FC2ブログ

Latest Entries

ジェラルド三姉妹の狂愛 ~ナタリアの誘惑~ (7)

作.黒い枕
キャラ&挿絵.うつき滄人

けして無能ではないが、大学受験の場合だけ、半端なく相性が悪かった唯川 竜也は、二回も浪人を続けていた。
既に親から最後通告され、もう後がない。
そんな、最悪な状況でも平然と家に遣って来たのが、彼の遠い親戚たち。
しかし―ーまさか、このお馴染みの来日が、竜也と三姉妹の運命を大きく捻じ曲げるとは、彼自身どころか、発端である長女のナタリアでさえ思いもしなかった。

「だ~ッつ!! もうダメだッ!!」

その日、竜也は頭を抱えながら、遠吠えを発していた。
また、勉強がはかどっていないのである。

「ん~~もう何だっていうの、よぉ…リュウヤ?」
「……!?い、いや何でもないよ、ナタリア……起こしてワリィー」
「あぁ……勉強がうまくいっていないのかぁ」

唐突にドアから覗いてきたのは、幼馴染とも言える遠い親戚のナタリア・ジェラルド。
軽やかで、派手やかなブロンドは、少し乱れながらも、高貴さを失わず。
乳房は山のように突き出ている。
削り取られたように滑らかな腰に、ふっくらと育った臀部。
その全てが完璧で――つくづく恐ろしい、美貌である。

「うう…頭いたいよぉぉリュウヤ――」

今は二日酔いのせいで余裕がないが、何時もの彼女は絵に描いたような自由人。
無邪気なウィンクをするのが癖な、可愛いところがある女性なのだが、間違えて呑んでしまった
昨日のカクテルが尾を引いているらしい。
うんうんと、苦悩している様は可愛いやら、綺麗やらで、すごく困った。

(うっ…少しは自分の魅力も――いや、止めておこう。無意味だ……)

起きたばかりなのに衣服をきっちり着ているのは、そのまま眠り込んでしまったからに他ならない。
アメリカ人にも関わらず、彼女はアルコールが極度にダメなのだ。
その上、甘え癖があるので、何度男として泣かされたことか。

「本当にお酒に弱いなぁ…ナタリアは…」
「ううぅ…痛い。ずきずきするぅ……」

時刻は、もう昼の11時ぐらい。
父は仕事で、母は美容院。次女も、三女もお出かけ。
特に次女のアンナにいたっては、とある男に弟子入りしたとかで、最近なにかと忙しかった。
と、言うわけで―ー今は、二人っきりだ。

(相変わらず綺麗だよなぁ。体も俳優みたいにグラマーだし……アメリカ人の成長力は日本人の比じゃないなぁ)

一度は諦めた初恋の相手が、ナタリアだった。
そのことを彼女は知らないだろう。
しかし、毎年、成長するナタリアやアンナを見ると自分が男であることが、よく分かった。
騒ぎだす息子を、彼女たちをおかずに何度もイかせたものだ。

(…って、いけない、いけない!!、今はそんなこと考えている場合じゃないだろう…っ俺!…まずは勉強だっ)

ざわめく煩悩を振り払い参考書に目を向けるが、先ほどよりも進まない。
いけないと思いつつも――湧き上がる邪な感情に――集中力が完全に萎えた。
おまけに、本調子を取り戻してきたのか、ナタリアがさらにくっ付いてくる。

「ちょ…邪魔すんな…っ!」
「まぁまぁ…これが問題?…って……なに、コレ?随分、簡単じゃないの」
「そりゃあアンタたちに比べたらそうだろうけど一般人には難しいんだよ……ああダメだ!!自信がでねぇよおぉっ!」

それご愁傷様ね、と締め括り、思いふけているナタリアの顔。
それなりに長い付き合いの竜也は、彼女が何を考えているのか察し、慌ててフォローする。

「あー、気持ちは嬉しいけど……」
「…え? あっ、違うよ。あたしたちが人に教えるのがヘタなのは、もう分かっているから…ちょっと
違う方法を考えていたのよ」
「――違う、方法?」

ナタリアたち三姉妹は所謂、天才だ。
長女も、次女も、そして三女のケイトすらもアチラの大学などとうに卒業している。
ナタリアは経済、アンナは考古学と物理学、そしてケイトは工学と、其々、特化しているのだ。
そして、そんな天才たちがいるなら、彼女たちに習えばいいだろうと、皆して言う。
だが、あまりにも優秀で、教える側とのレベルが離れていると返ってダメになるのだ。
教わった一週間後に、竜也は人生初めての知恵熱を味わい入院してしまった。
そういうわけで竜也は、彼女たちという劇薬に頼ることはなかった――が。

「あの…き、聞いてもいい…か…っ」

やはり偉才なのは知っているので、この状況を打破する方法を思いついたなら是非聞きたい、
と言うか聞かせて欲しい。
いや、お願いしますから聞かせてください――が、彼の正しい心境だと言えた。

「んー多分うまくいくと思うけど………そうだッ!…ねぇ、リュウヤ?」
「……なんだよ、突然改まって」
「あたしたちが、もう直ぐ日本に在住するって知っているでしょ?もし、あなたが良ければ一緒に暮らさない?暮らしてくれるなら、大学合格を手伝ってあげるけど」
「はいっ? えっ、あっ!?一緒に……?」

