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1300万ヒット記念作品の2 合成妖獣ブラック(中編)

作.りゅうのみや

……何だろう、この不思議な感覚は?
体がポカポカして凄く温かい。
僕はゆっくりと目を開けてみた。
…………猫?
目の前にいたのは黒猫だった。
僕のことをえらく気に入っているのか、
頬に擦り寄ったりペロペロ舐めてきたりして人懐こい。
あはは、可愛いな……
意識レベルがまだはっきりしないせいか、
なぜ猫が自室に上がり込んだのか考えることができなかった。

というよりここはどこなんだろう……
少なくとも自宅じゃなさそうだ。
辺り一面透明な緑色のねばねばした液体に包まれている。
ここは上も下も存在しない。
ここ、本当にどこなんだろう?
でも考えるだけ無駄のような気がする。
だってこんなにもポカポカして気持ちいいんだから。
お風呂入っている時は無心になる方がリラックスできるみたいに、
今はこの緑の液体に包まれているのが心が落ち着く。

にぁーっ
(あなたが私と合体する相手なのね)
…………あれ?
猫と同じ声の質で僕の頭に誰かが語りかけてくる。
今は何をするのも億劫だから辺りを
見渡すこともしたくないので誰が言ったのかはわからないが、
もしかしてこの猫が語りかけているのだろうか?

にゃーにゃーにゃー
(あなたは何もしなくていいわ、ただあなたの体を借りるわ)
そう言うと穏やかな光が猫の周りを覆った。
七色に輝く光、それに伴い猫はその形を大きく変えていった。
徐々に人の体、猫娘のような形態に変貌した。
(この形態だとすぐにでも寿命が尽きてしまうけど、
あなたが私のパートナーになってくれるのなら、
安心して力を解放できる……)
パートナー?
猫娘の言っていることが全然分からなかった。
今はただ、眼に映る猫娘が本当に可愛らしいと思った。
猫娘が僕の体に寄り添って両腕でしっかりと抱きしめてくる。
ふさふさした毛が体全体を優しく撫でてとても気持ちいい。

それに……、その、胸、当たってるんだけど…………
凄く大きくて形のいい感触が伝わって感情が昂ってゆく。
可愛い、猫娘の顔を見るだけで胸がたかってゆく。
(そう、あなたは私になるんだから、しっかりと私を受け入れてね)
言ってる内容を理解することはできなかった。
ただ、猫娘は僕に対してマイナスのイメージは持ってないようだった。
それだけ分かれば十分だった。
こうやってふわふわとした上質の毛を抱きしめるだけで幸せだった。
とろんと快感に蕩ける表情を眺めるだけで心が落ち着く。

やがて口と口が重なり合って、舌を絡ませてお互いを感じ合う。
快感を貪ろうと自然にもじもじと体をくねらせる。
猫娘の方が積極的だったのか、
僕のモノを握りしめズブズブと中に沈めてゆく。
うっ、す…凄く気持ちいい……
快感に耐えることなんてできそうになかった。
全身を毛で撫でられ舌を絡ませながら交わっている快感は、
今まで経験した自慰なんて屑のようにさえ思えた。
だから自分が男の子だって分かっているのに、
女の子のようにアンアンと喘ぎ声をあげながら交わっていた。
凄く恥ずかしいけど、口を噤むのはそれ以上に苦痛に感じた。
目の前に映る猫娘があまりにも可愛らしかったから、
ちょっとくらい喘ぎ声を出しても
大丈夫かなと都合のいい解釈をしてしまった。
この不思議な空間は、自分の心を甘く溶かしていくような気がした。
でも抵抗するのは嫌。
身を任せた方が楽だから。

