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天国への階段 by.amaha

富裕な若者、薮ケンイチの物語

 親友である野中ヒデオが奇妙な遊びにはまっているという噂を聞いたとき、彼に忠告をせず悪戯を思いついたのは別に悪意があってのことじゃない。俺と野中は研究室内ではライバル視されているし、同じ院生とはいえ親の莫大な遺産を相続した俺と奨学金とバイトで食いつなぐ野中は何かと対照的なのだが、互いに友情を感じているのは確かだ……だと思う。

 野中のはまった遊びは何かってか? それは一種の被虐趣味、女王様の前に跪く奴隷のロールプレイをすることさ。もちろん元々その気があったとは思えない。ちょっとした気晴らしなのだろう。あるいはひょっとしたら良いバイトとしてやっているのかもしれない。奴が収入のため夜のバイトをしているのを俺は知っていた。

 ともかく、そんな奴の現場を抑えて困らせてやりたいと俺は思ったんだ。彼が行く店は少し調べるとわかった。厳密には合法的とは言えないが、幸いやばい地区ではない。俺は金の力で店長に渡りをつけることに成功した。ただ店の信用をなくすような行為、例えば俺がプレイルームに踏み込むような行為は認められないし、女の子を巻き込むのは困るといわれた。まあ相手とすれば当然だろう。
「女の子をこちらで用意するっていうのは?」
「一応面接させてもらいますが」
「かまわないよ」

 俺には一つのアイデアがあった。男女の肉体を入れ替えて遊ぶという風俗を聞いたことがあるだろう? 興味本位で俺も何度かやったことがある。もちろんこれまでの技術では実際に入れ替わるのは不可能なので一種の記憶の共有だ。これまでは……そう、実は俺たちの共同研究では、すでに入れ替わりに成功していた。もちろんいつでもどこでも誰とでも可能なわけではない……俺は被験者に極秘の実験をしたいと連絡をとった。多額の謝礼が必要だが、金ならある。


噂に戸惑う若者、野中ヒデオの物語


 僕に関しての奇妙な、むろん根も葉もない噂が流れていると知ったとき薮が何も言わないことにちょっと疑問をもった。だいたいこの手の噂を本人が知るのは、知らずに終わることも多いのだろうが、最後と決まっている。なぜ彼は警告も忠告もしないのだろう。僕は彼の行動を密かに監視することにした。
 彼が僕に無断で被験者と連絡をとったと新原さんが教えてくれたのは1週間ほど後の事だった。新原龍子さんは実験助手をしてくれている女性だ。
 どうも藪は噂の現場を抑えて僕をからかう気らしい。まあ彼なら考えそうな悪戯ではあるが、万一この噂が本当なら冗談では済まないと思わないのだろうか……少し警告を与えた方がいいような気がする。
 噂の舞台となった風俗店に客としていくほど僕は裕福ではない。ボーイ兼用心棒とバイトをしていたんだ。
 久しぶりに店長に会うと彼はニヤニヤしていた。
「やあヒデちゃん、トラブルらしいね」
「友人の悪戯さ」
「しかしまんざら根拠がないとも言えないなあ」
「この店に僕が来ていたことは誰かが突き止めたのは確かですね」
「それはかまわないだろう。お子様は入れないけど、合法的な店だぜ」
「まあ、表向きは」
「おいおい、物騒なことは言わない約束だろう」
「ごめんごめん。とにかくしばらくバイトに来るのは止めた方が良さそうだ」
「しかしこの友人はどうするんだい?」
「さあ」
「頼まれた俺としては」
「店長、お金を受け取ったの?」
「えっへっへー」
「わかったよ。じゃあ騙された振りをしてから逆手にとって懲らしめててやるよ」
「まあ会ってくれれば俺の方は良い。しかし面接した相手は素人っぽい美人だったぞ。お前の友人はともかく彼女に罪はないだろう」
「僕に鞭でしばかれてヒィーヒィー喜べと」
「お手柔らかにしてやれってことさ」
「了解。で、その娘はもう店に出てるの?」
「ヒデちゃんの予約が入ったら連絡することになってる」
「予約してこの店にくる金が僕のどこにあるって言うんだろう」
「金持ちにはカネの価値が分からないのさ」
「そうかもしれないね」


