FC2ブログ

Latest Entries

投稿TS小説第180番 彼と彼女の境界線(1)と(2)+(3) (by.isako)

(3)を追加(6/30)

よるいちさんのイラストを元にお話を投稿していただきました♪
TS 娘のおぱい


 お馬鹿な親友井岡に顔射されて俺は怒った。
「もう知らん」
さっさと白濁をぬぐってシャツを着る。ボタンが合わないので『範囲』を下げた。乳房はなくなりもとの胸板になる。
「なあ、もう少し。頼むイチゴちゃん」
「それ止めろって」
名前である一護(カズモリ)からイチゴと呼ばれるのはなれていたが、部分女性化してから、おまけにチャン付けで呼ばれるとまるで名が『苺』のような気がして俺は嫌っている。
「とにかく飛ばしちゃったのは謝るよ」
「当然だろう。ところで長さは?」
俺は178cmの身長のうち水平断された一部が女性化している。場所を任意に移せるので今までのところ周囲には知られずに済んでいた。
「60cm」
「伸びたな」
「2cm。ところで今はどのあたりが女性化してるんだ?」
「脚だよ」
「ちぇっ」
「だいたいお前の責任だろう。解除方法のヒントはないのか」
そのそも俺の悲劇は、井岡至誠が自宅の改築の際古い蔵で見つけたつづらが事の発端である。
「いろいろ試しているんだが俺1人では何も起こらないんだ。お前も同席しろよ」
「いやだよ。これ以上進んだらごまかしきれなくなるぞ」
「何もしなくても伸びてるじゃないか、女性化の範囲は」
それを言われると弱い。しかし女性化を望むような言動をする男を信用できようか。
「それで書物の解読はできたのか?」
「解説らしい日本語のものはかなりわかったぞ。しかし暗号のような文字で書かれた巻物はさっぱりだ」
「サンスクリットじゃないのか?」
「わからない。専門家に見せればわかるだろうけど」
「それはまずい。呪文じゃなくてあのつづらの中身自体に力があるような気がする」
「信じるよ。いきなり暗号が読めたお前だからな」
「そのあたりの記憶は曖昧なんだけど、本当に俺が読んだのか」
「嘘を行っても始まらない。もう一度一緒につづらを調べるしかないと思うぞ」
「うーん」
「お前が唱えた呪文のあたりの解説を見つけたぞ」
「それで?」
「異世界の自分を呼び出す魔法らしい」
「並行世界の自分の肉体とつながったってことか」
「なあ、腹部は無難につながっていたけど、男女の脚の境界はどうなってるんだ?」
「それは乙女の秘密だ」
「気になるぞ」
「ほっとけ」
「で、どうする」
「今からお前の家に行こう」
「やるか」
妙に井岡がその気になっているのは引っかかる。しかし……
「やるしかなさそうだ」
「よし!」
「なあ」
「なんだ」
「お前の家の蔵に男用の貞操帯はなかったのか?」

