐらい持っていかれてしまった。
おごってもらった物とはいえ、あまりにも酷くないだろうか。
吉沢もこんなヤツと付き合わなくて正解だ。
化粧が落ちて人間に戻ったら、案外かわいい顔立ちだった。
彼女にももっといい人が見つかるさ。うん。
「な、なんだよ」
「別にぃ」
直は俺の視線に耐え切れなくなったのか、うろたえている。
そっけなく答えて、アイスを取り返す。
随分減ってしまっている。
悲しい。
今度、もう一回買わせてやる。
それにしても、バランスの悪い食べ方しやがって。
小さい舌で、傾きかけていたチョコミントを押し留める。
色々な味を楽しむのがいいのに、これじゃあ上から順番に食べるしかないな……。
「悪かったって。ほら、お持ち帰りのも買ってやるから」
お?
それなら、まあ、許してやろう。
「どれがいい?」
「うーん」
普通のカップも捨てがたいけど、シューアイスも美味いんだよなぁ。
身を乗り出してショーケースを眺める。
「あっ」
「うん?」
べしゃっ
胸に冷たさが広がってくる。
おそるおそる下を見ると、突き出た山に緑色の物体が。
俺のチョコミント……。
「あーぁ。すみません、おしぼり貸してもらえますか?」
「はい、どうぞ」
店員のお姉さんが苦笑しながら差し出した。
それを受け取って、直がぬぐってくれる。
くっ、恥ずかしい。
「大丈夫か?」
「うん。だけど、シミになりそう……」
「じゃあ、もう、さっさと帰って洗っちまおう。アイスはまた今度な」
「ええっ!?」
「また買ってやるから! そんな不満そうな顔するなよ」
「う、うん……」
仕方なく店を出る。
胸のシミ、目立つなぁ。
あ、腕を組めば隠れるか。
昨日もやったし、別にいいよな。
女の子の方がアイスを舐めながら、腕を組んで歩く。
まるで他人からみたら恋人同士なんだろうな、俺たち。
って、吉沢は説得できたんだし、もう女っぽく振舞う必要ないような……。
いや待て。
昨日もどこで誰が見てるか分からないって言われたもんな。
仕方ないな、このままでいてやるか。

「ほれ、さっさと洗濯機に放り込んどけ。あとシャワーも、浴びるなら浴びろていいぞ」
「うんー」
ジーンズは良いとして、上は全滅だな。
洗って落ちればいいけど。
紙袋から適当にTシャツと下着を持って、風呂場に向かう。
直が奥でゴソゴソしている間に、洗濯してしまおう。
脱いだものを突っ込んで、後はボタンを押すだけ。
全自動は楽でいいな。
「さ、シャワーだ、シャワー」


「はぁー……」
頭にタオルをのせたままリビングに出て行く。
火照った身体にクーラーの風が気持ち良い。
あれ?
直がいない。
まだ部屋でなんかしてるのか?
ま、いいか。
良く考えたら、もう脱いでも良いんだよな。
えーっと、剥離剤は、っと。
玄関に向かう途中で落としたのか。
昨晩のキスを思い出してしまい、つい顔が赤くなる。
あれは気持ちよかった。
やっぱり、するのよりされる方が良いんだろうか。
「って、変な事を考えるな、俺」
顔をパンパンと叩いて意識をハッキリさせる。
廊下の方も見てみるが、落ちていない。
トイレも風呂場にもない。
直がどっか持っていったのか?
「おーい」
寝室のドアを開ける。
視界が急に悪くなった。
煙?
御香だろうか。
奇妙な匂いがする。
変に力が抜けるような……。
「どうかしたか?」
机の影から直が出てきた。
どうやら床を片付けていたらしい。
足の踏み場がなかったのに、キレイになっている。
「あ、いや、剥離剤探してるんだけど、知らないか?」
「コレのことだろ」
「おお。それだ、それ」
手に持ったチューブをヒラヒラと振っている。
それを受け取ろうとすると、さっと遠ざけられた。
「なんのつもりだ」
「一回だけ、エッチさせてくれ」
「は、はあ!?」
「頼む。これっきりだから。な?」
そりゃ、まあ。
昨日は結局お預けだったわけだし。
目の前に好みのタイプがいれば、したいというのも分かる。
それに、キスや胸だけであれだけ気持ち良いなら……。
ぽーっと昨日のことばかりが頭に浮かびだす。
「こずえだって、気持ちよくなりたいだろう?」
「うん」
いいのか俺。
冷静にツッコミを入れる自分がいる。
だが、その声は俺自身の中だけで消えていってしまう。

<つづきはこちら>





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