風俗店の店長の与太話


 うちは信用のある店だからさ、盗撮なんてやっちゃいない。でも女の子の安全を守る手配はいくつもしているし、やばそうなら室内を見張ることも可能だ。まあ、そんなわけでヒデちゃんを信用しないわけじゃないけれど、ちょっとのぞくことにしたのさ。

 真砂(まさご)と言う源氏名の素人女は、女王様定番のボンテージファッションにマスク、手に鞭で女王様とお呼びとか言っている。首筋から胸にかけ朱に染まっているのは興奮してる証だろう。別に彼女が根っからのSと言っているわけじゃない。誰でも普段と違うシチュエーションに興奮するものなのさ。
 しばらく言われるがまま女の指示に従っていたヒデちゃんが、行動を起こしたのは10分ほど過ぎた頃だったかな。ヒデちゃんは、どノーマルなんだけど今回はセリフや行動がやけに芝居がかっていた。俺は固唾を飲んで見守ったのさ。

真砂の物語

 興味本位で相手の女の記憶を移したことはあるけれど、女の肉体に入るということは全く別の次元の話だった。店側が用意してくれた衣装を着けただけで興奮はいやが上にも高まる。別に女性化願望があったわけじゃない。それでも店に来るために着替えただけでもかなり性的興奮を覚えていたのだ。

藪ケンイチ 天国への階段
絵師:郁橋むいこ

 教えられた部屋に入ると野中は床に平伏している。奴が客なのでその望みに従えばいいといわれていた。もっとも少しからかったら正体を明かすつもりでいる。
「真砂よ」
「今日はよろしくお願い致します」
「あら、女王様と呼ばなけれればいけないんじゃなくって」
「申し訳ありません。真砂様」
鞭を背中に当てお決まりのセリフを言う。
「女王様とおよび」
「申し訳ありません。女王様」
衣装の股の部分の湿りがはっきりと感じられ、乳首は勃起しやや固い衣装の下で擦れ強い刺激がうまれた。
 彼が身を起こすように動いたので慌ててその背中に腰をおろした。衣装の股が濡れているのを見られたら恥ずかしすぎて正体を名乗れない。適当なセリフを言いながら下を見た。幸い外目には何の変化もない。多い日も安心な良くできた衣装だ。
「あのー」
「え?」
しまった自分のことに気をとられすぎたか。
「なにかしら」
「服を脱ぎたいのですが。これは私服なので」
「ああ。ああ、そうね」
見回すとすみにハンガー掛けやかごがある。渡されるまま上着をかけ、シャツをたたんでかごに入れた。普段は分からない奴の体臭を感じる。これが男臭さなのか。
 下着だけになった彼の背中は少し見上げるほど高い。その時彼が急に振り向いたので視線があいドキッとした。
「も、もう準備はよくって?」
「ええ、女王様。ところで君って新人さん?」
舐められてはいけないだろう。
「この店では――ね」
「じゃあ僕の希望どおりだね」
「そりゃまあ……希望って?」
「ほら、向こうの」
指差す方を振り向き、
「え?」
っと言うと口が何かで塞がれた。それはボールギャグで呼吸以外の口の機能を奪われる。抗議しようとしても、でるのはうめき声だけだ。
 驚いて動けない間に手は後ろでに拘束される。リストバンドの金具を背部に引っ掛けるだけなのであっという間だ。彼の発言から見ても、予定されていたプレイと言うことなのか。ひょっとすると犯される? あわてて異議を唱えるが、でたのは獣のような叫びだった。
 彼は笑いながら軽々と私を抱き上げこう言った。
「せめられるのは初めてかい?」
慌ててうなずく。
「そりゃ嬉しいな」
俺だ! 止めろ!
「むぅー、あぐぅ」
「感じるまま反応してくれればいいから」
 彼が触ると衣装の胸と股の部分がハズレ空気に触れひんやりする。そしてその刺激にさえ、今の俺の肉体は反応した。
「ふぅ~」
「もう興奮してるんだね」
そう言って俺の脚を持ち上げ顔を股間に近づけた。
 息が吹きかけられ唇が触れる。
「あ~!」
かつて写しとった女の記憶が頭の中を駆け巡る。彼の舌は優しく柔らかい部分に触れ、濡れた音をたてる。そしてそれに慣れ始める前に舌が強く一番敏感な部分を打った。
 頭の中で何かが爆発したような気がして俺は意識を失った。

