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投稿TS小説 最悪の理想の薬(2) by.DEKOI

「・・・はぁ?」

「管理人」の発した言葉の内容を聞いた俺は、直後に間の抜けた声をあげていた。恐らく目が点になってるんでないかな。

『ですから新薬の人体実験の為に、貴方は拉致された挙句に現在この部屋に監禁されています。』

・・・えーっと。
頭の中の冷静な部分は何が起きたのかは理解できている、と思う。
だがそれ以外の大半の部分がまるで理解できていない。
「あまりに非常識な事態に、思考が止まってるのかね?」と頭の中の冷静な部分がツッコミを入れている。
だが混乱しているのには変わりない。そこで考えもなしに、口からはこんな声を出していた。

「何で、俺を?」
『私にはどのような理由で貴方が選ばれたのかは知らされておりません。』

・・・何とも腹がたつ答えだ。
言葉の端に白々しさを感じられないから声の主には本当に俺が拉致された理由は知らされていないのだろう。
色々と聞きたい事があるがとりあえず寒い。素っ裸の為か、寒くてしょうがない。
とにもかくにも寒さを解消しない事には話にならない。

「おい、管理人。」
『何でしょうか?』
「部屋が寒い、暖房をいれてくれ。」
『室内の温度は、現在の温度を保つよう命令されています。』

返ってきた答えは俺を心底むかつかせる言葉だった。間違いなく姿があったら問答無用でぶん殴ってる。
だが、声の主はいまだに姿を見せない。胸のわだかまりを吐きだすついでにギャーギャーと叫んでもいいが、それはそれでムカつく。
何とかあげたくなる怒鳴り声を押さえ込むと、俺は努めて冷静に次の質問を出した。

「そんな事を言われても、このままだと凍え死ぬぞ?」
『それなら大丈夫です。貴方から見て左手に服が入っている棚がありますから。』

「管理人」の言葉を聞いて、始めて俺は衣装棚の存在に気づいた。全くもって不覚としか思えない。
そう、「何で気づかなかったんだ?」とおもわず思った位にその衣装棚はでかかった。
なにせ、俺の部屋にある衣装棚3倍くらいはあるんじゃないかと大きさだ。ちなみに俺の衣装棚は2人が兼用しているんだぞ?

まあ、ここで自分の事に呆れてもしょうがない。とりあえずは服を着ないと凍え死んでしまう。
俺は身を縮めながら、こそこそと歩いて衣装棚に近づいた。
いや、どうせ俺を見てるのは「管理人」だけだと思うけど。ほら、やっぱり素っ裸は恥ずかしいし。
そして俺は両開きになっている衣装棚のドアを開けて・・・

「ふざけてんのかあっ!!」

数秒の硬直後、怒鳴り声をあげていた。

<つづく>

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