 ちょっと趣味の悪い門をくぐって建て直された蔵に行く。空調のよい室内は快適だった。収蔵品は先代以前からのもので井岡の父親は興味をあまり示さないときいている。ただ骨董の中に稀少品が多いのは間違いないので整理したのだ。
 つづらは前回のまま小さな調査室に置かれていた。井岡の調べた本は開かれており、巻物はしまってある。前回巻物を広げて以降の記憶は俺にはなく、あとから井岡から聞かされたことしか知らない。俺がわけのわからない長い呪文を唱えると体が光に包まれ変身が起こった。一瞬全体が女性化したあと悲鳴をあげて俺が倒れると顔だけが女のまま残った。今では頭から女性化させるとでっかい胸も出てしまう。
 さてここまで来てためらっていても仕方がない。
「それで解読は?」
「ノートを読み上げるから原本を見ていてくれ」
見慣れぬ漢字もあるもののだいたいの意味は取れる。井岡は血筋かこういう古文書を読む才能があるようだ。それによると異世界の自分を呼び出すと行っても基本は通信手段に近いものとある。だとすれば肉体が置き換わったのは途中で俺が投げ出して混線したためだというのが井岡の推論だ。
「たしかか?」
「間違いない。一瞬だけとはいえ全身が女性化したショックで悲鳴をあげたのが大間違いだったのさ。読めないけど巻物の呪文はもっと長い」
「お前は手にとっても何も起こらないのか」
「何度やってもだめだ」
「それはどう解釈する?」
「俺にその才能がないんだろうな。しかしひょっとしたら」
「なんだ」
「あれはお前専用じゃないのかな」
「巻物が?」
「ああ、確かに俺は見ても何もわからない。しかもあの文字は全然記憶できないんだ」
「写真やコピーは?」
「不可能」
「まさか」
井岡は無言だ。
「本当なのか」
「ああ。方法がわかればこの特許だけで一生食えるぞ」
「この体じゃよろこびも半減だね」
「やるしかないだろう」
「ああ、確かにそうだ。しかし逆に全身女性化したら?」
「俺が面倒見て――痛い!」
「やかましい。とにかく落ち着いて読めば大丈夫だというんだな」
「ああ、危険な物ではないとある。あくまでも通信手段なんだ」
「使い方によっては移動もできるのは間違いなさそうだぞ」
「その方法は書いてない」
「お前の読んだ日本語の本は過去に試した人物が書いたのか」
「おそらく。その人物が家のご先祖様にこれを預けたのさ」」
「よし、やるぞ」

------------------------------------------------------------------------

 巻物を手にした一護はトランス状態になり聞きなれぬ言語で話し始めた。井岡の見つめるうちその体は徐々に輝き始め、最後には目を開けていられぬくらいの閃光が生じた。
 輝きが収まり目が慣れてくると目の前には完全な男性の肉体になった一護がいた。ほんの少し残念な気もした井岡だったが、やはり無事な友人の姿を見ると嬉しかった。
「良かったな、一護」
「お主は誰じゃ」
「え?」

 目覚めたところは井岡の家の蔵の中ではなかった。
「おめざめですか?」
知らない言語なのに不思議と意味がわかる。話しかけて来たのはよく人種のわからない不思議な青年だった。肌は白い。意味がわかるからといって話せるとは思えない。なんて言えばいいのだろう。
「あーっと」
「心配なさらなくても今はここの言葉しか話せないはずです」
見まわすとかなり広い部屋の中央においてあるベッドの上にいた。他に人はいない。呪文を失敗したことから半ば予想していたとおり俺の全身は女性化していた。部分的には見たことのあるあの肉体だ。近くに鏡はないので顔は確認できないが、手足や体は間違いない。それにしてもなぜ裸……おまけに拘束されている。手首の枷は柔らかい布で覆ってあるものの頑丈だし、つないである鎖もごつい。
 今の姿が自分のものと思えないし、彼があまりにも平然としていているので初めのうちは恥ずかしくなかった。それでもじっと見られれば……。
「着る物をくれ。それに戒めを解いてもらえないかな」
「着る物は直ちに。その体で暴れられては困りますので、枷はしばらくお待ちください」
そう言いながら近づいてきた彼の手にはゆったりとしたローブがあり、それを渡した後示した先にはいつの間にか大きな鏡がある。どちらも無から出現した。
「マジック(手品)なのか?」
「ああ、あなたの世界では珍しいのでしたね。力、能力、あなたから見れば超能力が適当でしょう」
俺を騙すためにこの部屋に手品の種を仕込んだ可能性は無いのだろうか。いやいや、この体だけで十分不思議だ。それとも催眠術かなにかで他人と思い込まされているとか……。
 悩みながらローブを着ようとするが、背中で引っかかる。
「お手伝いいたしましょう」
そう言われたので彼に背を向けようと振り向いたとき鏡に自分の背中が映った。
「なんだ、これは」
それは折りたたまれた翼手(蝙蝠の羽の様なもの)に見える。
「見てのとおり羽ですよ。動かせませんか?」
言われていろいろやってみると動かすのに成功した。ただ手と羽を同時に動かすことはできない。
「難しいな」
「もともと羽がないのでしょう、あなたは」
ローブは拘束されていても着れるよう工夫されていた。着終わってベッドの上に座って一息つく。あぐらをかきたいけど下着を着けていないので足をそろえている。男の視線がだんだん恥ずかしくなってきた。
「さてと話を聞かせてもらおうかな。そうすれば鎖を解いてもらえるのだろう?」
「協力的であれば」
「暴れても解決しそうにないから大丈夫さ」

