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投稿TS小説第141番 Blood Line (49)(21禁)

 暗い水浸しの部屋で誰かが呻いている。それが誰かもリサは知っている筈なのに名前が出てこない。側に寄ろうとするけれど、甘美な刺激が身体から溢れ出しその虜になっているリサは身動きが取れなかった。
 心電図の画面だけがうずくまる彼の背後に現れる。しかしその波形は、次第にフラットになっていく。それが意味するところをリサは瞬時に理解していた。叫ぶけれど声が届かない。次第に上がる水位は既にリサのくるぶしまで達している。大きな水たまりが実は血溜まりだと解った時、甲高い機械音が薄暗闇を引き裂いた。藻掻く程にとろける程の快感がリサを縛る。近寄れもしないもどかしさが胸を締め付けていた。
『○○!』
 彼の名前を叫んだ途端、強烈な圧迫感を膣に感じリサは目覚めていた
(――? あっ!)
「ハメられたらいきなり起きやがったな」
 目覚めると目の前に鹿島の顔が迫っている。一瞬どちらが夢なのかと思っていた。けれど、抱きかかえられ下腹部を貫かれる感覚や、顔にかかる鹿島の生臭い息がこれが現実だと示していた。
「まだ弛緩剤が効いてやがんな。もっと締めろ、おらっ」
 座位のまま鹿島は腕を振り上げた。リサのトラウマは身体中の筋肉を硬直させた。鹿島の怒張をきゅぅっと締め付けるリサに向かい、にやりと笑う。
「へへ、やっぱお前は俺とヤッてる時が一番いい顔してるぜ。あのガキとなんざ、そんなに感じてねぇみたいだったしなあ」
 リサのひかがみに腕を入れ、強引に身体を上下に動かす。ぐちゅぐちゅと淫靡な音が鹿島の耳に届き、余計に獣欲を駆り立てていた。見ようによっては、特大のオナホールで自慰行為をしているようだ。ただ、オナホールは時折肉棒を締め付け、蜜を吐き出す事はしないけれど。
『俊治くん? 俊治くんは?!』
 使える能力を振り絞り【声】を鹿島の鼓膜にぶつける。しかしかなり抑制されているのか、鹿島は涼しげな顔で答えた。
「ああん? ガキか? しこたま蹴りつけてやったらぐったりしやがってな。心臓止まってたぞ。なんだ気になんのかよ」
(心臓、止まった? ってどういう……? 止まったら、死んじゃう、よ? 死――)
 鹿島の言っている事がリサの頭に入っていかない。意味を理解しようとしても、脳が、心がその事実を受け付けようとしていなかった。濡れ光る極太の肉塊が出入りする自分の股間に目を落とした。歪んだ視界は一瞬だけはっきりし水滴が落ちていく所を捉えた。そして再び歪む視線を鹿島の顔へと移した。
「なんだ、その顔は? この俺が【能力開発】してやってんだぞ、いつもみたいにヨガってればいいんだよ」
 心底面白くない風に言い放つ。
「あんな単調な動きしかできねぇ奴と俺のこれとどっちがいいか解んだろうが! それともガムテープで縛られねぇと燃えねぇか? え?」
(なんで、知って?)
 あの時、部屋には誰もいなかった。俊治と二人きりの筈だった。偶然なのか、それとも。
「お前もいい加減鈍い奴だな。この施設にゃな、隠しカメラがわんさとあんだよ。プライバシー? そんなもん、モルモットにある訳ねぇだろ」
 会話の間もリサの奥深くまで何度も抽送を繰り返す鹿島に、時折耐えられない程の快美感が走るのかリサは唇をきつく噛み締めていた。
「俺たちゃ、お前が犯されるところも、逃げる相談してるところもモニターしてたんだよ。そういや、時々女の服を鏡で合わせてたっけなぁ。やっぱお前――」
『! ち、違うっ。僕はっ、あくぅ』
 何もかも見られていた、その事実にリサは真っ赤になっていた。確かに真理に貰った服を合わせた事もあった。一人だからこそ、真理との思い出も含めてあの時の平穏な生活に想いを馳せていただけだった。決して女であることを享受した訳ではない。
 身体を換えられ、陵辱され、心まで侵略してくる施設の男達。その中でも高野と鹿島は、リサにとって反吐が出るほど嫌いだ。しかし、今鹿島に身体の奥深くまで貫かれている。離れたいと思っても、筋弛緩剤の影響はまだ完全に抜けていない。それに後ろ手に括られた腕では、相手の動きを制することすら出来なかった。
 俊治の死のショックと自らの境遇に怨嗟の涙がこぼれ落ちる。
「ちっと腕が疲れたな」
 繋がったまま鹿島はリサの身体をベッドに横たえさせのし掛かった。
「一発目だ。濃いヤツを中出ししてやる。ガキと違うとこ見せてやる」
『ああっ、いやだっ、ひっンあっ! あっあっあっ!』
 猛烈に腰を打ち付ける鹿島とそれを甘んじて受け容れるリサの耳に、携帯電話の着信音が届いた。鹿島が明らかにイヤそうな顔をして、繋がったまま携帯電話に手を伸ばした。
「はい。は? 何ですって? いえ、こっちにはまだ――。はっはいっ。直ぐに合流しますっ」
 鹿島が動揺している。それがはっきりと解る。ぬるっと鹿島が出ていくと、直ぐに服を着始めた。リサは足も閉じずその様子を眺めていた。
(なんか、あったんだ)
「おい。客がきたんだ。早く着替えろっ。――ちっ、クスリで動けねぇのか?!」
 股間を拭うこともせず、下着も着せず、鹿島はスモックをすっぽりとリサに被せた。かなり慌てているのか、道具の入ったバッグはそのままに、リサの身体を抱き起こし立たせた。ふらふらしながらも何とか踏ん張るリサ。
「いいか、これから所長と合流しなくちゃならん。暴れたらどうなるか解っ」
 リサに向かって凄みながら重いドアを開けた鹿島の身体が痙攣しもんどり打って倒れていく。まるで木を切ったように。
(え? え? どうなってるの?)
「うぐぅ……」
 呻く鹿島を見ながら呆然としているリサの前に、人影が現れた。
(あっ? なんで?)