金沢武弘教授の独白

 娘のトモとの間が開き始めたのは彼女が思春期を迎えた頃だった。妻が亡くなってから全てを彼女に注いだ私は寂しかったが、父と娘の間なんてこんなものだろうと思っている。ただ何かの弾みで口喧嘩になったとき私が仕事にかまけ小さかった頃の彼女を放置したと言われたのはショックだった。確かに教授選に勝ち教室を主催した時期は娘の小学生時代と重なる。しかし私としてはベストを尽くしたつもりだった。甘やかしすぎたのかもしれない……
 しかし本当の問題は娘が相談無く私の教室員の実験被験者になったことだ。しかも男女の意識交換実験のである。本来なら私の知り得る情報ではないのだが、有能な実験助手の新原龍子がそっと教えてくれた。おまけに心理テストによれば娘はいわゆる性同一性障害ではなく、男の支配を抜け出たい欲求がある。私のことなのだ。
 悩むうちに何度か実験は行われた。そして今日、無許可の実験に娘が応じたと聞いて私はたまらなくなり実験施設に向かった。


金沢トモの話


 目覚めると龍子さんが優しく微笑んでいた。私の本心を知る私の味方だ。今の私は父の教室員である薮ケンイチの肉体をまとっている。いけすかないきざな男だけれど見た目も良いし資産もあった。
「お嬢様」
「おいおい、俺は藪だぞ。新原君」
私の冗談に龍子さんは笑わず困った顔をして視線をとなりのベッドに向けた。そこには父が寝ている。
「なぜ?」
「お説教をされるおつもりで見えたようで」
「そうじゃなくて、どうして私のことがバレたのかしら」
「それは私にはちょっと」
「でもなぜベッドに」
「今のお嬢様には説教しづらいということで」
「あら、それって」
「肉体的には教授の方が弱いですから」
「で?」
「お嬢様を私の肉体にと。予備実験で私も被験者になったことがありますし」
「ひどい! 龍子さんを親子げんかに巻き込んで男にするなんて」
「寝たまま元に戻していただければ問題ありません」
「でもどうして父を寝かせて私を起こしたの?」
「想定外の事態ですし、お嬢様だって不意打ちはちょっといやじゃないですか。ですから紅茶に少しお薬を」
「私の方が父に文句を――そうだ! 龍子さん」
「なんですか?」
「私と父を入れ替えて」
「教授として教室員を怒るというわけですか」
「う~ん、それじゃインパクトが弱いかなあ。ねえねえ、私にその機械あつかえるかしら」
「といいますと、私を?」
「ええ、龍子さんが藪の体に……でもそうすると寝たままってわけには」
「父娘入れ替わりで逆に説教をと言うわけですね」
「アイデアとしておもしろいでしょう? でも龍子さんが」
「構いませんわ。一度くらい男を体験するのも良いでしょうし」

真砂の告白

 目を開けると天井の鏡に映る姿はマスク以外全裸だった。手で隠すことを思いつく前に野中がのしかかる。
「良かったみたいだね。あとは普通に」
「普通っ、あっ」
友人とのキスへの戸惑とは無関係に入れられた舌を無意識に迎え入れ絡めあう。女の記憶がさせるのか、女の肉体の快感に負けたのか、それとも友人に犯される被虐感に心の闇がこじ開けられたのか……いや、それは自分自身の。
 彼が口を離したわずかのすきに早口で願う。
「マスクだけは」
「もちろん素顔は知らないままで」
そのまま彼の言葉を奪うように私の方からその唇をうばった。



薮ケンイチの事情聴取


 はい。教授は娘のトモさんを偶然施設の外で見かけて心配されたようで。
 もちろんトモさんが実験に参加していることは御存知ありませんでした。それに被験者にも守秘義務がかせられているので……
 ですから教授と新原竜子は同じ教室にいても直接会う機会はなかったんです。この施設に来られなければね。
 まさか殺人事件と言うわけでは? え? ああ、そうなんですか、心臓麻痺。
 でも何か疑いがあるのですか。司法解剖すれば疑念はとけるかと。
 なるほど解剖は避けたいわけですか……
 トモさんですか。彼女は恋人である私の同僚の所にいます。

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