 彼によるとこんなに俺に起こった事件はこの体の持ち主アンジェラ(Angela←Angel)が引き起こした。名を元の世界の言葉で正確に書くのは無理だ。意味が神の言葉を伝えるものなので仮にこう呼ぶ。男はラスールだ。
 知識を求めるアンジェラはずいぶん前から俺たちの世界にちょっかいを出していたようだ。ただやり取りできるのは情報だけで、その延長として精神の移動を最近可能にした。その最初のターゲットが俺だと言うのだ。
「ちょっと待ってくれ。俺が事件に巻き込まれた原因は相当昔のお宝だぞ」
「あなたの時空の任意の場所にアンジェラ様は接触できるのです」
「時間座標も? それじゃ矛盾がでるだろう」
「専門家でございますから」
そうやら男はアンジェラ様の崇拝者らしい。批判するのはまずそうだ。それにこのままでは枷をはずしてくれそうにない。何とか冷静なところを強調しないと。
「情報や精神しか行き来できないと言ったけど、向こうの世界の俺の体は部分的にこの……アンジェラ様っぽくなったぞ」
「それは精神接触をはかっていたアンジェラ様のパワーが肉体の変化を起こしたのだと思いますよ」
「時間に関係なく接触できるなら俺に時間の経過を感じさせず入れ替われないのか?」
「入れ替わりは1対1だそうです。アンジェラ様の1日はあなたにとっても1日なのです」
「それで俺はここにどれだけいればいいのかな?」
「丸1日の予定です」
「おとなしくしているから」

------------------------------------------------------------------------

「一護、ふざけるなよ」
しかし宵一護は井岡を無表情に見つめてこう言った。
「どうやらお主は秘密の一部を知っておるらしいな」
「一護じゃないとすれば誰なんだ」
「主は妾(わらわ)の姿を知っておろう」
妾と名乗る人物は顔を一護のものから例の女顔になった。ただ以前と表情が違う。それは冷徹で非情な眼差しである。
「実在したのか、貴女は。一護はどこだ」
「安心せい。入れ替わっただけじゃ。それよりこの世界を案内(あない)いたすべし」
「どうして俺が」
「友人を帰して欲しくないのか」
「くそ、わかったよ」
「なかなか勇ましいな。妾が恐ろしくないのか?」
「そんな話し方で出歩くと疑われるぞ。というより一護が戻ってきたとき変人扱いされてしまう」
「このものの意識はあるのじゃが」
顔だけ女の一護は少し首をひねった。
「言語野の接続にゆがみがあるらしい」
「話し方治せないのか」
「すぐには無理である」
「じゃあ黙っていてくれ……ああ、それより全身女性化できるかな」
「体細胞の変化(へんげ)は妾の最も得意とするところじゃ」
怪しげな人物は一瞬で女性化した。
「もう少し小さくなれないかな」
「可能だぞ」
「じゃあ俺の肩くらい」
「理由を聞いておこうか」
「そのサイズなら服が用意できるんだ」
「よかろう」

<つづく>

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://okashi.blog6.fc2.com/tb.php/4174-58862e6b

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

【暗号】についてブログや通販での検索結果から見ると…

暗号 をサーチエンジンで検索しマッシュアップした情報を集めてみると…

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2019-11