「リサちゃん。ぼうっとしてないで、早くこっちへ」
 リサの良く知る人物、真理が、手を差し伸べている。片方の手には鹿島を倒したティーザーが握られていた。
『あ、ぼ、僕は――』
「今は急いでっ。もうじき機動隊がこっちにも突入してくるの。残ってたら面倒な事になっちゃうから。来なさい」
 直接鼓膜に響くリサの声に若干の違和感を感じつつも、平静を装う。躊躇するリサの二の腕を掴み手元に引きつけると、蹌踉けながらリサが胸の中に入ってきた。
『待って、コントローラーが……』
 転がる鹿島に視線を落とし再び紅い目が真理を見つめた。片手でリサを抱えつつ鹿島の側にしゃがみ、もう一方の手でポケットを探る。
「――これ?」
『そ、それっ』
 車のキーと変わらない大きさだが、一方の端にスライダーが付いている。真理はそのスライダーを親指で半分ほど移動させ、そのまま斜掛けにしたバッグに入れた。
「悪いけどそれは自分で取って。さ、行きましょ」
 真理は手首の拘束具を指し示しながら、辺りを注意深く見渡した。リサはその間に見えない位置にある拘束具を引きちぎるイメージをした。真理がリサの腕を取り走り始めた時、鈍い音と共にリサを捕らえていた拘束具が床に落ちていた。
 走りながら真理はちらりとリサを見た。駐車場で初めて見た時のように疲れ切った表情は、高野に連れて行かれてからの生活を表しているようだ。
 真理が「能力開発」用の部屋に来た時、既にリサと鹿島のコトが始まっていた。扉に耳をつけ内部を伺う真理の耳に、男の声と軋むベッドの音が聞こえてきた。室内で何が起こっているのかも解っていた筈だったが、いざその場面に出くわすと胸がムカムカしていた。それがレイプに対する女性の通常の反応だったのか、それともリサに執着する自分の心によるものだったのか、真理にも解らなかった。
『真理さん、どうして?』
 頭に直接響くリサの声に、真理は現在へと引き戻された。
「……これからみんなで避難するの。色々話したいコトはあるけど、着いてからね」
 それ以降、二人は無言で屋上のヘリポートを目指し、疾走していた。ヘリポートには既に大型のヘリがローターを回し二人の到着を待っていた。
 巻き上がる風にリサのスモックが捲れ、それを慌てて抑えた。機外で待っていたコパイロットがちらりとリサの白い肢体に目をやった。それに気づき真理がリサを機内に押し込んだ。
 ほどなく天空にヘリが舞い上がる。リサは窓に凭れかかりながら次第に遠く小さくなる施設を見た。眼下では細かな人影が建物内に大挙し入っていくのが見える。
(ほんとに、逃げられたのか?)
 この二十四時間で、リサを巡る環境が大きく動いていた。その動乱に疲れ切ったのか、リサはそのまま意識を失っていた。

<前編 終了><つづきはこちら>





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