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催眠術で女子高生!? by 抹茶レモン

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絵師:あまつ凛

 俺の名前は栗原英次。身長170cm弱中肉中背.、年齢17歳、地元のとある高校に通う現役高校生だ。もちろん性別は男だ。顔の方は自分たちで想像してくれ。
 さて、眼鏡をかけている以外にあまりパッとしない俺には、誰にも想像できない様な秘密がある。
 それを今から順をおって説明したいと思う。
 なぜ説明するかって? そんなことは気にしないでいい。「秘密」という名の荷物を持つのは一人より、二人三人の方が気楽ってだけだ。
 準備はいいか? それじゃあ、始まり始まり……。


 とある学校の教室。
 時刻は午後四時。他の生徒は部活にでも行ったのか、教室には自分の椅子に座っているらしい眼鏡をかけた青年と、椅子とセットになっている机に両手をついている短髪の青年しかいない。
 様子を見る限りでは、短髪の方が一方的に話しかけ、眼鏡の方が適当にそれをあしらっているようだ。

「催眠ショーだって?」
 俺たち以外だれもいない放課後の教室で俺は言った。
「そう、催眠ショー!」
(催眠ショーねぇ……)
 全く、そんな物の何がいいんだか。
 目の前にいる相手はさらに身を乗り出して熱く語りかけてくる。
「催眠ショーだぜ?そうそう見られるモンじゃない!」
 さっきから興奮ぎみに語りかけてくるこいつは俺の友人兼悪友の高橋良介、あだ名はタカスケ。
 こいつのテンションが異様に高い理由それは、
「催眠なんて嘘っぱちに決まってるだろ。大体、その情報が正しいなんて本当かどうかもわからないのに」
「いいじゃんか嘘でも!たまには気晴らしに変わったモンでも見に行こうぜ?」
(はぁ…………)
 さっきからずっとこの調子だ。ほんと、いい加減にしてほしい。
 催眠なんてオカルトチックな物。俺が信じるとでも思っているのか?

(くだらないなぁ)

 俺は絶対に幽霊とか妖怪だとか超能力なんて信じない。UFOは別だ。きっとあれは未来の科学力の結晶だから。
「絶対何かのいたずらだって」
 俺は全く取り合おうとせず、あくまで催眠なんて無いという意見を主張している。だが、タカスケはそうじゃない。奴は少しオカルトが好きな部分がある。それだから俺に激しく詰め寄ってくるのだ。オカルトを信じない俺に。
「そんなこと言ってないでこれ見てみろよ!ほら、チラシだよチラシ。本物の証拠だ!」
 そう言ってタカスケはズボンのポケットから一枚の紙を取り出し、俺に手渡してきた。何だか妙に嬉しそうだ。チラシを見せれば俺が信じるとでも思っているのか?
(チラシねぇ……)
 あまりにもしつこく渡そうとするので、渋々チラシとやらを受け取る。
 受け取ったチラシには確かに『催眠ショー』と書かれていた。
「こんな物、どこで貰ったんだ?」
 う~ん、と少し考えて
「道で拾った?」
 何故疑問系。記憶が曖昧なのか。
「とりあえず読んで見てくれ!」
 まぁ、いいか。
「催眠ショーのお知らせ。開催日、○月△△日日曜日」
(週末か…………丁度2日後だ)
 その先は読もうか読まないか迷ったが、

「じいぃ~~…………!」

 と、タカスケがひたすらに純粋な眼差しで俺を見つめているので続きを読むことにした。
「開場時刻はPM10:30、会場は……町はずれの古屋敷か?」

 町はずれの古屋敷。それはここら辺の住人なら誰もがしっている所だ。名前の通り町から2,3キロ離れた場所にある。夜になると窓から光が漏れているのが見えるが、昼に行って屋敷中探しても人っ子一人いない。さらに見た目が昔の映画でよく見る西洋館であることも手伝って、『あそこには幽霊が住んでいる』ともっぱらの噂だ。
(どうせ幽霊なんていやしないがな)