(ねぇ、あなたは私のこと、好き?)
ああ、好きだよ。
(じゃあ私と一緒にいたい? それこそ四六時中)
もちろん、お前がいない時があるなんて、きっと耐えられない。
(ならとっておきの方法があるわよ。
あなたが私になるのよ)
僕が……猫娘に?
(そう、可愛い女の子は好きだよね。
その人とずっと一緒になるなんて現実問題として不可能よ。
でもあなたが女の子になればそれは一気に解決する。
あなたは私のこと、嫌い?)
……ううん、嫌いじゃない、好きだよ。
(じゃあ何も問題ないよね。
二人は相思相愛、そして二人が望む形で解決する方法があるのだから)
そう……かもしれない。
僕は猫娘と一緒になりたい。
(じゃあ決まりね、あなたの生命力をいただくわよ)

交渉を終えると、また甘い性交の再開となった。
猫娘はさらに激しく身をくねらせ新たな快感を貪ろうとしている。
そして僕も激しい責めに身悶えするほど喘いでしまった。
猫娘の膣はまるでそこだけが別の生物であるかのように、
精液を搾り取ろうと襞の一つ一つが妖しく吸いついてゆく。
そして射精すると同時に意識は薄くなっていった。

チュンチュン
「んんん……ふぁ~、あさか」
雀の鳴き声で目が覚めたようだ。
いつもより早い目覚めにあまり気分が優れなかった。
欠伸と同時に軽く目を擦った。
…………あれ?
何だろうこの違和感。
目を擦っただけなのに上質の毛で撫でられた感じがした。
「………えっ!? な、何これーーーっ!!」
驚くのも無理はない。
何と自分の腕は獣のように毛で覆われていた。
「え? あ、あれ?」
腕だけじゃない、足も胴も毛で覆われていた。
手には肉球があって頬に当てるとぷにぷにした感触があり、
力を込めると瞬く間に隠れていた爪が飛び出した。
え、え、ええっ!?
「にゃ~~~~~っ!? 僕の、僕の体がーーーっ!」
僕は自分でも理解できない叫び声をあげた。
………猫娘になってる!
ようやく置かれた状況を把握していった。
あの夢だ、あの猫が僕を猫娘にさせたんだ!
現実からかけ離れた解釈だが、
こうして猫娘になっているのだから何でもありだろう。

それにここは一体どこなんだろう。
地面や壁は石で積み重ねた殺風景な部屋、そして鉄の柵。
なまじまともな部屋とは思えない、これは監獄じゃないだろうか?
「にゃーー、出してーーっ!
暗くてジメジメしたとこ嫌いなのーーーっ!!」
叫ぶ度に猫語を使う僕。
その声を聞くと自分が本当に人間だったのか疑問が生じてくる。
「うっ、うっ、うっ………僕は猫娘じゃないよぉ。
お願いだから出してよぉ………ふえぇぇん」
ぽろぽろと涙を零し必死に訴える。
やがて泣き疲れて眠りについた。


「……い、おい、起きろ」
んんん………ふぁあ。
あれ?
そっか、あれから寝ちゃったのか。
「どうだ、その体の調子は」
「凄く怖い……、自分がどこか消えてしまったような感じがします」
ようやくコンタクトの取れる人と出会えた、ただそのことが嬉しかった。
身なりは濃いベージュで地味な服装だった。
右手に抱えている槍が妖しく光り、少し萎縮してしまう。
「あなたは軍人さん?」
「ああ、サジキスタンという名門でな、名をボストンという。
今はお前の保護監察官として任命された」
「僕はどうして猫娘になっちゃたの?」
少なくともボストンという男は自分に危害を加えるような人には見えなかった。
この姿のこと、ここがどこなのか知りたかった。

「お前は何も覚えていないのか?
グロッサムの命を受け、わが国でも選りすぐりの術師によって
異国の勇者を募集しておったことを」
「勇者? 募集って…………
あっ……、あああっ!」
もしかしてネットゲームを介して交信が行われたのか!?
だとすると入会登録に身体能力を表す記入欄があっても不思議ではない。
僕は……プレイヤーという分身ではなく、
僕自身が合成妖獣になってしまったようだ。
「にゃ、にゃんでこーなるのーーーーーっ!?」

<つづく>

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