何故そんな話になるのか分からないが、何て魅力的な話なのだろうか。
自分を押さえる自信がないけれども、順風満帆なら大学生活と同時に美女たちとの暮らしである。
しかも、これは諦めていた恋へのラストチャンスでもあった。
気が付けば親戚同士というより、『家族』のような関係だったナタリアと、アンナ。
ケイトの場合は、それでいいかもしれないが、性欲の対象となれば話が違う。
肉欲の関係を求めるには――あまりにも、生ぬるいのだ。
だから、諦めるしかなかった。

(まぁ……絶対、俺を男としてではなく出来の悪い弟にしか思ってないんだろう――けど…)

しかし、今回の話は今までとは違う。
ナタリアたちはあまり深く考えていないだろうが、完全に竜也と三姉妹だけの生活。
その中で本当にどうしたいのか。
自分を見つめ直せるし、共同生活中に、ナタリアやアンナに自分を一人の『男』として認めさせることが出来るかもしれない。
断る理由はなかった。

「まぁ、大学に行ったら一人暮らし、しようかなと思っていたけどよぉー、大丈夫なのか?……その男と女性が一緒に暮らすなんて、いくら四人暮らしになるからって……マズイだろう?」
「ダイジョーブ、ダイジョーブっ。……他の二人も、あなたならOK―ッていっているし、あたしも竜也が居れば寂しくないしい」
「わあっ!バカッ!ひ、引っ付くなぁぁ、…むぐ、ムんんッ!?」
「んもぉー照れちゃって、あなたのそんなシャイな所がお姉さん好きようっ」

ナタリアは子供っぽく抱きつくと、その豊富な胸で竜也の顔を覆い隠した。

(俺はこういうところが……んん、嫌いなんだけどなっ!!……ああぁぁーストレスでどうにかなってしまいそうだっ?!男舐めすぎっつつ!!)

一層のこと、この身に宿る欲望のままに、泣き付く彼女たちを犯せたらどんなに楽だろうか。
だが、出来ない。
信頼されていることが分かりきっているのに、彼女たちを裏切るなど、下種の行いではないか。
進みたいという気持ちも偽り無い本心だが、守りたいと思う気持ちも、嘘ではないのだから。

「っむは!ハァ、ハァ……そ、それはそうと…そのナタリアが思いついた方法って何だ?」
「じゃあ、同居の件はOK-ッてこと!?……よっしゃあ、これで退屈しないですむぅーっ!」
「い、…いいから、教えてくれよ。 こっちは切羽詰まっているんだから……」
「分かってる分かってる。お姉さんに任せなさいって……」

オモチャゲットーな、ナタリアの態度に早々と後悔した彼だが――切羽詰っていることもあり――そのまま秘策を伝授して貰うことにした。
自信満々に胸を張りながら、ナタリアは部屋を出る。
そして、戻ってきた。
脇に、小さな箱を抱えて。
その作りの良さと色合いの派手さから宝石箱なのだろう。
実際、ナタリアが蓋をあげたら、綺麗な宝石のアクセサリーが幾つも入っていた。

「………っ?まさか占いやまじないって訳じゃないだろうなぁ?」
「近いっちゃあ、近いけど、……まぁ、…あえていえば『まじない』なのかな?」
「ハァー!? おいおい…ッ!!」

まぁ、騙されたと思って見てなさい、と人差指を唇に当てられ、ナタリアお得意のウインクをされては、怒りを抑え込むしかない。
悪女とまで行かないまでも、小悪魔な彼女に竜也は本当に騙されたつもりで行動を黙認した。

「コレコレ、これで準備万端」

取り出してきたのは、二対のシルバーアクセサリー。
ただアクセサリーにしては体につける部分が見当たらない。
両方とも真ん中に宝石が一つずつ嵌め込まれ、その裏側には鋭い棘の螺旋が存在していた。
唯一の相違点は、右手に持つ方の宝石が血のように赤く、左手に持つ方が深海のような青色――これで、何を始めるつもりなのだろうか。

<つづく>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://okashi.blog6.fc2.com/tb.php/8628-cc8d02a3

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

DMMさんの宣伝

 

初めての人はこちら

ts_novel.jpg

 

性の揺らぎに関する作品でお勧めのもの

ts_syouhin_20090318225626.jpg

 

性の揺らぎに関する作品(一般)

ts_syouhinもと

 

ブログ内検索

 

最近のコメント

プロフィール

あむぁい

  • Author:あむぁい
  • 男の子が女の子に変身してひどい目にあっちゃうような小説を作ってます。イラストはパートナーの巴ちゃん画のオレの変身前後の姿。リンクフリーです。本ブログに掲載されている文章・画像のうち著作物であるものに関しては、無断転載禁止です。わたし自身が著作者または著作権者である部分については、4000文字あたり10000円で掲載を許可しますが、著作者表記などはきちんと行ってください。もちろん、法的に正しい引用や私的複製に関しては無許可かつ無料でOKです。適当におだてれば無料掲載も可能です。
    二次著作は禁止しません。改変やアレンジ、パロディもご自由に。連絡欲しいですし、投稿希望ですけど。

 

全記事表示リンク

ブロとも申請フォーム

月別アーカイブ

 

最近の記事

 

ブロとも一覧


■ ブログ名:M物語(TSF小説)

 

カテゴリー

新メールフォーム

イラスト企画ご案内

20080810semini.jpg

 

リンク

RSSフィード

2020-08