「入場料は無料か。いや待て、何々?『チケットはこのチラシ自体です。チラシ一枚につき二人一組のみのご案内となります。チラシをなくした場合は会場にはご入場できませんので注意してください』か」
(手の込んだ文章といい、開催日の設定といい……)
 ふ~む、どうやら催眠ショーが開かれるのは間違いなさそうだ。
「どう?どう?」
「う~ん……まぁ、日曜日に何かあるのは確かだな」
「おぉ!そうかそうか、やっと認めてくれたか!よぉし!やっぱり催眠術は実在するんだ!」
(いや、催眠は否定するぞ?)
 俺が認めたのがよほど嬉しかったのか、満面の笑みで小さくガッツポーズをしている。
「で、いつどこで待ち合わせする?」
(ん?ちょっと待てよ?)
「もしかして俺行くことになってるのか?」
「え?違うの?」
 キョトンと、驚いた顔をするタカスケ君。
「お前なぁ…………」
 怒りを通りこし、呆れが生まれた。
「行きたかったら、一人で行けよ」
(まぁ、『二人一組のみ』って書いてあったから無理だろうが)
 両手を合わせながら必死に頼み込んでくる。
「なぁ~、頼むよぉ。こんなこと頼めるのお前くらいなんだよ~……!」
 ったく、本当にこいつは臆病だな。
 そんなタカスケに俺から提案だ。
「そんなに行きたきゃ、誰か女子でも誘っていけよ。いいチャンスじゃないか。欲しかった彼女が出来るかもよ?」
「そ、そんなこと……無理にきまってるじゃないか」
 頬を軽く赤色に染めるタカスケ。
「お前って女子に対してだけは、妙に引き気味になるよな?」
「あ、当たり前じゃないか!もし一人に嫌われてみろ、そいつが回りから嫌われてでもいない限り俺の面子は丸つぶれだ!考えるだけでも恐ろしい!」
 早口でそういう俺の友人。
(いや、考えすぎだろ)
と普通に思ったが、こいつのために言わないでおこう。
「英次~本当に無理なのか?一生に一度のお願いだからさ~、一緒に来てくれよ。な?俺ら友達だろ?困った時に助け合うのが友達だろ?なぁなぁ~……」
 やばい、なんかコイツとうとう涙目になってきやがった。今にも泣きそうだ。
(まぁ、たまには息抜きも必要かな)
 そう考えた俺は、
「分かった分かった、一緒に行ってやるから泣くのはよせよ」
 と快くOKしてやった。すると、さっきまでの涙はどこへやら、にっこりと笑顔になった。
「やった!これで決まりだな?もう引き返せないぞ!ははは!今から日曜が楽しみだ!」
 ははは!と高笑いまでしてやがる。
「じゃ!俺は部活に行くんで!」
「ちょ!待ち合わせはどうするんだよ!?」
「今日の夜に電話するからそのとき知らせる!じゃあな!」
 そう言って、部活動に精を出すため、スキップでさっさと行ってしまった。
(行っちゃったか)

「ふぅ…………、」
 誰もいなくなった教室で一人ため息をする。俺は帰宅部だから部活に行く必要はない。
(……帰るか…………)
 席を立ちすばやく準備を整えて廊下に出る。
 廊下を歩きながら思考を続ける。
(な~んか無理やり引き込まれた感じがするな。……それにしても催眠術か、本当にあるのかどうか俺の目で確かめるしかないな)
 大方、もう決まってしまったことだ。あいつの言った通り、もう引き返せない。
(まぁいいか)


 俺は気づいてなかった。この時友人の誘いに乗らず素直に断っていれば、俺のこれからの人生を左右する『あんなこと』が起きなかったことに。

<つづきはこちら>

コメント

初めしてボルテージさん。
まずは、作品を読んでくださりありがとうございます。
このシリーズは多分10ぐらいまでいくと思います。しかし、地味なシーンが結構あるので、飽きずに読んでくだされば嬉しいです。

引きがうまいです。
見習いたいですね。
どれくらい続くのでしょう?

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