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ジェラルド三姉妹の狂愛 ~ナタリアの誘惑~ (8)

作.黒い枕
キャラ&挿絵.うつき滄人

「じゃぁーエイっ!」
「……へ?」

行き成り竜也の額を平手打ちするナタリア。
右手の感触が伝わる。
視界でも、彼女の手が自分のおでこを直撃していることを理解できる――と、なると。

「んぎゃあぁぁ――っ!? 死ぬぅ!? ……って痛く、……ない?」

当然、アクセサリーが肉や骨を貫通している筈だった。
しかし、不思議なことに痛みがまるでない。
むしろ、彼女の手の感触が心地よかった。

「………?……マジック?」
「う~ん、多分リュウヤが思っているのとは違うけど…マジックには変わらないわね」

またも謎めいた言葉と共に不適なウインクをするナタリアは、残りを己の額に叩き付ける。
竜也に行ったように、己にアクセサリーを突き刺したのだ。

(ない?…何がしたいんだ?…なんなの一体?)

しかし――やはり、あのアクセサリーは影もなく、消えていた。

「お、おいナタリア?――はおぉっ!?」

どくいん、どくいん――とくん。
問い出そうとした瞬間、これまで感じたことのない心臓の動きに、竜也は胸を押さえた。

「これっは………いった………んむむっ」

異変の正体を確かめようとした竜也の目の前にナタリアの顔が現れる。
口で言葉が作れないばかりか、息すらも出来ない。
――キスをされたようだと、数秒後に理解した。

(ん…んだよ…こ…この感じ…っ?)

何故か体が動かなくなり、視界がぼやける。
接吻されている感触すらも遠のいていく。
その中で竜也は見た。
彼女の額に消えた筈のシルバーアクセサリーの紋章と青く煌く鉱石の姿を。
そして、竜也の意識は体から途切れた。

「んん………っよし、成功、成功」
「……ん?…何だ、ったんだ今の…え、俺? えっ?え?えぇぇぇ、お、おれええぇーっツ!?」
「ふふ、入れ替わり成功、どうあたしになった気分は……?」

意識を取り戻してみれば、竜也の視界には、『唯川 竜也』がいた。
ウィンクをしている。
自分自身が目の前にいるのだから、当然、偽者となる――が、ここまで他人に似せられることは
可能なのか。
服装まで、同じである。
間違いがない間違い探しをされているみたいな理不尽さに、竜也の脳が軽くショートした。

(――俺!?何で?ナタリアは、どこ!?……ん? 入れ替わり?成功? あたしに……なった?)
「………っ!?」

取り合えず起き上がった竜也に不快感が、違和感が、訪れた。
衝動に身を任せ、ゆっくりと、視線を下に向ければ、そこにあるのは、巨大な二つの山。
女の乳房が、揺れていた。

(――っ女!?)

さも当たり前のように存在している巨大で美しい双球は間違いなく、女性の乳房だった。
恐る恐る触ると、確かに自分自身とシンクロしている。

「…ほん、もの……?」

想像以上に柔らかく、不可思議な力強さがあった。
身体の一部だと認めるしかない。 
深く指で踏み込めば、踏み込むほど、感触が明確に伝わってきて、慌てて手を離す。

「え…ええ?な、なにこれ…っ!?」

右手をお尻に向かわせ、股間には左手を宛がう。
お尻に到達した手から、知れるのは男のごつごつしたお尻ではない。
まったく性質が異なっている柔軟な――脂肪のようなと言える――肌質である。
股間に至っては、あるべきモノが喪失していた。

「えッ、えッ、冗談だろ……ッ!! なんで、嘘ぉっ!?」

声すらも高く、どこか、そそられるモノへと変貌している。
気が付いたら体の全てが、『女』に変化していた。

「あっ…あぅ…んっ…?」

懸命に自身に起こったことを知るために竜也は眼下を見やる。
伸びた手足はモデル以上に淡麗。
肌など作り物かと思われるほど、痣もシワもない。
ぷるぷると揺れている乳房の大きさは、まるでナタリアのような――。

「アレ、この乳って…それに声もっ…え?…まっ、まさかでも――うぇ!?ナタリア?」

記憶の中の女性と今現在の肉体の特徴が一致したとき、先ほどの、もう一人の自分の言葉が頭を過ぎった。
そんな彼の様子に満足したのか、偽の『唯川 竜也』が近づき返答する。

「そうあたしがナタリアで、あたしの姿をしているのがリュウヤくんでーすっ」
「そ、そそんな……う、うそおォォォ?!!」

手渡されたのは、丸く長い手鏡。
そこには平常時のイメージではなく、オロオロと鏡を覗み込むナタリアの姿、が。
そのギャップから思わず心臓が弾んだ。
しかし、持った手とは反対の手を振ると、ナタリアも、手を動かし――その顔は恐怖に引き攣る。

「うぇ!あうっ…!?ううぅ…っやっぱりィ、ナタリアっ!?俺がっ!?」

試しにぎこちなく笑えば、鏡の中のナタリアも、覇気のない笑顔となっている。
自分の頬を捻れば、彼女も自分の頬を抓り、痛そうに顔を歪めてから、手を離す。
竜也も痛みを感じ、抓るのを止めている。
これは、もう――決定的だ。

(――そんなっ、でも、でもおッ!)

ありえない、あってはいけない、ありえるはずがない、
だが、現実は常識を否定している。
改めて自分にそっくりな男を、竜也は見つめ――叫んだ。

「俺たち入れ替わったのかぁぁ!?」
「YES――そうなんですうっ!」

tatuya2_03.jpg



「どう凄いでしょこのアイテム? このアイテムを互いにつけている者同士で魂の交換が出来るのよ、あたしのお祖母ちゃんから貰ったの」
「どうやって……いや、それよりもどうしてこんなことをっ!?」
「えー、何をいっているのよ?これであなたの受験も楽勝でしょが………」

自分の外見をした彼女は何時も通りの雰囲気で、話を進めた。

「こうすれば受験の際に、あたしが代わりに受ければ問題解決でしょ?」
「いや、いやッ!? おかしい、何かがおかしいッ!? 第一にどうやって………」
「もうだから、あのマジックアイテムのお陰なんだって…リュウヤはお馬鹿さんなんだから」
「そもそも、そのマジックアイテムって何なんだよ!? そんなマンガじゃあるまいしいぃ」
「それが実際あるんだなぁ、本当の魔法が。現にあたしたちのお祖母ちゃんが魔法使いだったし」
「んなぁ、バカなッつ!??」

――ナタリア曰く、この世には科学では説明出来ないことが多くあり、オカルトと称されるモノの中には、本物も存在しているらしい。
その証拠に彼女たちの祖母は数少ない魔法使いで、家族や親しい人たちのみに、その力を見せていたとか。
そして、強い魔力を宿していた彼女が、幾つかの魔法と魔法アイテムを譲り受けたのだと。
信じられない話だが、現に肉体を入れ替えられているのだから、信じるしかない。

「男って、一度なってみたかったのよねえぇ。――まぁ、このナタリアお姉さんに任せておけば一発合格間違いなし!大船に乗ったつもりでまかせなさぁーい!……でっ、それはそうと、この後アンナやケイトを二人で騙して遊ばない?うふふ…」

自信満々に微笑んでいる自分の姿に、ナタリアの姿がダブるのは、やはり魂が違うせいだろうか。

――こうして、ハチャメチャ姉貴分のナタリアによる大学合格作戦が断行されたのだった。

<つづく>

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